Ennoy(エンノイ)は、スタイリストの山本康一郎さんと、セレクトショップ「1LDK」の元ディレクター三好良さんが手がけるブランドです。
シンプルで洗練されたデザインと、ゆったりとしたシルエットのカジュアルウェアは、発売されるたびに即完売するほどの絶大な人気を誇っています。
しかし、その人気の一方で、一部からはEnnoyはダサいという声も存在します。
そこで本記事では、Ennoyがダサいと言われる理由とおすすめできる人・できない人を解説します。
Ennoyのアイテムが欲しいけど、もしかしてダサい?と不安な人はぜひ参考にしてください。
Ennoyとは?
Ennoy(エンノイ)は、2019年にスタイリストの山本康一郎さんと、人気セレクトショップ「1LDK」の元クリエイティブディレクターである三好良さんによって立ち上げられたファッションブランドです 。
ブランドのコンセプトはThe Extreme of Simple、つまり究極のシンプル 。
日常で使えるベーシックなアイテムを、二人の視点を通して、現代的なシルエットや上質な素材で作り上げています。
Ennoyを語る上で欠かせないのが、山本康一郎さんが手がける「スタイリスト私物」というプロジェクトです 。
これは、山本さん自身が本当に欲しいものを、様々なブランドと協力して作るレーベルで、その独特のこだわりから生まれるアイテムは多くのファンに支持されています 。
Ennoyは、このスタイリスト私物の考え方を強く受け継いでおり、多くを語らず、製品の品質とシルエットで魅せる姿勢が、ファッション好きから絶大な支持を集めています。
Ennoyがダサいと言われている理由
これほど人気のEnnoyですが、なぜ一部でダサいと言われてしまうのでしょうか。
SNSやYouTubeのユーザーの声をもとに、その理由を探ってみました。
人気がありすぎて、みんなと同じ格好に見えるから
Ennoyがダサいと言われる一番の理由は、その圧倒的な人気ゆえに着ている人が多すぎることかもしれません。
Ennoyのアイテムは、誰にでも似合いやすいミニマルなデザインが魅力です 。
特にナイロンのセットアップやロゴスウェットはブランドの顔ともいえるアイテム。
しかし、その着やすさと人気の高さから、街中やファッション好きが集まる場所で、Ennoyを着ている人を頻繁に見かけるようになりました。
ファッションコーディネートサイトWEAR.jpには数百件もの投稿があり 、フリマアプリでも常に多くのアイテムが取引されていることからも 、その人気ぶりがうかがえます。
個性を出すためのおしゃれが、いつのまにか周りと同じ格好になってしまう。
この状況が、Ennoyは量産型でセンスがないという印象につながり、ブランド自体が野暮ったいと見なされる原因になっているようです。
見た目のシンプルさと価格が見合っていないから
Ennoyのアイテムは、上質なボディにブランドロゴをあしらった、とてもシンプルなデザインがほとんどです 。
しかし、その見た目とは裏腹に、手に入れるのは非常に困難。
販売は公式オンラインストアだけで、事前に告知なく発売するゲリラ販売や、当選確率が低い抽選販売が基本です 。
そのため、定価で買えず、二次流通サイトで高額な転売品を買うしかない人も少なくありません 。
この状況を知らない人からすれば、数万円もするシンプルなスウェットは、ファストファッションのアイテムと大差ないように見えるでしょう 。
見た目は普通なのに、なぜこんなに苦労して高いお金を払うのか。
この価値観のズレが、価格に見合わない、追いかけているのはセンスがない、といった批判につながっているようです。
転売が多くてミーハーなイメージがあるから
Ennoyがなかなか手に入らない状況は、大きな転売市場を生み出しました 。
この転売市場の過熱が、ブランドイメージに良くない影響を与えています。
高額で転売されることで、純粋に服が好きな人だけでなく、希少性や話題性、転売目的の人がブランドに集まりやすくなります。
このようなミーハーな層が目立つことで、Ennoyは流行に乗りたいだけの人たちが着るブランド、というイメージがついてしまいました。
さらに、人気に便乗した偽物も多く出回っており、フリマアプリなどでの購入には注意が必要です 。
抽選に外れ、転売ヤーと競い、偽物の心配までする。
この面倒な購入プロセスがブランドへの不満となり、製品の魅力とは別に、Ennoyはダサいという評価につながっているのかもしれません。
Ennoyの評判・口コミ
SNSやYouTubeで見られる、Ennoyのリアルな評判や口コミをまとめました。
良い口コミ
- とにかく軽くて着心地が最高。長時間着ていても疲れない 。
- ナイロン素材は撥水性が高く、急な雨でも安心 。
- シルエットが絶妙。ゆったりしているのにだらしなく見えないのが良い 。
- ロゴが同系色でさりげないので、大人でも着やすい 。
- シンプルだからどんな服にも合わせやすく、コーディネートに困らない 。
悪い口コミ
- 抽選は全く当たらないし、ゲリラ販売も一瞬で売り切れるから定価で買えない 。
- 人気がありすぎて、街で同じ服を着ている人とよく会う。
- 転売価格が高すぎて、欲しくても手が出せない 。
- 偽物が多く出回っているので、フリマアプリで買うのが怖い 。
- ナイロンセットアップは、生地が擦れる時のシャカシャカ音が少し気になる 。
Ennoyがおすすめな人
これまでの情報を踏まえて、Ennoyがどんな人におすすめできるかを紹介します。
シンプルで質の良い服を求める人
派手なデザインよりも、素材の良さやシルエットの美しさといった、服そのものの価値を大切にする人におすすめです。
