鳥取県倉吉市で生まれたバルコスは、現代女性のライフシーンを美しく、華やかにすることをコンセプトにしたハンドバッグブランドです 。
上質な革製品を手頃な価格で提供しており、特にテレビショッピングで人気を集めています。
しかし、一部ではバルコスはダサい、少し野暮ったいといった声も聞かれます。
そこでこの記事では、バルコスがダサいと言われる理由と、本当におすすめできる人・できない人を解説します。
バルコスのバッグが欲しいけど、センスがないと思われないか不安な人は、ぜひ参考にしてください。
バルコスとは?
バルコスは、1991年に鳥取県倉吉市で設立されたハンドバッグメーカーです 。
地方の小さな街から世界へ、という想いを込めて、日本のものづくりを発信し続けています 。
もともとは他社ブランドの製品を作るOEM(下請け製造)からスタートしました 。
ここで培われた品質管理とコスト意識が、のちの自社ブランドの強みになります。
大きな転機は、2008年にイタリア・ミラノで開かれた世界最大級の皮革製品見本市MIPELで、日本のブランドとして初めてデザイン賞を受賞したことでした 。
これをきっかけに、バルコスは世界的に評価されるブランドへと成長していきます。
また、百貨店での販売からテレビショッピングへと販売の主軸を移したことも大きな特徴です。
テレビというメディアの力を活用し、今では売上のほとんどが消費者向けの直接販売となっています 。
このユニークな戦略が、バルコスの知名度を上げると同時に、特定のイメージがつくきっかけにもなったようです。
バルコスがダサいと言われている理由
多くの人に支持される一方で、なぜバルコスはダサいと言われてしまうのでしょうか。
その理由は、商品のデザインだけでなく、ブランドの販売戦略やターゲット層にも関係があるようです。
テレビショッピング主体の販売戦略が「おばさん向け」の印象を与える
バルコスが広く知られるようになったのは、テレビショッピングがきっかけです。
日本テレビのポシュレやQVCといった番組で頻繁に紹介されています 。
この方法は多くの人にバルコスを知ってもらう機会になりましたが、同時にテレビショッピングは中高年向けというイメージが、ブランドにもついてしまったようです。
番組では、バッグと財布、ポーチなどがセットになったお得な商品がよく販売されています 。
また、手相芸人の島田秀平さんとコラボし、緑の財布は金運が上がるといった開運をテーマにした商品も人気です 。
こうした売り方は、実用性や縁起を大切にする層には響きますが、トレンドに敏感な層からは少し古臭い、センスが違うと思われてしまう原因になっているのかもしれません。
若い世代が、これはお母さんが見る番組だと感じると、そこで紹介されている商品も自分向けではないと感じてしまう傾向があるようです。
一部の定番デザインがコンサバティブで「時代遅れ」と見なされることも
バルコスの人気商品は、シュリンクレザーを使ったトートバッグなど、クラシックで実用的なデザインが中心です。
口コミでも上品、きちんとした場所にも持っていけると、品質と使いやすさが高く評価されています 。
しかし、流行に左右されないという長所は、見方を変えればトレンド感がないということにもなります。
デザインは機能性を重視したものが多く、色もブラックやグレージュといった落ち着いたものが主流です 。
これは、仕事や普段使いで失敗したくないというユーザーのニーズに応えた結果でしょう。
一方で、毎シーズン新しい流行が登場するファッションの世界では、この堅実なデザインは少し物足りなく、時代遅れや野暮ったいと感じられてしまう可能性もあります。
時代を超えて使えると感じるか、時代遅れと感じるかは、その人がバッグに何を求めるかによって評価が分かれるようです。
価格相応か?細部の品質に対する賛否両論の声
バルコスの魅力は、本革製品なのに価格が手頃なことです 。
多くの人が価格以上に高見えする、革が柔らかいとコストパフォーマンスを評価しています 。
しかし、品質の細かい部分については、少し厳しい意見も見られます。
特に、ファスナーが硬くて開け閉めしにくい、縫製が甘く糸の処理が雑な部分がある、届いたときに接着剤のような匂いがした、といった声が聞かれます 。
