90年代のストリートファッションを象徴するブランドとして一世を風靡し、近年はダッドスニーカーブームで再び人気に火が付いたフィラ(FILA)。
ぽってりとした厚底スニーカーは、多くの若者の足元を彩りました。
しかし、ブームが落ち着いた今、一部からはフィラのスニーカーはダサい、もう時代遅れでは?という声も聞かれるようです。
そこでこの記事では、フィラのスニーカーがダサいと言われる理由をSNSやYouTubeでの評判をもとに深掘りし、おすすめできる人・できない人を解説します。
フィラのスニーカーが欲しいけど、もしかしてダサい?と不安に感じている人は、ぜひ参考にしてください。
フィラとは?
フィラは、1911年にイタリアのビエラ地方でフィラ兄弟が創業したニット素材工場がルーツのスポーツブランドです 。
もともとは下着などを製造していましたが、1970年代にスポーツウェアの分野へ進出 。
当時、白一色が当たり前だったテニスウェアに色を取り入れたデザインは、テニス界に衝撃を与え、フィラの名前を世界に広めるきっかけとなりました 。
80年代から90年代には、スポーツシーンだけでなく、ヒップホップアーティストらが愛用したことでストリートファッションのアイコンに 。
そして2010年代後半、90年代ファッションとダッドスニーカーのブームが到来すると、フィラのディスラプター2をはじめとする厚底スニーカーが再評価され、爆発的な人気を得ました 。
フィラは単なるスポーツブランドではなく、時代のカルチャーと共に歩んできた歴史あるブランドと言えるでしょう。
フィラのスニーカーがダサいと言われている理由
一時代を築いたフィラのスニーカーですが、なぜダサいという評価が生まれてしまったのでしょうか。
その背景には、ファッションの流行サイクルや、フィラ特有のデザインが関係しているようです。
90年代リバイバルブームの落ち着きによる時代遅れ感
フィラのスニーカーがダサいと言われる一番の理由は、人気を再燃させた90年代リバイバルやダッドスニーカーのブームがピークを過ぎたことにあるようです。
ファッションのトレンドには波があり、爆発的に流行したアイテムほど、ブームが去った後には一昔前の流行、時代遅れという印象を持たれやすくなります。
特にディスラプター2のような象徴的なモデルは、街中で履いている人をあまりにも多く見かけたため、トレンドに敏感な層からは、あのブームはもう終わったと見なされてしまうのかもしれません。
これはアイテム自体の良し悪しというより、流行の波が引いたことによる反動なのでしょう。多くの人が履いていたからこそ、今履いていると、まだ履いているんだ、という少し野暮ったいイメージに繋がってしまう可能性があります。
特有のボリューム感が野暮ったい印象を与える可能性
フィラのスニーカーの魅力である、厚くボリュームのあるソールと丸みを帯びたシルエット。
これが一部からは、野暮ったい、足元だけが浮いて見えるという意見も聞かれます。
特に、普段からシンプルでミニマルなファッションを好む人にとっては、このごつめのデザインが悪目立ちしてしまい、コーディネート全体のバランスを崩す原因になりかねません 。
SNSの口コミでも、足が大きく見えちゃう、といった声が見られ、その存在感の強さが裏目に出てしまうこともあるようです 。
この独特のボリューム感は、履く人のスタイルや合わせる服をある程度選ぶため、うまく馴染まないとセンスがないという印象を与えてしまうのかもしれません。
一時期の流行による着用者の多さが量産型で恥ずかしいという意見
爆発的な人気を博した結果、街にはフィラのスニーカーを履く人が溢れました。
この、みんなが履いている、という状況が、個性を重視する人たちから、量産型で恥ずかしい、というネガティブな評価を生む一因となっています。
特に流行のピーク時には、ファッションにあまり関心がない層まで含めて多くの人が着用していたため、流行に乗っているだけ、というイメージが定着してしまいました。
トレンドが落ち着いた今、そのイメージを引きずったまま着用していると、かえって周りと同じで没個性的と感じられてしまうリスクがあります。
自分だけのスタイルを確立したい人にとって、あまりにも普及しすぎたアイテムは、時に恥ずかしいと感じる対象になり得るのです。
フィラの評判・口コミ
