レトロな三角ロゴがトレードマークのケルティ。街中で見かけることも多い人気のブランドですよね。アウトドアの歴史を作ってきたと言っても過言ではない名門ですが、ネットで検索しようとすると「ダサい」なんて言葉が出てきて不安になったことはありませんか?
これからケルティを買おうか迷っている人にとっては、かなり気になるポイントだと思います。
そこで今回は、ケルティがなぜ一部でダサいと言われてしまうのか、その理由を徹底的に掘り下げてみました。実際の口コミや評判、そしてどんな人にはおすすめできて、どんな人には合わないのかを正直に解説していきます。
ケルティが欲しいけど、もしかして時代遅れ?と心配している人はぜひ参考にしてくださいね。
ケルティとは?
まずはケルティというブランドについて、少しだけおさらいしておきましょう。
ケルティは1952年にアメリカの南カリフォルニアで生まれたブランドです。創業者のディック・ケルティという人が、自宅のガレージでバックパックを作り始めたのがすべてのはじまりでした。
実は私たちが今当たり前に使っているリュックサックの基本的な形、つまりウエストベルトが付いていて背中で荷物を支える構造を発明したのは、このディック・ケルティだと言われています。
つまり、ケルティはただのファッションブランドではなく、バックパックの元祖とも呼べるすごいブランドなんです。エベレストの初登頂や南極大陸の遠征など、歴史的な冒険の数々を支えてきた実績もあります。
日本では70年代のアウトドアブームで一気に人気に火がつき、それ以来、定番のブランドとして愛され続けています。
ケルティがダサいと言われている理由
そんなすごい歴史を持つケルティですが、なぜ現代においてダサいなんて言われてしまうのでしょうか。SNSの声やファッションの傾向をリサーチしてみると、いくつかの特有の理由が見えてきました。
決してブランド自体が悪いわけではなく、トレンドや使い方のミスマッチが原因のようです。
ロゴの主張が強すぎて子供っぽく見える
ケルティといえば、あの三角形のロゴワッペンが特徴的ですよね。レトロで可愛いという声がある一方で、今のファッショントレンドである「シンプル」や「ミニマリズム」を好む人たちからは、少し主張が激しすぎると感じられることがあるようです。
特に全身を無地でシックにまとめたい人にとっては、あのポップなロゴがコーディネートの邪魔をしてしまうという意見もあります。大人が背負うには少し子供っぽい、という印象を持たれてしまうケースですね。
機能美よりも「野暮ったさ」が目立つ
ケルティの定番アイテムであるデイパックは、昔ながらのデザインをそのまま受け継いでいます。それが味でもあるのですが、最新のハイテク素材を使ったスタイリッシュなリュック(例えばアークテリクスやノースフェイスの最新モデルなど)と見比べてしまうと、どうしても「野暮ったい」と感じる人がいます。
生地の質感や、くたっとしたシルエットが、あえてのレトロ感としてではなく、単なる「古臭いカバン」として映ってしまうことがあるのです。この「あえてハズしている感」が伝わらないと、ダサいと認定されてしまう危険性があります。
「お父さんの休日」感が漂ってしまう
ケルティは長い歴史があるブランドなので、親世代、つまり50代や60代の愛用者も非常に多いです。それはブランドへの信頼の証なのですが、若者からすると「お父さんが休日に背負っているリュック」というイメージが強くなってしまうことがあります。
いわゆる「おじさんファッション」と結びついてしまい、若々しさやトレンド感がないと判断されてしまうのです。ファッションは世代間のギャップが評価に直結しやすいので、これがダサいと言われる大きな要因の一つになっています。
ペラペラで安っぽく見えてしまう
これは機能面とも関わってくるのですが、ケルティのクラシックなモデルは、あえてシンプルな作りになっています。最近のリュックのように背面パッドが分厚かったり、ショルダーストラップが肉厚だったりしません。
