ロンドン発のファッションブランド、マリークワント。 黒いデイジーのロゴマークが印象的ですよね。
ポーチやコスメ、アパレルまで幅広いアイテムを展開し、長年にわたり多くの女性に愛されてきました。 しかし、その一方でマリークワントはダサい、少し時代遅れかも?といった声が聞かれることもあります。
そこで本記事では、マリークワントがダサいと言われる理由やブランドの本当の魅力、そしておすすめできる人・できない人を徹底解説します。
マリークワントのアイテムが欲しいけど、周りからセンスがないと思われたらどうしよう?と購入を迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
マリークワントとは?
マリークワントは、1955年にデザイナーのマリー・クワントがロンドンのキングズ・ロードにオープンしたブティックが始まりです 。
当時の保守的なファッションの常識を打ち破る、自由で斬新なデザインが若者たちの心をつかみ、ロンドンのストリートカルチャーを牽引する存在となります 。
ブランドの最も大きな功績の一つが、1950年代後半に発表されたミニスカートです 。 それまでタブーとされていた膝上丈のスカートは、60年代のムーブメントと共に世界的なブームとなり、女性の社会進出や解放の象徴とまで言われるようになりました 。
ブランドの象徴であるデイジーのロゴは、マリーのデザイン画へのいたずら描きから偶然生まれたもの 。 そしてメイクもファッションの一部という考えから、1966年にはコスメティクスラインを発表し、トータルコーディネートを提案するブランドとして不動の地位を築きました 。
その根底には「自由に 自分らしく」という、ありのままの自分を表現して輝いてほしいという強い想いが込められています 。
マリークワントがダサいと言われている理由
長年にわたり愛され続けるマリークワントですが、なぜ一部でダサいや野暮ったいというイメージを持たれてしまうのでしょうか。 その理由を、ブランド特有の特徴から探っていきます。
象徴的なデイジーロゴが子供っぽい印象を与えるから
マリークワントの象徴といえば、白黒のデイジーロゴです。 シンプルでありながら一度見たら忘れられないこのロゴは、ブランドの顔として絶大な認知度を誇ります。
このデイジーのデザインが大好きだという声も多く、ファンを惹きつける最大の魅力であることは間違いありません 。
しかし、このアイコニックなロゴが、見る人によっては子供っぽいという印象を与えてしまうことがあります。 特に、ミニマリズムや洗練されたシンプルなデザインが好まれる現代のファッションにおいて、大きく配置された花のモチーフは、やや幼いと感じられる傾向にあるようです。
実際にレザー製品のレビューでは、思ったより高級感がなく子供っぽいという声も見られます 。 また、コスメのパッケージについても、おもちゃのようだという意見があり、この可愛らしさが、大人の女性が持つには少し気恥ずかしい、という感覚につながっているのかもしれません 。
60年代のイメージが強く一昔前のブランドと感じられるから
マリークワントの歴史は、60年代のロンドンカルチャーと分かちがたく結びついています。 ミニスカートを世に広め、モッズルックの先駆けとなったその功績は、ブランドの強力なアイデンティティです 。
しかし、この特定の時代との強い結びつきが、かえって一昔前のブランド、時代遅れというイメージを生む原因にもなっています。
SNSなどでは、自分が10代の頃から憧れのブランドだったという50代の方の声や、若い世代の親の代からのファンも多い、といったコメントが見受けられます 。
これは、ブランドが長い歴史を持ち、世代を超えて愛されている証拠です。 しかし同時に、若い世代にとっては「お母さんが使っていたブランド」という印象が先行し、新鮮味に欠けると感じられてしまう可能性があります。
ブランドの持つレトロな雰囲気が、単なるヴィンテージ風ではなく古臭いと捉えられてしまうことが、ダサいという評価の一因となっているのです。
雑貨や小物の愛用者に若年層が多く、大人には不相応に思えるから
マリークワントのイメージを語る上で非常に重要なのが、アイテムによって愛用者の年齢層が異なるという点です。
特に、ポーチや財布、パスケースといった雑貨・小物は、比較的手に取りやすい価格帯であることから、高校生や大学生に絶大な人気を誇っています 。 これは、若い世代が初めて手にする「ちょっと良いブランド」としての地位を確立していることを意味します。
しかし、この成功が、大人の女性にとっては購入をためらう一因となっています。 実際に30歳の女性が、マリークワントの年齢層は10代から20代前半くらいと聞き購入を迷っている、と悩みを吐露しているように、若い子が持つブランドというイメージが定着してしまっているのです 。
また、デザインが気に入ってニットを買ったものの、若作り感があるように感じて年下の親戚にあげてしまった、という人もいます 。
このように、雑貨・小物における若年層からの圧倒的な支持が、ブランド全体のイメージを牽引し、大人の女性が自分には不相応かもしれないと感じてしまうのが、ダサいの正体と言えるでしょう。