ここでは、SNSや通販サイトで見られるフィラのスニーカーに関するリアルな評判・口コミを、良い点と悪い点に分けてご紹介します。
良い口コミ
- 見た目はゴツいのに、驚くほど軽くて歩きやすい
- 厚底ソールのおかげで、自然に身長が盛れてスタイルが良く見える
- コロンとしたフォルムが個性的でとにかく可愛い
- クッション性が高く、長時間履いても足が疲れにくい
- カジュアルから韓国ファッションまで、意外とどんな服にも合わせやすい
悪い口コミ
- サイズ感が独特で、普段のサイズより0.5cmから1.5cm上げないとキツい
- 足の横幅が広い人には、つま先部分が狭く感じる可能性がある
- ボリュームがあるデザインなので、足が大きく見えてしまうことがある
- 履き始めは素材が硬く感じ、慣れるまで靴擦れすることがある
- モデルによっては通気性が悪く、足が蒸れやすいと感じる
フィラのスニーカーがおすすめな人
ダサいという意見がある一方で、フィラのスニーカーがファッションアイテムとして強力な武器になる人もいるようです。
ここでは、フィラのスニーカーが特におすすめな人を3つのポイントでわけてみました。
手軽にトレンドのY2K・韓国ファッションを取り入れたい人
フィラのスニーカーは、今も根強い人気を誇るY2Kファッションや韓国ストリートファッションと非常に相性が良いアイテムです 。
これらのスタイルにおいて、ボリュームのあるダッドスニーカーは定番であり、決して時代遅れではありません。
むしろ、コーディネートの完成度を高めるための必須アイテムとさえ言えます。
ルーズなスウェットパンツやカーゴパンツ、ミニスカートなどに合わせるだけで、手軽にトレンド感のあるスタイリングが完成するでしょう。
スタイルアップ効果を重視する人
フィラのスニーカーの多くは、厚底のプラットフォームソールを採用しており、履くだけで自然に身長を高く見せ、脚長効果が期待できます 。
ヒールは苦手だけれどスタイルアップはしたい、という人にとって、歩きやすさとスタイルアップを両立できるフィラのスニーカーは最適な選択肢かもしれません。
身長が盛れるのが嬉しいという口コミは非常に多く、その効果は多くのユーザーが実感しています 。
存在感のあるスニーカーでコーディネートにアクセントを加えたい人
普段の服装がTシャツにデニムといったシンプルなものが多い人にとって、フィラの個性的なデザインはコーディネートの絶好のアクセントになります 。
足元にボリュームとデザイン性のあるスニーカーを持ってくることで、シンプルな服装でも一気におしゃれな雰囲気を演出できます。
靴を主役にしたコーディネートを楽しみたい人や、いつものスタイルに少し変化を加えたいと考えている人には、フィラのスニーカーが持つ存在感が強力な味方となるでしょう。
フィラのスニーカーがおすすめできない人
どんなブランドでも、合わないと思う人は一定数存在します。
フィラをおすすめできない人は以下のような人です。
足元をすっきりと見せたいミニマルなスタイルの人
フィラの人気モデルが持つボリューム感や装飾的なデザインは、ミニマルなスタイルとは対極にあります。
服装全体をクリーンで洗練された印象にまとめたい人や、足元をすっきりとシャープに見せたい人には、フィラのチャンキーなシルエットは不向きかもしれません。
無理に取り入れると、足元だけが悪目立ちし、全体の調和を乱してしまう可能性があります。
足の幅が広い、または試着なしで購入を考えている人
口コミで最も多く指摘されているのが、フィラのスニーカーの独特なサイズ感です 。
特に、つま先にかけて細くなるデザインのモデルが多く、足幅が広い人は普段のサイズでは窮屈に感じることが多いようです 。
ワンサイズ大きめが良かった、1.5cmアップでちょうどだった、という声が多数見られるため、試着せずにオンラインで購入するのはリスクが高いと言えます。
足幅に自信がない人や、サイズ選びで失敗したくない人は、必ず店舗で試着することをおすすめします。
流行の最先端を常に追いかけたい人
前述の通り、ダッドスニーカーのブームはすでにピークを過ぎ、ファッションのトレンドは次のステージへと移りつつあります。
そのため、常に流行の最前線にいたい、誰よりも新しいスタイルを取り入れたいというファッション感度の高い人にとっては、フィラのスニーカーはもはや選択肢に入らないかもしれません。
