シアトル生まれのアウトドアブランドであるKAVU。ポップなイラストや特徴的なウェビングテープが魅力的で、頑丈なキャンバス生地を使ったウェアが長年人気を博しています。しかし、ネット上の一部ではKAVUはダサいという声もちらほら見かけます。
これから買おうか迷っている人にとっては、少し不安になる意見ですよね。そこで本記事では、KAVUがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由や実際の評判を徹底的に調べました。KAVUが欲しいけど、もしかして時代遅れ?と心配な人はぜひ参考にしてください。
KAVUとは?
まずはKAVUというブランドについて少しだけおさらいしましょう。1993年にアメリカのシアトルで誕生したブランドです。創設者のバリー・バー氏はもともと漁師をしていました。
海の上では強風で帽子が飛ばされるのが悩みだったそうで、それを解決するために作ったのがブランドの顔とも言えるストラップキャップです。ブランド名のKAVUは、航空用語のCAVUからきていて、限りなく視界良好という意味が込められています。人生を楽しく生きようというポジティブなメッセージが根底にあるブランドなんです。
KAVUがダサいと言われている理由
では、なぜそんな歴史あるブランドがダサいと言われてしまうのでしょうか。色々と調べてみると、KAVU特有のデザインや時代背景が関係していることがわかってきました。
独特すぎる柄と色使いが野暮ったい
KAVUといえば、毎年30種類以上も登場するグラフィックや、民族調のウェビングテープが特徴です。これがアウトドアの現場ではすごく映えるのですが、街中で着るとなると話は別です。
最近のファッションは、シンプルで無地のアースカラーやモノトーンが主流ですよね。そんな中でKAVUのカラフルで主張の激しい柄を取り入れると、どうしても浮いてしまいます。この視覚的な情報の多さが、センスがない、野暮ったいと感じられてしまう大きな理由のようです。コーディネートの難易度が少し高いのかもしれません。
シルエットが現代の流行とズレている
今のトレンドは、オーバーサイズでゆったり着たり、ハイテク素材を使ったスポーティなシルエットが人気です。一方でKAVUの定番アイテムであるスローシャツやキャップは、90年代の無骨なアメリカンウェアの形をそのまま残しています。
例えばキャップはかなり浅めの作りですし、ウェアは身幅が広くて着丈が短いボックスシルエットが多いです。この形が今の流行りとは少し違うため、見る人によっては時代遅れとか、昔のおじさんっぽいファッションという印象を与えてしまうことがあります。
頑丈さが逆に安っぽく見えてしまう
これは少し意外かもしれませんが、KAVUの魅力である頑丈な素材感が裏目に出ることもあります。KAVUは10オンスのコットンキャンバスという、テントや帆布に使われるような分厚い生地を多用します。
最近の高級なアウトドアウェアは、薄くてツルッとした高機能な化学繊維が主流です。それらを見慣れている人からすると、ゴワゴワとしたコットンの質感が、洗練されていない、なんだか安っぽいと誤解されてしまうことがあるようです。実際はとてもタフで高価な生地なのですが、見た目の好みが分かれる部分ですね。
KAVUの評判・口コミ
ここでは実際にKAVUを使っている人たちのリアルな声を集めてみました。良い意見だけでなく、ネガティブな意見も包み隠さず紹介します。
良い口コミ
- 生地がとにかく頑丈で、海や山でハードに使っても全然平気
- 使い込むごとに色が褪せて味が出てくるのが最高にかっこいい
- ストラップキャップは風が吹いても本当に飛ばないから実用的
- リセールバリューが高く、中古でも意外と高い値段で売れる
- 他の人と被らない個性的なデザインで、フェスで着ると気分が上がる
やはり耐久性や機能性を評価する声が多いですね。特に中古市場での買取率が最大60%以上になることもあるらしく、人気の高さが数字でも証明されています。
悪い口コミ
- 生地が厚すぎて重いし、洗濯してもなかなか乾かない
- キャップの浅さが独特で、日本人の頭の形に合わないことがある
- 独特なデザインの帽子は、街中でかぶるには勇気がいる
- サイズ感が大きめで、小柄な人だと服に着られている感が出る
- 最初は生地が硬くてゴワゴワするので、馴染むまで時間がかかる
悪い口コミの多くは、その特徴的な素材感や形状に関するものでした。特に帽子の形については、似合う似合わないがはっきり分かれるようです。
KAVUがおすすめな人
ここまでの話をふまえて、KAVUはどんな人におすすめなのかを整理してみました。
周りと被りたくない個性派
今の流行りであるシンプルなファッションに飽きている人にはぴったりです。KAVUのアイテムはどれも個性が強いので、一点取り入れるだけで他とは違うスタイルが完成します。特に野外フェスやキャンプなど、少し派手なぐらいが丁度いい場所では、その真価を発揮してくれます。
長く使える道具が欲しい人
KAVUの製品は、ファッションアイテムというよりはギア(道具)に近いです。スローシャツという名前も、作業着として脱ぎ捨てる(Throw off)ことから来ているくらいです。新品の綺麗さよりも、泥汚れや色落ちさえも味として楽しめる、そんな相棒のような服を探している人には最高におすすめです。
