カジュアルファッションの王道とも言えるトレーナーとジーンズの組み合わせ。 とても楽ちんで、誰もが一度は着たことがあるスタイルですよね。
でも、最近SNSやネットを見ていると、この組み合わせに対して厳しい意見を見かけることが増えてきました。
「部屋着みたいで恥ずかしい」 「おじさんっぽくてダサい」
そんな言葉を目にして、「もしかして自分の今の格好、ダサいのかな?」と不安になってしまった人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、なぜトレーナーにジーンズがダサいと言われてしまうのか、そのリアルな理由を深掘りしてみました。 また、どんな人ならおしゃれに見えるのか、逆におすすめできないのはどんな人なのかも正直に解説します。
これから服を買おうか迷っている人や、手持ちの服の着こなしに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
トレーナーとジーンズとは?
まずは簡単に、今回のテーマであるアイテムについて触れておきましょう。
トレーナー(スウェットシャツ)とジーンズ(デニムパンツ)は、どちらもアメリカで生まれたワークウェアやスポーツウェアをルーツに持つアイテムです。 丈夫で動きやすく、洗濯もガシガシできる。 まさに実用性の塊のような洋服です。
日本でもアメカジ(アメリカンカジュアル)ブームを経て、老若男女問わず愛される定番中の定番になりました。 ユニクロやGUなどで手軽に買えますし、持っていない人はいないと言ってもいいくらい普及していますよね。
ただ、だからこそ「誰でも着ている」という側面があり、着こなし次第で評価が天と地ほど変わってしまう難しい組み合わせでもあるんです。
トレーナーにジーンズがダサいと言われている理由
では、なぜこれほど普及しているスタイルがダサいと言われてしまうのでしょうか。 SNSやYouTubeなどの一次情報を徹底的にリサーチしてみると、単に「アイテムが悪い」のではなく、着る人の意識や選び方に原因があることがわかってきました。
特にこの組み合わせ特有の、ダサく見えてしまう致命的な理由を3つに分けて解説します。
部屋着やパジャマの延長に見えてしまうから
これが最も多い意見でした。 トレーナーもジーンズも、素材がリラックス感満載なんですよね。
特に、クタクタになったグレーのトレーナーに、なんとなく色落ちした薄いブルーのジーンズを合わせている姿。 これを見て「おしゃれだな」と思う人は正直少ないでしょう。
SNS上の声を見てみても、「コンビニに行く格好」「休日の寝起き」といった辛辣な意見が目立ちます。 上下ともに光沢のないマットな素材感なので、どうしても締まりがなく、だらしない印象を与えてしまうんです。
おしゃれというのは、ある程度の「緊張感」や「気遣い」が見えるものですが、この組み合わせはあまりに楽ちんすぎて、その気遣いが全く感じられない。 それが「ダサい」「手抜き」という評価につながっているようです。
サイズ感が時代遅れで「おじさん」化しているから
次に多かったのが、シルエットの問題です。 「おじさんっぽい」「時代遅れ」と言われる原因のほとんどがここにあります。
昔流行ったような、ピチピチのジャストサイズのトレーナーに、中途半端に太さのあるストレートジーンズ。 もしくはお尻周りがダボついているのに足元だけ細いジーンズなど。
今のトレンドは、程よくゆとりのあるリラックスシルエットや、メリハリのあるYラインなどが主流です。 そんな中で、10年前、20年前と同じようなサイズ感で着ていると、どうしても「アップデートされていない人」に見えてしまいます。
特に、トレーナーの裾のリブがきつくて、お腹周りがぽっこり膨らんでしまっているシルエット。 これは「休日のお父さん」感を強調してしまう大きな要因です。 体型の崩れを隠そうとして、逆に強調してしまっているケースも多く見られます。
