1903年にアメリカで生まれたワークウェアブランド、ラウンドハウス。丈夫なオーバーオールやペインターパンツは、アメカジ好きなら一度は目にしたことがあるかもしれません。
ただ、その本格的な作りからか、一部ではダサいというイメージもあるようです。
そこでこの記事では、ラウンドハウスがダサいと言われる理由と、どんな人におすすめできるのかを解説します。ラウンドハウスのアイテムを買おうか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ラウンドハウスとは?
ラウンドハウスは、1903年にアメリカのオクラホマ州で生まれた、100年以上の歴史を持つワークウェアブランドです 。
もともとは鉄道で働く人たちのための作業着を作っていたことから、蒸気機関車を整備する車庫、つまりラウンドハウスという名前が付けられました 。
最高にフィットし、最も長持ちするというモットーを掲げ、流行に流されず、働く人のための丈夫な服を作り続けています 。
今では珍しいアメリカ製を貫いているのも特徴で、本物のアメカジ好きから長く愛されています 。ディズニーワールドの鉄道員の制服にも採用されているんですよ 。
ラウンドハウスがダサいと言われている理由
100年以上の歴史を持つラウンドハウスですが、一部ではダサいというイメージがあるようです。それはどんな理由からでしょうか?
本物すぎる作業着感がファッションから浮いてしまう
ラウンドハウスの服は、おしゃれ着として作られたわけではなく、もともとは働く人たちのための作業着です 。ハンマーをかけるループや頑丈な縫い目など、すべてのデザインに実用的な意味があります 。
この本物ならではの作りが、普段のファッションに取り入れると、どうしても作業着っぽく見えてしまうことがあります。ただでさえオーバーオールは作業着のイメージが強いアイテムですが 、ラウンドハウスの場合は特にその印象が強くなりがちです。
きれいめな服と合わせると、その無骨さがかえって浮いてしまい、全体的に野暮ったいコーディネートに見えてしまうかもしれません。愛用者の中にも、あまり街には履いていかないと話す人もいるようです 。
時代に合わせない武骨なシルエットが野暮ったく見える
最近のファッションでは、ゆったりしたパンツでも裾が細くなっているデザインが人気です。でも、ラウンドハウスの服は昔ながらの太いストレートシルエットが基本 。動きやすさが一番に考えられています。
このゆったりしたシルエットは、人によってはスタイルが悪く見えたり、古臭いと感じたりすることがあるようです 。口コミでも、もう少し脚の部分が細ければファンが増えるのに、といった声が見られます 。
時代に合わせない武骨なシルエットこそが魅力ではありますが、それが野暮ったく見えてしまう原因にもなっているのかもしれません。ただ、定番のペインターパンツはオーバーオールより少しすっきりした形なので、比較的着こなしやすいという意見もあります 。
アメリカ製ならではの縫製の粗さが品質への不安を招く
ラウンドハウスの魅力は、なんといってもアメリカ製なのに価格が手頃なことです 。ただ、その分、日本のブランドのような丁寧な作りとは少し違います。
口コミを見ると、縫い目がザツ、縫製があまい、といった声がよく見られます 。糸が飛び出していたり、縫い終わりの処理が甘かったりするのは、アメリカのワークウェアではよくあること。これを味と捉える人もいますが、きれいな作りの服に慣れていると、品質が低いと感じてしまうかもしれません。
生地はとても丈夫なのですが、この縫製のラフさが、ブランド全体を安っぽく見せてしまうことがあるようです 。
ラウンドハウスの評判・口コミ
実際にラウンドハウスのアイテムを使っている人はどう感じているのでしょうか。良い口コミと悪い口コミを集めてみました。
良い口コミ
- やっぱりアメリカ製っていう響きがいいし、持っているだけで満足感がある
- この品質でこの値段は、かなりコストパフォーマンスが高いと思う
- 生地がタフだから、仕事でも普段着でも気にせずガンガン使える
- 流行り廃りのない、これぞ王道というデザインがかっこいい
- 新品の硬い状態から穿き込んで、自分だけの色落ちを育てるのが楽しい
- シルエットが太いから、体型を気にせず楽に穿ける
- いかにもアメリカンな、真っ青なデニムの色合いが最高
悪い口コミ
- アメリカ製だから仕方ないけど、縫製が雑で糸のほつれが気になる
- オーバーオールのシルエットが思ったより太くて、おしゃれに着こなすのが難しい
- 新品のうちは洗濯するとすごく色落ちするから、絶対に他のものと分けて洗わないといけない
- オーバーオールの前のボタンが硬すぎて、トイレのときが本当に大変
- 洗濯で丈が縮むから、サイズ選びに少し気を使う
- 生地が硬くてゴワゴワ。馴染むまでには時間がかかりそう
- 作業着としては満点だけど、おしゃれ着として見るとちょっと野暮ったい
ラウンドハウスがおすすめな人
ここまでの話を踏まえて、ラウンドハウスはどんな人におすすめできるのかを3つのポイントでまとめてみました。
本物のアメカジが好きな人