本気のアウトドアを楽しみたい人
元々が漁師のために作られたブランドですから、機能性は本物です。風に飛ばされない帽子や、丈夫なショートパンツなど、過酷な環境で頼りになる機能が詰まっています。見た目だけのアウトドア風ファッションではなく、実用性を重視する人にはこれ以上のブランドはありません。
KAVUがおすすめできない人
逆に、こういう人にはKAVUはあまり合わないかもしれません。買ってから後悔しないようにチェックしておきましょう。
トレンドの最先端を追いたい人
もしあなたが、今流行っている都会的で洗練されたテックウェアや、ミニマルなモードファッションが好きなら、KAVUは方向性が違います。KAVUにあるのは最新のトレンドではなく、変わらないクラシックな良さです。流行を追いかけたい人には、少し野暮ったく見えてしまうでしょう。
全身をシンプルにまとめたい人
無地のTシャツにスラックスといった、きれいめなシンプルコーデが好きな人にとっても、KAVUは扱いが難しいブランドです。柄やロゴの主張が強いため、いつもの服装に合わせるとそこだけ浮いてしまう可能性があります。ノームコアなスタイルを目指すなら避けたほうが無難です。
軽量・ハイテク素材を好む人
最近のアウトドアウェアのような、着ていることを忘れるような軽さや、ストレッチ性を求めている人にはおすすめできません。KAVUのコットン製品は、しっかりとした重みがあります。その重厚感が魅力でもあるのですが、軽快さを求める人にはストレスになるかもしれません。
KAVUのおすすめポイント
ダサいなんて言わせない、KAVUならではの素晴らしいポイントもたくさんあります。ここを知れば、きっとKAVUの見え方が変わるはずです。
驚異的なリセールバリュー
実はKAVUのアイテムは、中古市場でも非常に人気があります。一般的な服の買取率は定価の10%から20%程度と言われていますが、KAVUのTシャツやキャップは最大で60%以上の値段がつくこともあるそうです。
これは本当にすごいことで、ダサいブランドならこんな値段はつきません。流行り廃りに関係なく、ずっと欲しがっている人がいるという証明でもあります。もし自分に合わなくなっても高く売れると思えば、買うハードルも下がりますよね。
使い込むほど味が出るエイジング
KAVUのコットン製品は、ジーンズと同じように育てる楽しみがあります。最初は硬くて濃い色の生地が、何年も着込んで洗濯を繰り返すうちに、自分の体に馴染んで柔らかくなり、色も絶妙な風合いに変化していきます。
公式でも使い込んでいくとどんどん味が出てかっこよくなっていくと言っています。ボロボロになってもそれが逆にかっこいい、そんな風に思える服はそう多くありません。
実用性から生まれた機能美
KAVUのデザインには全て理由があります。例えばキャップの縁にある柄の入ったテープは、ただの飾りではなく、強風でも帽子を飛ばさないための機能的なパーツです。
おしゃれのために付け足したデザインではなく、必要だからそこにある。そんな機能美がKAVUのアイテムには宿っています。この背景を知っていると、あの派手な柄もただの飾りではないことがわかって、愛着が湧いてきませんか。
KAVUのおすすめアイテム
最後に、KAVUの中でも特に評価が高く、これを選べば間違いないというアイテムを3つ紹介します。
ストラップキャップ (Strap Cap)
KAVUの原点にして頂点のアイテムです。特徴はなんといっても縁にあるウェビングテープでサイズ調整ができること。風の強い日でも安心してかぶれますし、使わないときはバックパックに引っ掛けておくこともできます。浅めのシルエットは好みが分かれますが、あえて浅くかぶるのがこなれて見えるコツです。
チルバ (Chillba)
ちょっと変わった形をしていますが、これがすごいんです。東南アジアの笠のような円錐形のハットで、日差しを完璧に遮ってくれます。しかもクローズドセルフォームという素材が入っていて水に浮くんです。
見た目のインパクトは抜群なので街中で使うのは勇気がいりますが、夏のフェスや釣り、カヤックなどでは最強のアイテムです。これをかぶりこなせたら、かなりのアウトドア通に見られますよ。
スローシャツ (Throwshirt)
KAVUを代表する丈夫なシャツです。10オンスのキャンバス生地を使っていて、多少雑に扱ってもビクともしません。袖口はベルクロで調整できて、雨風の侵入を防いでくれます。
最初は鎧のように硬いですが、着れば着るほど柔らかくなって手放せなくなります。キャンプでの焚き火ウェアとしても優秀で、火の粉が飛んでも化学繊維のようにすぐ穴が開く心配が少ないのも嬉しいポイントです。
まとめ
KAVUがダサいと言われる理由は、その独特なデザインや昔ながらの無骨なシルエットが、今の流行りと少しズレているからかもしれません。でもそれは裏を返せば、流行に流されない確固たる個性があるということです。
耐久性は抜群ですし、使い込む楽しみもあり、中古でも高く売れるほど根強いファンがいます。もしあなたが、周りと同じような格好はしたくない、長く愛せる本物の道具が欲しいと思っているなら、KAVUは間違いなくおすすめできるブランドです。
ネットの評判や一時的なトレンドに惑わされず、自分のライフスタイルに合うかどうかで選んでみてくださいね。


