エストネーションは、洗練された大人のためのセレクトショップとして知られています。
上質なオリジナルアイテムから国内外のハイブランドまで幅広く取り揃え、多くのファッション好きから支持を集めています。
しかし、一部ではエストネーションはダサい、時代遅れではないか、といった声が聞かれることもあります。
そこで本記事では、エストネーションがダサいと言われる理由をSNSやYouTubeの口コミを基に深掘りし、本当におすすめできる人・できない人を解説します。
エストネーションの服が欲しいけど、もしかしてダサい?と不安に感じている人は、ぜひ参考にしてください。
エストネーションとは?
エストネーションは、株式会社サザビーリーグのグループ会社が運営する、日本の高級セレクトショップです 。
2001年に東京・有楽町に1号店をオープンして以来、大人がオンやオフで本当に着たい服を楽しみながらショッピングできる、大人のためのストアをコンセプトに掲げています 。
名前の由来は「東の国(East Nation)」で、東京発信のファッションを通じて、変化し続ける東京のエネルギーを表現するという想いが込められています 。
主なターゲット層は30代から40代のファッション感度の高い男女です。
オリジナルブランドを中心に、ジル・サンダーやマルニ、ザ・ロウといった世界的なデザイナーズブランドまで幅広くセレクトしています 。
アパレルだけでなく、コスメやフレグランス、生花などのライフスタイル雑貨も取り扱い、物質的な豊かさだけでなく心まで満たすライフスタイルを提案しています 。
エストネーションがダサいと言われている理由
上質で洗練されたイメージを持つエストネーションですが、なぜ一部でダサいという評価を受けてしまうのでしょうか。
その背景には、ブランド特有の価格設定やデザインの方向性、そしてセレクトショップとしての在り方が関係しているようです。
価格が高いわりに普通だから
エストネーションがダサいと言われる理由の一つに、価格とデザインのバランスが挙げられます。
ラグジュアリーストアという位置づけのため、オリジナルブランドのTシャツでも1万円前後からと、全体的に高価格帯です 。
この価格帯だと、消費者はデザインや品質に特別なものを期待します。
しかし、オリジナル商品に関しては、デザインがベーシックでコンサバティブだと感じる人がいるようです。
品質は高いと評価されていますが 、デザイン自体に価格ほどの価値を見出せない場合、高いだけで普通、という印象につながってしまいます。
この価格と価値のミスマッチが、センスがないという否定的な評価の一因となっているのかもしれません。
これは、利益率の高いオリジナル商品を強化するというビジネス戦略が、結果的に一部の消費者からネガティブな評価を生むという、セレクトショップ特有のジレンマとも言えます 。
デザインがコンサバで地味だから
エストネーションのスタイルは、上品、きれいめ、知的といった言葉で表現されることが多く、ビジネスシーンで活躍する大人からの信頼が厚いブランドです 。
実際に、エグゼクティブな女性に向けたラインも展開しており、品格のある端正なスタイルが中心です 。
このコンサバでエレガントなスタイルは、TPOを重視する30代以上のビジネスパーソンや、流行に左右されない普遍的な価値を求める層には大きな魅力です。
しかし、最先端のトレンドや個性的な自己表現を重視する層から見ると、このスタイルは違って見えます。
彼らにとって、エストネーションの上品さは地味に、コンサバは野暮ったい、あるいは時代遅れに感じられる可能性があります。
つまり、ダサいという評価は、品質の良し悪しではなく、ファッションに求める価値観の違いから生まれているのです。
創業当時からの顧客が60代、70代になっても安心して買い物ができる店でありたいという姿勢は 、ブランドの懐の深さを示す一方で、若い世代やトレンドに敏感な層からは、自分たちのためのブランドではないと判断される原因にもなっています。
オリジナル商品が増えて個性がなくなったから
元々、セレクトショップの魅力は、バイヤーが世界中から選び抜いたユニークなアイテムに出会える点にありました。
