機能性が高く、自転車通勤をする人たちから熱烈な支持を集めているベルーフバゲージ。しかし、検索窓にブランド名を入れるとダサいという言葉が出てきて不安になった人もいるかもしれません。そこで本記事では、ベルーフバゲージがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由とおすすめできる人・できない人を解説します。購入を迷っているけれど、あとで後悔したくないという人はぜひ参考にしてください。
ベルーフバゲージとは？
ベルーフバゲージは、2006年に設立された日本のバッグブランドです。ドイツ語で職業や使命を意味するBerufを名前に冠している通り、プロが使う道具のような使いやすさを日常のバッグに落とし込んでいるのが特徴です。
もともとはメッセンジャーバッグなど、自転車に乗る人を想定したアイテムからスタートしました。現在はそこから派生して、ビジネスマンに向けたアーバンコミューターや、旅行者向けのアーバンエクスプローラーといったシリーズを展開しています。
最大の特徴は、日本有数の鞄の産地である兵庫県豊岡市で作られていることです。豊岡鞄として認定されているモデルも多く、修理体制もしっかりしています。単なるファッションアイテムではなく、長く使える道具としての信頼性が高いブランドです 。
ベルーフバゲージがダサいと言われている理由
ベルーフバゲージは機能的で素晴らしいバッグですが、一部でダサい、時代遅れ、といったネガティブな評価があるのも事実です。なぜそう言われてしまうのか、SNSや口コミなどの一次情報を徹底的にリサーチしました。どのブランドにも当てはまることではなく、このブランド特有の理由が見えてきました。
亀の甲羅のようなシルエットが独特すぎる
もっとも多くの人が指摘しているのが、背負ったときのシルエットです。ベルーフバゲージのリュック、特に人気モデルであるアーバンエクスプローラーなどは、荷物が入っていなくても形が崩れない箱型や丸みを帯びた形状をしています。
これが自転車に乗っている前傾姿勢の状態では体にフィットして非常にかっこいいのですが、普通に直立して歩いていると、まるで亀の甲羅を背負っているように見えることがあります。
最近のビジネスリュックは薄型で体に沿うようなデザインが流行りです。それと比較すると、後ろにボコッと飛び出したような立体的なフォルムは、少し野暮ったい印象を与えてしまうようです。特に細身のスーツを着ているときなどは、バッグの存在感が強すぎてバランスが悪く見え、恥ずかしいと感じる人もいます。
ウーバーイーツの配達員に見えてしまう
これは最近ならではの理由ですが、黒くて四角い、そして防水素材でテカテカしているという特徴が、ウーバーイーツの配達バッグを連想させるという声があります[。
ベルーフバゲージのデザインは、無駄を削ぎ落としたミニマルなものです。ロゴも目立たず、真っ黒な塊のような見た目をしています。機能美としては優れているのですが、カジュアルな服装でこのバッグを背負っていると、どうしても配達員のような業務感が漂ってしまいます。
街中で配達バッグを見かける機会が増えたため、無意識のうちに黒い箱型のリュック＝業務用品というイメージが刷り込まれてしまい、おしゃれではないと思われてしまうのかもしれません。
高機能素材が逆に安っぽく見えてしまう誤解
ベルーフバゲージの多くのモデルには、DURON（デューロン）という高耐久ポリウレタン素材が使われています。これは傷がつきにくく、水を通さない非常にハイスペックな素材です。
しかし、この素材のマットでゴムのような質感が、見る人によっては安っぽいビニールや合皮のように見えてしまうことがあります。革製品のような経年変化や深みを好む人からすると、無機質でのっぺりとした表情は高級感がないと判断されがちです。
実際には高価な素材なのですが、パッと見ただけではその価値が伝わりにくいのが難点です。そのため、大人が持つには少し質感がカジュアルすぎる、もしくは子供っぽいと評価されてしまうことがあります。
ベルーフバゲージの評判・口コミ
では、実際に使っているユーザーはどう感じているのでしょうか。良い評判と悪い評判をそれぞれ整理しました。
良い口コミ
- とにかくデザインがシンプルで、ロゴが目立たないのが良い
- 背負ったままスマホや定期を取り出せるサイドポケットの配置が神がかっている
- 見た目は重厚感があるのに、実際に持ってみると驚くほど軽い
- 豊岡鞄の認定を受けているだけあって、縫製がしっかりしており壊れにくい
- 雨の日でも中身が濡れる心配がまったくなく、ガジェットを持ち歩くのに安心
悪い口コミ
- 止水ファスナーが硬くて、角の部分で開け閉めがしづらい
- 外側に小物を入れるポケットが少なく、いちいちメイン収納を開けるのが面倒
- 長く使っているとコーティングが劣化してくる可能性がある
- マチが固定されているので、電車などで前に抱えたときに邪魔になる
- 手持ち用のハンドルが細くて、重い荷物を入れたときに手が痛い
ベルーフバゲージがおすすめな人
ここまでの内容を踏まえて、ベルーフバゲージはどのような人におすすめできるのかを解説します。
自転車通勤や移動が多いアクティブな人
ブランドのルーツが自転車にあるため、やはり自転車通勤をする人には最適です。前傾姿勢になってもバッグがずれにくく、体にフィットする設計は他ブランドにはない強みです。突然の雨に降られても中身を守れる防水性も、移動が多い人にとっては必須の機能でしょう。
ガジェット類を整理して持ち運びたい人
