ジーンズの王様として世界中で愛されるリーバイス。
その中でも、アイコンである501と並び、長年定番として親しまれてきたのが505です。
しかし、その長い歴史と普遍的なデザインからか、一部ではダサい、少し野暮ったいという声も聞かれます。
そこでこの記事では、505がダサいと言われる理由を掘り下げ、SNSやYouTubeのリアルな評判を交えながら、おすすめできる人・できない人を詳しく解説します。
505が欲しいけど、もしかして時代遅れ?と不安な人はぜひ参考にしてください。
リーバイス505とは?
リーバイス505は、1967年に誕生したジップフライ仕様のストレートジーンズです 。
もともとは、1950年代半ばに登場した501のジッパー版である501ZXXが原型になっています 。
当時、ボタンフライに馴染みがなかったアメリカ東海岸のユーザー向けに開発されたモデルに改良が加えられ、505というロットナンバーで正式に発売されました 。
最大の特徴は、ブランドの象徴である501がボタンフライなのに対し、505は着脱が簡単なジッパーフライを採用している点です 。
シルエットは、ヒップと太もも周りにゆとりを持たせた快適なストレートフィットで、どんな体型の人にも合わせやすいように作られています 。
この実用性と快適さから、501と並ぶリーバイスのもう一つのスタンダードとして、半世紀以上にわたって世界中の人々に愛され続けています。
リーバイス505がダサいと言われている理由
定番として名高い505ですが、なぜダサいというイメージがあるのでしょうか。
その理由は、単にデザインの問題だけでなく、505が持つ複雑な歴史と、それによって生まれるユーザーのイメージとのズレに深く関係しているようです。
年代によってシルエットが違い、野暮ったく見えることがある
505がダサいと言われる根本には、思っていたシルエットと違った、という経験があるようです。
リーバイスは505をクラシックなストレートとしていますが、実はそのシルエットは作られた年代や工場によって大きく異なります 。
一般的に505は裾に向かって細くなるテーパードシルエット、という認識が広まっていますが、実際には完全なストレートのものもあれば、テーパードがほとんど効いていないモデルも存在します 。
特に古着ではこの傾向が強く、一部のヴィンテージモデルは膝下から裾にかけてのラインが微妙に広いため、今のファッション感覚で見ると、どうしても野暮ったい印象を与えてしまうことがあるのです 。
YouTubeでデニム好きが年代ごとの505を比較しているのを見ると、同じ品番でも全く違うシルエットであることがよくあります 。
この事実を知らずに購入した人が、自分のイメージと違うシルエットの505を手に取り、なんだか垢抜けない、時代遅れに見える、と感じてしまうのが、ダサいと言われる大きな理由なのかもしれません。
絶妙なゆとりが、おじさんっぽく見えてしまう
505は、快適なフィット感を重視して作られています。
そのため、股上は深めで、腰回りや太ももにも適度なゆとりがあります 。
この特徴は、がっしりした体型の人には嬉しいポイントですが、着こなしを間違えるとおじさんっぽい雰囲気に見えてしまう原因にもなります。
特に、サイズを間違えて大きめのものを選ぶと、そのゆとりがだらしなく見え、お尻周りがもたついた、いわゆるダッドジーンズのようなシルエットになってしまいます。
トレンドがスリムフィットやスキニーに移り変わる中で、505の持つクラシックでリラックスしたフィット感は、意識して着こなさない限り、ただ楽なズボンに見えがちです。
この絶妙なゆとりを、洗練されたリラックス感として見せるか、単なる野暮ったさとして見せてしまうかは、サイズ選びと着こなしが大きく影響するのです。
サイズ選びが難しく、理想の着こなしができない
シルエットの多様性と独特のフィット感は、505のサイズ選びをとても難しくしています。
これが、多くの人が理想の着こなしにたどり着けず、505は難しい、ダサい、という結論になってしまう一因です。
まずヴィンテージの505の場合、長年の着用や洗濯で生地が大きく縮んでいることがほとんどです 。
そのため、タグに書かれたサイズは全く当てにならず、実際の寸法は一本一本バラバラです 。試着なしで買うのは、かなり勇気がいるでしょう。
一方で、現行モデルの多くはストレッチ素材が使われています 。
これは履き心地の良さにつながる反面、綿100%のヴィンテージジーンズとは全く違うフィット感になります。
ストレッチの有無を考えずにサイズを選ぶと、ピチピチになりすぎたり、逆に生地が伸びてすぐに形が崩れたりする原因になります。
このように、年代や素材によってベストなサイズ感が大きく異なるため、自分に合う一本を見つけるには知識と試着が欠かせません。
