カチッとしたジャケットに、ラフなパーカーを合わせるスタイル。街中で見かけることも多いこの組み合わせですが、実はネット上やSNSではダサいという声も少なくありません。
お気に入りの組み合わせなのに、周りから変に思われていたらどうしようと不安になる人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、パーカーにジャケットの重ね着コーデがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由を掘り下げて解説します。また、このスタイルがおすすめできる人、できない人についても触れていきます。
これからこのコーディネートをしようか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

パーカーにジャケットの重ね着コーデとは?
まずは、このスタイルについて簡単に振り返ってみましょう。
テーラードジャケットというドレス要素の強いアイテムに、スウェットパーカーというカジュアルなアイテムを合わせるコーディネートのことです。きれいめとカジュアルをミックスさせることで、キメすぎない抜け感を出すテクニックとして知られています。
2010年代には王道のスタイルとして定着しましたが、時代が進むにつれて見られ方が少しずつ変わってきているようです。
パーカーにジャケットの重ね着コーデがダサいと言われている理由
定番のように思えるこの組み合わせですが、なぜ今、ダサいと言われてしまうのでしょうか。SNSや口コミなどの一次情報をリサーチすると、いくつかの明確な理由が見えてきました。
どのブランドやアイテムにも当てはまる一般的な話ではなく、このスタイル特有の落とし穴があるようです。
大学生の量産型ファッションに見えるから
もっとも多く聞かれるのが、学生っぽいという意見です。
10年ほど前に、ファストファッションが流行した際、多くの大学生がこぞってこのスタイルをしていました。そのイメージが強く残っているため、大人の男性がこの格好をしていると、精神的に幼く見えてしまうことがあります。
特に30代や40代の人が、当時の感覚のままアップデートせずに着ていると、どうしても時代遅れな印象を与えてしまいがちです。昔流行った格好をそのまま引きずっている人、というレッテルを貼られてしまうリスクがあります。
チグハグで違和感があるから
ジャケットとパーカーの相性がそもそも悪いと感じている人も多いようです。
ツヤツヤしたビジネススーツのような素材に、ガサガサした部屋着のようなスウェットを合わせると、素材感が喧嘩してしまいます。見ている側からすると、仕事の合間に無理やり着替えたのか、ちぐはぐでムズムズするという声もありました。
ドレスとカジュアルのバランスを取るのは高度なテクニックが必要ですが、ただ着ただけではミスマッチな印象が強くなってしまいます。
だらしなく清潔感がないから
シルエットの崩れを指摘する厳しい声もあります。
パーカーのフードがジャケットの襟元でペシャンコに潰れていたり、背中側でぐちゃぐちゃになっていたりすると、どうしても不潔に見えてしまいます。また、ジャケットの中に厚手のものを着込むことで、腕がパンパンになり、ロボットのような動きになってしまうことも。
無理をして着ている感じが出ると、スマートさが失われ、結果としてダサいという評価につながってしまいます。
TPOをわきまえていないおじさんに見えるから
ジャケットを着ているからちゃんとしている、という思い込みが裏目に出ることもあります。
レストランやデートの場面でこの格好をすると、女性からはマナー違反だと思われることがあるようです。パーカーはあくまで運動着や部屋着の延長にあるもの。
場所や相手を考えずに、楽だからという理由で選んでいるように見えると、おじさん特有の無頓着さを感じさせてしまいます。
サイズ感が古臭いから
サイズ選びの失敗も大きな要因です。
昔流行ったようなピチピチの短いジャケットに、ジャストサイズのパーカーを合わせるスタイルは、今のトレンドであるリラックスシルエットとは真逆です。
逆に、パーカーの丈が長すぎてジャケットから大幅にはみ出しているのも、だらしない印象を与えます。今の時代に合ったサイズ感で着こなせていないと、一気に古い人認定されてしまうようです。
パーカーにジャケットの重ね着コーデの評判・口コミ
では、実際にこのコーディネートに対する世間の声はどうなのでしょうか。良い意見と悪い意見を、生の声を参考に整理してみました。
良い口コミ
- ジャケットのカッチリ感が和らいで親しみやすくなる
- 首元にボリュームが出るので小顔効果がある気がする
- 秋口や春先など、コートを着るほどでもない時期の防寒にちょうどいい
- フードがあるおかげで後ろ姿が可愛く見えると言われた
- リモートワークの会議で、Tシャツの上に羽織るだけで少しちゃんとして見える
悪い口コミ
- 大学の食堂にいる学生みたいで安っぽく見える
- スーツの上着にパーカーを着ている人を見ると、季節感がないなと思う
- フードが邪魔でジャケットの襟が浮いているのが気になる
- いい歳をした大人がやると若作りして痛々しい
- デートにこの格好で来られたら、お店選びに困るし少し恥ずかしい
