レトロでクラシックなデザインが魅力で、大人のスニーカーとして人気を博しているアシックスのGEL-PTG。しかし、ネット上の一部では GEL-PTGはダサい という声もちらほら聞こえてきます。
そこで本記事では、GEL-PTGがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由とおすすめできる人・できない人を解説します。GEL-PTGを買おうか迷っているけど、もしかして時代遅れ?と不安な人はぜひ参考にしてください。
GEL-PTGとは?
GEL-PTGは、1983年に発売されたバスケットボールシューズの名作 FABRE POINT GETTER(ファブレポイントゲッター) をデザインベースにしたコートタイプのライフスタイルシューズです。
オリジナルのポイントゲッターは、そのグリップ力の高さと足馴染みの良さから、30年以上にわたって多くのトッププレイヤーに愛されてきました。人気バスケットボール漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』で、最強のプレイヤーとして描かれる山王工業の沢北栄治が履いていたモデルの元ネタとしても知られています。
現代版であるGEL-PTGは、そのクラシックな見た目はそのままに、クッション性に優れた fuzeGEL(フューズゲル) や、抗菌・防臭効果のある OrthoLite(オーソライト) インソールを搭載し、街履き用に快適にアップデートされたモデルです。
GEL-PTGがダサいと言われている理由
長年のファンも多い名作ですが、なぜ一部ではダサいと言われてしまうのでしょうか。SNSや口コミをリサーチしてみると、アシックスというブランド特有の理由が見えてきました。
学校の指定靴や体育館履きに見える
最も多かった意見が、学校の上履きや体育館シューズに見えてしまうというものです。
アシックスは日本の学校指定靴として広く採用されている実績があります。そのため、白ベースにアシックスストライプが入ったシンプルなデザインを見ると、どうしても学生時代の 運動靴 を連想してしまう人がいるようです。特に真っ白なモデルや、メッシュ素材を多用したデザインの場合、その既視感から 安っぽい 野暮ったい と感じられてしまうことがあります。
ファッションとして履いているつもりでも、見る人によっては 部活帰り? と思われてしまうリスクが、ダサいと言われる大きな要因の一つです。
「スポーツ専用」という真面目すぎるイメージ
アシックス=本気のスポーツ というイメージが強すぎることも、ファッションアイテムとして見る際のハードルになっています。
ナイキやアディダスがファッションアイコンとしての地位を確立しているのに対し、アシックスは 競技用 という印象が依然として根強いです。そのため、普段着におしゃれとして取り入れているのに、ただ単に 運動しやすさを優先した人 に見えてしまう可能性があります。
この 実用重視すぎて色気がない 感じが、ファッションに敏感な層からは センスがない と捉えられてしまうことがあるようです。
通気穴などのディテールが集合体で怖い
細かい点ですが、デザインの特徴である通気穴(ベンチレーション)が苦手という声もありました。
GEL-PTGを含むアシックスのクラシックモデルには、つま先や側面に多くの通気穴が開けられています。これが機能的である反面、小さな穴がたくさん並んでいる見た目が 集合体恐怖症的に無理 という意見や、デザインとして うるさい 邪魔している と感じる人もいます。
洗練されたミニマルなデザインを好む人にとっては、このスポーティなディテールが少し 昔っぽい 印象を与えてしまうのかもしれません。
GEL-PTGの評判・口コミ
実際にGEL-PTGを購入した人や愛用している人の声をリサーチしました。ダサいという前評判とは裏腹に、実際に履いてみるとその良さに気づく人が多いようです。
良い口コミ
- スポーツカーを思わせるような流線型のフォルムが美しく、いろんな服装やパンツに合わせやすい。
- 上質なスウェード素材のモデルは、本当に大人っぽく着用できる。
- ヒールに入っているfuzeGELのおかげでクッション性が良く、室内履きでも問題なく快適に歩ける。
- スラムダンクの山王・沢北モデルの元ネタとして、ファンにはたまらない一足。
- 白ベースのデザインはカラーパンツとも相性が良く、全体の雰囲気を邪魔しない絶妙な存在感がある。
悪い口コミ
- 横幅が狭いので、普段履いているサイズだときつく感じることがある。
- 他のメーカーのスニーカーより中のサイズ感が一回り小さいので注意が必要。
- 通気穴などのデザインが、どうしてもスポーツシューズ寄り・学生の靴っぽく見えてしまう。
- デザインによっては通気穴が目立ちすぎて、少しダサさを感じる。
GEL-PTGがおすすめな人
ネガティブな意見もありましたが、それを補って余りある魅力がGEL-PTGにはあります。特に以下のような人には自信を持っておすすめできます。
履き心地と機能性を重視する現実的な人
見た目だけのファッションスニーカーに疲れ果てた人にこそ、GEL-PTGはおすすめです。
元が競技用バスケットボールシューズということもあり、グリップ力や安定感は抜群です。さらに現代版はミッドソールに軽量衝撃緩衝材 fuzeGEL を内蔵しており、着地時の衝撃を優しく吸収してくれます。長時間歩いても疲れにくいので、旅行やショッピングなど、たくさん歩く日の相棒として最適です。
「スラムダンク」世代やバスケカルチャーが好きな人
30代〜40代のスラムダンク直撃世代にとって、このシューズは単なる靴ではありません。
