1980年代にニューヨークで生まれたファーストダウンは、90年代のストリートシーンを代表するダウンジャケットブランドです。
高い機能性と特徴的なデザインで、当時は多くの若者から人気を集めました。
しかし、今になってファーストダウンはダサい、時代遅れだ、という声も一部で聞かれます。
この記事では、ファーストダウンがダサいと言われる理由から、実際の評判や口コミまでを詳しく解説します。
ファーストダウンの購入を考えているけれど、周りの目が気になって迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
FIRST DOWNとは?
FIRST DOWNは、1983年にアメリカのニューヨークで誕生したダウンジャケットブランドです 。
創業者は韓国系移民のヤング・イン・チャン。彼はたった100ドルを手にニューヨークへ渡り、ダウンジャケットで一番になる、という大きな夢を掲げてブランドを立ち上げました 。
80年代のニューヨークは、音楽やストリートカルチャーが盛り上がる一方で、犯罪も多く、緊張感のある時代でした。
そんな厳しい環境と東海岸の厳しい冬を乗り切るため、羽毛がぎっしり詰まったファーストダウンのアウターは、多くの人々に頼りにされる存在だったのです 。
90年代に入ると、その品質の高さと他にはないデザインが、ヒップホップアーティストやNBAプレイヤーなど、当時のカルチャーを象徴する人々の目に留まります。
ノトーリアスB.I.G.やマイケル・ジャクソンといったスターが着たことで、ファーストダウンはストリートファッションのアイコンとしての地位を確立しました 。
特に、ブランドの顔ともいえるバブルジャケットは、今もなお語り継がれる象徴的なアイテムです 。
その後、日本ではしばらく見かける機会が減っていましたが、2018年から日本の会社がブランドを再始動させました 。
今では人気のセレクトショップで取り扱われたり 、ショッピングモールに直営店を出店したりと 、再びファッションシーンで注目を集めています。
FIRST DOWNがダサいと言われている理由
輝かしい歴史を持つファーストダウンですが、なぜダサいと言われてしまうことがあるのでしょうか。
SNSやレビューサイトで見られる声をもとに、その理由を探っていきます。
90年代のデザインが古臭く見えるから
今のファッションでは90年代リバイバルが大きなトレンドになっています。
ファーストダウンは、まさにその90年代ストリートファッションを代表するブランドであり、その本物感が再評価されています 。
しかし、この特徴が逆にアダとなることもあるようです。
トレンドとして90年代ファッションを楽しむ人がいる一方で、当時を知る世代や、もっとシンプルなスタイルが好きな人からは、デザインがただ古臭いものに映ってしまうのです。
口コミの中には、懐かしいけど古臭さも感じる、といった声もあり、レトロな雰囲気が時代遅れという印象につながることがあります 。
ボリュームがありすぎて野暮ったく見えるから
ファーストダウンの代名詞といえば、丸みを帯びたボリューム感のあるシルエットです。
特にバブルダウンジャケットが有名ですね 。
このシルエットがブランドの大きな魅力ですが、同時に野暮ったい印象を与えてしまうこともあるようです。
細身の服やジャストサイズの着こなしに慣れている人からすると、このボリューム感は着膨れして見えたり、コーディネートが難しく感じられたりします 。
SNSなどでは、ボリュームがありすぎて苦手、という意見も見られ、この独特なシルエットが受け入れられるかは、人によるようです。
オーバーサイズが流行っている今でも、ファーストダウンの泡のような膨らみは、うまく着こなさないと、ただサイズが合っていないように見えてしまうのかもしれません。
一昔前に流行ったブランドというイメージがあるから
ファーストダウンは90年代に大流行しましたが、その後、日本での人気は一度落ち着きました。
そして近年、日本の会社によって再始動したという背景があります 。
この空白の期間が、終わったブランド、一昔前のブランド、というイメージにつながっているようです。
