軽快なコーディネートに役立つショートパンツ。肌寒い季節に、防寒も兼ねてタイツと合わせたいと考える人もいるでしょう。
しかし、このショートパンツにタイツという組み合わせには、一部でダサい、時代遅れといったネガティブな評価も存在します。
そこで本記事では、なぜショートパンツにタイツがダサいと言われてしまうのか、その理由や評判をSNSの声なども含めて深掘りします。
おすすめできる人・できない人の特徴も解説するので、ショートパンツとタイツの組み合わせは恥ずかしいかな?と不安な人はぜひ参考にしてください。
ショートパンツにタイツとは?
その名の通り、丈の短いパンツとタイツを組み合わせて着るスタイリングのことです。主に秋冬や春先の肌寒い時期に、肌の露出を抑えたり、防寒したりする目的で取り入れられます。
2000年代後半から2010年代初頭にかけて、デニムのショートパンツに厚手の黒タイツを合わせるスタイルが日本でも流行しました。
しかし、ファッショントレンドが移り変わるにつれ、このスタイルは古い、終わったと見なされるようになります。
今では、安易な組み合わせはダサいコーディネートの代表例として挙げられることも多くなりました。
ただ、最近では素材や色の選び方、肌の透け感を計算することで、洗練された大人のスタイルとしてファッション誌などで再び提案される動きも一部で見られます 。
ショートパンツにタイツがダサいと言われている理由
かつて流行したスタイルが、なぜ今、ダサい、恥ずかしいとまで言われてしまうのでしょうか。それには、トレンドの変化だけでなく、見た目の印象やコーディネートの難しさに理由があるようです。
一昔前の「終わった」トレンドに見えるから
このスタイルが敬遠される一番の理由は、一昔前に流行った古いスタイルという印象が強いためです。
特に2000年代後半に流行した、デニムのショートパンツに真っ黒な厚手タイツ、という組み合わせは、当時の特定のファッションを強く連想させます。
まだレトロとして再評価される時期でもなく、SNSなどでは単に時代遅れ、見ているほうが恥ずかしいといった声も見られます。トレンドに敏感な人からは、終わったスタイルと認識されているようです。
脚が分断されて「安っぽい」印象を与えるから
ショートパンツの裾とタイツの色がはっきり分かれることで、脚が視覚的に分断されて見えてしまいます。
特に80デニール以上あるような、透けない真っ黒なタイツは重たい印象を与え、かえって脚を短く、太く見せてしまうことがあります。
この色のコントラストが強すぎると、全体のバランスが崩れ、安っぽい、野暮ったい雰囲気の原因になってしまいます 。
デニム素材とのミスマッチ感が「野暮ったい」から
ダサいと言われる組み合わせの多くは、ショートパンツの素材がデニムである点にあります。
デニムは非常にカジュアルなアイテムですが、一方でタイツ、特に黒タイツは脚をきれいに見せるための、ややフェミニンな要素を持つアイテムです。
このテイストが異なる二つを安易に組み合わせると、ちぐはぐで野暮ったい印象が生まれてしまいます。おしゃれな人は、ウールやツイード、レザーなど、きれいめな素材のショートパンツを選んでいます 。
「子供っぽい」スタイリングに見えがちなため
ショートパンツというアイテム自体が、もともと子供服や若者のアクティブウェアというイメージを持っています。
大人の女性が着こなすには、その子供っぽさをどう中和するかが重要です。
しかし、そこに安易にタイツを合わせると、子供っぽさが強調され、大人が無理をしている、若作り感が痛々しいといった印象を与えかねません 。
主張の強いカラータイツが悪目立ちするため
黒タイツが野暮ったいと言われるのに対し、ボルドーやマスタードといったカラータイツを合わせるスタイルは、さらに難易度が上がります。
カラータイツ自体が非常に主張の強いアイテムであり、現在のトレンドとは言えません 。
一昔前の流行を引きずっているようで恥ずかしい、センスがないと見なされる可能性が非常に高い組み合わせです。
ショートパンツにタイツの評判・口コミ
SNSやネットでの評判を見てみると、このスタイルには厳しい意見が多く、一部の条件付きでのみ肯定されている実態がわかります。
良い口コミ
- 透け感のあるシアータイツと、ウールやツイード素材のきれいめなショートパンツの組み合わせなら、上品で可愛い
- 黒のレザーショートパンツに、黒のシアータイツと黒のロングブーツで繋げると、モードな感じでカッコいい
- ジャケットとセットアップで、ネイビーのワントーンなら大人っぽく見える
- 冬のフェスやアウトドアで、防寒目的のヒートテックレギンスなら実用的でアリだと思う
- ロングブーツと合わせる前提なら、タイツが見える面積が減って肌見せを調整できるから、大人でも履きやすい
悪い口コミ
- デニムのショーパンに真っ黒なタイツは、本当にダサい。一昔前のギャルみたいで見ていられない
- 脚が分断されて、めちゃくちゃ太く短く見える。スタイルに自信がないと無理
- カラシ色とかボルドーのカラータイツと合わせるのは、もう終わった。時代が止まってるみたいで恥ずかしい
- スニーカーとかパンプスを合わせるのが謎。中途半端にタイツが見えるのが一番ダサい
- そもそも子供っぽい。大人がやるには無理があるし、安っぽく見える
ショートパンツにタイツがおすすめな人
ダサいと言われがちなスタイルですが、特定の条件や目的がある人にはおすすめです。
トレンドより「防寒」を最優先する人
冬の野外フェスやキャンプ、スポーツ観戦など、おしゃれさよりも実用性を最優先する場面です 。
