柔らかい雰囲気で、どんな服にも合わせやすそうなベージュのリュック。ナチュラルな可愛らしさがあって、お店で見かけるとつい手に取ってしまいたくなりますよね。でも、ネットで検索してみると「ベージュのリュックはダサい」なんて言葉が出てきて、買うのをためらってしまうことはありませんか。
せっかく気に入って買ったのに、周りから「センスがない」と思われたらショックです。そこで本記事では、なぜベージュのリュックがダサいと言われてしまうのか、その理由を包み隠さず解説します。また、どんな人ならおしゃれに使いこなせるのか、逆におすすめできないのはどんな人なのかも正直にお伝えします。
「ベージュのリュックが欲しいけれど、失敗したくない」と迷っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
ベージュのリュックとは?
ベージュのリュックとは、その名の通りベージュ色を基調としたバックパックのことです。黒やネイビーといった定番色に比べて、見た目が重たくならず、女性らしく優しい印象を与えられるのが特徴です。
春夏の明るい色の服にはもちろん、秋冬の暗くなりがちなコートスタイルに抜け感を出すアイテムとしても人気があります。素材もナイロンからキャンバス、レザー調のものまで幅広く展開されており、普段使いから通勤、マザーズバッグとしてまで、多くのシーンで愛用されている定番アイテムのひとつです。
ベージュのリュックがダサいと言われている理由
それほど定番のアイテムなのに、なぜ一部では「ダサい」「野暮ったい」と言われてしまうのでしょうか。SNSや口コミを徹底的に調べてみると、単なる好みの問題ではなく、ベージュという色特有の難しさや、流行の移り変わりが関係していることがわかってきました。ここでは、その具体的な理由を掘り下げてみます。
肌の色と同化してメリハリがなくなる
一番大きな理由は、日本人の肌色との相性です。ベージュは肌の色に近いヌーディーカラーなので、薄着になる季節や、ベージュ系の服と合わせたときに、背中とリュックの境界線がぼやけてしまうことがあります。
遠目で見ると、まるで何も背負っていないかのように見えたり、逆に背中全体がのっぺりと膨張して見えたりします。ファッションはメリハリが大事ですが、ベージュのリュックはそのメリハリを消してしまいやすく、全体がぼんやりとした「締まりのない印象」になりがちです。これが「野暮ったい」「おばさんくさい」と言われてしまう大きな原因のようです。
ナイロン素材だと安っぽく見えやすい
素材選びも重要なポイントです。ベージュは明るい色なので、素材の質感がダイレクトに伝わります。特に安価なナイロン素材の場合、独特のテカテカした光沢が悪目立ちしてしまい、「ビニール袋」や「エコバッグ」のようなチープな印象を与えてしまうことがあります。
黒などの濃い色なら素材の安さはある程度ごまかせますが、ベージュだとそうはいきません。光の当たり方によっては、数千円のリュックでも数百円の安物に見えてしまうことがあり、それが「安っぽい」「大人が持つには恥ずかしい」という評価につながっているのです。
汚れが目立って生活感が出てしまう
これは見た目のデザインというよりは、使っている状態に対する評価ですが、ベージュはとにかく汚れが目立ちます。
リュックの底の黒ずみや、持ち手の汚れ、雨染みなどが一度つくと、そこだけが浮き上がって見えます。薄汚れたベージュのリュックを背負っていると、どうしても「使い古された生活感」が出てしまい、おしゃれとは程遠い「所帯じみた」印象になってしまいます。清潔感が損なわれると、どんなに良いコーディネートでも一気に「ダサい」と認定されてしまうリスクがあるのです。
ひと昔前の量産型ファッションに見える
数年前に「淡色女子」や「ラテカラーコーデ」という、全身をベージュやホワイトでまとめるスタイルが大流行しました。そのときにベージュのリュックも爆発的に流行ったのですが、流行が落ち着いた今となっては、当時のままアップデートされていない「時代遅れ」なスタイルに見えてしまうことがあります。
特に、ベージュのリュックにロングスカート、スニーカーという組み合わせは、街中で非常によく見かけるスタイルだったため、「量産型」というレッテルを貼られがちです。「みんなと同じで個性のない人」と思われてしまうことも、おしゃれに敏感な人たちから敬遠される理由のひとつでしょう。