ファッションに詳しい人にとっては、この再ブームは魅力的に映るかもしれません。
しかし、一般的な感覚からすると、昔流行ったブランドというイメージが強く、今着るのは少し恥ずかしいと感じる人もいるようです。
常に人気ブランドであり続けるTHE NORTH FACEなどとは違い、一度市場から遠ざかったイメージがあるため、時代遅れでダサい、という評価につながっている側面があります。
FIRST DOWNの評判・口コミ
SNSや通販サイトのレビューから、ファーストダウンのリアルな声を集めてみました。
良い口コミ
- とにかく暖かくて、真冬でもこれ一枚あれば安心
- ダウンの品質や機能性を考えると、値段が手頃でコスパが良い
- 90年代っぽいレトロなデザインが、今見ると逆に新しい
- 軽くて着心地が良く、長時間着ていても疲れない
- 他の人気ブランドほど着ている人が多くないので、人と被りにくい
悪い口コミ
- ボリュームがありすぎて着膨れしてしまい、合わせる服が難しい
- デザインが少し古臭く、時代遅れに見えることがある
- ダウンジャケットに3万円以上は、普段使いには少し高いと感じる
- サイズ感が大きめなので、自分に合うサイズ選びが難しい
- 男女兼用のモデルはサイズ表記が分かりにくい
FIRST DOWNがおすすめな人
これまでの情報を元に、ファーストダウンがどんな人におすすめなのかを3つのポイントでまとめてみました。
90年代のストリートファッションが好きな人
ファーストダウンの魅力は、なんといってもその歴史に裏打ちされた本物のデザインです。
90年代のヒップホップカルチャーやストリートシーンが好きな人にとって、このブランドはただの防寒着以上の特別な意味を持つでしょう 。
当時の空気感をまとったボリュームのあるシルエットや色使いは、今の流行を真似ただけの服にはない魅力があります。
機能性と価格のバランスを重視する人
見た目だけでなく、アウターとしての実用性を大切にする人にもファーストダウンはおすすめです。
多くのモデルで質の良いダウンが使われており、真冬の寒さでも安心の保温性があります 。
さらに、水をはじく加工がされた生地を使うなど、アウトドアブランド顔負けの機能も備えています 。
それでいて、価格は3万円台から4万円台が中心と、同じくらいの機能を持つ他の有名ブランドと比べても手頃です 。
人と被らないダウンジャケットを探している人
冬の街では、同じブランドのダウンジャケットを着ている人をよく見かけます。
みんなと同じ格好はしたくない、自分らしい個性を出したい、と考えている人にとって、ファーストダウンは良い選択肢になります。
特徴的なシルエットと、まだ誰もが着ているわけではないという点が、周りと差がつくポイントです 。
ブランドの背景を知った上で着こなせば、ただの防寒着ではなく、自分のこだわりを表現するアイテムになるはずです。
FIRST DOWNがおすすめできない人
一方で、その個性の強さから、ファーストダウンが合わない人もいます。
自分のファッションスタイルと合っているか、確認してみてください。
シンプルで都会的なスタイルが好きな人
もしあなたの普段の服装が、細身のパンツやシンプルなニット、すっきりしたシルエットのコートが中心なら、ファーストダウンのストリート感やボリュームは合わせにくいかもしれません。
ファーストダウンのデザインは良くも悪くも主張が強いので、きれいめで都会的なスタイルを好む人にとっては、全体のバランスを崩してしまう可能性があります。
着膨れしたくない、タイトな服が好きな人
ファーストダウンの魅力であるボリューム感は、着膨れと隣り合わせです。
すっきりした見た目を大事にしたい、タイトなシルエットでスタイリッシュに見せたい、という人にはあまり向いていないでしょう。
特にブランドの顔であるバブルダウンジャケットは、体のラインを隠し、全体を大きく見せるデザインです 。
スリムな着こなしを最優先する人には、おすすめできません。
ブランドの流行やステータスを重視する人
ファーストダウンの魅力は、昔のカルチャーを背景に持つリバイバル的な側面にあります。
