サイドゴアブーツは、靴紐やファスナーがなく、シンプルなデザインと着脱のしやすさで男女問わず人気のアイテムです 。
しかし、インターネットやSNSでは「サイドゴアブーツはダサい」「時代遅れ」といったネガティブな声も一部で見られます。
そこで本記事では、サイドゴアブーツがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由と、逆におすすめできる人・できない人の特徴を、口コミや評判を交えながら詳しく解説します。
「サイドゴアブーツが欲しいけど、もしかしてダサい?」と不安に思っている人は、ぜひ参考にしてください。
サイドゴアブーツとは?
サイドゴアブーツは、ブーツの両サイド(くるぶしのあたり)に「ゴア」と呼ばれる伸縮性のあるゴム素材が使われているブーツのことです 。
もともとは19世紀のイギリスで、ヴィクトリア女王のために作られたとされています。靴紐やファスナーがないため、脱いだり履いたりがとても楽なのが最大の特徴です 。
デザインは非常にシンプルで、フォーマルなものからカジュアルなもの、ワークブーツタイプまで、さまざまな種類があります 。
サイドゴアブーツがダサいと言われている理由
定番アイテムとして人気がある一方で、なぜダサいというイメージが生まれてしまうのでしょうか。その理由を詳しく見ていきましょう。
安っぽい素材感や作りに見えるから
サイドゴアブーツはデザインがシンプルなため、素材の質感がそのまま印象を左右します。
SNSなどの口コミを見ると、不自然な光沢のある合成皮革や、履き込んでサイドのゴムが伸びきってヨレヨレになっている状態を「安っぽい」「だらしなく見える」と感じる人が多いようです 。
また、安価なレインブーツタイプの中には、履き心地が考慮されておらず、デザインだけのものも存在します。
「量産型」や「サブカル」の流行(トレンド)を感じさせるから
ここ数年、厚底や太いヒール(チャンキーヒール)のサイドゴアブーツが流行しました 。
これらは「量産型」「サブカル」「y2k」といった特定のファッションスタイルで、アイコン的なアイテムとして多用されてきました 。
このように特定のトレンドと強く結びついたデザインは、その流行が過ぎ去ると一気に「あの頃流行ったもの」「時代遅れ」という印象を与えやすくなります。
定番の形からかけ離れたデザインは、流行が終わると「ダサい」と感じられてしまうリスクがあります。
パンツの裾(すそ)とのバランスが悪く「野暮ったい」から
サイドゴアブーツのコーディネートで最も難しいのが、パンツの裾とのバランスです 。
特に中途半端な丈のパンツを合わせると、裾がブーツの上で不自然に溜まってしまい、足元全体がスッキリせず「野暮ったい」印象を与えてしまいます 。
この「裾問題」を解決できず、チグハグな着こなしになっている人を見て「ダサい」と感じるケースも多いようです。
履き心地が悪く、靴擦れ(くつずれ)するから
どんなにおしゃれな靴でも、履いていて苦痛を感じるものは敬遠されます。
特に革が硬いブーツや、安価なレインブーツは注意が必要です。口コミでは「足首が痛い」「硬くて重い」 といった声が見られます。
中には「くるぶしが当たって、歩いて5分でひどい靴擦れを起こし出血した」 という深刻なレビューもありました。
このような悪い体験が「サイドゴアブーツ=履きにくい靴」というイメージにつながっている可能性もあります。
サイドゴアブーツの評判・口コミ
実際にサイドゴアブーツを愛用している人、購入した人はどのように感じているのでしょうか。良い口コミと悪い口コミをまとめました。
良い口コミ
- とにかく脱ぎ履きが楽。玄関でもたつかないのが最高 。
- シンプルなデザインなので、どんな服にも合わせやすくて便利 。
- ブランドストーンは本当に歩きやすい。雨の日も雪の日もこればかり履いている 。
- ワンピースに合わせると、甘すぎず程よくカジュアルダウンできて今っぽいバランスになる 。
- ドクターマーチンはシルエットが独特で、履くだけでおしゃれに見える 。
- 革の上品な艶があり、ビジネスシーンでも使える 。
悪い口コミ
- くるぶしの骨が当たって痛い。我慢して履いたら流血した 。
- ドクターマーチンは革が硬すぎて、履きならすまでが地獄。重いし疲れる 。
- 安いのを買ったら、すぐにサイドのゴムが伸びてだらしなくなった。
- 履き口が狭くて、逆に脱ぎ履きがしにくい 。
- パンツの丈を合わせるのが難しく、結局あまり履かなくなった 。
サイドゴアブーツがおすすめな人
では、どのような人にサイドゴアブーツはおすすめなのでしょうか。
脱ぎ履きの楽さや歩きやすさを重視する人
サイドゴアブーツ最大のメリットは、やはり着脱の楽さです 。
特にオーストラリアのブランド「ブランドストーン」のように、もともとワークブーツとして作られているものは、履き心地が良く、長時間歩いても疲れにくいと高い評価を得ています 。
実用性を重視する人には、最適なブーツと言えるでしょう。
ビジネスシーンでも使えるブーツが欲しい人
