ペンドルトンといえば、高品質なウール製品とネイティブアメリカン由来のデザインが特徴の、160年以上の歴史を持つ老舗ブランドです 。
その象徴的なデザインは多くの人に愛され続けていますが、一部では「ペンドルトンはダサい」「もしかして時代遅れ?」という声もあるようです。
そこで本記事では、ペンドルトンがダサいと言われる理由と、実際の評判を交えながらおすすめできる人・できない人を解説します。
ペンドルトンのアイテムを買おうか迷っている、センスがないと思われないか不安、という人はぜひ参考にしてください。
ペンドルトンとは?
ペンドルトンは、1863年にイギリス出身の織物職人トーマス・ケイがアメリカのオレゴン州で創業した、ウールウェアとブランケットのブランドです 。
創業から今まで家族経営を貫いており、その誠実なものづくりは「アメリカの良心」とまで呼ばれています 。
ブランドの大きな特徴は、ネイティブアメリカンとの深い関わりです。
ペンドルトンの色鮮やかな幾何学模様は、単にデザインを真似たものではなく、現地の部族との交流を通じて、彼らの文化や伝統への敬意を込めて作られました 。この姿勢が、他のブランドにはない独自の価値となっています。
素材へのこだわりも強く、特に生後初めて刈り取られた羊毛だけを使った「バージンウール」は、柔らかさと保温性、耐久性を兼ね備えています 。
その品質とデザインは、時代を超えて様々なカルチャーで支持されてきました。
1960年代にはザ・ビーチ・ボーイズが愛用し、西海岸サーフカルチャーの象徴になりました 。70年代にはスケーターにも広まり、今ではアメカジファッションやアウトドアシーンに欠かせないブランドとして知られています 。
ペンドルトンがダサいと言われている理由
確かな品質と歴史を誇るペンドルトンですが、なぜダサいというイメージが生まれるのでしょうか。その背景には、ブランドの強い個性が関係しているようです。
主張が強すぎるネイティブ柄が合わせにくい
ペンドルトンの象徴ともいえるネイティブ柄ですが、その美しさの反面、主張が強すぎてコーディネートが難しいと感じる人もいます 。
色鮮やかで複雑な模様は、どんな服装やインテリアの中でも強い存在感を放ちます。
そのため、他のアイテムとのバランスを考えずに取り入れると、柄だけが浮いてしまい、ちぐはぐで野暮ったい印象を与えてしまうかもしれません 。
もともとキャンプサイトの自然の中や、アメリカの広大な土地のロッジなどで映えるデザインなので、日本のシンプルな都市生活の中では、少し派手に見えすぎてしまうことがあるようです。
アメカジ特有の野暮ったさがおじさんくさい
ペンドルトンのもう一つの定番アイテム、ウールチェックシャツ。これはアメカジスタイルの王道ですが、一歩間違えると古臭く見えてしまう可能性があります 。
特に、昔ながらのボックスシルエット(身幅が広く着丈が短い形)は、現代のトレンドとは少し異なります 。このシルエットが、体型によっては野暮ったい印象や、おじさんくさい雰囲気に見えてしまうことがあるのです 。
チェックシャツというアイテム自体が、安価なものだと「量産型のおじさん」ファッションに見られがちな風潮もあり、ペンドルトンのような高品質なものでも、そのイメージに引っ張られてしまうのかもしれません。
キャンプブームが終わり時代遅れになった
近年のキャンプブームで、ペンドルトンのブランケットはおしゃれなキャンパーの必須アイテムとして非常に人気が出ました 。
SNSでは、テントサイトを飾るペンドルトンの写真で溢れかえり、一種のブームの象徴のようになりました。
しかし、ブームと強く結びついたアイテムは、その流行が落ち着くと「終わったもの」「時代遅れ」という印象を持たれがちです 。
