デンマーク発のジュエリーブランドであるパンドラ。手頃な価格で手に入る贅沢品として世界中で人気を博していますが、ネット上ではパンドラはダサいという声もちらほら聞こえてきます。
チャームを組み合わせて自分だけのブレスレットを作る楽しさが魅力ですが、その特徴ゆえに評価が分かれることもあるようです。
そこで本記事では、パンドラがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由を深掘りしつつ、逆におすすめできるのはどんな人なのかを解説します。パンドラを買おうか迷っているけれど、周りの目が気になるという人はぜひ参考にしてください。
パンドラとは?
パンドラは1982年にデンマークのコペンハーゲンで創業されたジュエリーブランドです。今では世界最大級のジュエリーメーカーとして知られており、特に有名なのがチャームブレスレットです。
数百種類以上あるチャームの中から好きなものを選び、ブレスレットに通していくことで、自分だけのオリジナルジュエリーが完成します。記念日や思い出に合わせてチャームを増やしていく楽しみがあり、世界中の女性たちから愛されています。日本でもショッピングモールや百貨店で見かけたことがある人は多いはずです。
パンドラがダサいと言われている理由
世界中で愛用者がいる一方で、なぜダサいとか時代遅れといったネガティブな評価を受けてしまうのでしょうか。SNSや口コミを徹底的に調べてみると、パンドラ特有のいくつかの理由が見えてきました。
ひと昔前に流行りすぎたから
ファッションの流行り廃りは早いものです。パンドラは2010年代に世界的な大ブームを巻き起こしました。当時は猫も杓子も手首にパンドラのブレスレットをジャラジャラとつけていた時期があったのです。
あまりにも多くの人が持っていたため、どうしても一昔前の流行というイメージが定着してしまいました。特に海外では、特定の年代の女性がつけるものというステレオタイプが生まれてしまい、若者から見ると少し古臭いと感じられてしまうことがあるようです。
誰もが持っているアイテムになってしまうと、特別感が薄れてしまい、逆に身につけるのが恥ずかしいと感じる現象が起きています。
チャームをつけすぎてゴチャゴチャしている
パンドラの一番の魅力はチャームを増やせることですが、これが諸刃の剣になることがあります。
思い出の数だけチャームを増やしていくと、ブレスレットが隙間なく埋め尽くされます。色やテーマがバラバラのチャームが所狭しと並んでいる状態は、見方によっては統一感がなく、子供っぽく見えてしまうことがあります。
特に最近のトレンドはシンプルで華奢なジュエリーが主流です。そんな中で、チャームが盛りだくさんの重厚なブレスレットは、視覚的にうるさいと感じられ、野暮ったい印象を与えてしまうのかもしれません。センス良く見せるには、チャームの数を絞るなどの引き算が必要なのですが、ついつい盛りすぎてしまうのがパンドラの罠とも言えます。
すぐに黒ずんで安っぽく見える
パンドラの製品の多くはスターリングシルバー(シルバー925)で作られています。これは貴金属としての価値がある証拠なのですが、銀という素材は空気や汗に触れると自然に硫化して黒ずむ性質があります。
手入れをせずに放置しておくと、せっかくのジュエリーが真っ黒に変色してしまいます。この黒ずんだ状態を見た人が、手入れ不足とは思わずに品質が悪いとか安っぽいメッキが剥げたと誤解してしまうケースが非常に多いです。
実際には磨けば輝きを取り戻すのですが、黒ずんだまま着用していると清潔感が損なわれ、結果としてダサいという評価に繋がってしまいます。
パンドラの評判・口コミ
実際にパンドラを購入した人や愛用している人はどう感じているのでしょうか。ネット上の声を拾い上げて整理してみました。
良い口コミ
- 記念日ごとにチャームを増やしていくのが毎年の楽しみになっている
- 自分だけの組み合わせができるので人とかぶることがなくて嬉しい
- 20年以上使っているけれど壊れることなく愛用できている
- 環境に配慮して100%リサイクルシルバーを使っている点に共感できる