革靴のきっちり感と、ブーツの防寒性・実用性を両立したい人にもおすすめです。
もちろんデザインによりますが、上品なスムースレザーで、つま先がシャープなシルエットのものを選べば、スーツやジャケパンスタイルにも違和感なく合わせることができます 。
雨や雪の日でも気兼ねなく履ける靴が欲しい人
ブランドストーンに代表されるワークブーツタイプや、防水・撥水加工が施されたモデルは、天候を気にせず履けるのが強みです 。
見た目がおしゃれなレインブーツとして、梅雨の時期や雪の日に愛用している人も多くいます 。
サイドゴアブーツがおすすめできない人
一方で、以下のような人にはサイドゴアブーツはあまり向いていないかもしれません。
靴擦れや足の痛みを絶対に避けたい人
新品の革靴は、足に馴染むまでに時間がかかることがよくあります。
特にドクターマーチンのように、硬い革を特徴とするブランドは、履きならす過程で足首の痛みや靴擦れが起きる可能性が高いです 。
過去に靴擦れでひどい目にあった人 や、靴に「我慢」することを好まない人には、ストレスになるかもしれません。
コーディネートのバランスを考えるのが苦手な人
前述の通り、サイドゴアブーツはパンツの裾の処理が非常に重要です 。
ブーツの履き口が少し見えるくらいの丈に合わせるか、逆にブーツインするなど、全体のバランスを計算する必要があります。
「とりあえず履けばおしゃれになる」というアイテムではないため、細かい調整が苦手な人は、野暮ったく見えてしまう可能性があります 。
流行(トレンド)に左右されたくない人
定番アイテムではあるものの、厚底 や極端に先の尖ったものなど、デザインによっては流行の影響を強く受けています。
数年後に「ダサい」と感じるのが嫌な人は、流行り廃りのない、できるだけシンプルなデザインや、伝統的なブランドのモデルを選ぶ必要があります。
サイドゴアブーツのおすすめポイント
サイドゴアブーツの魅力を改めて整理します。
汎用性が高く、コーディネートの幅が広い
最大の魅力は、その汎用性の高さです 。
カジュアルなデニムやチノパンはもちろん、きれいめなスラックス 、フェミニンなワンピースやロングスカート まで、合わせる服を選びません。
一足持っていると、コーディネートの幅が大きく広がります。
素材やデザインの選択肢が豊富
「サイドゴアブーツ」と一口に言っても、テイストは様々です。
ビジネスにも使える上品なスムースレザー、秋冬の季節感を演出できるスエード 、雨に強いラバーや防水レザー など、素材の選択肢が豊富です。
ドレッシーなものから、武骨なワークブーツまで、自分のライフスタイルに合った一足を見つけやすいのもポイントです 。
足元をスッキリと見せられる
靴紐やバックルといった余計な装飾がないため、足元が非常にスッキリとまとまります 。
特に細身のシルエットのブーツは、パンツと色を合わせることで脚を長く見せる効果も期待できます 。
サイドゴアブーツのおすすめアイテム
最後に、定番として人気があり、それぞれ特徴の異なるおすすめのブランドやアイテムを紹介します。
Dr. Martens (ドクターマーチン) 2976 チェルシーブーツ
ファッションアイテムとして、ストリートで絶大な人気を誇る定番モデルです 。
ブランドの象徴であるイエローステッチと、ボリュームのあるソールが足元に存在感を与えてくれます。
ただし、レビューでも多く見られるように、革が硬く、履きならすまでは足が痛くなることを覚悟した方が良いかもしれません 。
Blundstone (ブランドストーン)
「元祖サイドゴアブーツ」とも呼ばれる、オーストラリアの老舗ワークブーツブランドです 。
最大の特徴は、その圧倒的な実用性。耐久性・耐水性が高く、軽くて歩きやすいため、雨の日やアウトドアシーンでも気兼ねなく使えます 。
「楽で歩きやすいブーツが欲しい」という人に、まずおすすめしたいブランドです 。
Crockett&Jones (クロケット&ジョーンズ) や Paraboot (パラブーツ)
「ビジネスやフォーマルな場で履ける、本当に良い革靴が欲しい」という人には、これらの高級ブランドがおすすめです 。
イギリスやフランスの伝統的なブランドで、シャープで美しいシルエットと、履き込むほどに足に馴染む上質なレザーが特徴です 。
価格は高いですが、手入れをしながら長く愛用できる一足となります。
まとめ
サイドゴアブーツがダサいと言われる背景には、安っぽい素材感 、流行が過ぎた厚底デザイン 、そしてパンツの裾が合っていない野暮ったい着こなし といった、明確な理由が存在します。
しかし、それはアイテム自体の問題というより、選び方や履き方の問題である場合がほとんどです。
ブランドストーンのような実用性の高いもの から、ドクターマーチンのようにファッション性の高いもの 、あるいは高級革靴ブランドの上品なもの まで、選択肢は非常に豊富です。
自分のライフスタイルやファッションの目的に合った一足を選び、パンツの裾とのバランス に少し気をつけるだけで、サイドゴアブーツはあなたの足元を支える強力な味方になってくれるはずです。


