健康管理やフィットネスの記録を手軽に始められるFitbit。日々の活動量や睡眠の質を記録できることから、多くの人に愛用されています。
しかし、一部ではFitbitはダサい、少し野暮ったいのでは?という声も聞かれます。スマートウォッチがおしゃれアイテムとしても見られるようになった今、時代遅れ、終わった、なんて厳しい評価も目にします。
そこでこの記事では、Fitbitがダサいと言われてしまう理由を、SNSやYouTubeのユーザーの声をもとに解説します。
実際の評判や口コミも整理して、Fitbitがおすすめな人、そうでない人についても紹介します。
Fitbitの機能は気になるけど、身につけるのが恥ずかしいかも?と購入を迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
Fitbitとは?
Fitbitは、ただのスマートウォッチではなく、身につけることで健康をサポートするウェルネスの会社です 。24時間365日、ユーザーの健康状態を記録し、より良い生活を送るためのモチベーションを高めることを目指しています。
製品は大きく分けて2種類あります。
ひとつは、軽くてスリムなバンド型のトラッカーです(ChargeシリーズやInspireシリーズなど)。運動や睡眠の邪魔にならない、快適な着け心地を一番に考えて作られています 。
もうひとつは、腕時計らしい見た目のスマートウォッチです(VersaシリーズやSenseシリーズ)。こちらは、大きな画面で情報をしっかり確認したい人向けです。
2021年にGoogleの傘下に入ってからは、GoogleマップやSuica対応のGoogleウォレットといった便利な機能も使えるようになりました 。ただ、一部のユーザーからは、Fitbitというブランドが今後どうなるのか不安視する声も上がっています 。
この健康管理を第一に考える姿勢こそが、Fitbitのデザインや機能の根本にあります。特に睡眠の質を正確に測るためには、一晩中つけていても気にならない軽さと、数日間続くバッテリーが欠かせません。この機能へのこだわりが、一部でダサいと言われる独特のスタイルを生み出しているのかもしれません。
Fitbitがダサいと言われている理由
では、具体的にどんな点がダサいという評価に繋がっているのでしょうか。SNSなどで語られる主な理由を3つに分けて解説します。
いかにも健康器具なブレスレット風のデザイン
Fitbitの主力モデルであるChargeシリーズは、一般的な腕時計とは少し違う、細長いブレスレットのような形が特徴です 。このデザインは、運動中や寝ている時に手首の動きを邪魔せず、着けていることを忘れるほどの軽さを実現するためのものです 。
しかし、その機能的な形が、場面によってはマイナスに働くこともあるようです。
フォーマルな場やビジネスシーンでは、いかにも健康を管理しています、という見た目が浮いてしまうと感じる人も少なくありません。腕時計が持つアクセサリーとしての魅力が薄く、純粋な健康器具やガジェットに見えてしまうのです。
Apple Watchと比べられることも多く、Apple Watchがおしゃれなアクセサリーとしても評価されるのに対し、Fitbitはあくまでフィットネスに特化したシンプルな選択肢と見られています 。この用途が限られている感じが、一部のユーザーには野暮ったく映るようです。
プラスチック感が強く、画面が小さい
製品の見た目や質感も、センスがないという評価に繋がっているようです。Fitbitの多くのモデルは、ケースにアルミが使われていますが、付属のシリコンバンドと合わさって、全体的にプラスチック製のような印象を与えがちです。
レビューの中には、安っぽい、格安の中華製品と変わらない、といった厳しい意見も見られます 。ステンレスやチタンといった高級感のある素材を選べる他の製品と比べると、どうしても見劣りしてしまう点です 。
また、バンド型のモデルはバッテリー持ちを良くするために、画面が小さく作られています 。そのため、一度に表示できる情報が少なく、文字盤のデザインもあまり自由に変えられません。
細かい部分の作り込みが、時代遅れな印象を与えていることもあります。例えば、あるユーザーは、日本語の日付表示が「30日日」のように不自然に表示される点を指摘しています。英語だと「30 sun」と表示されるため、日本向けへの配慮が足りないと感じさせ、製品全体の質を下げてしまっているようです 。
Apple Watchの登場でスマートウォッチの基準が変わった
Fitbitがウェアラブルデバイスの先駆けであることは間違いありません。しかし、Apple Watchが登場したことで、スマートウォッチの基準が大きく変わりました。
Apple Watchは、高画質で大きな画面、豊富なアプリ、スマホとのスムーズな連携によって、手首の上に乗る小さなコンピューターというイメージを確立しました 。
一方、Fitbitはあえて機能を絞ることで、バッテリーの持ちとシンプルな操作性を守ってきました。例えば、新しいVersa 4では音楽コントロール機能がなくなるなど、多機能化とは逆の方向に進んでいます 。
その結果、Apple Watchの多機能さに慣れたユーザーからは、Fitbitが機能不足で時代遅れなデバイスに見えてしまうのです。
