カメリアやリボンをあしらったフェミニンなデザインで、長年にわたり多くのファンに愛されているエムズグレイシー。グレース・ケリーをイメージキャラクターとしたクラシカルなスタイルは、他のブランドにはない独特の世界観を持っています。
一方で、ネットで検索しようとすると「ダサい」「おばさん」「痛い」といったネガティブなキーワードが出てきて、不安になったことはないでしょうか。
「可愛いと思って買ったのに、周りから変に思われたらどうしよう」 「年齢的にそろそろ卒業したほうがいいのかな」
そんなふうに迷っている方もいるかもしれません。
そこで本記事では、徹底的なリサーチに基づき、エムズグレイシーがなぜ「ダサい」と言われてしまうのか、そのリアルな理由と評判を解説します。また、意外と知られていない「資産価値」の話や、失敗しないためのポイントもあわせて紹介します。
購入を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
エムズグレイシーとは?
エムズグレイシー(M’S GRACY)は、フェミニンでエレガント、そしてちょっぴりキュートなデザインを提案する日本のファッションブランドです。
ブランドのアイコンとも言える「カメリア(椿)」や「リボン」のモチーフ、ふんわりとしたパフスリーブ、ウエストをキュッと絞ったフィット&フレアのワンピースなどが特徴です 。
流行を追うだけの服ではなく、着るだけで気分が上がるような「ハレの日の服」として、特に40代、50代の女性を中心に根強い支持を集めています。生地や縫製にもこだわり、その多くが日本製であることも、長く愛される理由の一つです 。
エムズグレイシーがダサいと言われている理由
では、なぜこれほど愛されているブランドが一部で「ダサい」と言われてしまうのでしょうか。SNSや口コミサイトの声、実際の市場の動向などを深く掘り下げてみると、単なる好みの問題ではない、いくつかの具体的な理由が見えてきました。
「カマトト」「ぶりっ子」に見えてしまうデザインの甘さ
一番の理由は、デザインが持つ強烈な「甘さ」と、それを着る年代とのギャップにあります。
エムズグレイシーの服は、リボン、フリル、花柄といった少女のようなモチーフがふんだんに使われています。これを大人の女性が着ることで、「いい歳をしてぶりっ子をしている」「若作りをしている」という厳しい目で見られてしまうことがあるのです 。
ネット上の辛辣な意見の中には、カマトトぶりっ子御用達といった言葉も見られました。今のファッショントレンドは、オーバーサイズやシンプル、ジェンダーレスといった「抜け感」が主流です。その中で、全身を甘い装飾で固めたスタイルは、どうしても浮いてしまい、「時代遅れ」「野暮ったい」と判断されやすくなります。
ブランドイメージと店舗の雰囲気のミスマッチ
意外なことに、ブランドのイメージを下げている要因として「店舗スタッフ」への言及がいくつか見つかりました。
口コミの中には、販売員さんの年齢層が高く、自分よりかなり年上の方に接客されて違和感を覚えたという声や、独特の「お母さん感」があるという指摘があります 。
ブランド自体は華やかで若々しいデザインが多いのに、実際に売っている場所や人が少し古風な雰囲気だと、そのギャップで「今の時代のブランドではないのかな」と感じさせてしまうのかもしれません。また、そうしたスタッフの対応に対して「痛い」と感じるユーザーもいるようです 。
着る人を選ぶ「舞台衣装」のようなハードルの高さ
エムズグレイシーの服は、ある意味で「完成された世界観」を持っています。そのため、着る人自身の雰囲気や体型がその世界観にハマっていないと、まるで「安っぽいコスプレ」のように見えてしまうリスクがあります。
似合わない人が着ると見苦しいという厳しい声があるように、このブランドの服は着る人を選びます 。宝塚の娘役さんのような華やかなオーラがある人が着れば素敵ですが、自信なさげに着ていると服だけが浮いてしまい、結果として「ダサい」という評価に繋がってしまいます。
生地自体は日本製で上質なのですが、似合っていない状態だと、その良さが伝わらずにチープに見えてしまうこともあるようです。
エムズグレイシーの評判・口コミ