キャンプブームのピーク時にトレンドとしてペンドルトンを使っていた人から見ると、少し前の流行という感覚があり、それがダサいという評価につながっているようです。
ペンドルトンの評判・口コミ
実際にペンドルトンを使っている人はどう感じているのでしょうか。SNSなどの口コミをまとめました。
良い口コミ
- デザインが唯一無二でおしゃれ。ソファに掛けるだけで部屋の雰囲気が一変する
- コットン100%のタオルブランケットは肌触りが最高で、厚手でしっかりしている
- 丈夫で長持ちする。10年以上使ってもヘタれない品質はさすが
- キャンプで焚き火の近くで使っても安心感がある。実用性が高い
- 洗濯機で気軽に洗えるタオルブランケットは、アウトドアで汚れても気にならない
悪い口コミ
- やはり価格が高い。ブランケット一枚にこの値段は躊躇する
- ウール製品は肌に直接触れるとチクチクする。敏感肌の人には向かないかも
- 新品のタオルは洗濯するとものすごい量の繊維クズが出る
- 柄が派手すぎて、結局コーディネートできず使わなくなった
- 生地が厚くて重いので、持ち運びには不便
ペンドルトンがおすすめな人
ここまでの情報を踏まえると、ペンドルトンは次のような人に特におすすめできるブランドです。
流行に左右されない一生物のアイテムが欲しい人
ペンドルトンの製品は、何十年も使い続けることを前提とした品質で作られています 。
次々と新しいものが消費される時代に、一つのものを長く大切に使いたいと考える人にとって、ペンドルトンは大きな満足感を与えてくれるはずです。
使い込むほどに風合いが増し、愛着が湧いてくる。そんなモノとの付き合い方をしたい人にぴったりです。
アメカジやヴィンテージファッションが好きな人
アメカジや古着が好きな人にとって、ペンドルトンは特別な存在です。
60年代のボードシャツのタグに歴史を感じるようなファッション好きにとって、ペンドルトンは最高の選択肢の一つ 。
そのデザインやシルエットは古いのではなく「本物」の証であり、自分のスタイルを作る上で欠かせないアイテムになります。
キャンプやインテリアにこだわりたい人
ペンドルトンのブランケットは、ただの防寒具ではありません。
キャンプサイトやリビングの雰囲気を一瞬でおしゃれにする、主役級のインテリアアイテムです 。
ウッド系のギアで揃えたサイトに一枚加えるだけで、温かみと個性が生まれ、写真映えもぐっと良くなります 。
機能性だけでなく、自分の空間を演出し、ライフスタイルそのものを楽しみたい人におすすめです。
ペンドルトンがおすすめできない人
一方で、その強い個性から、次のような人にはあまり向いていないかもしれません。
ミニマルでシンプルなファッションを好む人
無地やモノトーンを基本とした、すっきりしたスタイルが好きな人にとって、ペンドルトンの色彩豊かで複雑な柄は、合わせにくいと感じる可能性が高いです。
ワードローブに馴染ませることが難しく、買っても結局使わなくなってしまうかもしれません。
着回しやすさやコストパフォーマンスを最優先する人
ペンドルトンのアイテムは、コーディネートの主役になるものがほとんどです。
そのため、どんな服装にも合わせられるような着回しのしやすさはあまりありません 。
また、品質が高い分、価格も安くはありません 。一枚の服をどれだけ多く着回せるか、という点を重視する人にとっては、もっとベーシックで手頃なブランドの方が合っているでしょう。
ウール素材のチクチク感が苦手な人
ブランドの代名詞であるバージンウールは、高い保温性を持つ一方で、人によっては肌触りがチクチクすると感じられます 。
特に肌が敏感な人は、直接肌に触れると不快に感じる可能性があります。
コットン製のアイテムもありますが、ブランドの神髄であるウール製品を考えている場合は注意が必要です。
ペンドルトンのおすすめポイント
