スミスアメリカン(Smith’s American)は、1906年にニューヨークで生まれた歴史あるワークウェアブランドです。
タフで動きやすい服は、昔から多くの人に愛されてきました。
しかし、ネットやSNSでは「スミスアメリカンはダサい」という声もちらほら見かけます。
そこでこの記事では、スミスアメリカンがダサいと言われる理由や、実際の評判を解説します。
「スミスアメリカンの服が欲しいけど、ダサいと思われたらどうしよう…」と不安な人は、ぜひ参考にしてください。
スミスアメリカンとは?
スミスアメリカンは、1906年にボシュ・スミス氏がアメリカのニューヨーク・ブルックリンで立ち上げた、100年以上の歴史を持つ老舗のワークウェアブランドです。
もともとは、厳しい環境で働く人たちのための、丈夫で実用的な作業着を作っていました。
その品質の高さから、アメリカ中のワーカーに愛用されるようになります。ブランドの顔である赤いロゴは、信頼の証として知られていました。
ただ、今の日本でのスミスアメリカンは、本国アメリカとは少し違った立ち位置にあります。
現在、日本で売られているスミスアメリカンの多くは、ライセンス契約を結んだ日本の会社が企画・販売しているものです。
主な販売場所は、マックハウス(Mac-House)やライトオン(Right-on)といった、郊外でよく見かけるカジュアルな服屋さんです。
この点が、スミスアメリカンのイメージを少し複雑にしています。
つまり、スミスアメリカンには「100年以上の歴史を持つ、本物のアメリカンワークウェア」という顔と、「日本の量販店で気軽に買えるカジュアルブランド」という、2つの顔があるのです。
スミスアメリカンがダサいと言われている理由
では、どうしてスミスアメリカンは一部でダサいと言われてしまうのでしょうか。
その理由は一つではなく、デザイン、ロゴ、そして日本での売られ方が関係しているようです。
ワークウェアらしいシルエットが野暮ったい
スミスアメリカンの服は、もともと作業着なので、動きやすさが一番に考えられています。
ペインターパンツやカバーオールといった代表的なアイテムは、全体的に太く、まっすぐなシルエットが特徴です。
体を締め付けず、自由に動けるように作られているんですね。
でも、この機能的なデザインが、今のファッションの流行からすると野暮ったく見えてしまうことがあります。
最近の流行は、スタイルが良く見える細身のシルエットか、逆におしゃれなオーバーサイズのどちらかが主流です。
スミスアメリカンのような、少しゆとりのあるストレートなシルエットは、どちらにも当てはまらないため、着こなすのが少し難しい服なんです。
合わせる服や靴、サイズ選びを間違えると、一気にただの作業着に見えてしまいがち。この着こなしの難しさが、ダサいという評価につながっているのかもしれません。
ロゴが目立って子供っぽい
スミスアメリカンのもう一つの特徴が、赤、白、青のロゴパッチです。
胸元やポケットに付いているこのロゴは、ブランドのシンボルです。
しかし、このロゴが日本では悪目立ちしてしまうことがあるようです。
特に、シンプルな服が好きな人にとっては、この大きくてカラフルなロゴは主張が強すぎると感じられます。
また、その色使いやデザインから、子供っぽいという印象を持つ人も少なくありません。
大人が着るには、もう少し控えめなデザインのほうが良いと感じる人からは、敬遠されがちです。
結果として「あのロゴがあるだけで安っぽく見える」といった声につながってしまいます。
量販店で売っていて安っぽいイメージがある
ブランドのイメージは、どこで売られているかにも影響されます。
スミスアメリカンは、日本では主にマックハウスなどの量販店で売られています。
手に入りやすいのは良いことですが、そのせいでブランドの特別感が薄れてしまっています。
おしゃれなセレクトショップに置いてある服や、なかなか手に入らないブランドの服には、特別な価値を感じますよね。
でも、近所のショッピングモールでセール価格になっていることもあるスミスアメリカンには、そうした特別感はありません。
誰でも、いつでも、安く買えるというイメージが、「みんなが着ている服」「おしゃれに興味がない人が着る服」という印象を与えてしまっているのです。
スミスアメリカンの評判・口コミ
SNSや通販サイトのレビューから、リアルな声を集めてみました。
良い口コミ
- キャンプやDIYで使うカバーオールは本当にタフで気兼ねなく使える
- この値段で本物のアメカジの雰囲気が手に入るのはコストパフォーマンスが高い
- ペインターパンツの太すぎず細すぎない絶妙なストレートシルエットが最高
- 流行り廃りのないデザインだから、何年も着続けられる安心感がある
- Tシャツの生地がしっかりしていて、何度洗濯してもヨレにくいのが良い
悪い口コミ
- シルエットが寸胴で、スタイルが悪く見えてしまうのが残念
- 胸の大きなロゴパッチが恥ずかしくて、結局部屋着になった
- 近所のショッピングモールで安売りされていて、お洒落に着る気になれない
- 良くも悪くも「普通」。これ一枚でお洒落に見せるのは難しい
- 生地が硬くてゴワゴワする。着心地はあまり良くない
スミスアメリカンがおすすめな人
これまでの話を踏まえて、スミスアメリカンはどんな人におすすめできるのかをまとめました。
本格的なアメカジが好きな人
カーハートやディッキーズのような、骨太なワークブランドが好きな人には、スミスアメリカンはぴったりなブランドです。
野暮ったいと言われがちなシルエットや、目立つロゴも、本物のワークウェアの証として魅力的に映るはず。