エストネーションも、その鋭い審美眼で多くのファッション好きを魅了してきました。
しかし、元従業員と思われる口コミによると、近年は利益率を重視するあまり、セレクトブランドの取り扱いが減り、自社のオリジナル商品が増えているとの指摘があります 。
これにより、かつてセレクトブランドを目当てに来店していた顧客が離れていっているというのです。
これはエストネーションに限った話ではなく、多くのセレクトショップでオリジナル商品の比率が7〜8割を占めるという業界全体の傾向でもあります 。
ビジネスとしては合理的ですが、消費者から見れば、どのショップも似たような品揃えに見え、個性がなくなっていると感じられます 。
ファッション感度の高い層にとって、セレクトショップの価値は未知の素晴らしいブランドを教えてくれる場所であることでした。
オリジナル商品の比率が増え、そのデザインが突出してユニークでない限り、ブランドのアイデンティティは薄れてしまいます。
このかつての鋭さが失われたという感覚が、ブランドの魅力が薄れたと捉えられ、ダサいという評価につながっているのかもしれません。
エストネーションの評判・口コミ
SNSやレビューサイトで見られるエストネーションの評判や口コミを、良い点と悪い点に分けてご紹介します。
良い口コミ
・オリジナル商品は上質な素材が使われていて、シルエットが美しく着心地も抜群
・六本木ヒルズ店をはじめ、店舗空間が広々としていて洗練されており、優雅な気分で買い物ができる
・洋服だけでなく、ギフトに最適なフレグランスや雑貨の品揃えが豊富で見ているだけでも楽しい
・トレンドを適度に取り入れつつも、オフィスにも着ていける上品なデザインの服が見つかる
・国内外の憧れのハイブランドと、質の良いオリジナル商品を一度にチェックできるのが便利
悪い口コミ
・オリジナル商品は品質が良いのは分かるが、デザインに対して価格が高すぎると感じることがある
・全体的にデザインがコンサバティブで、もっとトレンド感や遊び心のある服が欲しい人には物足りない ・以前と比べてセレクトされているブランドが減り、オリジナル商品ばかりが目につくようになった
・良くも悪くも無難なアイテムが多く、ファッションで個性を表現したい人には向いていない ・ターゲットの年齢層が高めに感じられ、若い世代には少し敷居が高いイメージがある
エストネーションがおすすめな人
ここまでの分析を踏まえ、エストネーションが特にフィットするのはどのような人か、3つのポイントでわけてみました。
上質でタイムレスなスタイルを求める30代・40代以上の大人
エストネーションのメインターゲットである30代・40代以上で、流行よりも長く愛用できる上質な服を求めている人に最適です 。
素材や縫製のクオリティにこだわったアイテムが多く、本質的な価値を重視する大人の男女を満足させてくれるでしょう 。
TPOに応じた品格あるファッションが必要なビジネスパーソン
仕事柄、きちんとした服装が求められるビジネスパーソンにとって、エストネーションは頼れる存在です。
上品でコンサバティブなデザインは、オフィスや会食など、様々な場面で求められる品格と信頼感を演出してくれます 。
特に、働く女性のために作られた「ESTNATION THE FIRST」ラインは、まさにそうしたニーズに応えるコレクションです 。
セレクトとオリジナルをバランス良く楽しみたい人
特定のブランドへの強いこだわりはなく、質の良いオリジナル商品と憧れのインポートブランドを一つの場所で効率よく見て回りたいという人にもおすすめです。
上質なベーシックアイテムをオリジナルで揃え、バッグや靴などの小物はセレクトされたハイブランドから選ぶ、といった賢いワードローブ作りが可能です 。
エストネーションがおすすめできない人
どんなブランドでも、合わないと思う人は一定数存在します。エストネーションをおすすめできない人は以下のような人です。
最先端のモードやストリートファッションを好む人
エストネーションの洗練されたエレガントな世界観は、最先端のモードファッションやストリートスタイルとは方向性が異なります。
