ジーンズといえば、誰もが思い浮かべるリーバイス。
ジーンズの原点ともいえる、ファッションの定番ブランドです。
しかし、その一方でダサい、時代遅れといったネガティブな声も聞かれます。
そこでこの記事では、リーバイスがダサいと言われる理由から、実際の口コミ、どんな人におすすめなのかを解説します。
リーバイスの購入を考えているけれど、周りの目が気になって迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
リーバイスとは?
リーバイスの物語は、1853年にアメリカのサンフランシスコで始まりました 。
ゴールドラッシュで沸く当時、創業者リーバイ・ストラウスのもとに、金鉱で働く人たちから「とにかく丈夫な作業用のパンツが欲しい」という声が寄せられます 。
この要望に応えるため、仕立て屋のジェイコブ・デイビスと共に、ポケットの角を金属のリベットで補強するという画期的なアイデアを思いつきました。
1873年にこの技術の特許を取得し、世界で最初のブルージーンズが誕生したのです 。
もともとは作業着として生まれたジーンズですが、その丈夫さと機能的なデザインは、次第にファッションとして若者たちの心をつかんでいきました 。
今ではカジュアルファッションに欠かせないアイテムとして、世界中の人々に愛されています。
リーバイスがダサいと言われている理由
ジーンズの王様ともいえるリーバイスが、なぜダサいと言われてしまうのでしょうか。
その背景には、定番モデルのシルエットや、近年の品質に対する評価など、いくつかの理由があるようです。
定番501のシルエットが今の流行に合わない
リーバイスがダサい、野暮ったいと言われる一番の理由は、ブランドの顔である501のシルエットにあります。
501は腰から裾までがまっすぐなストレートフィットが基本です 。
この形は流行に左右されない定番ですが、特に膝から下にかけてのラインが、現代のファッションに合わせにくいという意見があります。
SNSなどでは、そのシルエットが太い土管のようだと表現されることもあります 。
最近は、足元がすっきり見えるように裾に向かって細くなるテーパードシルエットのパンツが主流です。
501は裾幅が広めなので、スニーカーや革靴と合わせたときに足元がもたついてしまい、野暮ったい印象になることがあるのです 。
この特徴は、着る人の体型によってはさらに目立ってしまうことも。
細身の人が穿くと全体的にブカブカに見えたり、逆にお尻や太ももががっしりした人が穿くと、腰回りはぴったりなのに膝から下だけが余ってしまい、不自然なシルエットに見えるという声もあります 。
もちろん、この骨太なシルエットこそが501の魅力なのですが、何も考えずに穿くだけでおしゃれに見せるのは少し難しいのかもしれません。
今のモデルは品質が落ちて安っぽく見える
昔からのファンやヴィンテージ好きから特に厳しい声が上がっているのが、現在販売されているモデルの品質についてです。
かつてのリーバイスは、2頭の馬が引っ張っても破れないというパッチが象徴するように、とても丈夫なことで知られていました 。
しかし最近では、昔に比べて品質が落ちたという声が少なくありません。
海外の掲示板などでは、ジーンズ全体の質感が安っぽくなった、縫製が雑でリベットも安物に見える、ジッパーの品質が悪い、といった具体的な指摘が見られます 。
また、履き心地を良くするためにストレッチ素材を使ったモデルが増えたことも、デニム本来の丈夫さや風合いがなくなったと不満を持つ原因になっているようです 。
中には、20年、40年前に作られたヴィンテージのリーバイスの方が、新品よりも丈夫だと感じる人もいるほどです 。
ブランドの長い歴史と高い知名度があるからこそ、消費者の期待と実際の製品との間にギャップが生まれ、安っぽいという印象がダサいという評価につながっているようです。
ヴィンテージに比べて色落ちがのっぺりしている
デニム好きにとって、ジーンズの魅力は穿き込むことで生まれる色落ちにあります。
この点においても、今のリーバイスは昔のヴィンテージ品と比べられ、厳しい評価を受けています。
1970年代より前に作られたヴィンテージのリーバイスは、縦落ちと呼ばれる美しい色落ちをすることで有名です 。
これは、生地の表面に線状の模様がくっきりと浮かび上がる経年変化で、ジーンズに立体感と深い味わいを与えます。
一方、今のモデルの多くは、洗濯すると全体の色が均一に薄くなっていく傾向があります。
この色落ちの仕方は、デニム愛好家の間でのっぺりしている、あるいはマダラ落ちと表現されることがあります 。
実際に今の501を穿き込んだ人の感想としても、色の深みがなく、あっさりとした色落ちといった意見が見られ、ヴィンテージのような深みは出にくいようです 。
この見た目の違いが、一部でリーバイスは終わったという印象を与えているのかもしれません。
リーバイスの評判・口コミ
SNSやレビューサイトで見られるリーバイスのリアルな声を集めてみました。
良い口コミ
悪い口コミ
リーバイスがおすすめな人
リーバイスはどんな人におすすめできるのでしょうか。3つのポイントに分けてみました。
流行に流されない定番品を長く使いたい人
リーバイスの最大の魅力は、いつの時代も変わらないそのデザインにあります。
次々と変わるトレンドを追いかけるのではなく、良いものを長く大切に使いたいと考える人にとって、リーバイスは最高の選択肢です。
かつてリーバイスが掲げた「品質は決して時代遅れにならない」という言葉通り、5年後、10年後も変わらず愛用できる価値があります 。
アメカジや古着スタイルが好きな人
アメリカンカジュアルや古着を中心としたファッションにおいて、リーバイスは基本中の基本といえる存在です。
特に501はアメカジスタイルの象徴的なアイテム。