100年以上の歴史が詰まったデザインは、アメカジスタイルをより深いものにしてくれます。
コスパを重視する人
おしゃれさよりも、服の丈夫さや価格を大切にしたい人にも、スミスアメリカンはおすすめです。
キャンプやDIY、バイクいじりなど、服が汚れるのを気にしていられない趣味を持つ人にとって、タフな服は必需品。
スミスアメリカンは、そんな場面で気兼ねなく使える丈夫さを持っています。
手頃な価格で、長く使える一着が手に入るので、コストパフォーマンスを重視する人には賢い選択と言えるでしょう。
着こなしを楽しめるファッション上級者
ただ着るだけでおしゃれに見える服では物足りない、というファッション上級者にとっても、スミスアメリカンは面白いアイテムです。
あえて定番のワークパンツに、きれいめなジャケットやデザイナーズスニーカーを合わせるなど、自分なりの着こなしで個性を出すことができます。
ブランドが持つ「量販店のイメージ」すらも逆手にとって、自分だけのスタイルを楽しめる人におすすめです。
スミスアメリカンがおすすめできない人
一方で、スミスアメリカンが合わない人もいます。
最新のトレンドを追いかけたい人
毎シーズンの流行をチェックして、いつも最先端のファッションをしていたい人には、スミスアメリカンは向いていないかもしれません。
このブランドのデザインは、流行とは関係ないところにあります。
変わらないことが魅力なので、モード系の洗練された服が好きな人が見ると、物足りなく感じるでしょう。
服に特別感を求める人
服を着ることで、自分のステータスやおしゃれへのこだわりを示したい人にも、スミスアメリカンはおすすめできません。
量販店で広く売られているため、珍しさや高級感はありません。
「これを着ていれば一目置かれる」といった、特別な価値を服に求めている人には合わないでしょう。
コーディネートを考えたくない人
ファッションにあまり時間をかけたくないけれど、おしゃれに見られたい、という人にとって、スミスアメリカンは少し難しいアイテムです。
サイズ感や色の組み合わせなどを考えないと、ただの作業着に見えてしまいがち。
「これを着ておけば間違いない」という手軽さはないので、コーディネートを考えるのが苦手な人にはおすすめできません。
スミスアメリカンのおすすめポイント
ダサいというイメージの裏には、たくさんの魅力が隠されています。
100年以上の歴史が証明する本物
流行の服は、そのシーズンが終われば古く見えてしまいます。
でも、スミスアメリカンのように100年以上も変わらないデザインは、時代を超えて愛され続けています。
その服には、アメリカの労働者たちの歴史や文化が詰まっています。流行に流されず、自分の価値観でモノを選びたい人にとって、この歴史は大きな魅力です。
手頃な価格とタフさ
安っぽいというイメージは、見方を変えれば「コスパが高い」ということです。
本格的なワークウェアは、丈夫なぶん値段も高くなりがち。
でもスミスアメリカンは、品質はそのままに、手頃な価格で手に入ります。
高価な服を大事に着るのも良いですが、汚れるのを気にせず毎日ガシガシ使える服は、日々の生活の頼もしい相棒になってくれます。
流行に左右されないデザイン
野暮ったいと言われるデザインは、つまり「いつの時代も着られるベーシックなデザイン」ということです。
5年後、10年後も古く感じることなく着続けられるので、長い目で見ればとても経済的。
自分のスタイルがしっかりしていれば、この普遍的なデザインは、コーディネートの土台としてずっと活躍してくれるはずです。
スミスアメリカンのおすすめアイテム
スミスアメリカンを試してみたいなら、まずは定番アイテムからがおすすめです。
定番のカバーオール(つなぎ)
ブランドの顔とも言えるカバーオール。一枚で着こなしが決まりますが、普通に着ると本物の作業着のようになってしまうことも。
おしゃれに着るコツは、フロントのジッパーやボタンを胸元まで開けて、中に着たTシャツを見せること。
上半身を脱いで腰で結ぶスタイルも、こなれた印象になります。
足元はワークブーツではなく、きれいめなスニーカーを合わせると、ぐっとおしゃれな印象になります。
ペインターパンツ
太めのストレートシルエットが特徴のペインターパンツは、全体のバランスが大切です。
トップスはジャストサイズのものを選ぶと、メリハリがついてすっきり見えます。
裾を少しロールアップして足首を見せると、軽やかな印象に。ハンマーループなどの作業着らしいディテールが、シンプルな着こなしのアクセントになってくれます。
ロゴTシャツ・スウェット
子供っぽいと思われがちなロゴアイテムは、インナーとして使うのがおすすめです。
無地のシャツやジャケットの中からロゴをちらりと見せるくらいが、ちょうど良いバランス。
ロゴの主張が和らぎ、さりげなくコーディネートにアメカジの雰囲気を取り入れることができます。
まとめ
スミスアメリカンがダサいと言われるのは、ワークウェアならではのデザインや、量販店で売られているイメージが、今のファッションの流行と合わないことがあるからです。
でも、その評価は絶対ではありません。
見方を変えれば、野暮ったさは「時代に流されない魅力」に、目立つロゴは「歴史の証」に、安っぽさは「コスパの高さ」になります。
最終的に、スミスアメリカンがおしゃれかどうかは、あなた自身の着こなし次第です。
周りの評価を気にするのではなく、自分の目でその価値を確かめてみてください。きっと、長く付き合えるお気に入りの一着が見つかるはずです。