スペイン・マヨルカ島で生まれたシューズブランド、カンペール。
その独創的なデザインと快適な履き心地で、世界中にたくさんのファンがいます。
でも、その個性的なスタイルがゆえに、一部では「カンペールはダサい」という声もあるようです。
そこでこの記事では、カンペールがダサいと言われる理由と、おすすめできる人・できない人を解説します。
「カンペールが欲しいけど、もしかしてダサい?」と不安な人はぜひ参考にしてください。
カンペールとは?
カンペール(CAMPER)は、1975年にスペインのマヨルカ島で生まれたシューズブランドです 。
その歴史は古く、もとをたどれば創設者の祖父が1877年に開いた靴工房に行き着きます 。
140年以上も受け継がれてきた伝統的な靴作りの技術と、地中海の自然や文化からヒントを得た新しいデザインが魅力です 。
ブランド名の「カンペール」は、マヨルカ島の言葉で「農夫」という意味 。
ここには、ブランドのルーツである素朴で実直なものづくりへの想いが込められています 。
そんなカンペールのものづくりを象徴するのが、「Walk, Don’t Run.(歩こう。走らず、ゆっくりと。)」というブランドの合言葉です 。
これはただのキャッチコピーではなく、忙しい日常から少し離れて、一歩一歩を楽しみながら人生を歩むという、地中海らしいライフスタイルそのものを表しています。
この考え方はデザインにも強く影響していて、見た目の美しさだけでなく、あくまで「歩く」ための快適さを大切にした、リラックス感のある独創的なシューズを生み出しているのです 。
カンペールがダサいと言われている理由
多くのファンに愛されるカンペールですが、一部では「ダサい」「野暮ったい」と言われることもあるようです。
それはどんな理由からでしょうか?
独特すぎる丸みを帯びたフォルムが子供っぽく見える
カンペールが「ダサい」と言われる理由としてよく挙げられるのが、その特徴的な丸っこいフォルムです。
特にアイコンモデルの「Peu(ペウ)」は、人の足の形に沿ってデザインされているので、つま先が広くて全体的にぽってりとしたシルエットをしています 。
この形は、愛用者の間では「コッペパンみたい」と親しまれていて、足の指を締め付けず、とても快適な履き心地なんです 。
ただ、ファッションの世界では、シュッとした細身のシルエットの方が「おしゃれ」「スタイリッシュ」と見られることも多いですよね。
そんな見方に慣れていると、足の健康を一番に考えたカンペールの自然なフォルムは、少し垢抜けなくて「子供っぽい」とか「野暮ったい」と感じてしまうのかもしれません。
日本では見慣れない独特の色使いが合わせにくい
カンペールの靴は、色使いもとても個性的です。
例えば、グレーの靴にレンガ色のソールを合わせたり、普通のネイビーとはちょっと違う青色の靴紐を使っていたり 。
日本のブランドではあまり見かけないような、大胆な色の組み合わせが特徴です。
これは、ブランドが生まれた地中海の、明るく陽気な雰囲気を反映した遊び心あふれるデザインなのです 。
特に「TWINS(ツインズ)」というシリーズは、左右のデザインが違うのがコンセプト 。
片足ずつ色が違ったり、対になるデザインだったりと、かなりユニークです 。
でも、全体のバランスや統一感を大切にする日本のファッションの中では、こうしたデザインは「コーディネートが難しい」「センスがない」と思われてしまうことも。
この独特な色使いをおしゃれに履きこなすのは少し難易度が高く、そのせいで「合わせにくい」「ダサい」という声につながっているようです。
コーディネートが難しい個性的なボリュームソール
最近は厚底やボリュームのあるソールのスニーカーが流行っていますが、カンペールのものは少し違います。
例えば「PIX(ピクス)」シリーズは、クラシックな革靴のような見た目に、ゴツゴツとした立体的なソールを組み合わせています 。
このデザインは、よくある「ダッドスニーカー」や「厚底シューズ」とは一味違う、独特の雰囲気があります。
ただ、その個性が強いために、どんな服に合わせるかが難しいという面も。
きれいめな服装に合わせると足元だけが目立ってしまったり、カジュアルすぎるとバランスが悪く見えたりと、コーディネートを間違えるとチグハグな印象になりかねません。
このような、どのジャンルにも当てはまらないデザインが、一部の人には「時代遅れ」や「奇抜すぎる」と見えてしまうのかもしれません。
カンペールの評判・口コミ
実際にカンペールを履いている人は、どう感じているのでしょうか?