ペンドルトンが多くの人を惹きつけ続けるのには、確かな理由があります。
160年以上の歴史が紡ぐ本物の品質とストーリー
ペンドルトンの製品を持つことは、単にモノを買う以上の意味があります。
それは、アメリカの歴史やネイティブアメリカンとの交流、様々なカルチャーを支えてきた160年以上の物語を手にすることです 。
その品質は、軍への供給実績や長年の愛用者の声が証明しており、言葉だけではない本物の信頼性があります 。
アートのような伝統柄で個性を演出
シンプルなファッションが主流になる中で、ペンドルトンの柄は逆に新鮮な個性を与えてくれます。
みんなが似たような無地の服を着る中で、ペンドルトンの伝統柄を身につけることは、自分のスタイルを表現する一つの方法です 。
他とは違う、自分だけのこだわりを示したい人にとって、アートのような存在になるでしょう。
多様なコラボで常に進化を続ける現代性
ペンドルトンは、スノーピークやヘリノックスといったアウトドアブランドから、トミー ヒルフィガー、ニューエラのようなファッションブランド、さらにはDAIRIKUやSUGARHILLといった新進気鋭のブランドまで、様々なコラボレーションを行っています 。
これにより、伝統を守りながらも常に新しいファンを獲得し、時代遅れになることなく進化を続けています。
ペンドルトンのおすすめアイテム
これからペンドルトンを試してみたい方へ、まずチェックすべき代表的なアイテムを紹介します。
定番にして至高の一枚「ウールシャツ」
ウールシャツといえばペンドルトン、と言われるほどの代表的なアイテムです 。
中でも有名なのが、サーファーに愛された歴史を持つ「ボードシャツ」。開襟とボックスシルエットが特徴で、Tシャツの上にラフに羽織るだけで様になります 。
もう少しきれいめに着たい場合は、ボタンダウン仕様の「サー・ペンドルトン」や「ロッジシャツ」がおすすめです 。
どちらも主張のあるアイテムなので、合わせるパンツはシンプルなデニムや黒のスラックスを選ぶと、バランスよくまとまります 。
一枚で空間が変わる「ブランケット・タオル」
ペンドルトンのもう一つの象徴がブランケットです。
最高級のウールブランケットは、まさに一生もの。ベッドカバーやソファに掛けるだけで、部屋の雰囲気を格上げしてくれます 。
ただ、価格や手入れの面で少しハードルが高いかもしれません。
そこでおすすめなのが、最も人気があり、多くの人のペンドルトン入門となっている「オーバーサイズ ジャガードタオル」です 。
コットン100%で肌触りが良く、洗濯機で丸洗いできる手軽さが魅力 。キャンプ、ビーチ、車の中、そして家でのタオルケット代わりと、あらゆるシーンで活躍する万能アイテムです。
さりげなく取り入れられる「小物・アクセサリー」
いきなりシャツやブランケットはハードルが高いと感じる方は、小物から試してみるのが良いでしょう。
マグカップや靴下、ミニタオル、ポーチなど、比較的手頃な価格で手に入るアイテムが豊富に揃っています 。
日常生活にさりげなく伝統の柄を取り入れるだけで、気分が上がること間違いなしです。ギフトとしても喜ばれます 。
まとめ
ペンドルトンがダサいかどうかは、見る人の価値観やスタイリングによって変わります。
ブランドの魅力は、流行とは関係のない本物の品質と、世代を超えて受け継がれる豊かな物語性です。
シンプルなデザインや着回しやすさを重視する人には、その個性は強すぎると感じるかもしれません。
しかし、唯一無二のデザインを愛し、長く使える良いものを持ちたいと考える人にとって、ペンドルトンは最高の選択肢であり続けるでしょう。
大切なのは、ブランドの背景を理解し、自信を持って自分らしく着こなすこと。そうすれば、ペンドルトンはあなたの個性を輝かせるパートナーとなってくれるはずです。