ここでは、実際にエムズグレイシーを購入した人や、店舗を訪れた人のリアルな声を整理して紹介します。
良い口コミ
熱狂的なファンが多いのもこのブランドの特徴です。品質の良さや、独自のスタイルアップ効果を評価する声が多く集まっています。
- 日本製で縫製もしっかりしており、素材が良いので長年着られる
- ウエスト位置が高めに作られていて、着るだけでスタイルが良く見える
- 他のブランドにはない個性があり、誰とも被らないデザインが楽しめる
- 着ていると「どこの服?」と聞かれることが多く、褒められる
- 年齢に関係なく、可愛い服を着るとテンションが上がる
特に「スタイルアップ効果」についての評価は非常に高く、体型の悩みをカバーしてくれる機能性の高さが、多くの女性を惹きつけているようです 。
悪い口コミ
一方で、ネガティブな口コミには、デザインの好みの問題だけでなく、価格や接客に関する具体的な不満も見られました。
- リボンやフリルが大きすぎて、普段着としては浮いてしまう
- 販売員の方が年配で、接客の圧が強く感じることがある
- 値段が高い割に、デザインが個性的すぎて着ていく場所が限られる
- 全身エムズグレイシーで固めると、どうしても古臭く見えてしまう
- 似合わない人が着ると、無理して若作りしているように見えて痛々しい
「全身ブランドで固めること」への抵抗感や、TPOを選ばないと悪目立ちしてしまう点に難しさを感じている人が多いようです 。
エムズグレイシーがおすすめな人
ネガティブな意見もありますが、ハマる人にはとことんハマるブランドです。以下のような方には、自信を持っておすすめできます。
流行に左右されず、自分の「好き」を貫きたい人
今の流行りであるカジュアルやミニマリストな服装に飽き足らない人にはぴったりです。
「周りがどう思うか」よりも「自分が着ていて幸せか」を大切にできる人にとって、エムズグレイシーの華やかなデザインは最高のパートナーになります。トレンドを追わないということは、逆に言えば「いつ着てもそのブランドらしさが変わらない」という安心感でもあります 。
体型のラインを美しく見せたい人
エムズグレイシーのパターン(型紙)は、日本人の体型をきれいに見せることに特化しています。特に、年齢とともに気になりだすお腹周りや二の腕を、絶妙なシルエットでカバーしてくれます。
「最近、服が似合わなくなってきた」と悩んでいる40代、50代の方こそ、一度袖を通してみる価値があります。ウエストのリボンや切り替え位置の高さが、驚くほどスタイルを良く見せてくれるはずです 。
服を「資産」として考えられる人
実は、エムズグレイシーは「リセールバリュー(再販価値)」が非常に高いブランドです。
メルカリやヤフオクなどの二次流通市場を見ると、数年前に発売されたニットやワンピースが、定価の3〜4割、時にはそれ以上の価格で取引されています 。
「もし着なくなったら売れる」という点は、高価な服を買う上での大きな安心材料です。良いものを長く着て、最後は誰かに譲るというサイクルを作りたい人にもおすすめです。
エムズグレイシーがおすすめできない人
逆に、以下のようなタイプの方には、エムズグレイシーはあまり適していないかもしれません。
シンプルで機能的な服を好む人
ユニクロやTheoryのような、シンプルで無駄のないデザインを好む人には、エムズグレイシーの装飾は過剰に感じるでしょう。
「引き算のおしゃれ」ではなく「足し算のおしゃれ」を楽しむブランドなので、ミニマリズムを追求したい人には不向きです。また、日常的にスニーカーやデニムを愛用している人にとっても、コーディネートに取り入れるのは難易度が高いかもしれません。
TPOをあまり気にせず服を着たい人
エムズグレイシーの服は、どうしても「お出かけ着」としての主張が強くなります。
オフィスの雰囲気や、近所のスーパー、公園といった日常の風景の中では、少し浮いてしまうことがあります。「どこへ行くにもこれ一着で済ませたい」という汎用性を求める人には、使い勝手が悪いと感じる場面があるでしょう。
「他人からの評価」を一番に気にする人
