エビスジーンズがダサいと言われる理由とは?おすすめできる人・できない人【評判】

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バックポケットに描かれた特徴的なカモメマーク。 誰もが一度は目にしたことがあるであろう、エビスジーンズ。

アメカジブームを牽引してきた存在でありながら、ネットで検索しようとするとダサいという予測変換が出てきて不安になったことはありませんか。 欲しいけれど、周りから時代遅れだと思われたくない。 そんな風に購入を迷っている人も多いはずです。

でも、実は今、世界中でこのエビスジーンズが爆発的な再評価を受けていることをご存知でしょうか。 海外の有名ラッパーがこぞって着用し、ヴィンテージ市場では価格が高騰しているんです。

本記事では、なぜエビスジーンズがダサいと言われてしまうのか、その理由を包み隠さず解説します。 その上で、どんな人なら似合うのか、逆にどんな人にはおすすめできないのかを、長年のファンやSNSの生の声を元に徹底的に深掘りしました。 エビスジーンズが気になっているけれど、あと一歩が踏み出せない。 そんなあなたの背中を押す、あるいは思いとどまらせるための判断材料をすべてお渡しします。

目次

エビスジーンズとは?

まずは、このブランドが一体何者なのかを少しだけおさらいしておきましょう。 エビスジーンズは1991年、山根英彦氏によって大阪で創業されました。

当時は、アメリカ製のジーンズが効率化のために品質を落としていた時代です。 そんな中で、古き良き時代の高品質なジーンズを日本人の手で蘇らせようとしたのが始まりでした。 旧式の織機を使い、手間暇をかけて作られるデニム生地は、世界中のデニム好きを唸らせました。

ブランド名のEVISUは、商売繁盛の神様である戎(えびす)様からきています。 創業者が釣りとビールとゴルフが好きだったことから、あの有名なカモメマークも実はカモメではなく、釣りのブラックバスを描こうとしたものが簡略化されたとも言われています。 大阪発祥らしいユーモアと、妥協のない職人技が融合した、日本が世界に誇るデニムブランド。 それがエビスジーンズです。

エビスジーンズがダサいと言われている理由

歴史あるすごいブランドなのはわかったけれど、じゃあなんでダサいなんて言われるの。 そう思うのは当然です。 実は、エビスジーンズがネガティブな評価を受けるのには、このブランド特有の明確な理由がありました。 SNSや口コミを徹底的にリサーチして見えてきた、3つの大きな要因についてお話しします。

過去のヤンキーファッションのイメージが抜けない

これが最も大きな理由かもしれません。 30代から40代以上の人なら覚えているでしょう。 1990年代後半から2000年代にかけて、エビスジーンズが大流行した時期がありました。 その時、このジーンズを好んで履いていたのが、いわゆるヤンキーや少し怖いお兄さんたちだったんです。

腰パンをして、ダボダボのジーンズを履き、バックポケットの巨大なカモメマークを見せつける。 そんなスタイルが街中に溢れました。 当時の威圧的なイメージや、ちょっと近寄りがたい雰囲気が、いまだに強烈な記憶として残っている人が多いのです。   

そのため、今エビスを履いている人を見ると、当時の怖かった記憶や、時代遅れの不良ファッションを連想してしまう。 野暮ったい、古臭い、終わったブランドだ。 そんな風に感じる層が一定数いるのは、過去のブームがあまりにも熱狂的だった反動とも言えるでしょう。

デザインが主張しすぎて今のトレンドに合わない

最近のファッションの傾向を思い出してみてください。 ユニクロや無印良品に代表されるような、シンプルで飾らないノームコアというスタイルが主流です。 ロゴは目立たせず、シルエットの美しさで魅せる。 そんな引き算の美学が良しとされる時代において、エビスジーンズのデザインはあまりにも足し算すぎました。

お尻のポケットにペンキで描かれた大きなマーク。 時には太ももから足首まで大胆にペイントが入った大黒(だいこく)モデルなど、とにかく主張が激しいんです。 シンプルで清潔感のある服装を好む人からすると、あのペンキステッチは子供っぽい、あるいは品がないと映ってしまうことがあります。 TPOを選ばずに履いていくと、周りから浮いてしまい、結果としてセンスがない認定をされてしまうリスクがあるのです。