パーカーにジャケットの重ね着コーデがおすすめな人
ネガティブな意見も多いですが、すべての人に似合わないわけではありません。工夫次第で素敵に着こなせる人もいます。ここでは、このスタイルがおすすめな人の特徴を挙げてみます。
カジュアルな職場やクリエイティブ職の人
服装の規定が緩い職場や、自由な雰囲気の業界で働く人にはおすすめです。
スーツを着るほどではないけれど、襟付きの服で少しきちんと感を出したいという場面で重宝します。パーカーのラフさが、話しかけやすい雰囲気を作ってくれるでしょう。
手持ちのジャケットを普段使いしたい人
クローゼットに眠っているカジュアルなジャケットを活用したい人にも向いています。
シャツを合わせると決まりすぎてしまうジャケットも、パーカーを挟むことで日常着として落とし込みやすくなります。休日のお出かけや、近所への買い物など、気負わないシーンで活躍します。
キメすぎない抜け感を出したい人
全身をバチッと決め込むのが恥ずかしい、というシャイな人にもぴったりです。
パーカーというカジュアルアイテムが、コーディネートのハードルを下げてくれます。大人の余裕や遊び心を演出したい場合には、計算された重ね着が効果的です。
パーカーにジャケットの重ね着コーデがおすすめできない人
一方で、避けたほうが無難な人もいます。もし当てはまる場合は、別のコーディネートを検討したほうがよいかもしれません。
婚活や初デートなど大事な場面の人
第一印象が重要な場面では、リスクが高すぎます。
女性や年配の方の中には、パーカーを部屋着と捉えている人も少なくありません。清潔感やマナーを重視されるシーンでは、普通のニットやシャツを選んだほうが間違いなく好印象です。
サイズ選びに自信がない人
自分の体型に合ったサイズを選ぶのが苦手な人は、やめておいたほうが無難です。
ジャケットとパーカーの重ね着は、サイズバランスが命です。どちらかが大きすぎたり小さすぎたりするだけで、一気に野暮ったくなります。試着をして鏡でじっくり確認する習慣がないなら、難易度が高いスタイルと言えます。
清潔感を最優先したい人
何よりも清潔感を大切にしたい人にはおすすめできません。
どうしても首元がゴチャゴチャしてしまい、スッキリとした印象を作るのが難しいからです。シワやヨレが目立ちやすいスウェット素材は、アイロンのかかったシャツの清潔感には勝てません。
パーカーにジャケットの重ね着コーデのおすすめポイント
ここまで厳しいことも書きましたが、上手に取り入れたときのメリットも確かに存在します。このスタイルならではの良さを3つ紹介します。
小顔効果が期待できる
パーカーのフードが首元にボリュームを作ることで、対比効果により顔が小さく見えることがあります。
特にフードがしっかりと立ち上がる肉厚なものを選ぶと、顔まわりが立体的になり、スタイルアップにつながります。
カチッとした印象を和らげる
ジャケットの堅苦しさを消してくれるのが最大の魅力です。
例えば、レザー素材やツイード素材などのハードなジャケットも、パーカーを合わせることでマイルドな印象になります。強面のアイテムを普段着になじませるクッションの役割を果たしてくれます。
防寒性が高く実用的
単純に暖かいというのも大きなポイントです。
ジャケット一枚では寒いけれど、コートを着るにはまだ早い。そんな微妙な季節に、裏起毛のパーカーをインナーにすることで快適に過ごせます。体温調整がしやすい実利的なメリットは無視できません。
パーカーにジャケットの重ね着コーデのおすすめアイテム
最後に、もし挑戦するならこれを選んでほしいというアイテムの特徴を紹介します。ここを間違えなければ、ダサいと言われる確率はぐっと下がります。
フードが立ちやすい肉厚パーカー
ペラペラの生地ではなく、フードが二重になっているものや、生地に厚みがあるものを選んでください。
フードがへたらずに自立することで、首元がだらしなく見えません。清潔感を保つための絶対条件と言ってもいいでしょう。
肩パッドのないアンコンジャケット
ビジネススーツのような肩パッドが入ったものではなく、カーディガンのように羽織れる柔らかいジャケットがおすすめです。
肩のラインがナチュラルなので、パーカーの厚みとも自然になじみます。素材もウールだけでなく、ジャージー素材やナイロン素材など、スポーティなものを選ぶと今っぽくなります。
ツヤのないマットな素材のアイテム
ジャケットもパーカーも、テカテカした光沢のないマットな質感のものを選ぶと失敗しません。
落ち着いた色味や素材感で統一することで、子供っぽさを消し、大人の落ち着きを演出できます。色はモノトーンやネイビーなど、色数を絞るのが鉄則です。
まとめ
パーカーにジャケットの重ね着コーデがダサいと言われるのには、それなりの理由がありました。
学生時代のイメージを引きずっていたり、サイズ感や素材合わせがチグハグだったりすると、どうしてもネガティブな評価を受けてしまいます。
でも、アイテム選びやサイズ感を今の時代に合わせてアップデートすれば、大人の休日スタイルとして十分に楽しめます。
楽だからなんとなく着るのではなく、あえてこのバランスを楽しむ。そんな気持ちで鏡の前に立ってみてくださいね。自分に合ったスタイルが見つかれば、周りの目も気にならなくなるはずです。


