上品でフェミニンな雰囲気が魅力のニナリッチ。香水やファッションで有名なフランスの老舗ブランドですが、財布に関してはネット上でダサいという声がちらほら聞こえてきます。
これから買おうか迷っている人や、プレゼントに検討している人にとっては、かなり気になるポイントですよね。
そこで本記事では、ニナリッチの財布がなぜダサいと言われてしまうのか、そのリアルな理由と、実際にはどんな人におすすめできるのかを徹底的に解説します。
ニナリッチが欲しいけど、もしかして時代遅れ?と不安な人は、ぜひ購入前の参考にしてください。
ニナリッチとは?
ニナリッチは1932年にフランスのパリで創業されたラグジュアリーブランドです。香水のエピソードやオートクチュールの歴史は有名ですが、現在日本で私たちがよく目にするニナリッチの財布は、少し事情が異なります。
実は、日本で販売されているニナリッチの財布の多くは、日本のメーカーがライセンス契約を結んで製造しているものです。つまり、フランスのデザインエッセンスを取り入れつつ、日本人が使いやすいように機能やサイズ感を日本独自に進化させたアイテムなんです。
だからこそ、海外ブランド特有の使いにくさがなく、日本の生活スタイルにぴったりハマる機能性を持っています。まずはこの立ち位置を知っておくと、この後の評価が理解しやすくなります。
ニナリッチの財布がダサいと言われている理由
長年愛されているブランドなのに、なぜダサいとか終わったなんて言われてしまうのでしょうか。SNSや口コミサイト、フリマアプリなどの生の声を徹底的にリサーチしてみると、いくつかの明確な理由が見えてきました。
どのブランドでも言えるような抽象的な話ではなく、ニナリッチ特有の事情を包み隠さずお伝えします。
お母さんやおばあちゃんが持つブランドというイメージ
これが一番大きな理由かもしれません。ニナリッチは昭和から平成にかけて日本で爆発的にヒットしました。そのため、現在20代や30代の人から見ると、自分のお母さんやおばあちゃんが使っていた財布という記憶が強く残っています。
実際にネット上の口コミを見ても、就職祝いに祖母から孫へプレゼントしたという微笑ましいエピソードがたくさんあります。
ただ、これは裏を返せば、若い世代が自分のお金で自発的に選ぶブランドというよりも、年配の方から贈られるブランドという印象が強いことを意味します。ファッションは世代間の差別化が重要なので、親世代と同じものを持つことに抵抗がある層からは、どうしても古臭いとか時代遅れと評価されてしまうのです。
フリマアプリでの安売りによるブランド価値の低下
メルカリなどのフリマアプリでニナリッチの財布を検索すると、驚くような光景が広がっています。バブル期や数年前に購入されたと思われる中古の財布が、数百円から数千円という激安価格で大量に出品されているんです。
中には、小銭入れのボタン付近に接着剤の跡が出てしまっている古いものや、内側の布が劣化しているものも散見されます。
これから新品を買おうとしている人でも、検索した拍子にこういった投げ売り状態の中古品を見てしまうと、安っぽいブランドなのかな?と勘違いしてしまうことがあります。市場に古い物が溢れすぎていることが、現行品のブランドイメージまで引っ張ってしまっているのが現状です。
ネット画像と実物の色味のギャップ
これはデザインそのものがダサいというよりは、期待外れ感がネガティブな評価につながっているケースです。
ニナリッチの財布は、ネットショップ上の写真だとパステル調の明るいピンクやミントグリーンに見えることが多いです。しかし、実際に届いた商品を見た人の声を聞くと、思ったより色がくすんでいる、ミントというより暗いブルーだったという感想が結構あります。
最近のトレンドはくすみカラーではありますが、キラキラした可愛い色を期待していた人にとっては、実物の落ち着いたトーンが地味で野暮ったく見えてしまうようです。このギャップが、センスがないという感想に変換されてしまっています。
PVC素材特有の質感が好みを分ける
ニナリッチの主力商品であるカラーヌーボーやグレインヌーボーシリーズは、塩化ビニール(PVC)と牛革を組み合わせて作られています。
