セントマイケルは、ヴィンテージウェアのような独特な風合いと、キャッチーでどこか毒のあるグラフィックが特徴のブランドです。古着のような見た目なのに、実は新品。しかも価格は数万円するという、ファッション業界でもかなり異端な存在として知られています。
熱狂的なファンがいる一方で、ネット上や一部の人の間ではセントマイケルはダサいという声も聞かれます。
高いお金を出して買ったのに、周りからダサいと思われたらどうしよう。そんな不安を抱えている人もいるかもしれません。
そこで本記事では、セントマイケルがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由を徹底的に深掘りしました。さらに、実際のユーザーの口コミや、このブランドをおすすめできる人、できない人についても詳しく解説します。
セントマイケルが気になっているけれど、あと一歩が踏み出せない。そんなあなたのモヤモヤを解消する手助けになれば嬉しいです。
セントマイケルとは?
まずは、セントマイケルというブランドについて簡単に触れておきましょう。
このブランドは2020年にスタートしました。手がけているのは、READYMADE(レディメイド)のデザイナーである細川雄太氏と、ロサンゼルスを拠点に活動するマルチビジュアルアーティストのカリ・ソーンヒル・デウィット氏です。
READYMADEといえば、ミリタリーテントを解体してバッグやジャケットに再構築するスタイルで世界的に有名ですよね。その細川氏が、よりリアルなストリートウェアを追求するために立ち上げたのがセントマイケルなんです。
最大の特徴は、徹底的なヴィンテージ加工です。1950年代から90年代の古着が持つ、あの独特のくたっとした雰囲気や色あせ、ひび割れたプリントを、新品の状態で再現しています。ただのプリントTシャツではなく、まるで何十年も着込まれたような物語を感じさせる服。それがセントマイケルです。
セントマイケルがダサいと言われている理由
では、なぜそんなこだわり抜かれたブランドがダサいと言われてしまうのでしょうか。SNSやYouTubeなどの一次情報をリサーチしていくと、いくつかの共通した理由が見えてきました。これらはどのブランドにも当てはまることではなく、セントマイケル特有の事情が大きく関係しています。
一見するとただの汚れた服に見えるから
最も大きな理由は、その見た目にあります。セントマイケルのアイテムは、新品の状態から穴が空いていたり、色がくすんでいたり、シミのような汚れ加工が施されていたりします。
ファッションに詳しい人から見れば、それは高度な技術によって作られた味であり、アートです。しかし、そういった背景を知らない人から見ると、単なる不潔でボロボロの服にしか見えません。
特に清潔感を重視する日本では、ヨレヨレのTシャツや黄ばんだように見えるスウェットは、だらしない、身だしなみに気を使っていないというネガティブな印象を与えがちです。野暮ったいと感じる人がいるのも無理はありません。
宗教的・攻撃的なデザインが理解されにくい
ブランド名からも連想できるように、セントマイケルにはキリストや聖母マリア、天使といった宗教的なモチーフが多く使われています。また、時には骸骨や悪魔といった少しおどろおどろしいグラフィックや、過激なメッセージがプリントされていることもあります。
こうしたデザインは、着る場所や相手を選びます。たとえば、家族で出かける時や、子供の学校行事、あるいはパートナーとのデートで着ていくと、周囲から引かれてしまうことがあるようです。
実際にYouTubeのレビュー動画でも、奥さんから本当にそれを着て子供の学校の集まりに行くの?と苦言を呈されたというエピソードが紹介されていました。TPOをわきまえないと、恥ずかしい思いをしてしまうリスクがあるわけです。
価格と見た目のギャップが激しすぎる
