スウォッチといえば、ポップでカラフルなデザインが魅力のスイス製腕時計ですよね。世界中に多くのファンがいますが、その個性的なデザインからか、一部ではダサい、子供っぽいなんて声も聞かれます。
せっかく買うなら、周りからセンスがないと思われたくないものです。
そこでこの記事では、スウォッチがダサいと言われる理由をSNSやYouTubeの口コミを元に解説し、どんな人におすすめで、どんな人には向かないのかをまとめました。
「スウォッチが欲しいけど、もしかしてダサい?」と不安な人はぜひ参考にしてください。
スウォッチとは?
スウォッチ(Swatch)は、1983年にスイスで生まれた世界的に有名な腕時計ブランドです 。
ブランド名は「スイス・ウォッチ」の略だと思われがちですが、実は「セカンド・ウォッチ」が由来なんです 。高価な宝飾品ではなく、ファッションや気分に合わせて気軽に付け替えられる2本目の時計、という新しいコンセプトを打ち出しました。
当時、スイスの時計業界は、安くて正確な日本製のクォーツ式腕時計に押され、深刻な危機に陥っていました 。この状況を打開するために生まれたのがスウォッチです。
プラスチック製のケースにムーブメントを直接組み込むという画期的な方法で、製造工程を完全に自動化 。これにより、スイス製という高い品質はそのままに、誰もが手に取りやすい価格を実現しました 。
このカラフルでファッション性の高いデザインが世界中で大ヒットし、スイスの時計産業を救う存在となったのです。
今では、オメガやブランパンといった高級時計ブランドを傘下に持つ、世界最大の時計製造グループ「スウォッチ・グループ」の中核を担うブランドとして、時代を反映したコレクションを展開し続けています 。
スウォッチがダサいと言われている理由
スイス時計業界の救世主とまで言われたスウォッチですが、なぜ一部でダサいという評価を受けてしまうのでしょうか。SNSなどの声を調べてみると、その理由はブランドの個性そのものにあるようです。
プラスチック素材がおもちゃっぽく安っぽく見える
スウォッチがダサい、安っぽいと言われる一番の理由が、その象徴的な素材であるプラスチックにあります。
高級時計の多くがステンレスなどの金属を使っているのに対し、スウォッチはプラスチックや、近年開発されたバイオセラミック(セラミックと植物由来プラスチックの混合素材)で作られています 。
これらの素材はとても軽くて着け心地が良いのですが、SNSなどでは「軽すぎておもちゃみたい」「バイオセラミックの質感が少し安っぽく感じる」といった声が見られます 。
高級時計のずっしりとした重さを求める人にとっては、この軽さが逆にチープな印象を与えてしまうのかもしれません。
また、文字盤を覆う風防に傷がつきやすいプラスチックが使われているモデルが多いことも、このイメージを強めているようです 。
80年代・90年代のブームで時代遅れのイメージがある
スウォッチと聞いて、1980年代から90年代にかけての大ブームを思い出す人も多いのではないでしょうか 。
当時は社会現象になるほどの人気で、キース・ヘリングのようなアーティストとのコラボモデルや限定モデルを求めて、お店には行列ができました 。
このブームをリアルタイムで知っている世代からすると、スウォッチは「昔流行った時計」というイメージが強く、今着けていると時代遅れに感じてしまうことがあるようです。
ブランドもこの歴史を強みとして、80年代や90年代のデザインを復刻したコレクションを展開しています 。このレトロな雰囲気が若い世代には新しく映る一方で、当時を知る人からは「終わったブランド」という野暮ったい印象を持たれてしまうのかもしれません。
カラフルでポップなデザインが子供っぽい
スウォッチの魅力は何と言っても、常識にとらわれないカラフルで遊び心のあるデザインです 。
ただ、このデザインが人によっては子供っぽく見えてしまうことも。特に原色をたくさん使ったモデルやキャラクターが描かれたものは、大人が着けるには少し幼いと感じる人もいるようです 。
実際にスウォッチは、「フリックフラック」という子供向けの時計ブランドも持っており、時計の読み方を楽しく学べるデザインで人気です 。このイメージもあって、大人の男性が着けるには少し恥ずかしい、と感じる人もいるのかもしれません。
コラボモデルが本家と比べられ「恥ずかしい」と感じる人も
最近話題になったオメガやブランパンとのコラボモデル 。数十万円もする高級時計のデザインが数万円で手に入るとあって、すごい人気でしたよね 。