これは、テレビショッピングなどで作られる高級なイメージと、実際に手にした商品との間に少しギャップがあるからかもしれません。
革の品質は高いものの、コストを抑えるために金具や縫製の仕上げといった部分で調整されている可能性があります。
こうした細部への不満が、一部の人に安っぽいという印象を与え、ダサいという評価につながっている面もありそうです。
バルコスの評判・口コミ
SNSや通販サイトで見られたバルコスの口コミを、良い点と悪い点に分けてまとめました。
良い口コミ
- 収納力がすごくて、特に財布のカード入れが蛇腹式でたくさん入って見やすい
- 革が柔らかくて手触りが良く、値段のわりに高級に見える
- バッグと財布のセットがお得で、コーディネートに統一感が出て良い
- 全体的に軽くて、長時間持っていても疲れにくい
- 落ち着いたデザインで、仕事にも普段使いにも合わせやすい
- 小さめの財布でもお札を折らずに入れられるのが便利
- 色が綺麗で上品に見える
悪い口コミ
- ファスナーが硬くて、スムーズに開け閉めできない時がある
- 商品によって縫製が雑だったり、糸の始末が甘い部分がある
- 新品を開けたとき、接着剤みたいなツンとした匂いが気になる
- 人気商品は注文してから届くまで数ヶ月待つことがある
- 通販サイトの写真と実物の色が少し違うように感じた
- 財布の小銭入れが小さくて、出し入れしにくいモデルがある
- バッグをショルダーで使うとき、持ち手が邪魔に感じることがある
バルコスがおすすめな人
これまでの情報から、バルコスの製品はどんな人におすすめできるのかをまとめました。
収納力と整理しやすさを最優先する実用主義の人
バッグや財布は、とにかく中身が整理しやすく、たくさん入ることが一番と考える人にとって、バルコスはとても良い選択肢です。
特に財布の機能性は評価が高く、蛇腹式のカードポケットが大きく開いて見やすい、レシートが溜まってもスッキリ収まるといった声が多くあります 。
おしゃれさよりも、日々の使いやすさを重視する人にぴったりです。
手頃な価格で本革のバッグや財布を手に入れたい人
ハイブランドは高すぎるけど、長く使える本革のアイテムが欲しい、という人にバルコスはおすすめです。
特にテレビショッピングで販売されるバッグと財布のセットは、1万円台から手に入ることもあり、コストパフォーマンスは抜群です 。
本革ならではの質感を気軽に楽しみたい人に適しています。
流行に左右されない落ち着いたデザインを好む40代以上の女性
バルコスの中心的なターゲット層であり、ブランドが最も得意とする世代です。
トレンドを追いかけるよりも、良いものを長く大切に使いたいと考える人にとって、バルコスのクラシックなデザインはしっくりくるでしょう。
仕事や子どもの学校行事、友人とのランチなど、さまざまな場面で使える汎用性の高さは、忙しい大人の女性の強い味方になります。
バルコスがおすすめできない人
一方で、次のような人にはバルコスの製品はあまり向いていないかもしれません。
ファッションのトレンドを常に追いかけたい人
雑誌やSNSで話題になるような、最新のデザインを取り入れたい人には、バルコスの定番商品は少し物足りなく感じるかもしれません。
バルコスのデザインは普遍性と実用性を重視しており、ファッションの最先端を行くものではありません。
トレンド感を大切にするなら、他のブランドを探すほうが良いでしょう。
ブランドのステータス性や高級感を重視する人
バルコスは、高品質な製品を適正価格で提供するブランドであり、持つこと自体がステータスになる高級ブランドではありません。
テレビショッピングのイメージもあって、ブランドの格式やイメージを大切にする人には、少し物足りなさを感じる可能性があります。
製品の細部に至るまで完璧な仕上がりを求める人
口コミにもあるように、バルコスの製品は価格とのバランスを取る中で、縫製や金具といった細部の仕上げにばらつきが見られることがあります 。
わずかな糸のほつれやファスナーの硬さも気になる、という完璧な品質を求める人には、ストレスに感じてしまうかもしれません。