The Extreme of Simpleというコンセプト通り、長く愛用できる上質な普段着を探しているなら、きっと満足できるはずです 。
リラックス感のあるシルエットが好きな人
Ennoyの魅力は、計算されたリラックス感のあるシルエットです。
ただ大きいだけでなく、着た時にだらしなく見えないように設計されています 。
肩の力が抜けた、今っぽい自然体なスタイルが好きな人にとって、Ennoyのアイテムは日々のコーディネートの強い味方になります。
ブランドの背景に共感できる人
Ennoyの価値は、服としての機能だけではありません。
山本康一郎さんや三好良さんといった、日本のファッションシーンを代表する人物たちのセンスや考え方が反映されています 。
彼らの作る世界観に共感し、その一部を身につけたいと思う人にとって、Ennoyは特別なブランドになるでしょう。
Ennoyがおすすめできない人
一方で、Ennoyが合わない人もいます。次のような人には、あまりおすすめできません。
服のデザインで個性を出したい人
Ennoyの魅力は究極のシンプルさです。
そのため、個性的な柄やデザイン、鮮やかな色で自分を表現したい人には、物足りなく感じるかもしれません。
人と被るのが嫌な人
他人と服装が被るのを避けたい人には、Ennoyはおすすめできません。
とても人気が高く着ている人が多いため、街中で同じ服の人に会う可能性は高いです。
まだ誰も知らないようなブランドを探すのが好きな人には、向いていないでしょう。
欲しいものをすぐに手に入れたい人
Ennoyは、欲しいと思っても簡単には買えません。
何度も抽選に応募したり、いつ始まるかわからないゲリラ販売を待ったり、時には高額な転売品を探したりする必要があります 。
このような購入までの手間を楽しめない人、欲しいものをストレスなく手に入れたい人にとっては、Ennoyの販売方法は大きな不満に感じるでしょう。
Ennoyのおすすめポイント
多くの人を惹きつけるEnnoyの魅力はどこにあるのでしょうか。おすすめのポイントを3つ紹介します。
計算された、頑張りすぎていないお洒落感
Ennoyの服は、ただ着るだけで気負っていないのにお洒落に見えます。
その秘密は、計算され尽くしたシルエットにあります 。
ゆとりがありながらも絶妙なバランスで、リラックスした今っぽい雰囲気を簡単に出すことができます。
この頑張りすぎていないお洒落感が、Ennoyならではの大きな魅力です。
日常生活での快適さと機能性
Ennoyは見た目のかっこよさだけでなく、日常での快適さや使いやすさも重視しています。
例えば、ナイロンジャケットは軽くて撥水性があり、天気を気にせず着られます 。
フリースは驚くほど軽いのに暖かく、家でも外でも快適に過ごせます 。
日々の暮らしに寄り添う、道具のような安心感があります。
流行に左右されないシンプルなデザイン
Ennoyのアイテムは、Tシャツ、スウェット、ナイロンジャケットなど、長く愛されるベーシックなものが中心です。
流行りのデザインをあえて避けることで、いつまでも古くならない価値を持たせています。
一度手に入れれば、何年経っても色褪せることなく着続けられる。それもEnnoyが提供する価値の一つです。
Ennoyのおすすめアイテム
数あるEnnoyのアイテムの中から、特にブランドを象徴するおすすめの3つを紹介します。
ブランドの顔「ナイロンセットアップ(シャカシャカ)」
Ennoyの代名詞とも言えるのが、通称シャカシャカと呼ばれるナイロン素材のセットアップです。
コットンのような柔らかな風合いを持つ特殊な生地が使われており、着心地は抜群 。
軽くて、ある程度の雨や風なら防いでくれます 。
ジャケットの裾には調整用の紐が、パンツのポケットにはファスナーが付くなど、機能面も充実しており、まさに究極の普段着です 。
冬の定番「シティフリース」
毎シーズン人気なのが、冬の定番アイテムであるシティフリースです。
多くの場合、高品質なポーラテック社のフリース素材が使われており、軽くて非常に暖かいのが特徴です 。
シルエットはEnnoyらしいリラックスしたフィット感で、中に着込んでも窮屈に感じません。
あるレビューでは、身長172cm、体重65kgでゆったり着られるとのことでした 。
ジャケットとパンツのセットアップで販売されることが多く、これがあれば冬のちょっとした外出には困りません 。
最初の一着に「ロゴTシャツ・スウェット」
Ennoyの世界観を一番手軽に楽しめるのが、ブランドロゴが入ったTシャツやスウェットです。
Professionalの筆記体ロゴなど、シンプルながら存在感のあるデザインが特徴 。
ボディの品質にも定評があり、初期のアイテムにはALSTYLE社製のものが使われていました 。
計算されたリラックスフィットのシルエットは、一枚で着ても様になり、どんなスタイルにも合わせやすいので、Ennoyの最初の一着としておすすめです 。
まとめ
Ennoyがダサいと言われるのは、服のデザインそのものよりも、その人気ぶりや特殊な買い方が原因のようです。
着ている人が多すぎてみんなと同じに見えてしまうこと、見た目はシンプルなのに手に入れるのが大変で価格も高いこと、そして転売が多くミーハーなイメージがついてしまったことが、主な理由として挙げられます。
しかし、Ennoyが作る計算されたシルエットや、日常での快適さ、流行に左右されないシンプルなデザインは、多くの人を惹きつける確かな魅力です。
最終的にEnnoyが自分に合うかどうかは、ブランドの背景にあるカルチャーや考え方に共感できるかどうかが大きいかもしれません。
この記事が、Ennoyというブランドと向き合い、自分にとっての価値を見つける手助けになれば幸いです。