このハードルの高さが、結果的にフィットしない505を履く人を増やし、505はスタイルが悪く見える、という評判につながっていると考えられます 。
リーバイス505の評判・口コミ
SNSや通販サイトに寄せられたリアルなユーザーの声をもとに、505の評判を良い口コミと悪い口コミに分けて紹介します。
良い口コミ
- ストレッチが効いていて動きやすい。履き心地がとにかく良い。
- 太ももががっしりしている体型でも、圧迫感がなく快適に履ける。
- 501のボタンフライが面倒だったけど、505はジッパーだから着脱が本当に楽。
- シルエットが絶妙で、カジュアルにも少しきれいめな服装にも合わせやすい。
- 生地がしっかりしていて丈夫なので、長く愛用できそう。
- ヴィンテージの色落ちがきれいで、自分だけの一本という感じが気に入っている。
- 適度なゆとりがあるので、長時間履いていても疲れない。
- 昔から変わらない定番の形で、流行に関係なく使える安心感がある。
悪い口コミ
- 昔のモデルに比べて、今のものは生地が薄くなった気がする。
- 買う時期によって同じサイズでもフィット感が全然違うことがあり、困る。
- 細身の体型だと、腰回りが余ってしまいシルエットがきれいに出ない。
- ヴィンテージ品は縮みがひどく、サイズ選びが本当に難しい。
- 1年くらい履いたら穴が空いてしまい、品質が落ちたように感じる。
リーバイス505がおすすめな人
ダサいと言われる理由がある一方で、505が持つ魅力は他にはありません。
ここでは、その特徴を最大限に活かせる、505が特におすすめな人のタイプを解説します。
ボタンフライが苦手で、実用性を重視する人
リーバイスの伝統的なスタイルは好きだけれど、501のボタンフライが面倒だと感じる人にとって、505は最高の選択肢です 。
ジッパーフライは、忙しい朝でもストレスなく履ける実用性があります 。
リーバイスらしい雰囲気はそのままに、現代的な便利さを求める人、まさに実用性を大切にするクラシック好きにぴったりの一本です。
太ももががっしりした体型の人
スポーツをしていた人や、骨格的に太ももがしっかりしている人にとって、ジーンズ選びは悩みの種です。
スリムやスキニータイプのジーンズでは、ウエストは合っても太ももがパンパン、ということも少なくありません 。
505は、ヒップから太ももにかけてゆとりを持たせた設計なので、そうした体型の人でも窮屈さを感じることなく、きれいなシルエットで履きこなせます 。
体型に合った快適さとおしゃれを両立させたい人には、これ以上ない選択と言えるでしょう。
きれいめカジュアルにも着回せる定番が欲しい人
505のシルエットは、ワークウェアの雰囲気が強い501と比べると、より洗練された印象です 。
特に裾にかけて緩やかに細くなるテーパードモデルは、足元をすっきりと見せてくれるため、スニーカーはもちろん、革靴との相性も抜群です 。
Tシャツと合わせたラフなスタイルから、ジャケットを羽織ったきれいめなコーディネートまで幅広く対応できるので、一本で色々な着こなしを楽しみたい人にとって、非常に頼りになる存在です 。
リーバイス505がおすすめできない人
一方で、その特性上、特定の人には向いていないのも事実です。
買ってから後悔しないためにも、どんな人におすすめできないのかを理解しておきましょう。
トレンドのタイトなシルエットを求める人
505はあくまでレギュラーストレート、もしくはそれに近いフィット感のジーンズです 。
そのため、脚のラインにぴったり沿うような、今どきのスキニーやスリムフィットを求めている人には向きません。
もしリーバイスでタイトな履き心地を求めるなら、510(スキニー)や511(スリム)といった別のモデルを検討するべきです。
505にトレンドのタイトさを期待すると、イメージとのギャップにがっかりするかもしれません。
501のような硬派なデニム体験をしたい人
ジーンズの魅力は、ただ履くだけでなく、硬いリジッド(未洗い)の状態から自分だけの一本に育てる過程にある、と考えるデニム好きもいます。
ボタンフライの無骨さや、洗って縮ませて体にフィットさせることこそがリーバイスの醍醐味だと感じる人にとって、防縮加工が施され、ジッパーフライで便利な505は、少し物足りなく感じられるかもしれません 。
デニムの歴史や経年変化そのものを深く楽しみたいという人には、やはり王道の501がおすすめです。
試着やサイズ研究をせずに買いたい人
これまでも説明してきたように、505は年代やモデルによる個体差が非常に大きいジーンズです。
ヴィンテージと現行品、ストレッチの有無でフィット感は全く違います 。