マリークワントの評判・口コミ
SNSやレビューサイトのリアルな声を集めてみました。 良い口コミと悪い口コミ、それぞれ見ていきましょう。
良い口コミ
- デザインがとにかく可愛い、デイジーのロゴがあるだけで持っていて気分が上がる
- ポーチはポケットや仕切りが多く、見た目以上に収納力があって機能的で使いやすい
- バッグやポーチの生地がしっかりしていて丈夫なので、長く愛用できる
- スキンケア製品は保湿力が高く、使用後は肌がしっとり、もちもちになる
- アイシャドウ(アイオープナー)はカラーバリエーションが豊富で、自分好みのパレットを作れるのが楽しい
- デパコスの中では比較的手頃な価格で、自分へのご褒美や友人へのプレゼントに選びやすい
- 黒を基調としたスタイリッシュなデザインは、可愛いだけでなくかっこよさもあって魅力的
- 見た目はコンパクトなのに、意外とたくさん入るバッグやリュックが多くて便利
悪い口コミ
- コスメのプラスチック製パッケージが、少し安っぽくおもちゃのように見えることがある
- デイジーのロゴの主張が強く、大人が持つには少し子供っぽい、あるいは若作りしているように感じる
- 一部のアイシャドウは、見た目の色よりも実際に塗った時の発色が弱いと感じる
- 化粧下地は肌をトーンアップしてくれるが、人によっては白浮きが気になるかもしれない
- クレンジングクリームはメイク落ちは良いものの、洗い流した後に少しベタつきや油膜感が残る
- 若い世代向けのブランドというイメージが強く、年齢を重ねると持ちにくく感じる
- 人気ブランドなので、友人や周りの人とアイテムが被ってしまうことがある
- リップの発色が良く、色持ちもするが、ティントではないので食事をすると落ちやすい
マリークワントがおすすめな人
これまでの流れで、マリークワントはどんな人におすすめできるのでしょうか。 3つのポイントにわけてみました。
60年代のレトロでポップな世界観が好きな人
マリークワントは、60年代ロンドンのストリートカルチャーそのものを体現したブランドです。
モッズファッションやレトロポップなデザイン、そして古い慣習にとらわれない自由な精神に魅力を感じる人にとって、マリークワントのアイテムは特別なピースとなるでしょう。
そのデザインにはイギリスらしいスタイリッシュさが宿っています 。
流行り廃りを超えて、独自のスタイルを貫きたい人に最適です。
デザイン性だけでなく、長く使える機能性を重視する人
可愛いけれど、使い勝手はイマイチというアイテムは少なくありません。 しかし、マリークワント、特にポーチやバッグは、その機能性の高さで多くのユーザーから支持されています 。
リップやブラシを整理できる内ポケット、型崩れしにくい丈夫な作り、見た目以上の収納力など、日々の使いやすさを考え抜かれた設計が魅力です 。
デザインのかわいさはもちろん、毎日使うものだからこそ実用性にもこだわりたい、という堅実な考えを持つ人におすすめです。
自分だけのオリジナルコスメを楽しみたい人
マリークワントのコスメの中でも特に人気なのが、単色のアイシャドウ「アイオープナー」です 。
全120色という圧巻のカラーバリエーションと、マット、パール、メタリックなど5つの異なる質感を自由に組み合わせ、自分だけのオリジナルパレットを作ることができます 。
既成のアイシャドウパレットに捨て色ができてしまうのが悩みだった人や、メイクで自分らしさを表現したいクリエイティブな人にとって、このカスタマイズ性の高さは大きな魅力となるはずです。
マリークワントがおすすめできない人
一方で、その強い個性から、以下のような人にはマリークワントはあまり向いていないかもしれません。
ロゴが目立たない、シンプルなデザインを好む人
マリークワントのデザインは、デイジーロゴが中心にあります。 良くも悪くも、このロゴがブランドのすべてを物語っており、ほとんどの製品で目立つように配置されています。
そのため、ブランドロゴがほとんど見えないような、無地でミニマルなデザインを好む人にとっては、マリークワントのアイテムは主張が強すぎると感じるでしょう。 自分のスタイルに合わないと感じる可能性が高いです。
年相応のブランドイメージを気にする人
前述の通り、マリークワントの雑貨・小物は若い世代に非常に人気があります。
そのため、大人が持っていたら若作りだと思われないか、自分の年齢に合っているだろうか、といった周囲の目を気にする人にとっては、少し持ちにくいブランドかもしれません。
特に、30代以上でブランドイメージと自分の年齢とのギャップに敏感な人は、購入後に後悔してしまう可能性があります 。
コスメにプロ仕様の高い機能性を最優先する人
マリークワントのコスメは高品質ですが、一部のアイテムについては、より専門的なブランドと比較すると機能面で物足りなさを感じるかもしれません。
例えば、一部のアイシャドウは発色が弱いという口コミがあり、化粧下地も毛穴カバー力はそこまで高くないという評価が見られます 。