サイジングを間違えてだらしなく見えている

これはアイテムのせいではなく、履く側の問題も大きいです。 エビスジーンズの代表的なモデルは、昔ながらの太めのシルエットで作られています。 これを何も考えずに選んでしまうと、現代風のオーバーサイズとは違う、単にサイズが合っていないだけのだらしない格好になってしまいがちです。

特にエビスのデニムは洗濯するとものすごく縮むという特徴があります。 これを計算に入れずに購入し、洗ってみたら丈が短くなりすぎたり、逆にお店で縮みを考慮して大きめを買ったけれど、思ったより縮まずにブカブカのまま履いていたり。 こういったサイジングの失敗が、傍から見た時のカッコ悪さに直結しています。 高級なジーンズなのに、安っぽく見えてしまう原因の多くは、このサイズ感のミスマッチにあると言えるでしょう。

エビスジーンズの評判・口コミ

では、実際にエビスジーンズを愛用している人や、街で見かけた人のリアルな声はどうなのでしょうか。 ネット上の膨大な書き込みの中から、特に参考になる意見をピックアップして整理しました。 良い意見も悪い意見も、包み隠さずご紹介します。

良い口コミ

まずはポジティブな評価からです。 一度ハマると抜け出せない魅力がそこにはあるようです。

  • 10年履いても破れないくらい生地が丈夫で、長く使えるから結局コスパが良いという声が多い
  • 履けば履くほど自分の体に馴染んでいき、色落ちのグラデーションが芸術的で美しい
  • 最近はトラヴィス・スコットなど海外の有名アーティストが履いているのを見て、逆にかっこいいと思うようになった若者が増えている
  • ペンキの色を自分で選べたり、好きな文字を入れたりできるカスタムオーダーが楽しくて愛着が湧く
  • 日本製へのこだわりがすごく、縫製やリベットの一つ一つに職人の魂を感じる
  • 太めのシルエットが今のストリートファッションの気分にぴったりハマる

やはり品質の高さと、自分だけの一本を育てる楽しさを挙げる人が多い印象です。 特に最近は、海外のストリートシーンからの逆輸入的な評価で、若い世代からの支持が急上昇しているのが興味深い点です。   

悪い口コミ

一方で、辛辣な意見も無視できません。 購入前に必ずチェックしておきたいネガティブなポイントです。

  • お尻のペンキマークが剥げてくると汚らしく見えてしまい、清潔感がないと言われる
  • 値段が高すぎて手が出ないし、失敗した時のダメージが大きい
  • 洗濯すると予想以上に縮んでしまい、サイズ選びが難しすぎて初心者にはハードルが高い
  • いい歳をした大人が派手なロゴの入ったジーンズを履いていると、若作りして痛いと思われることがある
  • 生地が分厚くて硬いので、履き始めは動きにくいし、夏場は暑くて履けない
  • 独特の緑がかった色落ちが好みではなく、普通の青いジーンズが良いという人もいる

やはりデザインの派手さと、扱いづらさに関する声が目立ちます。 特に清潔感を重視する女性からは、剥げかけたペンキやダボっとしたシルエットが不評な場合があるようです。   

エビスジーンズがおすすめな人

ここまで見てきて、エビスジーンズはかなり人を選ぶアイテムだということがわかってきました。 では、具体的にどんな人ならこのジーンズをかっこよく履きこなせるのでしょうか。 ただ似合うだけでなく、エビスというブランドの価値を最大限に楽しめるのは次のような人です。

「本物」のデニムを育てたい人

ファッションとしてだけでなく、道具としてのジーンズを愛せる人には最高の一本になります。 エビスのNo.1デニムと呼ばれる生地は、防縮加工がされていません。 そのため、洗うとねじれが生じ、表面が毛羽立ちます。 これがヴィンテージジーンズ本来の姿なのです。

毎日のように履き込み、自分のライフスタイルに合わせてシワや色落ちが刻まれていく。 その過程を数年単位で楽しめる根気強い人には、エビス以上にその期待に応えてくれる相棒はいません。 革製品の経年変化が好きな人なら、間違いなくハマるはずです。

