イタリアの伝統的なブランド、ミラショーン。
その洗練されたスタイルは、長年にわたり多くの人々に愛されてきました。
しかし、一部では「ミラショーンはダサい」「時代遅れではないか」という声も聞かれます。
そこで本記事では、ミラショーンがダサいと言われる理由と、逆におすすめできる人・できない人を評判や口コミを交えながら解説します。
「ミラショーンのアイテムが欲しいけど、もしかしてダサい?」と不安な人はぜひ参考にしてください。
ミラショーンとは?
ミラショーンは、1958年にイタリアのミラノでマダム・ミラ・ショーンによって設立されたファッションブランドです 。
ブランドの哲学は、余計なものをそぎ落としていく「マイナスのデザイン」 。
この考え方は、シンプルでありながら完璧な美しさを追求するもので、特にダブルフェイスという軽量で形の崩れにくい生地を使ったアイテムは、ブランドの象徴となっています 。
日本では1983年に本格的に展開が始まり 、特にバブル期に大きな人気を博しました。
現在では、アパレルだけでなく、ネクタイやバッグ、財布などの小物まで幅広く展開しています 。
ミラショーンがダサいと言われている理由
長年愛されてきたミラショーンですが、なぜ一部でダサいというイメージがあるのでしょうか。
その理由を掘り下げていきます。
バブル時代の流行が古いイメージにつながっているから
ミラショーンが日本で広く知られるようになったのは、1980年代のバブル時代です 。
当時は、ヨーロッパの高級ブランドがステータスシンボルとしてもてはやされ、ミラショーンもその一つとして人気を集めました 。
しかし、その時代の流行のイメージが強く残りすぎているため、バブル崩壊後の世代からは「昔のブランド」「時代遅れ」という印象を持たれてしまうことがあるようです。
特に、中古市場では当時のデザインのバッグなどが多く出回っており 、リサイクルショップなどで見かける機会が多いことも、古いイメージを強める一因となっています。
おじさん向けのブランドイメージがあるから
ミラショーンと聞くと、ネクタイやタイピンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか 。
実際に、百貨店などでは父親や上司への贈り物として選ばれることが多く 、ネット上でも「おじさん」という言葉と結びつけて語られることがあります 。
こうした贈り物の定番というイメージが、若い世代にとっては「自分向けのブランドではない」と感じさせてしまうようです。
また、ゴルフウェアや傘、メガネなど、幅広いライセンス商品が展開されていることも 、ブランド本来の高級感を薄め、親しみやすい反面、ありふれた印象を与えてしまっているのかもしれません。
アイテムによってデザインの方向性が違うから
ミラショーンは、本来のコレクションラインと、企業がライセンス契約を結んで製造・販売している商品で、デザインの雰囲気が大きく異なります。
例えば、雑誌の付録になったトートバッグは、その品質の高さと使いやすさで非常に良い評価を得ています 。
一方で、傘などの一部のライセンス商品には「重い」「開閉しにくい」といった厳しい意見も見られます 。
このように、手に取る商品によって品質やデザインの印象がバラバラなため、ブランド全体として一貫したイメージが伝わりにくく、一部のアイテムの印象から「野暮ったい」と感じられてしまうことがあるようです。
ミラショーンの評判・口コミ
実際にミラショーンを利用している人は、どのような感想を持っているのでしょうか。良い口コミと悪い口コミをまとめました。
良い口コミ
- ネクタイのデザインが素敵で、プレゼントしたらとても喜ばれた
- 雑誌の付録のバッグが高品質。仕切りが多くて使いやすく、素材もしっかりしている
- 日傘のデザインがおしゃれで、遮光性も高く快適
- 中古で買ったタイピンやカフスでも、満足のいく価格で買い取ってもらえた
- 新しいコレクションのジャケットは仕立てが良く、これを目当てに来店する人もいるほど
悪い口コミ
- 折りたたみ傘が思ったより重くて大きい
- 傘を開くときにスムーズにいかないことがある
- バブル時代のイメージが強く、古臭く感じてしまう
- ロゴが目立つデザインは、少し恥ずかしいと感じることもある
- アイテムによって価格差が大きく、どれが本当のブランドの姿なのか分かりにくい
ミラショーンがおすすめな人
ダサいという意見もありますが、もちろん魅力もたくさんあります。ミラショーンは、次のような人に特におすすめです。
質の良いシンプルなファッションを好む人
ミラショーンの原点は「完璧なシンプルさ」の追求です 。
流行に左右されない、上質で長く使えるものを探している人にはぴったりです。
特に、デザイナーの幾左田千佳氏が手がけるレディースライン「ミラ ショーン バイ チカ キサダ」は、ブランドの伝統を受け継ぎつつ、現代的な軽やかさを加えており、動きやすさと美しさを両立させています 。
こだわりのある紳士服を求める人
BEAMS Fのディレクターである西口修平氏が監修するメンズライン「MILA SCHÖN MILANO」は、ファッション好きの男性から高い評価を得ています。
