世界的な飲料メーカーであるペプシですが、アパレルやスニーカーも展開していることをご存知でしょうか。ポップなロゴと鮮やかなブルーが特徴的で、プーマやフィラといった有名ブランドとのコラボから、しまむらやアベイルで買える手頃なモデルまで幅広く存在します。しかし、ネット上の一部ではペプシの靴はダサいという声も聞かれます。そこで本記事では、ペプシの靴がなぜダサいと言われてしまうのか、その理由を深掘りしつつ、逆におすすめできるのはどんな人なのかを解説します。ペプシの靴が気になっているけれど、ダサいと思われないか心配な人はぜひ参考にしてください。
ペプシの靴とは？
ペプシの靴といっても、実は大きく分けて2つの種類が存在します。
ひとつは、プーマやフィラ、リーボックといったスポーツブランドと公式にコラボレーションした限定スニーカーです。これらはスニーカー好きの間で話題になることも多く、デザインも凝ったものが多くあります。例えば、NBAのレジェンドであるシャキール・オニールとコラボしたモデルでは、靴底にペプシのミニ缶が入るという驚きの仕掛けで話題になりました。
もうひとつは、日本国内のしまむらやアベイルといった量販店で販売されているライセンス商品です。こちらは1,969円から高くても4,000円程度という非常にリーズナブルな価格設定で、ファッション性よりも履きやすさや軽さといった実用性を重視した商品が多くなっています。
日本でペプシの靴と言うと、後者の量販店で見かける激安スニーカーを指すことも多く、この二つのギャップが評価を複雑にしている一面があります。
ペプシの靴がダサいと言われている理由
ペプシの靴がダサい、あるいは野暮ったいと言われてしまうのには、単なる好みの問題だけでなく、いくつかの明確な理由があります。SNSの声やファッションの傾向から見えてきた、ペプシ特有の要因を解説します。
全身が歩く広告塔に見えてしまう
もっとも大きな理由は、企業のロゴを身につけることに対する抵抗感です。ナイキやアディダスのロゴはスポーツの象徴として受け入れられていますが、ペプシはあくまで飲み物のブランドです。
足元に大きくペプシのロゴが入っていると、企業からお金をもらって宣伝しているスタッフのように見えたり、あるいは企業のノベルティグッズ（景品）を履いているかのような印象を与えてしまうことがあります。ファッションとして選んでいるのか、それとも単に家にあった景品を履いているのか判別がつかないという点が、安っぽさやダサさにつながっているようです。
量販店の安売りシューズというイメージが定着している
日本特有の事情として、しまむらやアベイルなどの量販店で安価に売られているイメージが強いことも挙げられます。
特に中高生が親に買ってもらった靴として履いていたり、近所のコンビニに行くためのつっかけとして使われていたりするケースが多いため、どうしても生活感が漂ってしまいます。プーマとのコラボのようなお洒落なモデルであっても、ペプシのロゴを見た瞬間にあの安い靴ねと脳内変換されてしまうことがあり、ブランド価値として損をしている部分があります。
ペプシカラーの主張が強すぎて服に合わない
ペプシのブランドカラーである鮮やかなブルー、レッド、ホワイトの配色は、飲料のパッケージとしては店頭で目立ちますが、ファッションとして取り入れるには難易度が高すぎます。
特に原色のブルーは、デニムやチノパンといった一般的なボトムスと合わせると色が喧嘩しやすく、足元だけが浮いてしまいがちです。コーディネート全体になじませるのが難しく、結果として子供っぽい、あるいはおもちゃっぽい印象を与えてしまうことが、センスがないと言われる要因になっています。
ペプシの靴の評判・口コミ
実際にペプシの靴を購入した人や、街で見かけた人の声を整理しました。良い意見もあれば、やはり厳しい意見も見られます。
良い口コミ
- デザインがポップで可愛いから、シンプルな服のアクセントになる
- しまむらで買ったモデルは軽くて幅広なので、長時間履いても足が痛くならない
- プーマとのコラボモデルはレトロな雰囲気があって古着に合う
- 他の人と被らないので個性を出しやすい
- 値段が安いので汚れを気にせずガシガシ履ける
悪い口コミ
- ロゴが大きすぎて子供の運動靴みたいに見える
- 色が派手すぎて持っている服に合わせられない
- 中学生が履いているイメージがあって大人が履くのは恥ずかしい
- 安っぽくてデートやきちんとした場所には履いていけない
- ペプシの社員だと思われそうで抵抗がある
ペプシの靴がおすすめな人
ダサいという意見がある一方で、ペプシの靴をうまく履きこなしている人や、満足している人も確かに存在します。次のような人には特におすすめできます。
アメカジや古着ファッションが好きな人
1950年代や80年代のアアメリカンカルチャーが好きな人にとって、ペプシのロゴは単なる企業ロゴではなく、ポップアートの一部として映ります。
特にプーマのスウェードコラボのようなクラシックなデザインであれば、太めのデニムやカーゴパンツ、古着のTシャツと合わせることで、あえて野暮ったさを楽しむお洒落なスタイルが作れます。ロゴのインパクトをレトロな味として消化できる人にはぴったりです。
実用性とコスパを最優先する人
ファッション性よりも、とにかく安くて履きやすい靴を探している人には、しまむらやアベイルで買えるペプシの靴は最適解のひとつです。