でも、これが逆に「恥ずかしい」と感じる人もいるようです。
素材はあくまでスウォッチのバイオセラミックなので、本家と比べると品質の違いは明らかです。時計好きからすると、本家の廉価版みたいで着けにくい、という意見も海外のフォーラムなどで見られます 。
本物の高級時計に憧れがある人ほど、そのデザインを模したコラボモデルを着けることに抵抗を感じてしまうのかもしれません。
スウォッチの評判・口コミ
実際にスウォッチを使っている人のリアルな声を集めてみました。
良い口コミ
- とにかく軽くて着けているのを忘れるくらい快適
- オメガやブランパンの伝説的なデザインを気軽に楽しめるのが最高
- ポップなカラーリングが服装のアクセントになっておしゃれ
- コレクション性が高く、新しいモデルが出るのが楽しみ
- 普段使いに気兼ねなくガシガシ使えるのが良い
悪い口コミ
- バイオセラミックの質感がプラスチックっぽくて安っぽく感じる
- 風防がプラスチックですぐに傷だらけになる
- コラボモデルは本家を知っていると、どうしても見劣りしてしまう
- ベルトの付け根が特殊な形状で、市販のベルトに交換しにくい
- ムーブメントが修理できない使い捨てなのが残念
スウォッチがおすすめな人
ここまでの情報をふまえて、スウォッチはどんな人におすすめできるのかをまとめてみました。
腕時計をファッションアクセサリーとして楽しみたい人
スウォッチは、洋服やスニーカーを選ぶのと同じ感覚で、その日の気分や服装に合わせて時計を着替える、という楽しみ方を提案しているブランドです 。
腕元のアクセントとして時計を選びたい人にとって、スウォッチほどぴったりなブランドはないでしょう。
アート作品のような大胆なデザインから、シンプルなものまでバリエーションが豊富なので、自分の個性を表現するツールとして腕時計を楽しみたい人には心からおすすめできます 。
軽くて気兼ねなく使えるセカンドウォッチを探している人
スウォッチの原点である「セカンド・ウォッチ」という考え方は、今でも多くの人に支持されています 。
仕事ではしっかりした時計を着けている人が、休日やアウトドアで気兼ねなく使える2本目の時計として、スウォッチは最高の選択肢です。
プラスチックやバイオセラミック製で驚くほど軽く、長時間着けていても疲れません 。価格も手頃なので、傷や汚れを気にせずアクティブな場面でどんどん使えるのも魅力です 。
ファッション上級者で「ハズし」のアイテムを求めている人
スーツやジャケットのような、きっちりしたスタイルにあえてポップなスウォッチを合わせる。
そんな「ハズし」のテクニックを使いこなすファッション上級者にとって、スウォッチはとても魅力的なアイテムです。
おしゃれな大人たちが、コーディネートの「遊び」としてスウォッチを取り入れています 。真面目なだけのスタイルに、スウォッチで少しの「かわいげ」や「抜け感」をプラスすることで、ぐっとこなれた印象になりますよ 。
スウォッチがおすすめできない人
一方で、スウォッチが合わない人もいるようです。
腕時計にステータス性や高級感を求める人
腕時計を自分の地位を示すステータスシンボルとして考えている人には、スウォッチは向いていないかもしれません。
スウォッチの魅力は高級感や威厳ではなく、あくまでファッション性と楽しさにあります 。素材の質感も、伝統的な高級時計とは目指す方向が違います 。
オメガやブランパンとのコラボモデルも、最高のカジュアルウォッチではありますが、本家の代わりにはなりません 。見栄えやブランドの格を重視するなら、他の時計を探したほうが良さそうです。
一本の時計をメンテナンスしながら長く使いたい人
良いものを買って、手入れをしながら一生使いたい、という価値観を大切にする人にも、スウォッチはおすすめしにくい部分があります。
一部の自動巻きモデルなどは、ケースが密閉されていて分解掃除(オーバーホール)ができない構造になっています 。
これはメンテナンスが不要というメリットでもありますが、故障した場合は修理ではなく交換となる、いわば「使い捨て」の考え方に基づいています。愛着のある一本を長く使い続けたい人には、この点は大きなデメリットになるでしょう。
主にフォーマルなビジネスシーンで使いたい人
スウォッチには黒やネイビーを基調としたシックなデザインもあり、ビジネスカジュアルくらいなら対応できるモデルもあります 。
しかし、ブランド全体のイメージはやはりカジュアルでポップです。