セントマイケルのTシャツは、1枚で3万円から5万円、スウェットになれば6万円以上することもあります。一般的な感覚からすると、Tシャツにこの値段はかなり高額ですよね。
生地がしっかりしていて高級感があれば納得できるかもしれません。しかし、セントマイケルはあえて生地を毛羽立たせたり、プリントをひび割れさせたりして、安っぽい古着のように見せています。
事情を知らない人からすれば、なんであんな汚い服に何万円も払うの?と理解に苦しむことになります。この価格と見た目の強烈なギャップが、金銭感覚がおかしい、あるいはブランド名だけで買っているという冷ややかな視線につながり、結果としてダサいという評価に結びついているようです。
偽物が市場に溢れかえっている
人気ブランドの宿命とも言えますが、セントマイケルは偽物が非常に多く出回っています。フリマアプリなどを見ると、定価の半額以下で大量に販売されているケースも珍しくありません。
本物は高度な技術で耐久性のある加工が施されていますが、偽物はただ生地を傷めただけの粗悪品であることが多いです。そうした質の低い偽物を着ている人を見かけた人が、セントマイケルってなんか安っぽいなと感じてしまうことも、ブランドの評判を下げる一因になっています。
偽物を着ていると思われるのが嫌だ、恥ずかしいと感じて、着用を避けるようになるファンも少なからず存在します。
セントマイケルの評判・口コミ
ここでは、実際にセントマイケルを購入した人や、検討している人の生の声をまとめてみました。SNSや動画サイトなどの一次情報を元に、良い意見と悪い意見を公平にピックアップしています。
良い口コミ
- 古着が好きで90年代のバンドTシャツを探していたけれど、サイズが小さくて諦めていた。でもセントマイケルなら、当時のヴィンテージの雰囲気をそのままに、今の気分のオーバーサイズで着られるのが最高。
- シュプリームなどの他のストリートブランドと比べても、生地の加工や風合いが段違いに良い。プリントのひび割れ具合とか、ボディの色あせ感とか、芸が細かくて見ているだけで楽しい。
- 生地が柔らかくて肌触りがすごく良い。新品のTシャツ特有のパリッとした硬さがなくて、買った瞬間から肌に馴染む感じがする。着心地がトロッとしていて病みつきになる。
- 値段は高いけれど、それだけの価値があるアート作品だと思っている。ただの服というよりは、デザイナーのこだわりが詰まった作品を身にまとっている感覚になれるのが好き。
- 洗濯しても意外と丈夫。古着だと洗うたびに崩壊しないか心配になるけれど、これは新品だからガシガシ着られる。耐久性と見た目のバランスが絶妙。
悪い口コミ
- 奥さんや彼女からの評判がすこぶる悪い。汚いとか、一緒に歩くのが恥ずかしいと言われてしまった。特に宗教画っぽいデザインは威圧感があるみたいで不評だった。
- 値段が高すぎる。Tシャツ1枚に4万円とか5万円はさすがにやりすぎだと思う。冷静に考えると布きれ1枚にこの金額を出すのは馬鹿げていると感じる瞬間がある。
- 偽物が多すぎて、ネットで買うのが怖い。フリマアプリで安く売られているものはほとんど偽物だと思ったほうがいい。本物を着ていても偽物だと思われるんじゃないかという不安がある。
- デザインが個性的すぎて着回しが難しい。インパクトがありすぎるので、毎回同じ服を着ていると思われそう。シンプルな服が好きな人には合わせづらい。
- 古着加工がリアルすぎて、実家の親に捨てられそうになった。ファッションに興味がない人には、ただのボロ布にしか見えないらしい。
セントマイケルがおすすめな人
賛否両論あるセントマイケルですが、ハマる人にはとことんハマる魅力があります。ここでは、具体的にどんな人にこのブランドがおすすめなのかを解説します。
本物の古着のサイズ感や耐久性に不満がある人
ヴィンテージのTシャツやスウェットはかっこいいですが、昔の服はサイズが小さかったり、生地が弱っていたりすることが多いですよね。特に90年代のバンドTシャツなどは、今のトレンドのようなゆったりとしたサイズ感で見つけるのは至難の業です。