かつて憧れた ポイントゲッター のデザインを日常で楽しめるというのは、非常に所有欲を満たしてくれます。分かる人には分かる という通なアイテムとして、同世代との会話のきっかけにもなるでしょう。流行り廃りに関係なく、自分のバックボーンを大切にする人には最高の一足です。
子供っぽくない「大人のシンプルスタイル」を目指す人
GEL-PTGのシルエットは非常にシャープで、無駄なボリュームがありません。
スポーツカーを連想させるような低く構えたフォルムは、ワイドパンツの裾を綺麗に見せたり、細身のパンツと合わせてスタイリッシュにまとめたりするのに適しています。ゴツゴツしたスニーカーは子供っぽくて苦手、という大人の男性や女性が、サラッと履きこなすと非常に格好良いアイテムです。
GEL-PTGがおすすめできない人
逆に、以下のようなタイプの人にはGEL-PTGはあまり適していないかもしれません。購入前にしっかり検討することをおすすめします。
足の幅が広い・甲が高い人
GEL-PTGは全体的に細身の作りになっています。
口コミでも 横幅が狭い サイズ感が小さい という声が多く見られました。日本人の足に合いやすいアシックスですが、このモデルに関してはシュッとしたシルエットを優先しているため、幅広・甲高の足の人は普段より0.5cm〜1.0cmサイズアップしないと窮屈に感じる可能性があります。試着なしで購入するのはリスクが高いと言えます。
流行の「厚底・ダッドスニーカー」を求めている人
足元にボリュームを出してインパクトを与えるようなスタイルを好む人には向きません。
GEL-PTGは コートタイプ と呼ばれる、底が平らで接地感のあるデザインが特徴です。最近流行りの厚底スニーカーや、パーツが複雑に組み合わさったハイテクスニーカーのような 映え はありません。トレンド感を最優先したい場合は、他のモデルを選んだ方が無難です。
ブランドロゴで分かりやすく主張したい人
ハイブランドや海外の有名スニーカーのように、ロゴの力でファッションを成立させたい人には物足りないかもしれません。
アシックスのストライプは有名ですが、あくまで 機能美 の象徴であり、ファッション的なステータスとして主張するものではありません。ブランドの威光を借りるのではなく、自分のスタイルの一部として馴染ませる使い方が求められます。
GEL-PTGのおすすめポイント
ダサいと言われるリスクを理解した上でも、やはりGEL-PTGは魅力的です。その理由を深掘りします。
現代的にアップデートされた快適なクッション性
見た目は80年代のレトロなバッシュですが、中身は最新技術で進化しています。
特にヒールウェッジに搭載された fuzeGEL(フューズゲル) は、アシックスの代表的なクッション材GELとスポンジを融合させたもので、軽量でありながら高いクッション性を発揮します。昔のスニーカーによくある 重い・硬い という欠点が見事に解消されており、毎日履きたくなる快適さを実現しています。
どんなスタイルにも馴染む万能なデザイン
主張しすぎないデザインは、逆に言えばどんな服にも合わせやすいという最強の武器になります。
デニムやチノパンなどのカジュアルなパンツはもちろん、スラックスなどのきれいめなパンツに合わせても違和感がありません。YouTubeのレビューでも どんな服装にも合いやすい と評価されており、一足持っておくとコーディネートの幅がぐっと広がります。上質なレザーやスウェード素材のものを選べば、ビジネスカジュアルにも対応可能です。
日本ブランドならではの品質と信頼
海外ブランドのスニーカーでは、作りが雑だったり足に合わなかったりすることがありますが、アシックスには日本ブランドならではの安心感があります。
特にアウトソールのグリップ性は 秘伝のラバー配合 と呼ばれるほど評価が高く、雨の日や滑りやすい路面でも安心して歩けます。見えない部分までしっかり作り込まれている点は、長く愛用する上で非常に重要なポイントです。
GEL-PTGのおすすめアイテム
最後に、GEL-PTGの中でも特におすすめのモデルを紹介します。素材や機能によって表情が違うので、自分に合う一足を見つけてください。
GEL-PTG(ローカット・スタンダード)
最もベーシックなローカットモデルです。着脱がしやすく、どんなパンツの丈ともバランスが取りやすいのが特徴です。初めてGEL-PTGを買うなら、まずはこのタイプから入るのが間違いありません。季節限定でスウェード素材やキャンバス素材のものも出るので、素材違いで楽しむのもおすすめです。
GEL-PTG MT(ミドルカット)
オリジナルのファブレポイントゲッターの雰囲気をより強く感じられるミドルカットモデルです。足首までホールドされるため安定感があり、存在感も増します。ショートパンツやスカートと合わせる女性ユーザーも多く、足元のアクセントとして活躍します。
GEL-PTG GTX(ゴアテックス搭載モデル)
防水透湿素材であるGORE-TEX(ゴアテックス)を搭載したモデルです。雨の日でも靴の中が濡れず、蒸れも防いでくれます。レザーの質感がありながら長靴のように使えるため、実用性を重視する人には最強の選択肢です。天気を気にせず履ける大人のレザースニーカーとして非常に優秀です。
まとめ
GEL-PTGがダサいと言われる理由は、主に学校指定靴のような見た目や、真面目すぎるスポーツブランドのイメージにありました。
しかし、そのシンプルさと機能美は、見る人が見れば 洗練された大人のスタイル と映ります。実際に履いている人からは、その快適な履き心地や合わせやすさを絶賛する声が多く、一度履くと手放せなくなる名作であることは間違いありません。
周りの目を気にしすぎず、質の高いものを長く大切に履きたい。そんな価値観を持つ大人にこそ、GEL-PTGはふさわしい一足です。ぜひ自信を持って、あなたの足元に取り入れてみてください。