動きやすいショートパンツと、ヒートテックのような防寒レギンスやタイツの組み合わせは、TPOさえ合っていれば問題ありません。これはファッションというより、防寒装備としての選択です。
透け感のあるタイツで「肌見せ」を調整できる人
これは一部のファッション上級者に限られます。不透明なタイツで隠すのではなく、30デニール以下のシアータイツ(透け感のあるタイツ)を選ぶ人です 。
この場合、タイツは肌を隠すものではなく、生足よりもむしろ艶っぽさや洗練さを演出するための小道具になります。この計算された肌見せができるセンスのある人にはおすすめです。
全体を「ワントーン」で上品にまとめられる人
コーディネート全体を一つの色調でまとめるのが得意な人です 。
例えば、ネイビーのジャケット、ネイビーのきれいめショートパンツ、ネイビーか黒のシアータイツ、といった具合です。
全身が縦のラインで繋がるため、脚の分断が起きず、上品でスタイルアップして見えます。
ショートパンツにタイツがおすすめできない人
一方で、ほとんどの人はこちらの「おすすめできない人」に当てはまるかもしれません。以下の特徴に当てはまる場合、この組み合わせは避けたほうが無難です。
手持ちの「デニムショートパンツ」で合わせようとする人
ダサいと言われる最大の原因は、デニム素材とのミスマッチです。
夏に履いていたデニムのショートパンツをそのまま秋冬に流用しようと考えている人には、絶対におすすめできません。
カジュアルなデニムとタイツの組み合わせは、ちぐはぐで安っぽい印象を即座に与えます。
「とりあえず」で厚手の黒タイツを選ぶ人
タイツのデニール数(厚み)や透け感の重要性を理解していない人です 。
寒いからという理由だけで、家にある80デニール以上の真っ黒なタイツをとりあえず合わせると、一番ダサいとされる、脚が分断された「のっぺり」としたスタイルが完成してしまいます 。
足元をスニーカーやパンプスにしようとする人
このスタイルは、足元まで含めて計算されて初めて成立します。
スニーカーやパンプス、足首丈のショートブーツなど、タイツの足首部分がはっきり見えてしまう靴を合わせようとしている人には、おすすめできません。
成功例のほとんどは、膝下まであるロングブーツを合わせ、タイツが見える面積を限定しています 。
ショートパンツにタイツのおすすめポイント
ダサいという評価が先行する一方で、上級者が意図的にこのスタイルを選ぶのには理由があります。計算された場合にのみ得られる、おすすめのポイントを紹介します。
ロングブーツとの組み合わせでスタイルアップできる
このスタイルの最大のメリットは、ロングブーツと組み合わせた時に発揮されます 。
ロングブーツが膝下をカバーし、タイツがブーツとショートパンツの裾をシームレスに繋ぎます。
肌の露出を抑えつつ、脚のラインを分断させないため、脚長効果が期待できます。
シアータイツが冬コーデの「抜け感」になる
冬の服装はニットやコートで、どうしても重たい印象になりがちです。
ここに、あえてショートパンツとシアータイツ(透け感のあるタイツ)を投入することで、重いコーデの中に意図的な抜け感と軽やかさが生まれます 。
ほんのり肌が透けることで、重たいアウターとの対比が生まれ、洗練された印象になります。
ジャケット合わせで「きちんと感」を演出できる
ショートパンツはカジュアルなアイテムですが、タイツと組み合わせ、さらにジャケットやジレ(ベスト)とセットアップで着ることで、一気にきちんとした印象に変わります 。
特にネイビーやブラックなどで色を統一すると、子供っぽさが消えます 。
品格を保ったまま、新鮮なコーディネートが楽しめます。
ショートパンツにタイツのおすすめアイテム
このスタイルを「ダサい」から「洗練された」ものにするには、アイテム選びがすべてです。以下の3つのアイテムを揃えることが、成功への最低条件となります。
タイツ:30デニール前後の「シアーブラック」
最も重要なアイテムです。80デニール以上の不透明なものではなく、30デニール前後の肌が上品に透けるシアータイツを選びましょう 。
この透け感が、脚の分断を防ぎ、コーデに抜け感をもたらします。
色は定番のシアーブラックが万能ですが、チャコールグレーなども上品でおすすめです 。
ショートパンツ:ウール、ツイード、レザー素材
デニムや薄いコットン素材は避けるべきです。
タイツと合わせるショートパンツは、アウターに負けない重厚感と高級感のある、きれいめな素材が必須です。
秋冬であれば、ウールやツイード、あるいはモードな印象になるフェイクレザーなどが最適です 。
靴:膝下までの「ロングブーツ」
このスタイルを成功させるための結論とも言えるアイテムが靴です。
最も安全でスタイリッシュに決まるのは、膝下まで長さのあるロングブーツです 。
タイツが見える面積を最小限に抑え、脚を長くまっすぐに見せる効果が期待できます。
まとめ
ショートパンツにタイツがダサいと言われるのには、はっきりとした理由があります。
その多くは、厚手の不透明なタイツによる脚の分断や、デニム素材とのミスマッチ、そして一昔前の流行というイメージが原因です。
何も考えずに組み合わせると、野暮ったい、時代遅れ、子供っぽいという印象を与えやすい、非常に難易度の高いスタイルです。
しかし、タイツを透け感のあるシアータイツに変え 、ショートパンツをウールやレザーなどのきれいめ素材にし 、靴はロングブーツを選ぶ など、計算されたスタイリングであれば、上品な大人の着こなしとして成立します。
挑戦する際は、カジュアルなアイテムとの安易な組み合わせを避け、素材感、透け感、全体のシルエットに徹底的にこだわる必要があります。