セントマイケルは、見た目は完全にヴィンテージですが、サイズ感は現代的なオーバーサイズで作られています。しかも生地は新品なので、すぐに破ける心配もありません。古着の見た目は好きだけど、機能性は新品がいい。そんなわがままな願いを叶えてくれるのがこのブランドです。
誰かと被りたくない、一点物が好きな人
セントマイケルのアイテムは、一点一点手作業で加工が施されています。そのため、同じ商品でも色の落ち方やダメージの具合が微妙に異なります。
大量生産された均一な商品ではなく、自分だけの個体差を楽しみたい人にはたまりません。また、デザインもかなり尖っているので、街中で他の人と服装が被ることも少ないでしょう。量産型のファッションに飽き飽きしている人には刺激的な選択肢になります。
服を育てる過程を楽しみたい人
最初から加工がされていますが、そこからさらに着込んでいくことで、自分だけの経年変化を楽しむことができます。プリントがさらに割れてきたり、生地がもっと柔らかくなったり。
新品の状態がピークではなく、着れば着るほど味が出てかっこよくなっていく。そんなふうに、長い時間をかけて服と付き合っていきたい人にはぴったりのブランドです。
セントマイケルがおすすめできない人
逆に、以下のようなタイプの人には、セントマイケルはあまりおすすめできません。高い買い物で失敗しないためにも、自分に当てはまるかチェックしてみてください。
清潔感やきれいめなスタイルを好む人
ここまで何度も触れてきましたが、セントマイケルの服は意図的に汚れたように作られています。パリッとしたシャツや、シミひとつない真っ白なTシャツが好きな人にとっては、対極にある存在です。
もしあなたが、普段からきれいめなファッションを好んでいたり、清潔感を第一に考えていたりするなら、このブランドは避けたほうが無難です。無理して着ても、自分自身が落ち着かないでしょうし、周りからの評価も気になってしまうはずです。
コストパフォーマンスを最優先にする人
正直に言って、セントマイケルの服は安くありません。素材が良いとはいえ、Tシャツ1枚に数万円というのは、機能性や原価だけで見れば割高に感じるでしょう。
服は消耗品であり、できるだけ安くて質の良いものを買いたい。そう考えるコスパ重視の人には、全くおすすめできません。この価格は、デザイン料や特殊な加工技術、そしてブランドの世界観に対する対価です。そこに価値を見出せない場合は、他のブランドを選んだほうが幸せになれます。
TPOを気にする場面が多い人
仕事柄、あまり派手な服が着られない人や、子供の行事などで保守的な服装を求められる機会が多い人には、着ていく場所がないという問題が発生します。
休日の遊び着として割り切れるならいいですが、日常的に着回したいと考えているなら注意が必要です。特に宗教的なモチーフや過激なグラフィックは、見る人によっては不快感を与える可能性もゼロではありません。自分のライフスタイルに合うかどうか、よく考えてから購入することをおすすめします。
セントマイケルのおすすめポイント
ネガティブな意見や注意点も包み隠さずお伝えしましたが、それでもなお多くの人を惹きつけてやまない魅力がセントマイケルにはあります。ここでは、このブランドならではのおすすめポイントを3つに絞って紹介します。
新品なのにヴィンテージという魔法のような技術
セントマイケルの最大の魅力は、なんといってもその加工技術の高さです。特殊なミシンを使ったり、独自の染料で染め上げたりすることで、何十年も着古したような風合いを再現しています。
たとえば、日焼けして色が抜けたようなサンフェード加工や、インクがひび割れて剥がれ落ちそうなクラックプリント。これらは本物の古着と見間違えるほどのクオリティです。でも、触ってみると生地はしっかりしていて、嫌な匂いもしない。