Apple Watchを身につけることは、最新のテクノロジーを使っているというステータスにもなり得ます。一方で、Fitbitはもっと直接的に、私は健康を意識しています、というメッセージを発します。この実直さが、人によっては少し恥ずかしく感じられたり、自己主張が強いと思われたりすることが、ダサいという感情に繋がっているのかもしれません。
Fitbitの評判・口コミ
実際にFitbitを使っている人の、良い口コミと悪い口コミを整理してみました。
良い口コミ
- バッテリーの持ちがすごく良い。Apple Watchみたいに毎日充電しなくていいのが楽 。
- 軽くて着け心地が快適。24時間着けていても気にならず、特に寝る時に邪魔にならないのが良い 。
- 睡眠の記録がかなり正確で、分析も詳しい。毎朝アプリで睡眠スコアを見るのが習慣になった 。
- 健康管理に特化しているから、アプリのデータがシンプルで分かりやすい。歩数や心拍数を見るのが運動のモチベーションになる 。
- Suica対応モデルは、スマホを出さずに改札を通ったり支払いができたりして、思った以上に便利 。
悪い口コミ
- とにかく壊れやすい。買って1年くらいで画面がつかなくなったり、充電できなくなったりする報告が多い。安かろう悪かろう、という感じ 。
- Googleに買収されてからサポートの対応が悪くなった。壊れても連絡がつかなかったり、ちゃんと対応してもらえなかったりする 。
- スマホアプリとの同期がうまくいかない時がある。最初の設定でつまずく人もいるみたい 。
- 睡眠スコアの詳しい内訳など、一部の機能は月額料金のかかるFitbit Premiumに入らないと見られないのが不満 。
- GPSの精度がたまにずれたり、歩数が正確じゃないと感じることがある 。
Fitbitがおすすめな人
Fitbitのデザインや評判を踏まえて、どんな人にFitbitが向いているのかを解説します。
睡眠の質をしっかり管理したい人
Fitbitの一番の魅力は、なんといっても睡眠の記録です。ただ寝た時間を記録するだけでなく、眠りの深さを「浅い睡眠」「深い睡眠」「レム睡眠」といった段階に分けて詳しく分析してくれます 。
さらに、長期的な睡眠パターンから、ユーザーをキリンやクマといった動物に例えて診断してくれる「睡眠プロフィール」というユニークな機能もあります 。これなら自分の睡眠の癖を客観的に、そして楽しく理解できます。
なんとなく疲れが取れない、といった不調の原因をデータで探りたい人にとって、Fitbitは最高のパートナーになるはずです。
毎日の充電が面倒だと感じる人
スマートウォッチは毎日充電するのが面倒、と感じる人にとって、Fitbitのバッテリーの持ちは大きな魅力です。多くのモデルが1回の充電で5日から7日、Inspire 3というモデルなら最大10日間も使えます 。
夜に充電のために外す必要がないので、一番大事な睡眠データを毎日しっかり記録し続けられます 。充電を気にせず、ただ着けているだけでいい、という手軽さは、健康管理を続ける上でとても重要です。
シンプルな健康管理ツールが欲しい人
Fitbitは、たくさんのアプリや複雑な機能を求める人には向きませんが、そのシンプルさが良いところでもあります。電話やLINEの通知など、最低限の通知は受け取れますが、常に情報に追われることはありません 。
スマホの通知に気を取られず、純粋に自分の健康データと向き合いたい人にとって、Fitbitは多機能なガジェットというより、目的に特化したツールとしてとても優れています。余計な機能がない分、自分の体調管理に集中できます。
Fitbitがおすすめできない人
一方で、特定の目的を持つ人にとっては、Fitbitは期待外れになってしまうかもしれません。
時計をおしゃれアイテムとして使いたい人
腕時計もおしゃれの一部と考えている人には、Fitbitは少し物足りないかもしれません。
Fitbitのデザインは機能性を一番に考えているので、高級腕時計やApple Watchが持つようなファッション性やブランドイメージはありません 。仕事の場面や特別な場所で、スタイルの一部として腕時計を身につけたい人には、Fitbitの健康器具のような見た目は合わない可能性が高いです。
手首にスマホのような機能を求める人
スマホを取り出さなくても、手首の上で色々なことを済ませたい、と考えている人にもFitbitは不向きです。Fitbitには、Apple Watchのように後からアプリを追加できる仕組みがほとんどありません 。
メッセージに自由に返信したり、音楽を本体に保存して聴いたり、色々なアプリを使ったりといった高度な機能は期待できません 。Fitbitはあくまでスマホと連携して使う健康管理デバイスです。手首に着ける小さなスマホが欲しいのであれば、Apple Watchなどを検討した方が良いでしょう 。
一つのものを長く安心して使いたい人
これは購入を考える上でとても大事なポイントです。ネットの口コミでは、Fitbit製品が保証期間の1年を過ぎた直後に壊れた、という報告がたくさん見られます 。製品の耐久性には少し不安が残ります。
さらに、壊れた時のサポートの対応が良くないという声も少なくありません 。せっかく良い製品だと思っても、故障とその後の対応でがっかりしてしまう可能性があります。一つのものを大切に長く使いたいと考える人にとって、この信頼性の問題は大きなマイナスポイントになるでしょう。
