ファッションのアクセントとして、あるいは顔の印象を手軽に変えるアイテムとして伊達メガネは人気です。
その中でも、レンズが完全に入っていない「レンズなしの伊達メガネ」は、特定のファッションを楽しむ人たちの間で定番アイテムになっています。
しかし、その独特なスタイルから、一部ではダサい、あるいは意味がわからないといった声も存在します。
そこで本記事では、レンズなしの伊達メガネがダサいと言われる理由と、おすすめできる人・できない人を解説します。
レンズなしの伊達メガネが欲しいけれど、もしかしてダサいかもと不安な人はぜひ参考にしてください。
レンズなしの伊達メガネとは?
レンズなしの伊達メガネとは、文字通り、視力矯正やUVカットなどの機能を持つレンズが一切入っていない、フレームだけのアクセサリーです。
これは、度なしレンズが入った伊達メガネとは違います。
度なしレンズの伊達メガネは、見た目では通常のメガネと区別がつきにくいです。
しかし、レンズなしの伊達メガネは、横から見たり光が当たったりすると、そこにレンズがない、つまり空洞であることがすぐにわかってしまいます。
このアイテムは、ファッション性を一番に考え、メガネ特有の曇り、汚れ、重さ、メイク崩れといった不便な点をすべてなくすために作られました。
主に韓国ファッションやY2Kといったトレンドと合わせて、ファストファッションブランドや通販サイトで多く売られています 。
レンズなしの伊達メガネがダサいと言われている理由
実用的な面もありそうなこのアイテムが、なぜ一部でダサいと言われてしまうのでしょうか。
その背景には、見た目の違和感や、アイテムが持つ文化的な背景が関係しているようです。
偽物感が不自然で恥ずかしい
レンズなしの伊達メガネがダサいと言われる一番の理由は、その露骨な偽物感にあるようです。
普通の伊達メガネは、度は入っていなくても、メガネをかけている人を装うアイテムです。
しかし、レンズなしの伊達メガネは、横から見た瞬間にレンズがない空洞であることがわかってしまいます。
この空洞が、メガネをかけているフリをしている、という事実を不自然に強調してしまうのです。
SNSなどでは、小道具にしか見えない、いっそ度なしレンズを入れればいいのに、といった声も見られます。
この不自然さが、人によっては野暮ったさや恥ずかしさを感じさせる原因になっています。
ファストファッション特有の安っぽさ
レンズなしの伊達メガネは、その多くがファストファッションブランドや通販サイトで、とても安く売られています 。
例えば、WEGOでは1,000円台で販売されていますし 、楽天市場などでも1,000円から3,000円程度が相場のようです 。
この手軽さは大きな魅力ですが、同時に素材感や作りの安っぽさにもつながります。
プラスチックのテカリ具合や、細すぎるフレームが、アイテムの小道具感をさらに強めてしまうことがあります。
偽物感と安っぽさ、この2つが合わさることで、安っぽい偽物のメガネをつけている、という印象を与えてしまう危険性があり、これがダサいという評価につながっているのかもしれません。
特定のカルチャーに寄りすぎている
現在のレンズなしメガネの流行は、韓国ファッションやY2K、つまり2000年代のリバイバルといった、特定のスタイルと強く結びついています 。
K-POPアイドルが、あえてオタクっぽい雰囲気を演出するために使ったり、Y2Kスタイルの中で、おもちゃのようなアクセサリーとして取り入れられたりしています 。
問題は、こうした文化的な背景を知らない人が、ただのメガネとして日常の服装に合わせてしまった場合です。
服装全体がそのスタイルに統一されていないと、メガネだけが浮いてしまい、なぜあの人だけコスプレっぽいの?という違和感を生みます。
この頑張っている感じが、センスがない、あるいは終わった、と見られてしまう原因になるようです。
一部では時代遅れと見なされている
実は、レンズなしメガネの流行は今回が初めてではありません。
ファッションコーディネートサイトWEARを見ると、2015年頃にもWEGOのアイテムを使ったスタイルが多く投稿されていました 。