バルコスのおすすめポイント
ダサいというイメージだけで判断してしまうのは、少しもったいないかもしれません。
バルコスには、他にはないユニークな魅力があります。
地方発の誇り―鳥取・倉吉から世界へという独自のブランドストーリー
多くのファッションブランドが東京などの都市を拠点にする中、バルコスは創業からずっと鳥取県倉吉市に本社を置いています 。
地方から世界に挑戦するというストーリーは、製品の背景にある作り手の想いを感じさせます。
この地方発という点は、ありきたりなブランドに飽きた人にとって、新鮮な魅力に映るかもしれません。
使う人のことを考え抜いた「機能美」の追求
バルコスのデザインは、一見するとシンプルですが、使う人の毎日が快適になるような工夫がたくさん詰まっています。
傷がつきにくいシュリンクレザー、A4ファイルが収まるサイズ、小物を整理しやすいポケット、安定して自立する底鋲など、すべてが使う人の視点で考えられています 。
これは単なるデザインではなく、実用性から生まれた機能美と言えるでしょう。
革新的なデザインライン「Hanaa-fu」の存在
バルコスがただコンサバなだけのブランドではないことを示しているのが、Hanaa-fu(ハナアフ)という独創的なデザインラインです 。
ハンドバッグを科学するというコンセプトのもと、日本の折り紙からヒントを得て、一つのバッグが何通りにも形を変えるユニークな商品を展開しています 。
このラインは海外の展示会でも高く評価されており、バルコスのデザイン能力と技術力の高さがうかがえます。
つまり、定番ラインの堅実なデザインは、特定の市場に向けた戦略的な選択なのです。
このことを知ると、ブランド全体の見方が変わるかもしれません。
バルコスのおすすめアイテム
最後に、バルコスの魅力を代表するおすすめのアイテムを3つ紹介します。
圧倒的な機能性で支持される「GLウォレット」シリーズ
Good Luck Walletの略であるGLウォレットは、バルコスの代名詞とも言える人気の財布シリーズです 。
特に、蛇腹式のカードケースがついたポンテ ピッコラは、小さいながら驚きの収納力を誇ります 。
カードが一目で見渡せて、出し入れも簡単。
キャッシュレスが進んでも、現金やカードもしっかり持ち歩きたいという人にぴったりの、機能的なアイテムです。
オンオフ問わず活躍する定番「シュリンクレザートートバッグ」
テレビショッピングでもお馴染みの、シュリンクレザーを使ったトートバッグは、バルコスの考え方を最もよく表しているアイテムです 。
柔らかな牛革は体に馴染みやすく、傷が目立ちにくいのが特徴です。
A4サイズも入る収納力と、どんな服装にも合わせやすいシンプルなデザインで、仕事からプライベートまで幅広く活躍してくれます。
一つ持っていると安心できる、定番のバッグです。
デザインで差をつけるなら「Hanaa-fu」の変形バッグ
バルコスは気になるけど、ありきたりなデザインは避けたいという人には、デザインラインのHanaa-fuがおすすめです。
特に代表的なモデルのAries(アリエス)は、折り紙のように留め方を変えることで、平らな形から立方体やひし形など、様々な形に変化します 。
そのユニークなデザインは、コーディネートの主役になり、周りの目を引くこと間違いなしです。
まとめ
バルコスがダサいと言われるのは、テレビショッピングが作り上げた中高年向けというイメージが大きく影響しているようです。
しかし、それはブランドの一つの側面に過ぎません。
ある人には時代遅れに見えるデザインも、ターゲット層にとっては流行に左右されない安心のデザインであり、品質に関する指摘も、上質な本革製品を手頃な価格で提供するための企業努力の結果と見ることができます。
最終的にバルコスが自分に合うかどうかは、バッグや財布に何を求めるかによります。
もし、トレンドやブランドのステータスよりも、日々の使いやすさ、整理のしやすさ、そして本革製品を長く愛用したいという実用性を重視するなら、バルコスはあなたの期待に応えてくれる、とても優れた選択肢になるでしょう。
周りの評判に惑わされず、自分に合ったアイテムを選んでみてください。