PVCは水や汚れに強くて耐久性が高いという素晴らしいメリットがあるのですが、本革特有の経年変化やしっとりした質感を求める人からすると、どうしても人工的でビニールっぽい安っぽさを感じてしまうことがあります。
特に最近はロエベやセリーヌのような、革の素材感そのものを楽しむブランドがトレンドです。そういった今の流行と比較したときに、機能性重視のPVC素材が少し前の時代の流行り=ダサいと捉えられてしまうのです。
ニナリッチの財布の評判・口コミ
では、実際に使っているユーザーはどう感じているのでしょうか。ネット上の声を良い面も悪い面も集めてみました。
良い口コミ
- ニナリッチの財布はこれで2度目の購入です。二つ折りで少し大きめですが、収納力と使いやすさが魅力でリピートしています。
- 小銭入れがボックス型になっていて、ガバっと開くのでレジでの支払いが本当に楽です。もう他の財布には戻れません。
- 塩化ビニール素材なので雨や汚れに強く、毎日ガシガシ使っても型崩れしません。
- カードポケットがたくさんあって、ポイントカードや診察券が多い私にはぴったりでした。
- デザインが落ち着いていて、職場やスーパーで出しても恥ずかしくない上品さがあります。
悪い口コミ
- ネットの写真を見て綺麗なピンクだと思って買ったら、実物はかなりくすんだ色でした。地味すぎておばさんっぽく見えます。
- 祖母からプレゼントでもらいました。リボンが付いていて可愛いとは思うけど、自分で選ぶかと言われたら選ばないブランドです。
- 使っているうちに内側の布が破れてきました。外側は丈夫なのに、見えないところが安っぽい作りで残念です。
- 小銭入れのボタン周りから接着剤のようなものが染み出してきてベタベタします。
- お札入れが深すぎて取り出しにくいし、逆にお札入れを分けると手前が浅すぎてお札が出てきてしまいます。
ニナリッチの財布がおすすめな人
ここまでの情報を踏まえて、ニナリッチの財布がバッチリはまるのはどんな人なのかを整理しました。ダサいという声を気にする必要がないのは、次のような人たちです。
現金派で小銭の出し入れを重視する人
ニナリッチ最大の強みは、なんといってもボックス型の小銭入れです。最近の海外ハイブランドの財布は、キャッシュレス化の影響で小銭入れが極端に小さかったり、出しにくかったりすることが多いです。
でも、日本の生活ではまだまだ現金が必要です。スーパーのレジや自動販売機で、小銭をサッと探して支払いたい人にとって、ニナリッチの使い勝手は神レベルです。機能性を最優先するなら、これ以上の選択肢はなかなかありません。
汚れを気にせず長く使いたい人
本革の財布は水濡れ厳禁ですし、クリームを塗るなどのお手入れが必要です。しかし、ニナリッチのPVC素材なら、雨に濡れてもサッと拭くだけでOK。傷もつきにくいので、綺麗な状態が長持ちします。
忙しい主婦の方や、財布をバッグに放り込んでラフに使いたい人には、このタフさが頼もしい相棒になります。
ブランド品を持ちたいけれど予算は抑えたい人
ニナリッチの財布は、だいたい1万円台から2万円台で購入できます。コーチのアウトレット品と同じくらいの価格帯ですが、百貨店などでも取り扱われているため、品質の信頼感は高いです。
ハイブランドのような数万円から10万円もする財布は高すぎるけれど、ノーブランドでは少し寂しい。そんな堅実な金銭感覚を持つ人にとって、ニナリッチは非常にバランスの良い選択肢です。
ニナリッチの財布がおすすめできない人
逆に、購入すると後悔してしまう可能性があるのはこんな人です。
トレンドやステータスを最重視する人
財布をファッションの一部として捉え、SNSで自慢したり、友人にどこの?と聞かれたい人には向きません。
厳しい言い方になりますが、今のファッショントレンドの最前線にニナリッチはいません。周りからセンスが良いと思われたい、流行に乗っていると思われたいなら、マルジェラやボッテガ・ヴェネタ、あるいはもっと手頃でもフルラなどを選ぶ方が無難です。
完全キャッシュレス派の人
普段はスマホ決済がメインで、現金はほとんど持ち歩かないという人にとって、ニナリッチの財布はオーバースペックです。