その薄型でシンプルな作りが、人によっては「ペラペラで安っぽい」と捉えられてしまうことがあります。しっかりとした剛性のあるリュックを求めている人からすると、頼りなく見えてしまうのかもしれません。
ケルティの評判・口コミ
では、実際にケルティを使っている人たちはどう感じているのでしょうか。ネット上の口コミや評判をリサーチして、良い意見と悪い意見を正直にまとめてみました。
良い口コミ
- 見た目がレトロでとにかく可愛い。色使いも豊富でファッションのアクセントになる
- 歴史あるブランドなのに価格が手頃で買いやすい
- コーデュラナイロンを使っているからとにかく丈夫で長持ちする
- シンプルな作りだからこそ、流行り廃りに関係なく長く使える
- 街歩きやフェスなど、荷物が少ない時のサブバッグとして最強
ファッションアイテムとしての可愛さと、道具としての丈夫さを評価する声がとても多かったです。特に「ブタ鼻(ピッケルホルダー)」がついたデザインは、アメカジ好きや古着好きにはたまらない魅力があるようですね。
悪い口コミ
- 内部のポケットが少なすぎて小物の整理が大変
- リュック自体が自立しないので、床に置いた時にくたっとなってしまう
- ショルダーストラップが薄いので、重い荷物を入れると肩が痛くなる
- ノートパソコンを入れる専用のクッションスペースがないモデルが多い
- 荷物が少ないと形が崩れてしまい、貧相に見えることがある
やはり機能面での不満が目立ちました。現代のリュックには当たり前のようについているPCスリーブや多機能ポケットがないことが多く、不便さを感じるユーザーがいるようです。これは「昔のデザインをそのまま楽しむ」というブランドのコンセプトと、現代の利便性を求めるユーザーとのギャップと言えるでしょう。
ケルティがおすすめな人
ここまでの話を整理すると、ケルティは決してダサいブランドではありません。ただ、合う人と合わない人がはっきり分かれるブランドだと言えます。まずはおすすめできる人の特徴を見ていきましょう。
アメカジや古着ファッションが好きな人
ケルティのデザインは、デニムやネルシャツ、マウンテンパーカーといったアメカジスタイルとの相性が抜群です。古着ミックスのコーディネートにケルティを合わせると、こなれ感が出て一気におしゃれに見えます。レトロな雰囲気をファッションの一部として楽しめる人には、これ以上ない相棒になるはずです。
荷物がそれほど多くないライトユーザー
普段から持ち歩く荷物が少なく、財布とスマホ、ポーチ、折り畳み傘くらいという人には最適です。ケルティのリュックは薄型で体にフィットするデザインが多いので、荷物が少ない時に背負っても大げさになりません。ちょっとしたお出かけや、野外フェスなどで身軽に動きたい人におすすめです。
ブランドの歴史や背景を大切にする人
流行っているから持つのではなく、そのブランドが歩んできた歴史やストーリーに価値を感じる人にもぴったりです。バックパックの生みの親であるディック・ケルティの発明品を使っているという事実は、所有する満足感を高めてくれます。一時の流行に流されない、芯のある選び方ができる人におすすめです。
ケルティがおすすめできない人
逆に、以下のような人にはケルティをおすすめできません。買ってから後悔しないためにも、しっかりチェックしておきましょう。
PCやガジェットをたくさん持ち歩くビジネスマン
仕事でノートパソコンやタブレット、書類などを持ち歩く人には不向きです。クッション性のあるPCスリーブがないモデルが多く、底面も薄いので、精密機器を保護する能力は高くありません。また、ポケットが少ないので充電ケーブルやマウスなどのガジェット類が中で散乱してしまう可能性があります。ビジネス用途で快適に使いたいなら、もっと機能的なテック系のブランドを選んだ方が無難です。
荷物の出し入れを頻繁に行う人
ケルティの多くのモデルは、床に置いた時に自立しません。くたっと寝てしまうので、片手でサッと荷物を取り出すのが難しいことがあります。カフェや電車の中でバッグを置いて作業したい人や、頻繁に中の物を出し入れする必要がある人にとっては、この「自立しない」という点が大きなストレスになるかもしれません。