ストリートファッションを極めたい人

今、エビスを履くならストリートスタイルが最も親和性が高いです。 特に海外のヒップホップカルチャーに影響を受けたスタイルが好きな人にはドンピシャです。 トラヴィス・スコットのように、エアジョーダンのようなボリュームのあるスニーカーと合わせ、トップスも少しゆったりとしたものを選ぶ。

そうすることで、エビス特有の太いシルエットが野暮ったさではなく、計算されたルーズさとして成立します。 カモメマークも、ストリートのアイコンとして強烈なアクセントになるでしょう。 周りとは違う、個性的なストリートコーデを目指すなら必須のアイテムです。

周りの目を気にせず我が道をいく人

結局のところ、エビスジーンズは個性の塊です。 ダサいと言われる理由の一つに、主張が激しいことがありましたが、裏を返せばそれだけ存在感があるということ。 流行りの量産型ファッションに飽き飽きしている人。 自分の好きなものを身につけることが一番の幸せだと感じられる人。

そういう芯の強い人が履くと、エビスジーンズは不思議とかっこよく見えるものです。 他人の評価よりも、自分の好きを貫ける強さを持った人にこそ、この強烈な個性を受け止める資格があるのかもしれません。

エビスジーンズがおすすめできない人

逆に、こういう人は買わない方がいいかもしれません。 高い買い物をして後悔しないためにも、以下の特徴に当てはまる場合は一度冷静になってみましょう。

とにかく清潔感重視のきれいめコーデが好きな人

普段の服装がシャツにスラックス、あるいは細身のジャケットスタイルが多い人。 こういう人が突然エビスジーンズを取り入れると、大事故になる可能性があります。 きれいめなアイテムと、土臭くて無骨なエビスのデニムは、水と油のように反発し合うことが多いからです。

もちろん上級者はあえて外すテクニックを使いますが、基本的には難しい組み合わせです。 特に女子ウケを第一に考えるなら、ペンキステッチのないシンプルな細身のデニムを選んだ方が無難です。 エビスの持つ泥臭さは、清潔感とは対極にある魅力だということを理解しておきましょう。

面倒な手入れが嫌いな人

エビスジーンズ、特に本格的なモデルは手がかかります。 買ってきてすぐ履けるわけではありません。 糊(のり)がついた状態で販売されているリジッドデニムの場合、最初にお風呂場で儀式のように糊落としをする必要があります。

そして洗濯のたびにサイズが変わることを気にかけたり、色移りに注意したり。 そういった手間を愛おしいと感じられず、ただ面倒くさいと感じる人にはストレスでしかありません。 ユニクロのジーンズのように、買ってすぐ快適に履けて、洗濯機でガンガン洗える手軽さを求めるなら、エビスは向いていないでしょう。

ブランドロゴが苦手な人

胸元にロゴが入ったTシャツすら着たくないという、究極のミニマリスト思考の人。 そういう人にとって、お尻の巨大なカモメマークはノイズでしかありません。 もちろんペンキなしのモデルも存在しますが、エビスを買う意義の半分くらいはあのマークにあるとも言えます。

街中で後ろ指を指されるような視線を感じるのが耐えられない、とにかく目立ちたくない。 そう思うなら、もっと控えめで質の良いブランドは他にいくらでもあります。 無理をしてエビスを選ぶ必要はありません。

エビスジーンズのおすすめポイント

ネガティブな面も話しましたが、それでも世界中で愛され続けているのには理由があります。 他のブランドには絶対に真似できない、エビスだけの独自の魅力。 それを知れば、ダサいという評価なんてどうでもよくなるかもしれません。

世界最高峰の色落ち(エイジング)

エビスジーンズ最大のおすすめポイントは、何と言っても色落ちの美しさです。 通常のジーンズは青く色落ちしていきますが、エビスのデニムは少し緑がかったような、独特のインディゴブルーに変化していきます。 これがヴィンテージ好きにはたまらない色味なのです。

