もこもことした見た目が可愛らしく、抜群の暖かさを誇るムートンコート。冬のアウターとして長年愛されていますが、ネットやSNSを見ているとダサいとか時代遅れといった声を目にすることがあります。
せっかく買っても、周りからセンスがないと思われたらどうしようと不安になりますよね。
そこで本記事では、ムートンコートがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由を深掘りします。また、実際の口コミや評判をもとに、おすすめできる人とできない人を解説します。
ムートンコートを買おうか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
ムートンコートとは?
ムートンコートとは、羊の毛皮を使ったアウターのことです。革の裏側をきれいに加工したスエード面を表にし、羊毛の面を裏地としてそのまま使用しています。
最大の特徴は、なんといってもその暖かさです。羊毛の密集した毛の間に空気をたっぷり含むため、保温性は抜群。まるで毛布に包まっているような安心感があります。
最近では、技術の進歩により本革に近い風合いを持つフェイクムートン(エコムートン)も主流になってきました。手入れが楽で価格も手頃なため、多くのブランドから登場しています。
ムートンコートがダサいと言われている理由
暖かくて可愛いムートンコートですが、なぜ一部でダサいという評価を受けてしまうのでしょうか。SNSや口コミをリサーチしてみると、いくつかの明確な理由が見えてきました。
決してムートンコートそのものが悪いわけではなく、着こなしや選び方に落とし穴があるようです。
マタギのように見えてしまうから
一番多く見られる意見が、着るとマタギ(猟師)のように見えてしまうというものです。ムートンコートは生地に厚みがあり、裏側がボアになっているため、どうしても全体的にボリュームが出ます。
特に骨格ストレートタイプの人など、上半身に厚みがある人が着ると、着ぶくれして体が大きく見えてしまいがちです。SNSでも、熊みたいになったとか、ガンダムみたいに肩幅が強調されたという失敗談が多く見られました。
おしゃれをするつもりが、単に防寒対策で着込んでいる人のように見えてしまうと、野暮ったい印象を与えてしまいます。
ひと昔前の流行というイメージがあるから
30代から40代の人にとっては、ムートンコートとムートンブーツの組み合わせは、2000年代のギャルブームや海外セレブファッションを思い起こさせるアイテムです。
当時、ミニスカートにロングブーツ、そしてショート丈のキャメル色のムートンコートというスタイルが大流行しました。その印象が強すぎるため、今の時代に同じような着こなしをしていると、アップデートされていない人に見えてしまうようです。
特に、キャメル色のコートにデニムを合わせる定番スタイルは、懐かしさを感じさせるため、古臭いと言われる原因になりがちです。
安っぽい素材感が目立つから
市場には数千円で買える安価なフェイクムートンも多く出回っています。これらの中には、表面がビニールのようにテカテカしていたり、裏のボアがゴワゴワで束になっていたりと、見るからに質感が低いものがあります。
大人の女性がこういった明らかに安っぽい素材のアウターを着ていると、年相応の品格がないと判断され、ダサいというレッテルを貼られてしまうことがあります。
ネット通販などで実物を見ずに買うと、届いた商品のペラペラ感にがっかりしたという声もありました。素材選びに失敗すると、一気に残念な印象になってしまいます。
ムートンコートの評判・口コミ
では、実際にムートンコートを着ている人たちはどう感じているのでしょうか。良い口コミと悪い口コミをリサーチしてまとめました。
良い口コミ
実際に愛用している人からは、やはりその防寒性を絶賛する声が多く挙がっています。
- インナーが薄手のニット一枚でも汗ばむくらい暖かい
- マフラーがいらないくらい首元まで防寒できる
- 見た目がぬいぐるみみたいで可愛いと褒められる
- フェイクムートンなら軽くて肩が凝らない
- B-3タイプのジャケットならトレンド感があって今っぽく着られる
寒がりな人や、冬でも薄着でおしゃれを楽しみたい人にとっては、手放せないアイテムであることがわかります。
悪い口コミ
一方で、着心地や手入れの面での不満も見られました。
- 本革のムートンは重すぎて長時間着ていると肩こりがひどい
- クリーニング代が高すぎて維持費がかかる
- クローゼットに入れておいたらカビが生えてしまった
- 着ぶくれして太って見えるのでスタイルが悪く見える
- 黒い服を着ると抜けた毛がたくさんついて大変
特に重さとメンテナンスの大変さは、購入前に知っておくべきデメリットと言えそうです。
ムートンコートがおすすめな人
ムートンコートは万人受けするアイテムではないかもしれませんが、ハマる人にはとことんハマります。次のような人には特におすすめです。
寒冷地に住んでいる人や寒がりの人