色合わせが地味すぎて清潔感がないから
3つ目は色選びの問題です。 トレーナーとジーンズの組み合わせで失敗している人の多くが、色のトーンを意識していません。
例えば、杢グレー(霜降りグレー)のトレーナーに、インディゴが抜けた中間の青色のジーンズ。 どちらも「ぼんやりした色」ですよね。
この組み合わせは、全体的に色が濁って見えやすく、清潔感を損なう原因になります。 「薄汚れて見える」「安っぽい」というネガティブな評価は、実は服の汚れではなく、この配色のメリハリのなさから来ていることが多いんです。
黒やネイビーではっきり引き締めればいいものの、なんとなく持っているグレーとブルーを合わせた結果、野暮ったくなってしまう。 これがダサいと言われる大きな落とし穴です。
トレーナーにジーンズの評判・口コミ
ここでは、実際にSNSやネット上で見られるリアルな声をまとめてみました。 良い意見もあれば、耳の痛い悪い意見もあります。 世間がどう見ているのか、客観的な視点を知っておきましょう。
良い口コミ
- サイズ感さえ間違えなければ、王道のアメカジスタイルで男らしくてかっこいい
- 飾らないシンプルさが逆に好印象で、親しみやすさを感じる
- 良い素材のものを着ていれば、大人の余裕がある休日スタイルに見える
- 動きやすくて機能的なので、子供と遊ぶときやアクティブなシーンには最適
- ごちゃごちゃ着飾るよりも、清潔感があれば一番男前だと思う
意外にも、組み合わせそのものを否定する声ばかりではありません。 「似合っていれば最強の定番」というポジティブな意見も根強くあります。[]
悪い口コミ
- どうしても近所のコンビニに行くような手抜きファッションに見える
- 電車や街中で見かけると、生活感が丸出しで恥ずかしいと感じる
- サイズが合っていないピチピチのトレーナーを着ている人を見ると引いてしまう
- 毛玉がついたトレーナーや膝が出たジーンズは、不潔な印象しか持たない
- いい歳をした大人が何の工夫もなく着ていると、正直痛々しい
- 中学生や高校生の部活帰りのような幼さを感じてしまい、頼りなく見える
やはり「手抜き感」「生活感」「子供っぽさ」に対する厳しい指摘が多いですね。 特に30代以上の大人に対しては、世間の目はかなりシビアになっているようです。[]
トレーナーにジーンズがおすすめな人
ここまで厳しいことも書きましたが、決して「絶対に着てはいけない」わけではありません。 むしろ、条件を満たせばとても素敵に見えるスタイルです。 では、どんな人ならこの組み合わせをおすすめできるのでしょうか。
自分の体型とトレンドのサイズ感を理解している人
一番重要なのはここです。 今の時代に合ったサイズ選びができる人には、自信を持っておすすめできます。
具体的には、今は少しゆとりのある「オーバーサイズ」や「ヘビーウェイト(厚手)」のトレーナーを選ぶのが正解です。 肉厚な生地でフードがしっかり立つパーカーや、身幅にゆとりのあるスウェット。 これらを選べる人は、ジーンズと合わせても今っぽくおしゃれに決まります。
自分の体型を客観的に見て、ピチピチすぎず、ダボダボすぎない、絶妙な「今っぽいバランス」を作れる人ですね。 そういう人は、シンプルな服でも十分にかっこよく見せられます。
小物や靴で「ドレス要素」を足せる人
トレーナーとジーンズは、どちらも100%カジュアルなアイテムです。 ここに、さらに汚れたスニーカーやボロボロのリュックを合わせてしまうとアウトです。
おすすめなのは、足元に革靴を合わせたり、きれいめなレザースニーカーを選べる人です。 あるいは、伊達メガネをかけたり、質の良いバッグを持ったり。 どこか一点でも「きちんとした要素(ドレス要素)」を足すことができる人は、全体のバランスが整い、大人っぽい着こなしになります。