肩こりがひどい人や重い荷物を運ぶ人
クラシックモデルのショルダーストラップは比較的薄手です。教科書をたくさん入れたり、重い買い物をしたりすると、ストラップが肩に食い込んで痛くなることがあります。人間工学に基づいた分厚いクッションや背面パッドを求めている人には、機能不足に感じられるでしょう。
ケルティのおすすめポイント
少しネガティブな話もしましたが、ケルティにはそれを補って余りある魅力があります。改めてケルティならではのおすすめポイントを紹介します。
独特の「ティアドロップ型」シルエット
ケルティのリュックの代名詞とも言えるのが、上部が薄くて底に向かって膨らんでいく「ティアドロップ(涙のしずく)型」のシルエットです。これは単なるデザインではなく、荷物を入れた時に重心が下に来るように計算された形状でもあります。この独特の形が、背負った時に横から見るととても綺麗な三角形を作り出し、ケルティらしさを演出してくれます。
使い込むほどに味が出るコーデュラ素材
ケルティの製品には、耐久性に優れたインビスタ社のコーデュラナイロンが使われていることが多いです。この素材は摩耗や引き裂きに強く、ガシガシ使ってもへこたれません。むしろ使い込んでいくうちに生地が馴染んでいき、ジーンズのような経年変化を楽しむことができます。ピカピカの新品よりも、少し汚れてくたびれたくらいがカッコいい、そんな育てがいのあるアイテムです。
圧倒的なコストパフォーマンス
アウトドアブランドのリュックは2万円、3万円するものも珍しくありませんが、ケルティは1万円前後で買えるモデルがたくさんあります。この歴史と品質を持ちながら、この価格帯で手に入るというのは驚異的です。色違いで揃えたり、気分に合わせて使い分けたりしやすいのも嬉しいポイントです。
ケルティのおすすめアイテム
最後に、これからケルティを試してみたいという人におすすめのアイテムをいくつか紹介します。
DAYPACK(デイパック)
ケルティといえばこれ、というくらいのド定番アイテムです。1970年代に発売された当時の形をそのまま再現しています。無駄な装飾を削ぎ落としたシンプルなデザインと、豊富なカラーバリエーションが魅力です。サイズも18Lと普段使いにちょうどよく、最初のケルティとして間違いのない選択です。街中で見かけるおしゃれな人の多くがこのモデルを愛用しています。
MINI FANNY(ミニファニー)
リュックではなく、ウエストポーチ(ボディバッグ)も名作です。長財布や500mlのペットボトルが入る絶妙なサイズ感で、斜めがけにすると背中にフィットしてとても可愛いです。両手が空くので、旅行のサブバッグやウォーキング、フェスなどのイベント時に大活躍します。ちょっとした外出ならこれ一つで十分です。
MOCKINGBIRD(モッキンバード)
デイパックよりも少し本格的なアウトドア感を味わいたいならこちら。雨蓋(フラップ)がついたトップローディングタイプのリュックです。より大容量で、クラシックな登山用ザックの雰囲気を色濃く残しています。荷物が多い学生さんや、1泊程度の旅行に使いたい人におすすめです。
まとめ
ケルティがダサいと言われる理由は、主に現代的なミニマリズムや高機能リュックと比較された時のギャップによるものでした。
- ロゴの主張が強い
- 機能がシンプルすぎる
- おじさんっぽいイメージがある
といった声はありますが、それは裏を返せば「レトロで味がある」「流行に左右されない」「歴史がある」という魅力でもあります。
ケルティは最新の機能を競うようなブランドではありません。50年以上前の発明をリスペクトし、その不便さも含めて愛するような、文化的なアイテムなのです。
自分のスタイルに合うかどうか、用途にマッチしているかどうかを見極めれば、決してダサいなんてことはありません。むしろ、この歴史あるブランドをサラリと使いこなしている人は、とてもおしゃれに見えます。
周りの評価を気にするよりも、自分がそのレトロな雰囲気を好きかどうかが一番大切です。ぜひあなたらしいスタイルで、ケルティを楽しんでみてください。