コーディネートに一本取り入れるだけで、着こなしに本物感が生まれます 。
ヴィンテージの世界に興味がある人の入り口としてもぴったりです。
豊富な種類から自分に合う一本を見つけたい人
リーバイスといえば501のイメージが強いですが、実はたくさんのシルエットが用意されています 。
もし501がしっくりこなくても、ジッパーで穿きやすく裾が少し細くなった505や、より現代的なシルエットの502、シャープな印象の511など、豊富な選択肢の中から自分にぴったりの一本がきっと見つかります 。
リーバイスがおすすめできない人
一方で、リーバイスが合わないと感じる人もいるかもしれません。
いつも最新のトレンドを追いかけたい人
リーバイスの良さは、その変わらない歴史と伝統にあります。
もちろん、他のブランドとのコラボレーションも行っていますが、中心となる製品はあくまでクラシックなデザインです。
毎シーズン発表されるような、斬新なデザインやシルエットを求める人には、他のブランドの方が向いているかもしれません。
手軽にスタイルが良く見えるパンツが欲しい人
特に501のようなクラシックなモデルは、ただ穿くだけでおしゃれに見せるのが少し難しいアイテムです。
最近のパンツのように、穿くだけで脚が長く見えたり、体型が綺麗に見えたりするようには作られていません。
サイズ選びや裾の長さ、合わせる靴などを工夫することで、初めてその魅力が引き出される、少し上級者向けのアイテムといえるでしょう 。
ヴィンテージの品質を今の価格で求める人
今の量産品と数十年前のヴィンテージ品とでは、使われている素材も作り方も違います。
1万円台で手に入る今のモデルに、希少価値の高いヴィンテージ品と同じ品質や風合いを期待するのは難しいでしょう 。
もし本気でヴィンテージのような品質を求めるなら、高価格帯の復刻ラインであるリーバイス・ビンテージ・クロージング(LVC)や、古着屋さんで探す必要があります。
リーバイスのおすすめポイント
リーバイスには、他のブランドにはない特別な魅力があります。
歴史を感じさせるデザインの数々
リーバイスのジーンズには、一つ一つのデザインに物語があります。
例えば、後ろのポケットについている2頭の馬が描かれたツーホースパッチは、ジーンズの丈夫さを証明する品質保証書でした 。
右のバックポケットに付くレッドタブは、1930年代に他のブランドの偽物と区別するために付けられたものです 。
これらのデザインは単なる飾りではなく、150年以上のジーンズの歴史を物語っています 。
自分だけの一本に育てる楽しみ
特にリジッドと呼ばれる未洗いのデニムから穿き始めると、ジーンズを育てるという特別な体験ができます。
新品の状態から穿き込み、洗濯を繰り返すことで、生地は持ち主の体型や生活に合わせて変化し、世界に一本だけのジーンズになっていきます 。
洗って縮ませて自分の体にフィットさせるプロセスは、まさに自分だけの相棒を作り上げる儀式のようです 。
ヴィンテージから現行品まで幅広い選択肢
リーバイスの魅力は、その選択肢の広さにもあります。
手頃な価格で手に入る今の定番モデルから、数十万円以上の価値が付くこともある希少なヴィンテージモデルまで、予算や好みに合わせて様々な楽しみ方ができます 。
まずは今のモデルから試してみて、その魅力に気づいたら復刻モデルやヴィンテージへとステップアップしていくのも良いでしょう。
リーバイスのおすすめアイテム
リーバイスがダサいと言われるのは、501のシルエットに対する誤解から生まれていることも多いようです。
ここでは、501を含め、今のファッションにも合わせやすい代表的なモデルを3つ紹介します。
全てのジーンズの原点「501」
150年以上の歴史を持つ、全てのジーンズの原点です。
フロントがボタンで開閉するボタンフライと、腰から裾までまっすぐに落ちるストレートシルエットが特徴 。
シルエットには少し癖がありますが、歴史や自分だけの一本を育てるというロマンを求める人には、これ以上の選択肢はありません。
アメカジスタイルを目指すなら、まずこの一本から始めてみてはいかがでしょうか。
穿きやすく進化した「505」
501のクラシックな雰囲気を残しつつ、より現代的に、そして快適に穿けるように作られたモデルです。
一番の違いは、フロントがジッパーになっていること 。
これにより着脱がとても楽になっています。
シルエットは、501よりも太もも周りに少しゆとりがあり、膝から裾にかけて緩やかに細くなっているため、誰でもバランスが取りやすいのが魅力です 。
きれいめにも合う万能モデル「502」
リーバイスを穿きたいけれど、野暮ったく見えるのは避けたいという人に最もおすすめなのが502です。
太もも周りには適度なゆとりを持たせつつ、足首に向かってすっきりと細くなるテーパードシルエットが特徴 。
クラシックな501と現代的なスキニーの中間のような、絶妙なバランスの形です。
カジュアルなTシャツからきれいめなジャケットまで、どんな服にも合わせやすい万能な一本です。
まとめ
リーバイスがダサいと言われる背景には、定番501のシルエットが今のトレンドと少し違うことや、品質や色落ちが昔からのファンを満足させられていない、といった理由がありました。
しかし、それはリーバイスの一つの側面にすぎません。
501だけでなく、505や502といった現代的なシルエットも豊富にそろっています。
大切なのは、ブランド全体をひと括りにして判断するのではなく、自分の体型やファッションスタイルに合ったモデルを正しく選ぶことです。
この記事を参考に、あなたにとって最高の一本を見つけてみてください。
正しく選ばれたリーバイスは、決して時代遅れになることなく、あなたのファッションの頼れる相棒となってくれるはずです。