- 娘の誕生日にプレゼントしたらとても喜んでくれた
やはり、思い出を形に残せるという点に価値を感じている人が多いです。単なるアクセサリーではなく、人生のアルバムのような役割を果たしていることがわかります。また、意外と知られていませんが、最近は環境問題への取り組みを評価する声も増えています。
悪い口コミ
- プレゼントでもらったけれどすぐに真っ黒になってしまって手入れが面倒くさい
- 店舗に行ったら店員の対応が冷たくて悲しい気持ちになった
- ネットで買ったら梱包が簡易すぎてプレゼントには向かないと思った
- チャームをたくさんつけると重くてパソコン作業の邪魔になる
- 売ろうと思ったら買取価格が驚くほど安くてがっかりした
ネガティブな意見で目立つのは、やはりメンテナンスの手間です。また、接客や梱包といったサービス面での不満も見受けられました。大切にしたいプレゼントだからこそ、期待値とのギャップにショックを受ける人がいるようです。
パンドラがおすすめな人
ここまでの評判をふまえて、パンドラはどんな人に向いているのかを考えてみました。
思い出を大切に形に残したい人
パンドラの真骨頂はストーリーテリングです。
旅行に行った、子供が生まれた、試験に合格した。そんな人生の節目ごとに、その出来事を象徴するチャームを一つずつ選んでいく。そうやって完成したブレスレットは、世界に一つだけのあなたの歴史そのものです。
ジュエリーに感情的な価値や物語を求める人にとって、これほど適したブランドはありません。ふと手首を見たときに、大切な記憶が蘇る体験はパンドラならではです。
人と同じものを持ちたくないクリエイティブな人
既製品のジュエリーでは満足できない、自分の個性を表現したいという人にもぴったりです。
チャームの組み合わせは無限大です。シルバーだけでクールにまとめることもできれば、ピンクゴールドを入れてフェミニンにすることも、ディズニーキャラクターを入れて遊び心を出すこともできます。
自分のセンスで自由にデザインできるので、クリエイティブな発想を持つ人なら、決してダサいとは言わせない洗練されたコーディネートを作れるはずです。
サステナビリティに関心があるエシカルな人
実はパンドラは、サステナビリティの分野でジュエリー業界をリードしています。
使用する銀と金はすべて100%リサイクル素材に切り替えられており、採掘による環境負荷を大幅に減らしています。また、人工ダイヤモンド(ラボグロウンダイヤモンド)の導入にも積極的です。
おしゃれを楽しみながらも、地球環境に配慮した選択をしたいと考える意識の高い人にとって、現在のパンドラは非常に賢い選択肢と言えます。
パンドラがおすすめできない人
逆に、買ってから後悔してしまうかもしれないのはこんな人です。
将来的に売ることを考えている人
ジュエリーを資産として捉えている人には向きません。
パンドラは貴金属を使用していますが、ブランドとしての中古市場での評価はそれほど高くありません。リサイクルショップや買取店に持ち込んでも、購入価格の数分の一、あるいはグラム単位の地金価格での買取になることがほとんどです。
将来値上がりするかも、飽きたら高く売ればいいやと考えて購入すると、痛い目を見ることになります。あくまで自分が楽しむための消費財として割り切る必要があります。
メンテナンスが面倒だと感じる人
ジュエリーはつけっぱなしにしたい、手入れなんてしたくないというズボラな人にはおすすめできません。
前述の通り、シルバー製品は必ず変色します。これを防ぐには、定期的に専用のクロスで磨いたり、クリーニング液につけたりする必要があります。また、お風呂や温泉に入るときは外さなければなりません。
このひと手間を愛着を持っておこなえる人でないと、すぐに黒ずんだ残念なアクセサリーになってしまいます。
シンプルなミニマリスト志向の人
持ち物を極限まで減らしたい、装飾は最小限にしたいというミニマリストの人には、パンドラの装飾的なデザインはノイズになるかもしれません。
もちろんチャームをつけずにチェーンだけで楽しむ方法もありますが、それなら他のブランドでも代用可能です。パンドラの良さはやはり足し算の美学にあるので、引き算を好むスタイルとは相性が悪い場合があります。