ネットで見つけた良い口コミと悪い口コミをまとめてみました。
良い口コミ
- とにかく革が柔らかくて、初めて履いた日から足に馴染む感じが最高
- 見た目はしっかりしてるのにすごく軽くて、長時間歩いても疲れない
- 足の幅が広かったり甲が高かったりしても、楽に履けるモデルが多い
- 他の人と被らない個性的なデザインがおしゃれ
- とても丈夫で長持ちする。手入れすれば5年以上履けることも
悪い口コミ
- モデルによっては革が硬くて、慣れるまで靴擦れした
- パーツの取り付け位置が左右で微妙にずれているなど、作りの雑さを感じることがある
- 公式オンラインストアで買ったら、中古品みたいな汚れた商品が届いた
- ソールが薄いモデルは、地面の感触が伝わりすぎて逆に疲れる
- モデルによってサイズ感が全然違うから、試着しないと買うのが難しい
カンペールがおすすめな人
では、カンペールはどんな人に向いているのでしょうか?
流行よりも足の快適性を最優先する人
カンペールの靴は、何よりも「快適に歩くこと」を考えて作られています 。
足の形に沿ったデザインや、柔らかくて上質な革、そして驚くほどの軽さは、多くの口コミでも高く評価されています 。
もしあなたが、流行を追いかけることよりも、一日中ストレスなく過ごせる履き心地の良さを一番に考えるなら、カンペールは最高の選択肢になるはずです。
他の人とは違う個性的なファッションを楽しみたい人
「みんなと同じものはつまらない」と感じる人にとって、カンペールの個性的なデザインはとても魅力的でしょう 。
独特のフォルムや色使いは、一目見ただけでカンペールだとわかる存在感があります。
特に左右非対称の「TWINS」シリーズは、コーディネートの主役にもなってくれます 。
ありふれたデザインに飽きてしまった、自分らしいおしゃれを楽しみたい人にぴったりです。
長く愛用できるサステナブルな一足を求める人
カンペールは、「A Little Better, Never Perfect.(少しずつより良く、でも完成はしない)」という考えのもと、環境に配慮したものづくりにも力を入れています 。
リサイクル素材を使ったり、丈夫で長く使える製品を作ったりしているのは、その姿勢の表れです 。
すぐに買い替えるのではなく、一つのものを大切に長く使いたい。
そんな考えを持つ人にとって、カンペールのものづくりの精神はきっと共感できるはずです。
カンペールがおすすめできない人
一方で、カンペールの靴が合わない人もいるかもしれません。
ミニマルでシャープなデザインを好む人
もしあなたの好みが、つま先の尖ったシャープな革靴や、無駄のないシンプルなスニーカーなら、カンペールのデザインは少し違うと感じるかもしれません。
カンペールの靴の基本は、有機的で丸みを帯びたフォルムです 。
そのため、直線的でスタイリッシュなデザインを求める人にとっては、カンペールの靴は少し野暮ったく見えてしまう可能性があります。
服や靴のコーディネートに統一感を求める人
カンペールの靴は、その個性的なデザインから、コーディネートの中で良くも悪くも目立ちます 。
そのため、靴は全体のバランスを整える脇役であってほしい、と考える人にはあまり向いていないかもしれません。
カンペールの靴を履くということは、その靴が持つちょっとした違和感や遊び心を楽しむことでもあります。
計算され尽くした統一感のあるスタイルが好きな人にとっては、その「ズレ」が気になってしまうかもしれません。
製品の細かな作りの粗さが気になってしまう人
口コミにもあったように、カンペールの製品には、縫い目が少しずれていたり、パーツの付き方が左右で違ったりと、細かい部分で作りが粗いと感じられることがあるようです 。
これを海外製品ならではの「味」と捉えることもできますが、日本の製品のような完璧な仕上がりを求める人にとっては、少し気になる点かもしれません。
隅々まで丁寧に作られた製品でないと満足できない、という人は、購入前によく確認した方が良さそうです。
カンペールのおすすめポイント