つまり、Y2Kや韓国ファッションの流れで再び注目されている一方で、数年前にその流行を通過した人たちにとっては、とっくに終わった流行、一昔前のアイテム、という認識なのです。
この流行のズレが、今さらあのアイテム?という、時代遅れな印象を与えてしまうようです。
レンズなしの伊達メガネの評判・口コミ
SNSや通販サイトのレビューを見ると、評価は機能性をほめる声と、見た目を気にする声に分かれているようです。
良い口コミ
- アイシャドウやマスカラがレンズに付かないのでメイクが崩れない
- マスクをしていても絶対に曇らないのが快適すぎる
- 撮影やオンライン会議でレンズが光に反射しないので便利
- フレームだけなのでとにかく軽い。長時間かけても鼻が痛くならない
- レンズの指紋や汚れを拭き取る手間が一切ない
悪い口コミ
- 横から見るとレンズがない空洞なのが丸わかりで恥ずかしい
- どうしてもコスプレの小道具感が拭えない
- プラスチックの質感がチープで、大人がつけると安っぽく見える
- 数年前に流行ったアイテムという感じで、今さら感が強い
- 職場やフォーマルな場には絶対につけていけない
レンズなしの伊達メガネがおすすめな人
ダサいと言われる可能性をわかった上で、それでもこのアイテムが選択肢になるのは、はっきりとした目的がある人です。
メイク崩れを絶対に防ぎたい人
レンズなしメガネを選ぶ一番のメリットは、その実用性にあります。
特に女性にとって、レンズのあるメガネは、マスカラや長いまつ毛がレンズに当たり、メイクがヨレる原因になります 。
レンズなしメガネは、この問題を100%解決します。
アイメイクを完璧に仕上げた上で、メガネのフレーム感だけを顔に足したい。
そう考える人にとっては、ダサいかどうかよりも、最も合理的で便利なツールと言えます。
韓国ファッションやY2Kスタイルを徹底する人
このアイテムは、特定のファッションスタイルを完成させるための最後のピースとして役立ちます。
韓国アイドルのような、あえてナード感を出すスタイリングや 、Y2Kのおもちゃのようなアクセサリー使いを目指す人です 。
この場合、レンズなしメガネはダサいどころか、そのスタイルを忠実に再現するための正解のアイテムとなります。
服装、ヘア、メイクの全てをその世界観で統一できる上級者であれば、最高のアクセサリーになるでしょう。
撮影や配信で顔の印象だけ変えたい人
モデルやインフルエンサー、あるいはオンライン会議が多い人にもおすすめです。
レンズがあると、照明やカメラのフラッシュが反射して、目元が隠れてしまうことがあります 。
レンズなしメガネは、このレンズ反射の問題を物理的に解決します。
顔の印象を変えるフレームという要素だけを、ノイズなく取り入れることができる、プロ向けの撮影機材のようにも使えるのです。
レンズなしの伊達メガネがおすすめできない人
逆に、以下のような人や状況では、レンズなし伊達メガネのダサい側面が目立ってしまうため、避けたほうが良いかもしれません。
TPOや「きちんと感」を重視する人
レンズなしメガネが持つ、小道具感 や安っぽさ は、きちんと感や信頼感が求められるシーンとは相性が悪いです。
ビジネスの商談、フォーマルな場、目上の人と会うような場面で着用していると、TPOが読めない、幼い、ふざけている、といったマイナス評価を受ける可能性があります。
これらのシーンでは、素顔か、きちんとしたレンズ入りのメガネを選ぶべきです。
ファッションの「本物志向」が強い人
ファッションは素材や背景が重要、と考える本物志向の人にもおすすめできません。
こういうタイプの人は、レンズが入っていないという機能の欠如や、安価な素材感 に対して、本能的な恥ずかしさを感じるでしょう。
偽物のアクセサリーをつけるくらいなら、JINSの無敵コーティング のような高性能な無反射レンズが入った、本物のメガネを選ぶべきだと考えるタイプです。
このような人にとって、レンズなしメガネは理解しにくいアイテムに映るようです。
コーディネート全体の完成度に自信がない人
これが一番重要な点かもしれません。レンズなし伊達メガネは、決して無難なアイテムではありません。