これは、常に最新の流行を発信するブランドや、誰もが知る高級ブランドが持つステータスとは少し違います。
もしあなたが、服を通して流行の最先端にいることや、分かりやすいステータスを示したいのであれば、他のブランドの方が合っているかもしれません。
FIRST DOWNのおすすめポイント
ここで、ファーストダウンの魅力を改めて確認しておきましょう。
おすすめのポイントは3つです。
歴史に裏打ちされた本物のデザイン
ファーストダウンは、ただ90年代風のデザインを真似しているわけではありません。
まさにその時代のストリートカルチャーから生まれ、当時のスターたちに愛された本物です 。
そのデザインには、80年代、90年代のニューヨークの空気感が詰まっています。
流行り廃りだけでなく、カルチャーの一部を身にまとうような満足感を得られるのが、大きな魅力です。
真冬でも安心の保温性と機能性
デザインだけでなく、アウターとしての基本性能がとても高い点も魅力です。
質の良いダウンをたっぷりと使い、厳しい冬の寒さから体を守ってくれます 。
モデルによっては、雨や雪に強い高機能な素材を使っているものもあり、天気が悪い日でも快適です 。
おしゃれなだけでなく、本格的なアウトドアウェアとしての一面も持っています。
高品質なのに手頃な価格
これだけの背景と機能を持ちながら、比較的買いやすい価格であることも大きなポイントです。
同じくらいの品質を持つ他の有名ブランドのダウンが5万円以上、時には10万円を超えることもある中で、ファーストダウンは3万円台から手に入ります 。
品質と価格のバランスが良く、コストパフォーマンスを重視する人にとって、とても満足度の高い選択肢と言えるでしょう。
FIRST DOWNのおすすめアイテム
最後に、ファーストダウンの代表的なアイテムを3つ紹介します。
ブランドの象徴「バブルダウンジャケット」
ファーストダウンといえば、まずこのバブルダウンジャケットです 。
泡のように丸みを帯びたボリュームのあるシルエットが最大の特徴で、圧倒的な存在感を放ちます。
表と裏でデザインが違うリバーシブル仕様のモデルも多く、一着で二つのスタイルを楽しめるのも嬉しいポイントです 。
ブランドの世界観を最も感じられる一着です。
現代の服装にも合わせやすい「パネルショートダウン」
バブルダウンのボリューム感は少し着こなすのが難しそう、と感じる人にはパネルショートダウンがおすすめです。
肩や胸で色が切り替えられたデザインが特徴で、バブルダウンよりもシルエットがすっきりしており、普段の服装にも取り入れやすくなっています。
レビューでもデザインが良く高級感がある、どんな場面でも使えそう、といった声が多く見られます 。
暖かさや機能はそのままに、より都会的な印象で着こなせる一着です。
長い季節で活躍する「リバーシブルダウンベスト」
ファーストダウンは、真冬に着る分厚いアウターだけではありません。
このリバーシブルダウンベストは、秋から春先まで長い期間活躍する便利なアイテムです。
秋にはスウェットの上から、冬にはコートの下に、春にはTシャツの上からと、様々な重ね着が楽しめます 。
アウターよりもボリュームが抑えられるので、着膨れを気にせずコーディネートに取り入れられるのも良い点です。
まとめ
ファーストダウンがダサいと言われるのは、そのブランドが持つ90年代ストリートカルチャーという強い個性があるからです。
特徴的なボリューム感やレトロなデザインが、一部の人からは古臭い、野暮ったいと見られてしまうことがあるようです。
しかし、それはあくまで一面的な見方です。
その裏には、本物だけが持つデザインの魅力、真冬でも安心の高い機能性、そして優れたコストパフォーマンスといった、多くの良い点があります。
結局のところ、ファーストダウンがダサいかどうかは、着る人のファッションスタイルや価値観によって決まります。
90年代のカルチャーが好きで、人と被らない個性を大切にする人にとっては、最高にかっこいいブランドと言えるでしょう。
一方で、シンプルで洗練されたスタイルを好む人には、あまり合わないかもしれません。
この記事が、ファーストダウンが自分に合う一着かどうかを判断する手助けになれば嬉しいです。