ファッションブランドが作るワーク風の服ではなく、100年以上変わらない本物のワークウェアが欲しい人には、ラウンドハウスはぴったりです。
ブランドの歴史や背景にある物語を大切にし、機能性から生まれた無骨なデザインを愛せる人なら、きっと満足できるはずです 。
コスパ良く、長く使える一着を育てたい人
手頃な価格で、何年も着続けられる丈夫なパンツを探している人にもおすすめです。
最初は生地が硬かったり、縫製が粗かったりするかもしれませんが、それを味として受け入れ、穿き込むことで自分だけの一着に育てていく過程を楽しめる人には、最高の相棒になるでしょう 。
体型を気にせずリラックスして穿きたい人
ラウンドハウスのゆったりしたシルエットは、体型をカバーしたい人にとって大きなメリットです 。
お腹周りや脚のラインを気にすることなく、リラックスして男らしいワークスタイルを楽しみたい人には、まさにうってつけのアイテムです。
ラウンドハウスがおすすめできない人
一方で、ラウンドハウスのアイテムが合わない人もいます。おすすめできないのは、次のような人です。
きれいめなファッションが好きな人
普段から細身のパンツを好んだり、きれいめで洗練されたスタイルを大切にしたりする人には、ラウンドハウスの武骨なデザインは合わせにくいかもしれません。
無理に取り入れると、コーディネートの中で浮いてしまい、野暮ったい印象を与えてしまう可能性があります 。
服の細かい作りが気になる人
縫製の丁寧さや仕上げの美しさを重視する人にとって、ラウンドハウスの作りは少し気になるかもしれません。
糸が飛び出していたり、ステッチが歪んでいたりするアメリカンな作りを許容できない場合は、購入を避けた方が無難です 。品質の高さは、あくまで生地の丈夫さにあると考える必要があります。
ファッションにあまり手間をかけたくない人
ラウンドハウスのアイテムは、良くも悪くも個性が強いです。そのため、何も考えずに着てしまうと、ただの作業着に見えてしまうことも 。
サイズ選びや合わせる服を考える必要があるので、ファッション初心者が気軽に手を出せるアイテムとは言えないかもしれません。
ラウンドハウスのおすすめポイント
ここで、ラウンドハウスが持つ魅力について確認しておきましょう。おすすめのポイントは3つです。
100年以上の歴史が語る信頼性
ラウンドハウスの服を着ることは、アメリカの労働者の歴史を身にまとうようなものです 。
多くのブランドが生まれては消えていく中で、一貫して働く人のための服を作り続けてきたという事実は、他のブランドにはない大きな魅力と言えるでしょう。
手頃な価格で手に入るアメリカ製
ほとんどの服がアジアで作られている今、アメリカ製という言葉には特別な価値があります。
ラウンドハウスは、1万円前後という手頃な価格で、その貴重なアメリカ製アイテムを手に入れることができるブランドです 。この満足感も、多くのファンを惹きつける理由の一つです。
育てる楽しみがある経年変化
ラウンドハウスの服は、新品が完成形ではありません。硬い生地が、穿いて、洗ってを繰り返すうちに体に馴染み、美しい色落ちやアタリが生まれてきます 。
時間をかけて自分だけの一着を育て上げる。そんなスローファッションの喜びを味わえるのが、ラウンドハウスの最大の魅力です。
ラウンドハウスのおすすめアイテム
最後に、ラウンドハウスの代表的なアイテムを3つ紹介します。
#966 ブルーデニムオーバーオール
ブランドの顔とも言える、定番のデニムオーバーオールです 。
着こなすのは少し難しいですが、ラウンドハウスの世界観を最も感じられるアイテム。サイズはジャストサイズより少し大きめを選ぶのがおすすめです 。アメカジ好きなら一度は挑戦してみたい一着です。
#101 デニムペインターパンツ
オーバーオールは少しハードルが高いと感じる人には、このペインターパンツがおすすめです 。
オーバーオールよりもシルエットが少しすっきりしているので、普段のファッションにも取り入れやすいのが特徴 。ラウンドハウス入門に最適な一本と言えるでしょう。
ブラウンダック生地のアイテム
デニムと並んでワークウェアの代表的な素材である、ブラウンダックを使ったアイテムも人気です。
特にダブルニーと呼ばれる、膝が二重に補強されたモデルは、よりタフな作りが魅力 。デニムとはまた違った、ごわっとした硬い生地の経年変化を楽しめます 。より無骨なスタイルが好きな人におすすめです。
まとめ
ラウンドハウスがダサいと言われるのは、ブランドが持つ本物志向が理由でした。流行に合わせてデザインを変えるのではなく、100年以上前のワークウェアとしての姿を今も守り続けています。
その結果、武骨なシルエットやラフな縫製が、現代のファッションの価値観から見ると、野暮ったい、品質が低い、と見られてしまうことがあるのです。
しかし、その変わらない姿勢こそが、流行に左右されない魅力を生み出しているのも事実です。ラウンドハウスがダサいか、それとも最高にかっこいいかは、あなたが服に何を求めるか次第。この記事が、あなたにとってベストな一着を見つける手助けになれば嬉しいです。