何よりも暖かさを優先したい人にとって、ムートンコートは最強の味方です。ダウンコートも暖かいですが、ムートンの包み込まれるような密着感と保温性は格別です。
冬のイベントやテーマパークなど、長時間外にいる機会が多い人にもぴったりです。
トレンドのストリートスタイルを楽しみたい人
今、若い世代を中心にB-3と呼ばれるフライトジャケット型のムートンコートが流行しています。オーバーサイズでざっくりと羽織るスタイルは、トレンド感があっておしゃれです。
古着ミックスやストリート系のファッションが好きな人なら、ダサいどころか最先端の着こなしが楽しめます。
こまめなお手入れができる人
本革のリアルムートンは、着用後のブラッシングや湿気対策など、丁寧なケアが必要です。そういった手間を愛着として楽しめる人なら、長く着続けられる一生モノのコートになります。
逆に手入れは面倒だけれどムートンの可愛さを取り入れたいという人は、質の良いフェイクムートンを選ぶのが賢い選択です。
ムートンコートがおすすめできない人
逆に、次のような人はムートンコートを買っても後悔する可能性が高いです。
肩こりがひどい人
リアルムートンのコートは、商品によっては1kg以上の重さがあるものも珍しくありません。冬場は寒さで体が縮こまりがちなので、重いコートはさらに肩こりを悪化させます。
体力に自信がない人や、軽さを最重視する人は、最近の軽量なダウンや高機能アウターを選んだほうが快適に過ごせます。
骨格ストレートタイプの人
上半身にボリュームが出やすい骨格ストレートタイプの人が、毛足の長いムートンコートを着ると、着太り事故が起きやすいです。
どうしても着たい場合は、毛足が短く刈り込まれたものや、ノーカラーですっきりしたデザインのものを選ぶなど、工夫が必要です。
管理がずさんになりがちな人
シーズンオフにクリーニングに出さず、そのままクローゼットに押し込んでしまうタイプの人は要注意です。ムートンは湿気に弱く、カビが生えやすい素材です。
久しぶりに出したらカビだらけになっていて捨てた、という悲しい口コミも少なくありません。維持管理に気を使えないなら、手を出さないほうが無難です。
ムートンコートのおすすめポイント
ここまでネガティブな面にも触れましたが、それでもムートンコートには他にはない魅力があります。
圧倒的な季節感と主役級の存在感
ムートンコートを羽織るだけで、一気に冬らしい季節感が演出できます。素材自体にインパクトがあるため、中はシンプルなTシャツとデニムだけでもコーディネートが完成します。
特別なアクセサリーをつけなくても華やかに見えるのは、ムートンコートならではのメリットです。
エコムートンの進化
最近のエコムートン(フェイクムートン)は技術がすごく進化しています。パッと見では本革と区別がつかないほどリアルな質感のものも増えています。
しかも本革より軽くて、水にも強く、自宅で手洗いできるものまであります。動物愛護の観点からもエコムートンを選ぶ人が増えており、選択肢が豊富です。
意外とどんなボトムスにも合う
ショート丈のムートンジャケットなら、ワイドパンツやロングスカートともバランスが取りやすく、スタイルアップが狙えます。
スキニーパンツと合わせると古臭くなりがちですが、今っぽいゆとりのあるボトムスと合わせれば、洗練された大人カジュアルが作れます。
ムートンコートのおすすめアイテム
最後に、今選ぶならこれというおすすめのムートンアイテムを紹介します。ダサいと言われないための選び方の参考にしてください。
B-3 フライトジャケット型
今一番のトレンドは、ミリタリー由来のB-3タイプです。襟にベルトがついていて、首元を立てて着ることもできます。辛口なデザインなので、甘くなりすぎず、大人の女性でもかっこよく着こなせます。
あえて大きめのサイズを選んで、抜き襟気味に着ると今っぽい抜け感が出ます。
ノーカラーロングコート
大人っぽく上品に着たいなら、襟のないノーカラータイプがおすすめです。首元がすっきりしているため、着ぶくれ感を軽減できます。
タートルネックのニットを見せたり、マフラーでアレンジしたりと、顔まわりのコーディネートも楽しめます。お尻まですっぽり隠れる丈なら、防寒性も完璧です。
リバーシブルタイプ
最近はスエード面とボア面の両方を楽しめるリバーシブルタイプも人気です。一着で二通りの表情が楽しめるのでお得感があります。
コーディネートに合わせて質感をチェンジできるので、飽きずに長く使えます。
まとめ
ムートンコートがダサいと言われるのは、着ぶくれしたシルエットや、ひと昔前の着こなしを引きずっている場合に限られます。
アイテム自体は防寒性が高く、冬のファッションを楽しくしてくれる素晴らしいものです。
自分の体型に合ったシルエットを選び、今っぽいバランスで着こなせば、決してダサいなんてことはありません。むしろ、季節感を大切にするおしゃれな人という印象を与えられます。
重さや手入れの手間といったデメリットも理解した上で、自分にぴったりの一着を見つけてくださいね。