パンドラのおすすめポイント
それでもパンドラが世界中で愛され続けるには理由があります。他にはないパンドラならではの魅力をお伝えします。
圧倒的な種類のチャームとカスタマイズ性
パンドラ最大の強みは、なんといってもチャームのバリエーションの豊富さです。
動物、花、星座、イニシャル、趣味のモチーフなど、ありとあらゆるデザインが揃っています。さらにディズニーやハリー・ポッター、マーベルといった人気キャラクターとのコラボレーションも頻繁に行われています。
必ず自分の好きなものが見つかるという宝探しのようなワクワク感は、他のブランドでは味わえません。季節ごとに新作が出るので、飽きることがないのもポイントです。
100%リサイクルシルバーによる環境貢献
ダサいと言われるどころか、実は最先端を行っているのが環境への取り組みです。
パンドラは2024年までに、製品に使用するすべての銀と金をリサイクル素材に切り替えるという目標を達成しました。これにより、年間で約58,000トンものCO2排出を削減しています。
新しい鉱山を掘り返すことなく、都市鉱山から蘇った貴金属を身につける。それは現代において非常にクールで知的なスタイルです。ファッション性だけでなく、ブランドの姿勢に共感して選ぶ価値が十分にあります。
手が届く価格帯のラグジュアリー
パンドラは、安っぽいおもちゃではありませんが、ハイブランドほど高価でもありません。
職人が手仕上げで作るスターリングシルバーのジュエリーでありながら、数千円からチャームを購入できるアクセシビリティ(手の届きやすさ)が魅力です。少しずつ買い足していけるので、一度に大きな出費をしなくても、自分のペースでコレクションを育てていくことができます。
自分へのご褒美や、友人への気軽なプレゼントとしてもちょうどいい、絶妙なポジションを確立しています。
パンドラのおすすめアイテム
これからパンドラを始める人や、ダサくならない選び方を知りたい人におすすめのアイテムを紹介します。
パンドラ モーメンツ スネークチェーン ブレスレット
パンドラのアイコンとも言える基本のブレスレットです。
しなやかに手首にフィットするスネークチェーンは、チャームをつけてもつけなくても様になります。まずはこれを一本手に入れて、最初はチャームを1つか2つだけ通してシンプルに楽しむのがおすすめです。
最初からジャラジャラにするのではなく、余白を残したスタイリングにすることで、洗練された大人の印象を与えることができます。
クリップチャーム
ブレスレットの見た目を整えるために欠かせないのがクリップチャームです。
これはブレスレットの特定の位置に固定できるチャームで、他のチャームが動いて偏ってしまうのを防ぐ役割があります。機能的であるだけでなく、デザインのアクセントとしても優秀です。
クリップをバランスよく配置することで、ブレスレット全体にリズムが生まれ、ゴチャゴチャ感を解消してくれます。センス良く見せるための隠れた名品です。
スタッキングリング(重ねづけリング)
ブレスレットのイメージが強いですが、実はリングも非常に優秀です。
パンドラのリングは重ねづけ(スタッキング)を前提にデザインされているものが多く、シンプルなバンドリングと石付きのリングを組み合わせることで、手元の表情を自由に変えられます。
ブレスレットほど主張が強くないので、さりげなくパンドラを楽しみたい人や、オフィスで使いたい人にも最適です。
まとめ
パンドラがダサいと言われる理由は、過去の流行によるイメージや、チャームをつけすぎた時の見た目、そしてシルバー特有の変色に対する誤解などが主な原因でした。
しかし、自分のスタイルに合わせて適度にカスタマイズし、正しい手入れを行えば、決してダサいブランドではありません。むしろ、100%リサイクル素材を使用するなど、サステナビリティの面では業界をリードする先進的なブランドです。
大切な思い出を形に残したい人、自分だけの個性を表現したい人にとっては、代わりのきかない特別な存在になるはずです。周りの声に惑わされず、あなただけの物語をパンドラのジュエリーで紡いでみてはいかがでしょうか。