この古着と新品のいいとこ取りをした魔法のようなバランス感覚は、他のブランドには真似できない唯一無二のポイントです。
極上の着心地を生む丸胴ボディ
デザインばかりに目が行きがちですが、実は着心地にも並々ならぬこだわりがあります。その一つが、脇に縫い目がない丸胴(チューブボディ)を採用している点です。
一般的なTシャツは、前と後ろの生地を脇で縫い合わせて作りますが、丸胴は筒状に編まれた生地をそのまま使います。そのため、縫い目が肌に当たらず、ストレスフリーな着心地を実現しています。
また、この仕様によって、着用した時に生地がストンと落ちるようなきれいなシルエットが生まれます。YouTubeのレビュアーも、他のストリートブランドのTシャツは硬くてパリッとしているけれど、セントマイケルはトロッとしていて柔らかいと絶賛していました。一度着ると病みつきになる肌触りです。
リセール市場が落ち着き、手に入れやすくなった
ブランドが立ち上がった当初は、転売屋による買い占めが横行し、定価の何倍もの値段で取引される異常事態が続いていました。しかし、最近では生産数も安定し、以前に比べれば手に入れやすい状況になっています。
もちろん人気アイテムはすぐに売り切れてしまいますが、プレ値(プレミア価格)で買う必要性は薄れています。これは、本当に服が好きな人が適正な価格で楽しめるようになったという意味で、非常にポジティブな変化です。
一時の過熱したブームが去り、定番ブランドとして定着しつつある今こそ、じっくりと自分好みのアイテムを選べるチャンスと言えるでしょう。
セントマイケルのおすすめアイテム
最後に、これからセントマイケルに挑戦してみたいという人に向けて、まずチェックすべきおすすめのアイテムを紹介します。
グラフィックTシャツ
まずはブランドの代名詞とも言えるTシャツから入るのが王道です。特に、バンドTシャツや映画のプロモーションTシャツをオマージュしたデザインは非常に人気があります。
サイズは、普段よりもワンサイズかツーサイズ大きめを選んで、ざっくりと着るのが今の気分。あえてくたびれたデニムに合わせてもいいですし、きれいめなスラックスに合わせてハズしとして使うのもおしゃれです。
ダメージ加工スウェット・パーカー
秋冬の主役になるのが、スウェットやパーカーです。Tシャツ以上に加工の技術が光るアイテムで、襟元や袖口に施されたダメージ加工や、色あせたボディの風合いは圧巻の一言。
生地も肉厚でありながら柔らかく、保温性もばっちりです。1枚で着ても様になりますし、ジャケットのインナーとして使って、古着っぽいニュアンスをプラスするのもおすすめです。
コラボレーションアイテム
セントマイケルは、様々なブランドやアーティストとのコラボレーションを積極的に行っています。特に人気が高いのが、デニムティアーズ(DENIM TEARS)や、ヴィロン(VLONE)とのコラボです。
通常のラインとは一味違ったグラフィックや、特別な加工が施されていることが多く、コレクター心をくすぐります。もし運良く見かけることがあれば、ぜひ手にとってみてください。
まとめ
セントマイケルがダサいと言われる理由は、その特徴的すぎるヴィンテージ加工や、高額な価格設定、そして着る場所を選ぶデザインにありました。しかし、それらは裏を返せば、他のブランドにはない圧倒的な個性であり、魅力でもあります。
周りの目を気にして無難な服を選ぶのか、それとも自分が本当にかっこいいと思うスタイルを貫くのか。セントマイケルは、そんなファッションに対する姿勢を問いかけてくるようなブランドです。
もしあなたが、服を通じて新しい価値観に出会いたい、自分だけのスタイルを表現したいと思っているなら、セントマイケルは間違いなく最高のパートナーになってくれるはずです。まずは店頭で、その独特の生地感や雰囲気を肌で感じてみてください。きっと、写真だけでは伝わらない奥深さに気づくことでしょう。
本記事の情報を参考に、ぜひあなたなりの答えを見つけてみてくださいね。