冒頭でも触れた通り、好みがはっきりと分かれるブランドです。「ダサい」「痛い」と思われるのがとにかく怖い、常に周りからセンスが良いと思われたい、という人には、精神的な負担になるかもしれません。
このブランドを着こなすには、ある種の「強さ」や「開き直り」が必要です。
エムズグレイシーのおすすめポイント
ここでは、他のブランドにはないエムズグレイシーならではの強みを紹介します。
圧倒的な「日本製」へのこだわりと品質
ファストファッションが主流の現代において、エムズグレイシーは素材と縫製にコストをかけています。
「ちょっと値段は高いけど、生地がペラペラじゃないから安心」という声があるように、ウールやジャガードなど、上質な素材を惜しみなく使用しています 。実際に触れてみると、その厚みや手触りの良さに気づくはずです。これは、写真だけでは伝わりにくい「本物」の価値です。
中古でも高く売れる「資産価値」の高さ
先ほども少し触れましたが、この点は強調してもしきれません。
例えば、定価3万円ほどの定番リボンニットが、中古市場でも1万円前後で取引されることは珍しくありません 。ダウンコートなどの大物アウターになれば、数万円で取引されることもあります 。
「買った瞬間に価値がなくなる服」ではなく、「価値が持続する服」であることは、経済的な観点からも非常に賢い選択と言えます。廃盤になった過去のコレクションを探しているコレクターも多く、カタログ掲載商品は特に人気があります。
女性らしさを最大限に引き出す「魔法のシルエット」
エムズグレイシーのデザインは、ただ可愛いだけではありません。計算し尽くされたシルエットがあります。
ふんわりとしたスカートの広がりは、下半身のコンプレックスを隠しつつ、女性らしい優雅な動きを演出してくれます。年齢を重ねて体型が変わっても、「女性であることを楽しみたい」という気持ちに応えてくれるブランドです。
エムズグレイシーのおすすめアイテム
最後に、これからエムズグレイシーを試してみたい方におすすめのアイテムを厳選しました。
ウエストリボン付きリブニット
ブランドの代名詞とも言えるアイテムです。袖やウエストにグログランリボンがあしらわれたニットは、一枚着るだけで華やかになります。
ウール混で暖かく、毛玉になりにくい素材を使用しているため、長く愛用できます 。初めての方は、まずは黒やグレーなどのベーシックな色から取り入れてみるのがおすすめです。シンプルなパンツと合わせるだけで、程よい甘さの大人コーデが完成します。
カメリアモチーフのワンピース
「これぞエムズグレイシー」という世界観を楽しみたいなら、カメリア(椿)柄のワンピースが外せません。
ジャガード織りで立体的に表現された花柄は高級感があり、プリント生地とは一線を画す美しさです 。結婚式の二次会や、ホテルでのランチなど、少し特別な日の装いにぴったりです。中古市場でも人気が高く、持っていて損のない一着です。
美シルエットのダウンコート
冬のアウターでおすすめなのが、ダウンコートです。一般的なダウンコートはスポーティになりがちですが、エムズグレイシーのものはドレスのようなシルエットで作られています。
ビジューボタンや取り外し可能なファーなど、細部までこだわりが詰まっており、防寒しながらおしゃれも妥協したくない人に最適です 。定価は8万円台と高額ですが、その分の満足感とリセールバリューは十分にあります。
まとめ
エムズグレイシーが「ダサい」と言われる理由は、現代のトレンドであるシンプル・カジュアル路線とは真逆の、「甘くクラシカルな世界観」を貫いているからです。また、着る人の年齢や雰囲気とのミスマッチが起きやすいことも要因の一つでした。
しかし、それは裏を返せば、流行に流されない「確固たる個性」があるということです。
- 日本製の高い品質と縫製
- 体型を美しく見せる補正効果
- 中古でも値崩れしにくい資産価値
これらのメリットは、一時の流行り廃りを超える価値があります。
もしあなたが、「周りからどう見られるか」よりも「自分が着ていてときめくか」を大切にしたいなら、ネットの評判などは気にする必要はありません。TPOさえわきまえれば、エムズグレイシーはあなたをより魅力的に見せてくれる最強の味方になるはずです。
まずは小物やトップスから、その世界観に触れてみてはいかがでしょうか。