ベージュのリュックの評判・口コミ
では、実際にベージュのリュックを使っている人たちはどう感じているのでしょうか。SNSやレビューサイトにあるリアルな声を、良い意見と悪い意見に分けて整理してみました。
良い口コミ
- 黒いリュックだと重たく見えがちですがベージュだと背中が軽く見えて明るい印象になります
- 手持ちの服が黒やグレーなど暗い色ばかりなので差し色としてちょうど良いです
- マザーズバッグとして使っていますが優しい雰囲気で子供とのお出かけにぴったりです
- 春夏は白いTシャツやブラウスを着ることが多いのでベージュがよく馴染みます
- 汚れが心配でしたが防水スプレーをかけておけば意外と大丈夫でした
悪い口コミ
- デニムをよく履くのですがリュックの背中側にデニムの色が移ってしまい青黒くなって取れません
- ネットで見たときは可愛かったのに実物は色が黄色っぽくて肌着みたいでがっかりしました
- 膨張色だからか背負っていると背中が広く見えて太って見える気がします
- 雨の日に使ったら雨染みができてしまい汚らしくなってしまったので捨てました
- 何にでも合うと思って買ったけれど意外と服の色と合わせるのが難しくて出番がありません
ベージュのリュックがおすすめな人
ここまでの理由を見ると「やめたほうがいいのかな」と不安になるかもしれませんが、決してそんなことはありません。ベージュのリュックをおしゃれに使いこなしている人もたくさんいます。ここでは、どんな人になら自信を持っておすすめできるかをお伝えします。
モノトーンや暗めの服をよく着る人
普段、黒やネイビー、ダークグレーなどの服をよく着る人には、ベージュのリュックは特におすすめです。暗い色の服に黒いリュックを合わせると全体が沈んでしまいますが、ベージュを取り入れることで程よい明るさと抜け感が生まれます。コントラストがはっきりするので、ぼんやりとした印象にならず、洗練された大人のカジュアルスタイルを作ることができます。
きちんと手入れができるマメな人
ベージュのリュック最大の敵は「汚れ」です。定期的に防水スプレーをかけたり、汚れたらすぐに拭き取ったりできるマメな人であれば、きれいな状態をキープして清潔感を保てます。きれいなベージュのリュックは、上品で丁寧な暮らしをしている印象を与えてくれます。ものを大切に扱える人にはぴったりのアイテムです。
柔らかい雰囲気を大切にしたい人
黒やシルバーなどのクールなアイテムよりも、ふんわりとした優しい雰囲気が好きな人にはやはりベージュが似合います。特に子育て中のママや、ナチュラル系のファッションを好む人にとっては、黒いリュックの「道具感」や「重圧感」を消してくれる貴重な存在です。自分の見せたいイメージが「優しさ」や「親しみやすさ」であるなら、ベージュは最強の味方になります。
ベージュのリュックがおすすめできない人
一方で、買ってから後悔してしまう可能性が高い人もいます。もしこれらに当てはまるなら、別の色を検討したほうが幸せになれるかもしれません。
デニムパンツを毎日のように履く人
これは非常に切実な問題です。デニムのインディゴ染料は、摩擦によって簡単に他のものに色移りします。特にリュックは歩くたびに腰や背中とこすれるため、ベージュのリュックだと、背面の接触部分があっという間に青黒く変色してしまいます。
一度ついたデニムの色素はなかなか落ちません。「デニム×リュック」は王道のカジュアルスタイルですが、ベージュを選ぶとメンテナンスが本当に大変です。デニム愛好家の方は、色移りが目立たない黒やチャコールグレーを選ぶのが無難です。
着痩せ効果を狙いたい人
ベージュは膨張色です。実際の大きさよりも物が大きく見えてしまう色です。そのため、背中にコンプレックスがある人や、少しでも華奢に見せたいと思っている人にはおすすめできません。
特に丸みのあるデザインで、パンパンに荷物を詰め込んだベージュのリュックは、背中に大きな亀の甲羅を背負っているように見えてしまい、後ろ姿がどっしりとしてしまいます。すっきり見せたいなら、引き締め効果のある収縮色を選ぶべきです。
ズボラで汚れを気にしない人