厳格なドレスコードが求められるフォーマルなビジネスシーンでは、スウォッチのデザインは少し軽すぎる印象を与えてしまうかもしれません 。TPOを考え、信頼感が大切な場面では、より伝統的で控えめな時計を選ぶのが無難です。
スウォッチのおすすめポイント
スウォッチの魅力をもう少し詳しく見ていきましょう。おすすめのポイントは3つです。
圧倒的なデザインの多様性とアートとの融合
スウォッチの最大の強みは、他にないデザインの幅広さです。毎シーズン新しいデザインが登場し、いつも新鮮な驚きがあります。
特に、アートとの結びつきが深いのも特徴です。創業当初からキース・ヘリングなどの現代アーティストと積極的にコラボレーションしてきました 。今でも世界的な美術館と提携し、名画をモチーフにしたコレクションを展開するなど、腕元を小さなアートギャラリーのように楽しませてくれます 。
スイスメイドの品質を手頃な価格で体験できる
「スイスメイド」は、厳しい品質基準をクリアした時計だけに与えられる信頼の証です。スウォッチは、このスイス製の品質を、多くの人が手に取りやすい価格で提供しています 。
もちろん、素材は高級時計とは違いますが、時計としての基本的な性能、つまり正確に時を刻むという点では非常に信頼性が高いです。スイスの時計作りの伝統と革新を、気軽に日常に取り入れられるのは大きな魅力と言えるでしょう 。
時計業界を揺るがす話題性のあるコラボレーション
最近のスウォッチは、単なる時計ブランドというだけでなく、新しいカルチャーを生み出す存在になっています。その代表が、オメガやブランパンとのコラボレーションです。
これらの企画は、時計業界の常識を覆す大胆な発想で、世界中の人々を熱狂させました 。発売日にはお店に行列ができ、SNSを賑わせた様子は、時計が一部の愛好家だけでなく、誰もが楽しめるポップカルチャーであることを示しました。スウォッチを着けることは、そんな現代の時計史の1ページに参加するような、特別な体験でもあるのです。
スウォッチのおすすめアイテム
数あるスウォッチの中から、特におすすめしたい代表的なモデルを3つのカテゴリーに分けてご紹介します。
クラシックな定番「ORIGINALS GENT & NEW GENT」
スウォッチの原点ともいえるのが「オリジナルズ」コレクションです。中でも「ジェント」(ケース径34mm)と「ニュージェント」(ケース径41mm)は、ブランドらしさが詰まった定番ライン 。シンプルな3針デザインに、多彩なカラーやグラフィックが施され、これぞスウォッチという魅力を味わえます。「ONCE AGAIN」のような白黒のベーシックなモデルは、どんなファッションにも合わせやすく、最初の一本におすすめです 。
社会現象を巻き起こした「BIOCERAMIC MOONSWATCH」
時計業界に衝撃を与えたオメガとのコラボモデル「ムーンスウォッチ」。伝説的なクロノグラフ「スピードマスター」のデザインを、スウォッチ独自の素材バイオセラミックで再現しています 。太陽系の惑星をテーマにした11種類のカラーバリエーションはどれも魅力的ですが、本家に近いデザインの「Mission to the Moon」や、ユニークな針を持つ「Mission to Mars」は特に人気が高いモデルです 。
革新的な自動巻き「SISTEM51」
「SISTEM51」は、スウォッチの技術革新を象徴する自動巻きの機械式時計です。通常100個以上の部品で作られる機械式ムーブメントを、わずか51個のパーツと1本のネジだけで組み上げるという、驚きの技術で作られています 。約90時間も動き続けるパワーリザーブも魅力。多くのモデルが裏蓋からムーブメントの動きを見ることができるようになっており、機械式時計の世界への入り口として、非常におすすめのシリーズです 。
まとめ
スウォッチがダサいかどうかは、その人が腕時計に何を求めるかによって大きく変わります。
素材の重厚感やステータス性といった、伝統的な高級時計の価値観を重視する人にとっては、スウォッチは安っぽく、子供っぽく見えてしまうかもしれません。
しかし、腕時計をファッションの一部として捉え、軽さや快適さ、そして日々のスタイルを彩る楽しさを求める人にとっては、スウォッチは他に代えがたい魅力を持つブランドです。
結局のところ、スウォッチがあなたにとってダサいのか、おしゃれなのかを決めるのは、あなた自身のスタイルと価値観です。この記事を参考に、周りの評価に惑わされることなく、自分が本当に心惹かれる一本を見つけてみてください。