PCやタブレット、充電ケーブル、モバイルバッテリーなどを常に持ち歩く人にもおすすめです。内装には取り外し可能なパネルや、細かく仕切られたポケットが配置されており、ポーチを使わなくてもきれいに収納できます。さらに、モバイルバッテリーをバッグに入れたまま、サイドポケットからケーブルを出してスマホを充電できる機能などは、ガジェット好きにはたまらない仕様です。
「道具」としての機能を重視する人
ファッション性よりも、道具としての使い勝手を優先する人に向いています。どう見られるかよりも、いかに快適に荷物を運べるか、いかに素早く物を取り出せるか。そういった実用性を追求する人にとって、ベルーフバゲージは最高の相棒になります。豊岡鞄ならではの修理体制も整っているため、一つのものを長く直して使いたいという人にもぴったりです 。
ベルーフバゲージがおすすめできない人
一方で、以下のような人にはベルーフバゲージはあまりおすすめできません。購入してから後悔しないように確認しておきましょう。
高級レザーの質感やエイジングを楽しみたい人
革製品特有の温かみや、使い込むほどに味が出る経年変化を楽しみたい人には不向きです。ベルーフバゲージの素材は基本的に劣化しにくい化学繊維であり、ずっと新品のようなきれいな状態を保つように作られています。革靴や革小物で全身を固めているクラシックなスタイルの人には、素材感が浮いてしまい、ちぐはぐな印象を与える可能性があります。
薄型でスマートなリュックを探している人
満員電車などで邪魔にならない、極薄のリュックを探している人にはおすすめできません。ベルーフバゲージのリュックは、荷物を守るためにあえて立体的な構造になっています。中身が空でも厚みが変わらないため、混雑した場所では気を使う場面があるかもしれません。スマートに見せたい、背中と一体化するような薄さを求めている場合は、別のブランドを検討したほうがよいでしょう。
トレンドやブランドの知名度を重視する人
誰が見てもわかる高級ブランドのバッグが欲しい、あるいは今流行っているトレンドのバッグが欲しいという人には合いません。ベルーフバゲージは知る人ぞ知る玄人好みのブランドです。ロゴも控えめで主張しないため、ブランドの威光を借りたいという動機で選ぶと、地味すぎて物足りなく感じるでしょう。
ベルーフバゲージのおすすめポイント
ここでは、他のブランドにはないベルーフバゲージならではの魅力を3つ紹介します。
日本品質の豊岡鞄認定モデルであること
多くのブランドが海外生産に切り替える中で、ベルーフバゲージの上位モデルは日本の鞄の聖地、豊岡で作られています。豊岡鞄の認定を受けるには非常に厳しい審査をクリアしなければなりません。そのため、縫製の強度や細部の仕上げが非常に美しく、海外製の大量生産品とは一線を画す品質を持っています。万が一壊れても、国内でしっかりと修理対応してもらえる安心感は大きなメリットです 。
荷造りを最適化する内装設計
ただポケットが多いだけでなく、何を入れるかが明確に計算されています。特にアーバンエクスプローラーシリーズに見られる脱着可能な内装パネルは秀逸です。仕事のときは仕事道具を入れたパネルを使い、休日はそれを外して広々と使うといったカスタマイズが可能です。これにより、バッグの中身を入れ替える手間が大幅に減ります。
圧倒的な軽さと耐久性の両立
見た目はがっしりしていて重そうに見えますが、実際に持ってみると驚くほど軽量です。これは中空糸という、マカロニのように中が空洞になった特殊なナイロン糸を使っているためです。強度はそのままに軽さを実現しているため、荷物が多くなりがちなビジネスマンやクリエイターにとっては、肩への負担を減らしてくれるありがたい存在です 。
ベルーフバゲージのおすすめアイテム
最後に、ベルーフバゲージの中でも特に評価が高く、初めての人にもおすすめできるアイテムを紹介します。
Urban Explorer 20（アーバンエクスプローラー 20）
ブランドを代表するバックパックです。ダサいと言われる原因でもある亀の甲羅のようなフォルムですが、それ以上に使い勝手が良いため絶大な人気を誇ります。1泊2日程度の出張や旅行までカバーできる容量がありながら、日常使いもしやすいサイズ感です。サイドポケットの使い勝手は一度体験すると他のバッグに戻れないほど便利です [。
Urban Commuter 2WAY BACKPACK 2
よりビジネスシーンに特化したモデルです。リュックとしてだけでなく、横持ちのブリーフケースとしても使える2WAY仕様になっています。スーツスタイルにも馴染みやすい比較的スクエアなデザインで、通勤用として探しているならこちらがおすすめです。キャリーケースに固定できるベルトも付いているので、出張が多いビジネスマンに最適です 。
Urban Explorer 16
アーバンエクスプローラーを一回り小さくしたモデルです。女性や小柄な男性、あるいは荷物が少ないミニマリストに向いています。小さいながらも機能は20リットルモデルと同等で、PCもしっかり収納できます。背中の収まりが良いため、亀のような見た目になりにくく、普段使いのバッグとして非常に優秀です [。
まとめ
ベルーフバゲージがダサいと言われる理由は、その独特な立体フォルムや機能特化のデザインが、一部の人の好みやスタイルに合わないためでした。しかし、それは裏を返せば、機能性を極限まで追求した結果でもあります。
流行に左右されず、自分のライフスタイルに必要な道具を選びたい人にとって、これほど頼りになるバッグは他にありません。安っぽいという評価も、実物を手に取れば、それが最新の技術で作られた高機能素材であることがわかるはずです。
もしあなたが、見た目の華やかさよりも、毎日の移動を快適にすることを求めているなら、ベルーフバゲージは自信を持っておすすめできる選択肢です。周りの声に惑わされず、自分の生活にフィットするかどうかで判断してみてください。