Fitbitのおすすめポイント
Fitbitが多くの人に選ばれ続けている理由、そのおすすめポイントを3つに絞って紹介します。
睡眠の質を詳しく見られるトラッキング機能
Fitbitの真骨頂は、やはり睡眠記録の深さです。眠りの深さの分析はもちろん、睡眠中の心拍数や呼吸数、皮膚温の変化などを組み合わせることで、その夜どれだけ体を休められたかを総合的に評価してくれます 。
たくさん寝たはずなのにスッキリしない、といった感覚的な不調を、データで裏付けて理解するきっかけになります。
数日間もつ圧倒的なバッテリー
数日に一度の充電で済むというのは、ただ楽なだけではありません。健康データを途切れることなく記録し続けられる、という大きな価値があります。
毎晩充電のために外していては、正確な睡眠サイクルや安静時の心拍数の変化を長期的に見ることは難しくなります。Fitbitの長いバッテリーは、より精度の高い健康分析を可能にしてくれます。
有料プラン「Premium」で自分だけの分析を
月額制の「Fitbit Premium」に登録すると、Fitbitをさらに深く活用できます。無料でも基本的なスコアは見られますが、Premiumでは睡眠スコアなどがなぜその点数になったのか、詳しい内訳を見ることができます 。
さらに、専門家が監修した数百種類のワークアウト動画や、心を落ち着かせる瞑想セッションなども使い放題になります 。ただ記録するだけでなく、個人の目標に合わせた総合的な健康サポートを受けられます。
Fitbitのおすすめアイテム
数あるFitbitのラインナップの中から、特におすすめの3モデルを紹介します。それぞれの特徴を比べて、自分にぴったりの一台を見つけてください。
モデル | タイプ | 主な特徴 | バッテリー | 価格帯 | こんな人におすすめ |
Charge 6 | トラッカー | GPS搭載, Suica対応, 心電図アプリ, 高精度心拍計 | 最大7日間 | 21,000円 – 24,000円 | 健康管理と決済機能を両立したいバランス重視の人 |
Versa 4 | スマートウォッチ | GPS搭載, Suica対応, 大画面, Alexa搭載 | 6日以上 | 25,000円 – 28,000円 | 時計らしいデザインでフィットネス機能を使いたい人 |
Inspire 3 | トラッカー | 軽量・コンパクト, カラーディスプレイ, SpO2測定 | 最大10日間 | 11,000円 – 13,000円 | 初めての健康管理、睡眠トラッキングを重視する人 |
Fitbit Charge 6:機能とデザインのバランスが取れた主力モデル
多くの人にとって、最もバランスの取れた選択肢が「Fitbit Charge 6」です。スリムなバンド型でありながら、スマホなしでランニングの距離を記録できるGPSと、日常の支払いに便利なSuica機能を搭載しています 。心拍数測定の精度も高く、日々の健康管理から本格的な運動まで幅広く対応します 。機能性、着け心地、バッテリー持ちの全てを求めるなら、まず検討すべきモデルです。価格は約21,000円から24,000円程度です 。
Fitbit Versa 4:フィットネスに特化したスマートウォッチ
腕時計らしいデザインが好きなら「Fitbit Versa 4」がおすすめです。正方形の大きな画面は、運動中のデータや通知が見やすいのが特徴です 。もちろん、GPSやSuicaといった便利な機能も備えています 。バンド型のデザインが苦手な方や、よりファッションに馴染むデバイスを探している方にぴったりです。価格は約25,000円から28,000円程度です 。
Fitbit Inspire 3:手軽に始められるエントリーモデル
とにかく手軽に健康管理を始めたい、睡眠の記録ができれば十分、という方には「Fitbit Inspire 3」が最適です。とても軽くてコンパクトなので、24時間着けていてもほとんど気になりません 。最大10日間という驚異的なバッテリーの持ちも魅力です 。GPSやSuica機能はありませんが、心拍数や活動量、睡眠といった基本的な健康記録はしっかりできます 。初めての活動量計として、とてもコストパフォーマンスの高いモデルです。価格は約11,000円から13,000円程度です 。
まとめ
Fitbitがダサいと言われるのは、製品が一貫して健康管理ツールであることにこだわっているからかもしれません。おしゃれさや多機能さを追いかけるのではなく、24時間快適に着けられて、長持ちするバッテリーでデータを記録し続ける、という目的を最優先した結果、その独特のデザインと機能性が生まれました。
結局のところ、Fitbitがあなたにとってダサいかどうかは、ウェアラブルデバイスに何を求めるか次第です。
もしあなたの最優先が、精度の高い睡眠記録、毎日の充電からの解放、そして健康管理に集中できるシンプルな環境であるなら、Fitbitはダサいどころか、あなたの目的を達成するための最も賢い選択肢となるでしょう。
しかし、もしあなたが手首のデバイスに、ファッションとしての洗練されたデザインや、豊富なアプリによる便利さを求めるのであれば、Fitbitは物足りなく感じ、ダサいという評価は変わらないかもしれません。その場合は、素直に他の選択肢を探すことをおすすめします。
この記事が、あなたの価値観に合った一台を見つける手助けになれば幸いです。