軽量設計や幅広モデルが多く、脱ぎ履きもしやすい作りになっているため、仕事用の作業靴や、ちょっとした散歩用としては非常に優秀です。1,900円台で買えるスニーカーとして割り切って使う分には、これ以上ないコストパフォーマンスを発揮します。
「外し」のアイテムとして楽しめる人
全身をきれいにまとめるのではなく、どこか一箇所に違和感を作りたい上級者にもおすすめです。
例えば、全身をモノトーンでシックにまとめた上で、足元だけあえてペプシの派手なスニーカーを合わせるようなスタイルです。これを計算してできる人は、ダサいアイテムを逆にクールに見せることができます。いわゆるダサかわの文脈で楽しめる人には面白いアイテムになるでしょう。
ペプシの靴がおすすめできない人
逆に、次のような考えを持っている人には、ペプシの靴はあまりおすすめできません。購入後に後悔する可能性が高いでしょう。
ブランドのステータスを気にする人
靴で自分の社会的地位やセンスの良さをアピールしたい人にとって、ペプシの靴は逆効果になりかねません。
ナイキのジョーダンやアディダスのイージーのような、誰が見ても価値がわかるスニーカーではありません。むしろ、なんであえてペプシ？と疑問を持たれることの方が多いでしょう。スニーカーに資産価値やドヤれる要素を求めるなら、他のブランドを選んだ方が無難です。
コーディネートを考えるのが面倒な人
どんな服にも合う万能な靴が欲しい人には不向きです。
前述の通り、ペプシのトリコロールカラーは主張が激しく、適当に服を選ぶとチグハグな印象になります。朝、何も考えずに玄関で靴を選びたい人にとって、ペプシの靴はスタイリングの邪魔をする存在になりがちです。
シンプル・ミニマルなデザインが好きな人
無印良品やユニクロのような、無地でシンプルなスタイルを好む人にとって、ペプシのロゴはノイズでしかありません。
足元だけ企業のロゴが主張してくるため、せっかくのシンプルなコーディネートが台無しになってしまいます。ロゴドン（ロゴがドーンとあるデザイン）が苦手な人は避けた方が良いでしょう。
ペプシの靴のおすすめポイント
ここまでネガティブな要素も含めて解説してきましたが、ペプシの靴には他にはない独自の魅力もあります。
圧倒的な会話のネタになる
足元にペプシのロゴがあるだけで、友人や同僚からそれペプシ？とツッコまれる確率は非常に高いです。
特にシャキール・オニールのコラボモデルのような変わり種や、あえて派手なデザインを選べば、そこから会話が弾むことは間違いありません。飲み会やイベントなど、注目を集めたいシーンでは強力な武器になります。
意外と高い機能性（量販店モデル）
量販店で売られているモデルに関しては、見た目のチープさに反して履き心地が良いという声が多くあります。
日本人の足に多い甲高・幅広に対応した設計や、長時間歩いても疲れない軽量ソールなど、日本のメーカーが企画しているだけあって実用性は確かです。見た目を気にしない作業用や屋内履きとしては非常に優秀です。
企業コラボならではの限定感
プーマやフィラとのコラボモデルは、生産数が限られていることが多く、人と同じ靴を履きたくないという欲求を満たしてくれます。
コカ・コーラのコラボグッズは世の中に溢れていますが、ペプシのコラボスニーカーを履いている人はそう多くありません。マイナーであること、主流ではないことをアイデンティティとする人にとっては、この希少性が魅力になります。
ペプシの靴のおすすめアイテム
もしペプシの靴に挑戦してみようと思うなら、以下のモデルやラインをチェックしてみてください。
PUMA x Pepsi Suede 50
プーマの代表作であるスウェードの50周年を記念したモデルです。
1940年代から50年代に使われていた筆記体のペプシロゴを採用しており、現代の丸いロゴよりもクラシックで大人っぽい雰囲気があります。スウェード素材の上質感もあり、アメカジスタイルに合わせるならこれが一番の正解です。ダサいと言われるリスクが最も低いモデルと言えます。
FILA x Pepsi Creator
90年代のダッドスニーカーブームに乗って作られた、ボリュームのあるモデルです。
白・赤・青のカラーリングがかなり派手ですが、昨今のY2K（2000年代）ファッションやストリートスタイルにはハマります。太めのパンツと合わせて、足元にボリュームを出したい時には使える一足です。ただし、かなり子供っぽくなりやすいのでスタイリングには注意が必要です。
しまむら・アベイルの軽量スニーカー
ファッションではなく道具として割り切るならこちらです。
1,969円という圧倒的な安さで、汚れそうなアウトドアや庭いじり、あるいはちょっとした運動用として使い倒せます。デザイン云々よりも、この価格でこの履き心地なら文句はないという納得感が魅力です。
まとめ
ペプシの靴がダサいと言われる背景には、企業ロゴを身につけることへの抵抗感や、量販店での安売りイメージ、そしてコーディネートの難しさがありました。しかし、それは裏を返せば、圧倒的なインパクトやコストパフォーマンス、そしてレトロなポップカルチャーの象徴という魅力でもあります。
周りの目を気にせず、アメカジや古着スタイルの一部として楽しむ、あるいは実用靴として割り切って使うのであれば、ペプシの靴は十分に価値のある選択肢です。重要なのは、自分がどう履きたいかを理解して選ぶことです。あえてのペプシを楽しめる余裕が、ダサさを個性に変える鍵になるでしょう。