そのため、事前のリサーチや試着をせずにオンラインショップなどで安易に買うのは、かなりリスクが高いと言えます。
ダサいと言われる原因の多くがサイズ選びの失敗にあることを考えると、自分に合う一本をじっくり探す手間を惜しむ人には、505はおすすめできません。
リーバイス505のおすすめポイント
ここでは、505が長年にわたって愛され続ける理由である、その優れた点を改めて紹介します。
着脱が楽なジッパーフライ
ファッションにおいて、快適さと実用性は時代を超えて評価される大切な要素です。505のジッパーフライは、まさにその象徴と言えるでしょう 。
ボタンフライに比べて圧倒的に着脱がスムーズな点は、日常生活でデニムを履くハードルを大きく下げてくれます 。
この普遍的でシンプルな便利さが、505が定番であり続ける大きな理由の一つです。
体型を拾いすぎないきれいなストレートライン
正しくサイズを選んだ505のシルエットは、体のラインを拾いすぎず、だらしなく見えない絶妙なバランスを保っています。
この付かず離れずのストレートラインが、脚をまっすぐ長く見せてくれる効果を生み出します 。
また、505のバックポケットはやや縦長のデザインが多く、これがヒップアップ効果をもたらし、後ろ姿をすっきりと見せてくれるという特徴もあります 。
体型をカバーしつつ、きれいな立ち姿を演出してくれる、計算されたシルエットなのです。
ヴィンテージで自分だけの一本を探す楽しみ
505の複雑な歴史は、見方を変えれば宝探しの楽しみを与えてくれます。
特に80年代から90年代にかけてアメリカで作られたヴィンテージの505は、現行品にはない厚手で頑丈な生地が使われており、履き込むことで生まれるヒゲやハチノスといった色落ちは、まさに芸術品です 。
価格も、希少な501のヴィンテージに比べれば比較的手頃なものが多く、デニム初心者でもヴィンテージの世界に足を踏み入れやすいという魅力があります 。
自分だけの特別な一本を探す過程も楽しめるのが、ヴィンテージ505の醍醐味です。
リーバイス505のおすすめアイテム
これから505を手に入れたいと考えている人に向けて、具体的なおすすめモデルを3つ紹介します。
初めてなら現行の「505 レギュラーフィット」
初めて505を買う人や、難しいことを考えずに定番の一本が欲しい人には、現行の「505™ レギュラーフィット」が最もおすすめです 。
全国の取扱店で手に入りやすく、サイズ展開も豊富なので、試着して自分にぴったりのサイズを見つけやすいのが最大のメリットです。
多くはストレッチ素材が使われており、買ったその日から快適な履き心地を実感できます 。505の入門編として、まずこのモデルから試してみてはいかがでしょうか。
こだわりの「米国製(Made in USA)」モデル(80〜90年代)
より本格的なデニムの風合いや、経年変化を楽しみたい人には、80年代から90年代に作られた「Made in USA」表記のあるヴィンテージ505がおすすめです。
この時代のモデルは、デニム生地の品質が高いと評価されており、履き込むことで深みのある美しい色落ちが期待できます 。
トップボタン裏の刻印が3桁の数字だったり、内股の縫い目がダブルステッチだったりと、年代を見分けるディテールを知る楽しみもあります 。
古着屋やオンラインのヴィンテージショップで、自分だけの歴史が刻まれた一本を探してみるのも良いでしょう。
究極の復刻、「LVC 1967年モデル 505」
最高の品質と歴史的な背景を求めるデニム愛好家には、リーバイスの復刻ライン「Levi’s Vintage Clothing (LVC)」が手掛ける「1967年モデル 505™」が究極の選択肢となります 。
これは505が誕生した1967年当時のディテールを忠実に再現したモデルで、当時のスリムストレートなシルエットや、TALON社製のジッパー、そして505では珍しいセルビッジ(赤耳)デニムなど、こだわり抜かれた仕様が特徴です 。
新品の状態から、ヴィンテージの風格を持つ一本を育て上げたい人にとって、これ以上ない満足感を与えてくれるはずです。
まとめ
リーバイス505がダサいと言われるのは、モデル自体に問題があるわけではなく、その長い歴史の中で生まれてきたシルエットの多様性や、それに伴うサイズ選びの難しさが原因のようです。
逆に言えば、その特性を理解し、自分の体型やスタイルに合った一本を見つけ出すことができれば、505はこれ以上なく頼りになる相棒に変わります。
実用的なジッパーフライ、快適な履き心地、そしてどんなスタイルにも馴染む普遍的なシルエットは、まさにワードローブの土台となるべき存在です。
この記事を参考に、ぜひあなたにとって最高の505を見つけ出してください。