カンペールの魅力はたくさんありますが、特におすすめしたいポイントを3つ紹介します。
職人技と遊び心が融合した唯一無二のデザイン性
カンペールのデザインは、ただ変わっているだけではありません。
140年以上の靴作りの歴史に支えられた確かな技術と、地中海文化から生まれた自由な遊び心が見事に合わさっています 。
足の構造を知り尽くしているからこそ生まれる美しい曲線や、「靴は左右対称」という常識を覆した「TWINS」のようなアイデアは、まさに履けるアートです 。
他にはない、物語のあるデザインが好きな人にはたまりません。
足の形に寄り添う、卓越した履き心地
多くの愛用者が絶賛するのが、その抜群の履き心地です 。
カンペールは、デザインの段階から足の健康と快適さを一番に考えています 。
厳選された柔らかい革、足の動きを邪魔しない作り、そして驚くほどの軽さは、まるで自分の足のためだけに作られたかのようなフィット感を生み出します 。
一度この快適さを知ってしまうと、もう他の靴には戻れないかもしれません。
地球環境に配慮したサステナブルなものづくり
最近では、企業が環境に配慮しているかどうかも、商品を選ぶ上で大切な基準になっていますよね。
カンペールは、その点でも先進的な取り組みをしています 。
リサイクル素材を積極的に使ったり、製造過程でゴミが出ないようなモデルを開発したりと、具体的な行動で地球への配慮を示しています 。
カンペールの一足を選ぶことは、より良い未来を応援することにもつながるのです。
カンペールのおすすめアイテム
たくさんのモデルがあるカンペールの中から、ブランドを代表する3つのアイテムを紹介します。
ブランドの象徴「Peu (ペウ)」
「Peu(ペウ)」は、カンペールの故郷マヨルカ島の言葉で「足」という意味 。
その名の通り、人の足の自然な形からヒントを得た、幅広で丸みのあるデザインが特徴です。
このユニークな形が、足の指を締め付けず、最高のリラックス感を提供してくれます。
また、ゴムでできた伸縮性のある靴紐は、いちいち結び直す必要がなく、スリッポンのようにサッと履けるのも便利なポイントです 。
カンペールの考え方を最もシンプルに表現した、まさにブランドの顔と言える一足です。
遊び心あふれる「TWINS (ツインズ)」
1988年、「靴は左右対称じゃなきゃいけないの?」という常識への挑戦から生まれたのが「TWINS(ツインズ)」シリーズです 。
左右で色やデザインが違うアシンメトリーなデザインが特徴で、二つが揃って初めて一つのペアになる、というユニークなコンセプトを持っています 。
一見するとバラバラに見えますが、実は計算されたデザインで不思議とまとまりがあり、履くだけで毎日が少し楽しくなるような靴です。
ファッションで自分らしさを表現したい人にぴったりのシリーズです。
都会的なハイブリッドシューズ「PIX (ピクス)」
「PIX(ピクス)」は、クラシックな見た目のアッパーに、スポーティーで未来的なソールを組み合わせた、まさにハイブリッドな一足です 。
一番の特徴は、垂直に溝が入った立体的でボリュームのあるソール。
このソールは見た目に反してとても軽く、歩きやすさと安定感も抜群です 。
中にはクッション性の高いインソールが入っていたりと、快適な履き心地にもこだわっています 。
伝統と革新をミックスした、都会的で少しモードなスタイルが好きな人におすすめです。
まとめ
カンペールが「ダサい」と言われることがあるのは、実はブランドが最も大切にしている「快適さへのこだわり」や「常識にとらわれない遊び心」といった、最大の魅力が理由でした。
その強い個性は、流行に流されない独自のスタイルを確立している一方で、シャープさや統一感を重視するファッションとは少し違うため、一部で否定的な意見も生まれているようです。
結局のところ、カンペールを選ぶかどうかは、あなたが靴に何を求めるか次第。
もし、流行りの形よりも自分の足が喜ぶ快適さを、無難なデザインよりも自分らしさを表現できる個性を大切にしたいなら、カンペールは「ダサい」どころか、最高のパートナーになってくれるはずです。