履き込むことで現れるヒゲ(太もものシワ)やハチノス(膝裏のシワ)の濃淡がくっきりと出るのも特徴。 何年も履き込んだエビスジーンズは、もはや一つのアート作品です。 自分で育てたジーンズを眺めながらお酒が飲める、なんていうファンがいるのも納得のクオリティです。

自分だけのオリジナルを作れるカスタム性

エビスショップに行くと、その場で職人さんがペンキを入れてくれるサービスがあります。 カモメマークの色を白だけでなく、赤や黄色、ピンクなど豊富なカラーから選ぶことができるんです。 さらに、左右で違う色にしたり、漢字で戎という文字を入れたり。

こんな風に自分好みにカスタマイズできるジーンズブランドは、世界中探してもそうそうありません。 世界に一本だけの、自分専用のジーンズを作る体験。 それ自体がエビスを購入する大きな価値になっています。

リセールバリュー(資産価値)が高い

意外かもしれませんが、エビスジーンズは資産価値が非常に高いアイテムです。 特に日本製の古いモデルや、コラボレーションアイテムは、中古市場で定価以上で取引されることも珍しくありません。 もし履かなくなっても、メルカリやヤフオクで高く売れる可能性が高いのです。

安いジーンズを使い捨てるのではなく、価値のあるものを長く使う。 あるいは投資として持っておく。 そんな賢い消費ができるのも、ブランドとしての地力が強いエビスならではのポイントです。   

エビスジーンズのおすすめアイテム

最後に、もしエビスジーンズに挑戦するなら、まずはこれをチェックしてほしいという代表的なモデルを紹介します。 自分のスタイルに合わせて選んでみてください。

Lot.2001(No.1デニムまたはNo.2デニム)

エビスの顔とも言える、創業当時から変わらない定番モデルです。 特徴は、ズドンと太いルーズなシルエット。 昔ながらのアメカジスタイルや、今のストリートスタイルに合わせるならこれ一択です。 男らしく、無骨に履きこなしたい人におすすめ。 ただし、かなり太いので試着は必須です。

Lot.2000(No.1デニムまたはNo.2デニム)

2001よりも少しすっきりさせた、レギュラーストレートのモデルです。 太すぎず細すぎず、どんな服装にも合わせやすい万能選手。 エビスジーンズに興味はあるけれど、あまりに太いのは抵抗があるという人は、まずこの2000番から入るのが正解です。 大人が綺麗に履くならこのモデルが一番バランスが良いでしょう。

Lot.2000T(No.1デニムまたはNo.2デニム)

時代の流れに合わせて作られた、モダンなテーパードモデルです。 腰回りはゆったりしていますが、膝から下にかけてグッと細くなっています。 足元がすっきりするので、お気に入りのスニーカーを目立たせたい時に最適。 今風の着こなしがしたいなら、迷わずこれを選んでください。 ダサいと言われるリスクが最も低い、洗練されたシルエットです。

まとめ

エビスジーンズがダサいと言われるのは、過去のヤンキーブームのイメージや、難易度の高いデザインによる誤解が大きな原因でした。 しかし実際には、品質、歴史、そしてファッションアイコンとしての注目度、どれをとっても世界トップクラスのブランドであることは間違いありません。

大切なのは、周りの声を鵜呑みにするのではなく、自分のスタイルに合うかどうかを見極めることです。 サイズ選びを間違えず、今の自分に合ったモデルを選べば、エビスジーンズはあなたの個性を輝かせる最高の相棒になってくれるはずです。

流行り廃りの激しいファッション界で、30年以上も第一線で愛され続けている事実。 それこそが、エビスジーンズが本物である何よりの証拠ではないでしょうか。 もし少しでも心が動いたなら、一度お店に足を運んで、その生地の厚みと職人の熱量に触れてみてください。 きっと、ネットの評判なんて気にならなくなるはずです。

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この記事を書いた人

ファッションや時計・シューズなどビンテージから最新のアイテムまで自分が好きと思うアイテムをコレクトしている。自身も心配性であり、これって「ダサいのかな?」と不安を感じてしまう方に向けて安心してもらえるよう日々情報を発信している。

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