リュックを地面に直置きしたり、汚れた手で触ったりすることに抵抗がない人は、ベージュを選ぶとすぐに薄汚れた印象になってしまいます。「カバンなんて道具なんだから気を使いたくない」というタイプの人にとって、ベージュのリュックはストレスの種になりかねません。汚れを気にせずガシガシ使いたいなら、汚れが目立たない色や、汚れを落としやすい素材のものを選びましょう。
ベージュのリュックのおすすめポイント
ここまで厳しいことも言いましたが、それでもベージュのリュックには他に代えがたい魅力があります。その特徴を理解して使えば、コーディネートの強力な武器になります。
黒には出せない「抜け感」が出せる
ファッションにおいて「抜け感」はとても大事です。全身をきっちり決めすぎると隙がなく見えてしまいますが、ベージュのリュックを一点投入するだけで、肩の力が抜けたリラックスした雰囲気を演出できます。
特に冬場、コートやマフラーで重装備になるときに、リュックがベージュだと見た目の重量感が一気に軽減されます。この軽やかさは黒のリュックでは絶対に出せない魅力です。
上品で女性らしい印象になる
リュックというアイテムはどうしてもカジュアルでスポーティーになりがちです。「リュックを背負うと子供っぽくなる」「部活帰りみたいになる」と悩む大人の女性は多いですが、ベージュならその心配がありません。
ベージュには上品さや落ち着きといったイメージがあるため、カジュアルなリュックでもどこかきちんとした印象を残せます。スカートやワンピースといった女性らしいアイテムとも喧嘩せず、自然に馴染んでくれるのはベージュならではのメリットです。
顔色が明るく見える効果も
リュックは顔に近い位置に来るアイテムではありませんが、ショルダーストラップは顔周りにきます。ストラップが明るいベージュだと、レフ板効果とまでは言いませんが、顔周りが暗く沈むのを防いでくれます。黒い太いストラップだと顔周りが厳つく見えてしまうことがありますが、ベージュなら表情も柔らかく見せてくれます。
ベージュのリュックのおすすめアイテム
最後に、もしこれからベージュのリュックを選ぶなら、どんなものを選べば「ダサい」と言われずに済むのか、具体的な選び方のヒントをお伝えします。
マットな質感のレザーや高品質ナイロン
「安っぽさ」を回避するために、素材にはこだわりましょう。テカテカした薄いナイロンは避けて、マットな質感の生地や、フェイクレザー(合皮)のものを選ぶのが正解です。特にレザー調の素材なら、ベージュでも落ち着いた高級感が出て、大人の女性が背負っても違和感がありません。きれいめな服装にも合わせやすく、通勤にも使いやすいです。
黄味が少ない「グレージュ」や「トープ」
「肌着っぽい」「おばさんっぽい」と言われないためには、色の選び方が重要です。黄色っぽいベージュではなく、少しグレーが混ざったような「グレージュ」や、茶色寄りの「トープ」「モカ」といった色味を選んでみてください。
これらのくすみカラーは肌の色と同化しにくく、洗練されたおしゃれな印象を与えます。また、汚れも比較的目立ちにくいので、実用性の面でもおすすめです。
形がしっかりしたスクエア型
丸っこい形のベージュリュックは、どうしても「おむすび」のようなほっこり感が出すぎてしまいます。それを避けるためには、四角いシルエット(スクエア型)や、マチが薄めのすっきりしたデザインを選びましょう。
直線的なラインが入ることで、膨張色のベージュでもシャープに見え、都会的でスタイリッシュな印象になります。PCが入るようなビジネスリュックのデザインも、意外とベージュを選ぶとおしゃれに決まることが多いですよ。
まとめ
ベージュのリュックが「ダサい」と言われてしまうのには、色特有の膨張効果や汚れの目立ちやすさ、素材の質感といった明確な理由がありました。しかし、それは「ベージュのリュックすべてがダメ」という意味ではありません。
大切なのは、自分のファッションスタイルや生活習慣に合っているかどうかを見極めることです。黒っぽい服が多い人や、優しい雰囲気を演出したい人にとっては、これ以上ないほど便利なアイテムになります。逆に、デニム派の人やお手入れが苦手な人には、正直あまりおすすめできません。
もし購入を迷っているなら、黄色味の少ない「グレージュ」を選んだり、テカテカしない素材を選んだりすることで、失敗のリスクはぐっと減らせます。周りの声に振り回されすぎず、あなたが「可愛い!」と思えるものを自信を持って選んでくださいね。