「服はラフだけど、小物はちゃんとしている」 このギャップを作れる人には、非常におすすめなスタイルです。
骨格がしっかりしている「ナチュラルタイプ」の人
これは生まれ持った体質の話になりますが、骨格診断でいう「ナチュラルタイプ」の人は、カジュアルな服が抜群に似合います。 骨格がしっかりしていて、関節が大きめの人ですね。
このタイプの人は、ざっくりとした粗い素材や、ラフなシルエットの服を身にまとっても、だらしなく見えにくいという特徴があります。 トレーナーの厚みやジーンズの硬さが、骨格の強さとマッチして、むしろスタイリッシュに見えるんです。 もし自分がこのタイプなら、自信を持って着ていいでしょう。
トレーナーにジーンズがおすすめできない人
一方で、残念ながらこのスタイルを避けたほうが無難な人もいます。 もし当てはまる場合は、選び方を工夫するか、別のアイテムを検討したほうがいいかもしれません。
清潔感を出すのが苦手な人
厳しい言い方になりますが、髪型や肌の手入れ、服のシワなどに無頓着な人にはおすすめできません。 トレーナーとジーンズは、服自体がラフな分、着る人自身の「清潔感」がそのまま全体の印象になります。
寝癖がついたままの髪、無精髭、ヨレヨレの首元。 これらが合わさると、一発で「不潔なおじさん」というレッテルを貼られてしまいます。 きれいめなシャツやジャケットなら多少の粗を隠せますが、トレーナーとジーンズにはそのカバー力がありません。
身だしなみを整えるのが面倒だと感じる人は、この組み合わせは避けたほうが怪我をしません。
童顔で幼く見られがちな人
顔立ちが若く、実年齢よりも下に見られることが多い人も注意が必要です。 トレーナーにジーンズという組み合わせは、どうしても「学生服」や「子供の服」というイメージがつきまといます。
童顔の人がそのまま着てしまうと、本当に「休日の中学生」に見えてしまうリスクが高いです。 大人の男性としての威厳や色気を出したいのであれば、襟のついたシャツや、スラックスなど、もう少し大人っぽい要素のあるアイテムを選んだほうが無難でしょう。 もし着るなら、色は黒やネイビーなどのダークトーンで引き締める必要があります。
体型の崩れが気になり始めた30代・40代
お腹が出てきた、背中の肉が落ちてきた、足が太くなった。 そんな体型の変化を感じている世代にとって、この組み合わせは鬼門になりえます。
特に薄手の柔らかいトレーナーは、体のラインをそのまま拾ってしまいます。 ぽっこりお腹が丸わかりになったり、猫背が強調されたり。 また、お尻のラインが下がっているのがジーンズでバレてしまうこともあります。
体型を隠そうとしてダボダボの服を着ると、今度は「だらしない」と言われてしまう。 このジレンマに陥りやすいので、体型カバーを優先するなら、もっと構築的でハリのある素材の服を選ぶことをおすすめします。
トレーナーにジーンズのおすすめポイント
ここまで読むと「やっぱりやめておこうかな」と思った人もいるかもしれません。 でも、選び方さえ間違えなければ、これほど便利で魅力的なスタイルもありません。 最後に、この組み合わせの良さを引き出すためのポイントを紹介します。
究極の「ノームコア」を楽しめる
「ノームコア(究極の普通)」という言葉があるように、飾らないシンプルさは時として最大の武器になります。 変にロゴが入っていたり、過剰な装飾があったりする服よりも、無地のトレーナーに質の良いジーンズというスタイルは、一周回って洗練された印象を与えます。
ポイントは「無地」であること。 そして「素材が良い」こと。 この2点を守れば、誰からも嫌われない好感度の高いスタイルが作れます。 気取っていないのに、なんか雰囲気がある。 そんな大人の余裕を演出できるのが、この組み合わせの最大のメリットです。