服装全体の完成度が低く、なんとなく手抜きの服装に、このメガネをアクセントとして足したとします。
その場合、メガネは手抜き感を悪目立ちさせ、全体の印象を壊滅的にダサいものにしてしまう危険があります。
ファッション初心者が安易に手を出すべきではなく、全身のコーディネートに自信がある人が、明確な意図を持って使うべき上級者向けアイテムなのです。
レンズなしの伊達メガネのおすすめポイント
リスクを理解した上で、このアイテムを使いこなしたい人に向けて、その魅力をあらためて紹介します。
圧倒的な快適さ
最大の魅力は、メガネが本来持つ物理的なストレスから解放されることです 。
マスクをしても絶対に曇りません 。
指紋や皮脂でレンズが汚れることもなく、メガネ拭きを持ち歩く必要もありません 。
そして何より、レンズの重さがないため、とても軽量です 。
この快適さは、機能性を追求した結果のメリットと言えます。
圧倒的な低価格でトレンドを試せる
安っぽいというデメリットは、圧倒的に手軽というメリットの裏返しです 。
韓国ファッションやY2Kといった、数年後には時代遅れになっているかもしれない強いトレンド に、高額なお金を出すのは勇気がいります。
しかし、1,000円から2,000円台で そのトレンドの雰囲気を試せるなら、これほどコストパフォーマンスの良いことはありません。
流行が終われば、ためらいなく手放せる。この手軽さは、ファストファッションならではの賢い楽しみ方です。
顔のアクセサリーとしての完成形
伊達メガネを、顔につけるアクセサリーと考えるなら、レンズは本来不要なものとも言えます。
レンズは視力矯正という機能のためにありますが、アクセサリーとしては、反射する、曇る、汚れる、重いといった欠点を生み出します 。
レンズなしメガネは、その欠点をすべて取り除き、フレームの形を顔に足す、というアクセサリーとしての機能だけを純粋に追求した形、と捉えることもできます。
レンズなしの伊達メガネのおすすめアイテム
最後に、具体的なレンズなし伊達メガネの選び方を、代表的なジャンル別に紹介します。
【WEGO】レンズ無しウェリントンタイプ
レンズなし伊達メガネの入門編として、最も定番の選択肢がWEGOのアイテムです 。
特にウェリントンタイプは、メガネの定番の形で、比較的どんな顔型やファッションにも合わせやすいのが特徴です 。
価格も1,000円台と手頃なので 、まずは試してみたいという人に最適です。
韓国風ボストン・ラウンドフレーム
韓国ファッションのスタイルを目指すなら、通販サイトで韓国風と書かれたアイテムを探すのが近道です 。
「88flix」のようなブランドが展開する 、細いメタルフレームのボストン型やラウンド型が定番です。
特徴は、あえて顔に対して大きめのサイズを選ぶこと 。これにより、K-POPアイドルのような独特の雰囲気を演出できます。
Y2K・ノベルティフレーム
Y2Kスタイルや、よりコスプレ に近い世界観を追求するなら、海外の通販サイトや雑貨店がターゲットになります。
例えば、AliExpressなどで見られる、アニメの涙をデザインしたようなもの や、極端にカラフルなプラスチックフレームなど、あからさまなおもちゃ感、小道具感のあるアイテムです。
これらは日常使いではなく、SNSの撮影用やイベント用として割り切って楽しむものと言えるでしょう。
まとめ
レンズなしの伊達メガネがダサいと言われるのには、はっきりとした理由があります。
それは、偽物感、安っぽさ 、そしてコスプレ感 といった、ファッションで避けられがちな要素を含んでいるからです。
これらを理解せず、中途半端な服装に合わせてしまうと、野暮ったい、時代遅れ、という印象を与えるリスクが高いアイテムです。
しかしその一方で、メイク崩れ やレンズの曇り といったストレスをなくす、機能的なツールとしての一面も持っています。
レンズなしの伊達メガネは、使う人の意図とTPOがすべてです。
明確な目的、例えばメイク崩れ防止、撮影用、特定のスタイルを完成させるため、などを持って意図的に着用するのであれば、それはダサいどころか、非常に賢く、合理的な選択となり得るのです。