トレンドの消費サイクルを理解し、常に今を追い求める人には、フィラのスニーカーは少し物足りなく感じられるでしょう。
フィラのおすすめポイント
ここで、フィラの魅力を確認しておきましょう。
おすすめポイントは3つです。
見た目を裏切る快適な履き心地と軽量性
こんなにゴツいのに、持ってみると驚くほど軽い、というのはフィラのスニーカーでよく聞かれる感想です 。
見た目のボリューム感からは想像もつかない軽量性を実現しており、厚底でありながら安定感のあるソールと優れたクッション性で、長時間の歩行でも疲れにくいのが特徴です 。
デザイン性だけでなく、スニーカーとしての基本的な機能である歩きやすさがしっかりと確保されている点は、大きな魅力です。
コストパフォーマンスの高さ
フィラのスニーカーは、他の人気スポーツブランドの最新モデルや限定モデルと比べて、比較的手に取りやすい価格帯であることも見逃せないポイントです 。
1万円前後で購入できるモデルが多く、デザイン性と履き心地を考えれば、非常にコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう 。
トレンド感のあるスニーカーを気軽に試してみたいという人にとって、この価格設定は大きな後押しになるはずです。
豊富なデザインとカラーバリエーション
フィラといえば白いディスラプター2、というイメージが強いかもしれませんが、実際には非常に多くのモデルとカラーバリエーションが存在します 。
量産型は避けたいという人でも、定番モデルの別カラーや、少しマイナーなモデルを選ぶことで、他人と被ることを避けつつフィラの世界観を楽しむことが可能です。
様々なブランドとのコラボレーションモデルも頻繁にリリースされており、選択肢の幅広さは大きな強みです 。
フィラのおすすめアイテム
ここでは、数あるフィラのスニーカーの中から、特におすすめの代表的なモデルを3つご紹介します。
【定番】DISRUPTOR 2
フィラ人気を再燃させた立役者であり、ブランドのアイコン的存在がディスラプター2です 。
90年代のトレーニングシューズをベースにしたデザインで、ギザギザとした特徴的なシャークソールが強烈なインパクトを放ちます 。
ダッドスニーカーの入門編として、またそのスタイルを象徴する一足として、今なお多くのファンに愛され続けている定番モデルです 。
【次世代】RAY TRACER
ディスラプター2の次に続くモデルとして人気なのがレイトレイサーです 。
トレイルランニングやアウトドアの要素を取り入れたデザインで、複雑にパーツがレイヤードされたアッパーが特徴 。
ディスラプター2よりも少しハイテク感があり、よりこなれた印象を与えます。
ボリューム感はありつつも、少し違った雰囲気のダッドスニーカーを探している人におすすめです。
【個性派】BARRICADE XT 97
より強い個性と90年代の雰囲気を求めるならバリケード XT 97が最適です 。
最大の特徴は、サイドパネルを横断するように大胆に配置されたFILAのロゴデザイン 。
この独特なデザインは、他のスニーカーにはない圧倒的な存在感を放ちます。
ストリートでの注目度も高く、履くだけでコーディネートの主役になる一足です。
まとめ
フィラのスニーカーがダサいと言われる背景には、一大ブームの終焉と、その個性的なデザインが持つ両面性があるようです。
トレンドの移り変わりによって時代遅れと見なされる側面がある一方で、そのボリューム感やレトロな雰囲気は、Y2Kや韓国ファッションといった特定のスタイルでは今なお強力な武器となります。
大切なのは、見た目の重厚さとは裏腹に軽量で快適な履き心地を備えている点と、独特のサイズ感に注意が必要であるという点を理解することでしょう。
もしあなたが、トレンドの最先端を追うことよりも、自分の好きなスタイルを確立すること、そしてスタイルアップ効果や快適な履き心地を重視するのであれば、フィラのスニーカーは依然として魅力的な選択肢です。
購入を検討する際は、この記事で解説したポイントを参考に、ぜひ一度店舗で試着してみてください。
周りの評価に流されず、自分のスタイルに合うかどうかを見極めることが、最も後悔のない買い物に繋がるはずです。