メンテナンスが楽で長く愛用できる
おしゃれも大事ですが、日々の生活での扱いやすさも重要ですよね。 トレーナーもジーンズも、基本的に家の洗濯機で洗えますし、アイロンがけも不要です。
着れば着るほど体に馴染み、ジーンズなら色落ち(エイジング)を楽しめるのも醍醐味です。 高価なニットやスラックスのように気を使う必要がなく、汚れても味になる。 この「道具としての服」の魅力は、他のアイテムには代えがたいものがあります。 長く着ることで愛着が湧き、それが「自分のスタイル」になっていく過程を楽しめます。
合わせるアウターを選ばない汎用性の高さ
トレーナーとジーンズのベースさえ整っていれば、上に羽織るアウターでいくらでも印象を変えられます。 春や秋ならトレンチコートやステンカラーコートを羽織れば、一気にきれいめな街着になります。 冬ならダウンジャケットやチェスターコートとも相性抜群です。
つまり、トレーナーとジーンズは「最強のインナーセット」にもなり得るんです。 そのまま一枚で着るときは小物で気を使い、寒くなったらきれいめなコートを羽織る。 この使い勝手の良さは、ワードローブの軸として非常に頼りになります。
トレーナーにジーンズのおすすめアイテム
最後に、ダサくならずに着こなすために、「これを選んでおけば間違いない」という具体的なアイテムの特徴を紹介します。 これから購入を考えている人は、ぜひこの基準で選んでみてください。
ヘビーウェイト(厚手)のスウェット
ペラペラの薄い生地ではなく、「ヘビーウェイト」と呼ばれる肉厚で硬さのある生地を選んでください。 厚みがあることで、体の肉感を拾わず、服自体のシルエットがきれいに出ます。 また、フードがあるパーカータイプなら、フードが立ち上がることで顔周りが小さく見え、スタイルアップ効果も期待できます。 ユニクロやGU、キャンバーなどのブランドから出ている、ガシッとした質感のものがおすすめです。
リジッド(濃紺)またはブラックのジーンズ
色落ちした水色のジーンズは難易度が高いので、最初は「リジッド(未洗い)」のような濃いインディゴブルー、もしくはブラックデニムを選びましょう。 濃い色は収縮色と言って、体を引き締めて見せる効果があります。 また、濃紺や黒はスラックスに近い上品な印象を与えるため、カジュアルになりすぎず、大人っぽさをキープできます。 清潔感を出すためにも、濃い色のジーンズは必須アイテムです。
レイヤード用の白Tシャツ
これはアイテムというよりテクニックに近いですが、トレーナーの下に着る「白のTシャツ」を用意してください。 トレーナーの首元や裾から、白いTシャツをチラッと見せる。 たったこれだけで、重たい印象が軽くなり、清潔感が劇的にアップします。 「ただ着ているだけ」ではなく「計算して着ている」という雰囲気が出る魔法のアイテムです。 長めの丈のタンクトップやTシャツを一枚持っておくと、手持ちのトレーナーが見違えるようにかっこよくなりますよ。
まとめ
トレーナーにジーンズのコーデは、決して「絶対にダサい」ものではありません。 ただ、誰もが着ているからこそ、「何も考えずに着るとダサくなりやすい」という落とし穴があるだけです。
記事のポイントをまとめます。
- 部屋着に見えるヨレヨレの素材や、中途半端な色合わせは避ける
- サイズ感はピチピチを避け、程よいゆとりや今っぽいシルエットを意識する
- 清潔感が命なので、髪型や靴などの先端部分に気を使う
- ヘビーウェイトの素材や濃い色のジーンズを選ぶことで、大人っぽく格上げできる
「楽だから」という理由だけで選ぶのではなく、「あえてこのスタイルを楽しんでいる」という意識を持つことが、脱・ダサいへの第一歩です。 鏡を見たときに「今日の自分、悪くないな」と思えるように、まずはサイズ選びや色合わせから見直してみてはいかがでしょうか。