ヴィンテージの雰囲気を大切にしながら、岡山産のデニム生地やイタリアの高級生地を使うなど、素材選びから徹底的にこだわっています 。
見ただけでは伝わらない、着ることで初めてわかる品質の良さを重視する人におすすめです。
ギフトとして品のある小物を探している人
ネクタイやタイピン、財布などの小物は、贈り物として根強い人気があります 。
デザインはシンプルで落ち着いたものが多く、ビジネスシーンでも悪目立ちしません 。
名入れができるアイテムもあり 、特別なプレゼントを探している人には良い選択肢となるでしょう。
ミラショーンがおすすめできない人
一方で、以下のような人にはミラショーンはあまり合わないかもしれません。
トレンドの最先端を追いかけたい人
ミラショーンの魅力は、時代を超えた普遍的なエレガンスにあります。
そのため、毎シーズンのトレンドを強く意識したファッションや、個性的なデザインを求める人には、少し物足りなく感じられる可能性があります。
ブランドの持つクラシックな雰囲気が、かえって野暮ったく見えてしまうかもしれません。
ブランドイメージの統一感を重視する人
前述の通り、ミラショーンは様々なライセンス商品が存在し、アイテムによってデザインや品質の印象が異なります 。
そのため、ブランド全体で統一された世界観やイメージを求める人にとっては、少し掴みどころがないと感じるかもしれません。
特に、手頃な価格の小物と、高価なアパレルラインとのギャップに戸惑う人もいるでしょう。
若者向けのストリートファッションが好きな人
ミラショーンの基本的なスタイルは、上品で落ち着いた大人のファッションです。
ストリート系やカジュアルなスタイルをメインにしている人が、ミラショーンのアパレルを取り入れるのは少し難しいかもしれません。
ただし、バッグや小物などでワンポイントとして加えることで、コーディネートの幅を広げることは可能です。
ミラショーンのおすすめポイント
ここでは、ミラショーンの魅力を改めて確認しておきましょう。おすすめのポイントは3つです。
時代に流されない本質的なデザイン
ミラショーンの創設者であるマダム・ミラ・ショーンは、元々ディオールやバレンシアガの顧客でした 。
彼女の美意識から生まれたデザインは、華美な装飾に頼るのではなく、上質な素材と完璧なカッティングによって成り立っています。
この「マイナスのデザイン」という哲学は、今もブランドの根幹にあり、流行り廃りに関係なく長く愛用できる理由となっています 。
現代のトップクリエイターによる再構築
現在、ミラショーンは日本のファッションシーンを牽引する二人のクリエイターによって、新たな魅力を発信しています。
レディースはデザイナーの幾左田千佳氏が、メンズはBEAMS Fディレクターの西口修平氏がそれぞれ監修 。
彼らの現代的な感性によって、ブランドの伝統的な魅力が新しい世代にも響くスタイルへと進化を遂げています。
手に取りやすい価格帯のアイテムも豊富
アパレルラインは高価なものが多いですが、ネクタイや財布、バッグなどの小物は比較的手に取りやすい価格帯から揃っています 。
特に、ギフトとして選ばれることが多いネクタイピンは、数千円台から見つけることができます 。
初めてミラショーンのアイテムを試す人や、ちょっとした贈り物としても選びやすいのが魅力です。
ミラショーンのおすすめアイテム
最後に、具体的なおすすめアイテムをいくつか紹介します。
ネクタイ・ネクタイピン
ギフトの定番であり、ブランドの入り口としても最適なアイテムです 。
シルク製のネクタイは、イタリアブランドらしい上品な色使いとデザインが特徴で、ビジネススーツを格上げしてくれます 。
ネクタイピンは、シンプルながらも洗練されたデザインが多く、どんなネクタイにも合わせやすいと評判です 。
ジャケット・アウター
ブランドの真価が最も表れるのが、ジャケットやコートなどのアウター類です。
特に、ブランドの代名詞でもあるダブルフェイス生地を使ったアイテムは、軽くて着心地が良いだけでなく、美しいシルエットを保ってくれます 。
価格は高めですが、その品質とデザインは、長く愛用する価値のある一着と言えるでしょう 。
バッグ・財布
日常的に使えるバッグや財布も人気です 。
レザー製の財布は、シンプルで機能的なデザインが多く、長く使うほどに味が出てきます 。
バッグは、フォーマルなシーンで使えるレザーバッグから、雑誌の付録として話題になった機能的なトートバッグまで、用途に合わせて様々な選択肢があります 。
まとめ
ミラショーンがダサいと言われる背景には、バブル時代の古いイメージや、おじさん向けという固定観念があるようです。
しかし、その本質は時代に流されないシンプルな美しさにあり、現在では日本のトップクリエイターによってその魅力が再定義されています。
質の良いものを長く使いたい人や、品のあるギフトを探している人にとっては、非常に魅力的なブランドです。
一方で、トレンド感を重視する人や、若者向けのファッションを好む人には、少し合わないかもしれません。
この記事を参考に、ぜひご自身にとってミラショーンが「あり」か「なし」か、判断してみてください。