一度塗りで見たままの鮮やかな発色を求める人や、肌の悩みを完璧にカバーしたい人にとっては、他のブランドの方が満足度が高い可能性があります。
マリークワントのおすすめポイント
ダサいというイメージの裏側には、他のブランドにはないユニークな魅力が隠されています。 ここで、マリークワントが持つ本質的な価値を3つのポイントでご紹介します。
ファッションの歴史を変えた、唯一無二のブランドストーリー
マリークワントのアイテムを手にすることは、単に物を所有する以上の意味を持ちます。
それは、60年代にファッションの常識を覆し、女性たちに自由と自己表現の喜びを与えた、革命的なブランドの歴史と精神に触れることです 。
ミニスカートで世界を席巻したそのストーリーは、他のどのブランドも持ち得ない強力なバックボーンです。 マリークワントを持つことは、ファッションの歴史の一部をまとうような、特別な体験と言えるでしょう。
高品質なアイテムが手に入る「身近なデパコス」という立ち位置
マリークワントは、百貨店などで展開されるデパコスブランドでありながら、多くのラグジュアリーブランドほど高価ではありません。
品質の高い製品と丁寧な接客を受けられる特別感を持ちつつ、比較的手の届きやすい価格設定が魅力です。
わりと気軽に買えるブランドとしてもおすすめされており、頑張った自分への小さなご褒美や、大切な友人へのプレゼントとしても最適です 。
この絶妙な立ち位置が、多くの人に長年愛され続ける理由の一つです。
現代ブランドとの積極的なコラボによる、新鮮さの追求
古いブランドというイメージを払拭するため、マリークワントは近年、現代の人気ブランドと積極的にコラボレーションを行っています。
LILY BROWN(リリー ブラウン)やEATME(イートミー)、PLAZA(プラザ)といった、若い世代に人気のブランドとタッグを組むことで、アイコニックなデイジーロゴを現代的なデザインに再解釈し、新たなファン層を獲得しています 。 ディズニーとのコラボレーションも大きな話題を呼びました 。
こうした活動は、ブランドが過去の栄光に安住せず、常に進化し続けていることの証明です。
マリークワントのおすすめアイテム
数あるアイテムの中から、特にマリークワントらしさを体感できる、定番のおすすめ商品を3つご紹介します。
120色から選べる自分だけのパレット「アイオープナー」
ブランドのコスメを代表するアイテムが、単色アイシャドウのアイオープナーです 。
最大の魅力は、全120色という圧倒的なカラーバリエーション。 さらに、マット、パール、メタリック、トゥインクル、グリッターという5種類の質感から選ぶことができ、組み合わせは無限大です 。
専用のパレットに好きな色だけをセットすれば、絶対に捨て色が出ない、世界に一つだけのアイシャドウパレットが完成します。 メイク好きなら一度は試してみたい、遊び心あふれる名品です。
収納力とデザインを両立した「機能性ポーチ」
マリークワントといえばポーチ、というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。 その人気は、可愛いデザインだけでなく、卓越した機能性に支えられています。
多くのポーチには、リップスティックやメイクブラシを立てて収納できるホルダーや、小物を整理しやすい内ポケットが複数付いており、ポーチの中がごちゃごちゃになるのを防いでくれます 。
バニティ型やラウンド型など形も様々で、自分の持っているコスメの量や種類に合わせて最適なものを選べるのも嬉しいポイントです 。
通勤・通学にも使える「トートバッグ&ショルダーバッグ」
デイリーユースに活躍するのが、トートバッグやショルダーバッグです。
A4サイズが入る収納力のあるトートバッグは通勤・通学に、コンパクトなショルダーバッグは休日のお出かけにと、シーンに合わせて選べます 。
キルティング素材にデイジーのパッチをあしらったデザインや、シンプルな生地にロゴがプリントされたデザインなど、バリエーションも豊富。 見た目のかわいさだけでなく、生地がしっかりしている、見た目以上に物が入るといった実用面での評価も高く、長く愛用できるアイテムです 。
まとめ
マリークワントがダサいと言われる理由は、その強力なブランドイメージに起因します。 60年代を彷彿とさせるレトロな雰囲気と、キュートで象徴的なデイジーロゴは、一部の人には時代遅れや子供っぽいと映ってしまうのです。
特に、雑貨類が若年層に絶大な人気を誇ることが、大人の女性に年相応ではないかもしれないという躊躇いを生んでいます。
しかし、その一方で、マリークワントにはファッションの歴史を動かしたという揺るぎないストーリー、デザインと機能性を両立させた高品質な製品、そして現代のトレンドを取り入れ続ける進化の姿勢があります。
最終的に、マリークワントを選ぶかどうかは、その唯一無二の世界観を愛せるかどうかにかかっています。 周りの評価やダサいという言葉に惑わされるのではなく、自分の心がときめくかどうかを大切にしてください。
もしあなたが、その自由でキュートな魅力に惹かれるのであれば、自信を持ってそのアイテムを手に取ってみることをおすすめします。