特徴である大きな小銭入れやたくさんのカードポケットは、キャッシュレス派にとってはただのかさばる原因になってしまいます。もっと薄くてコンパクトなフラグメントケースなどを探したほうが幸せになれるでしょう。
ネット画像の色味を鵜呑みにする人
先ほどもお伝えした通り、ネット上の画像と実物の色味には差があることが多いです。
特にパステルカラー系の色は、実物はもっとトーンが落ちていると思ったほうがいいです。絶対にこの色じゃないと嫌だというこだわりがある人は、実店舗で現物を確認してから買うか、色味のブレが少ない黒や茶色を選ぶことを強くおすすめします。
ニナリッチの財布のおすすめポイント
いろいろな意見はありますが、それでも売れ続けているのには理由があります。ニナリッチならではの凄いところを紹介します。
日本人の生活に特化した収納力
ライセンス生産の強みがここで発揮されています。海外製の財布だと、日本の一万円札が入らなかったり、カードポケットがキツキツだったりすることがあります。
しかしニナリッチは、日本の紙幣サイズ、硬貨の量、そして日本人が持ち歩くカードの枚数を計算し尽くして作られています。小銭入れの中にさらにポケットがあったり、レシートとをお札を分ける仕切りがあったりと、痒い所に手が届く設計はさすがの一言です。
金具を使わない上品なデザイン処理
ニナリッチの財布の特徴として、表面に金属のロゴプレートや金具をあまり使わないという点があります。
代わりに革をベルト状にデザインしたり、型押しで表情をつけたりしています。これにより、バッグの中で他の荷物を傷つける心配がありません。また、金具がメッキ剥げして見た目が悪くなるというリスクも減らせます。地味と言われればそれまでですが、長く使うことを考えた賢いデザインです。
コストパフォーマンスの高さ
1万円台半ばで、数年は余裕で使える耐久性と、誰もが知っている有名ブランドの名前が手に入るのはコスパが良いと言えます。
特にPVC加工されたシリーズは、革の風合いを楽しみつつもメンテナンスフリーで使えるため、実用品としての価値が非常に高いです。
ニナリッチの財布のおすすめアイテム
最後に、ニナリッチの中でも特に評価が高く、失敗が少ないおすすめのシリーズを紹介します。
カラーヌーボー シリーズ
ニナリッチといえばこれ、というくらいの定番シリーズです。PVCと牛革のコンビ素材で、汚れに強く耐久性があります。
特徴的なのは、やはり大きく開くボックス型の小銭入れ。二つ折り財布でありながら、長財布並みの収納力を持っています。迷ったらまずはこれを選べば間違いありません。色はベーシックなブロンズやボルドーが、色味のギャップが少なくておすすめです。
グレインヌーボー シリーズ
カラーヌーボーのデザインをベースに、より革の質感を高めたシリーズです。型押しされた牛革の面積が広く、少し大人っぽい印象になります。
こちらも機能性は抜群で、小銭入れの中にキーチェーンが付いているモデルもあります。ちょっとした外出ならこれ一つで済むので、ミニマリストになりきれないけど荷物は減らしたいという人にぴったりです。
ヴィーナス シリーズ
少し若々しいデザインが欲しいなら、リボンのモチーフが付いたヴィーナスシリーズが良いでしょう。
丸みを帯びたシルエットと柔らかな革の手触りが特徴です。ただし、このシリーズは色が淡いものが多いので、汚れが目立ちやすい点と、ネット画像との色の差には注意が必要です。
まとめ
ニナリッチの財布がダサいと言われる主な理由は、親世代が使うブランドというイメージの定着や、フリマアプリでの安価な取引によるブランド価値の希薄化などが原因でした。
しかし、それはあくまでトレンドやファッション性を最優先した場合の話です。
実際の口コミを見ればわかる通り、その使いやすさ、収納力、耐久性は今の時代でもトップクラスです。特に現金をよく使い、整理整頓が得意な財布を探している人にとっては、ダサいという評価など吹き飛ばすくらいの実力を持っています。
周りの目や流行り廃りよりも、日々の買い物が快適になることや、長く使える実用品としての質を大切にしたい。そう考える地に足のついた女性にとって、ニナリッチの財布は最高のパートナーになってくれるはずです。
もしあなたが機能重視派なら、胸を張ってニナリッチを選んでください。きっとその使い心地に満足するはずです。