リック・オウエンスやメゾン・マルジェラといったブランドもセレクトされていますが 、ショップ全体の雰囲気はあくまでクラシックでクリーンです。
個性やエッジの効いたスタイルを好む人には、物足りなく感じるでしょう。
コストパフォーマンスを最優先に考える人
エストネーションは、ラグジュアリーな体験と品質を提供するブランドであり、価格の安さを売りにしているわけではありません 。
限られた予算の中で多くのアイテムを揃えたい、といったコストパフォーマンスを最優先に考える人にとっては、価格帯が高すぎると感じる可能性が高いです。
個性的なインポートブランドのみを探している人
まだ誰も知らないような、ニッチで個性的なインポートブランドを発掘したい、というファッション通の人には、現在のエストネーションは少し物足りないかもしれません。
オリジナル商品の比率が増えているという指摘もあり 、かつてのような尖ったセレクトを期待すると、少しがっかりする可能性があります。
エストネーションのおすすめポイント
ここで、エストネーションの魅力を確認しておきましょう。おすすめポイントは3つです。
オリジナル商品の品質と洗練されたデザイン
高い、普通といった声もありますが、エストネーションのオリジナル商品は、素材の良さ、着心地、そして美しいシルエットに定評があります 。
奇をてらったデザインではなく、細部にまでこだわって作られたベーシックアイテムは、大人のワードローブの確かな土台となります。
国内外のハイブランドを一度に比較検討できる品揃え
ボッテガ・ヴェネタ、ザ・ロウ、サカイなど、国内外のトップブランドが一堂に会している点は、依然として大きな魅力です 。
複数の店舗を回ることなく、様々なハイブランドのアイテムを実際に手に取り比較検討できるのは、忙しい大人にとって非常に価値のある体験です。
アパレルに留まらない、ライフスタイル全体の提案力
エストネーションの魅力は洋服だけではありません。
ニコライ・バーグマンのフラワーアレンジメントや、厳選されたフレグランス、コスメなどが洗練された空間に並びます 。
暮らし全体を豊かに彩るという美意識が感じられ、自分へのご褒美や大切な人へのギフトを探す場所としても最適です。
エストネーションのおすすめアイテム
初めてエストネーションで買い物をする人や、何を買うべきか迷っている人に向けて、特におすすめしたいアイテムを3つピックアップしました。
品格と着心地を両立するセットアップ
ビジネスシーンでの信頼感を高めてくれるセットアップは、エストネーションが得意とするアイテムの一つです。
特にエグゼクティブ層をターゲットにした「THE FIRST」ラインのセットアップは、上質な素材とシャープなカッティングが際立ち、着るだけで自信を与えてくれます 。
一枚で様になる上質な素材のワンピース
エストネーションのワンピースは常に人気が高く、ブランドを象徴するアイテムと言えます 。
美しいドレープを生む上質な生地や、体型をきれいに見せる計算されたシルエットが特徴で、一枚でコーディネートが完成します。
ギフトにも最適なフレグランスやライフスタイル雑貨
洋服の価格帯に少し躊躇してしまう人は、まずフレグランスや雑貨からエストネーションの世界観に触れてみるのがおすすめです。
国内外からセレクトされた香りのアイテムや、デザイン性の高いホームグッズは、日々の生活に彩りを加えてくれます 。
まとめ
エストネーションが一部でダサいと言われるのは、品質が低いからではありません。
そのコンサバティブで高価格帯というスタイルが、トレンドやコストパフォーマンスを重視する層の価値観と合わないために生じる、相対的な評価のようです。
ブランドの核となるのは、あくまで上質でタイムレスなスタイルを求める大人の男女です。
そうしたターゲット層にとっては、品格のあるデザイン、信頼できる品質、そして洗練された買い物体験を提供する、非常に魅力的なショップであり続けています。
最終的にエストネーションが自分に合うかどうかは、個人のファッションスタイルや価値観次第です。
この記事で解説した多角的な視点を参考に、自分にとって本当に価値のある選択をしてください。