足にピタッとフィットして、まるで靴下を履いているような感覚のソックスブーツ。数年前に大流行しましたが、最近では「もしかしてもう古い?」「今履いてるとダサい?」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
確かにSNSやネットの検索候補を見てみると、「ダサい」「時代遅れ」といったネガティブな言葉が並んでいてドキッとしてしまいますよね。
そこで本記事では、ソックスブーツがなぜダサいと言われてしまうのか、その理由を正直に解説します。また、逆に今でもおしゃれに履きこなせる人や、失敗しないための選び方も紹介します。「楽だから履きたいけど、恥ずかしい思いはしたくない」という人は、ぜひ参考にしてください。
ソックスブーツとは?
ソックスブーツとは、その名の通り「ソックス(靴下)」と「ブーツ」が合体したようなデザインの靴のことです。
足首からふくらはぎにかけての素材がニットやストレッチ素材になっていて、足に吸い付くようにフィットするのが特徴です。2017年頃からラグジュアリーブランドが火付け役となって大ブームになり、その後プチプラブランドからもたくさん発売されました。ファスナーがなくてもスポッと履ける手軽さと、足首がキュッと細く見えるシルエットが人気でした。
ソックスブーツがダサいと言われている理由
かつては「おしゃれな人の象徴」だったソックスブーツですが、なぜ今になって「ダサい」と言われるようになってしまったのでしょうか。リサーチしてみると、単なる流行の変化だけではない、いくつかの決定的な理由が見えてきました。
トレンドのピークが過ぎて見飽きられたから
一番大きな理由は、単純に「流行のピークが過ぎたから」です。ファッションのトレンドは移り変わりが早く、数年前に爆発的に流行ったアイテムほど、その後の「古臭さ」が目立ってしまいます。
特に、つま先が尖った(ポインテッドトゥ)ニット素材のシンプルなソックスブーツは、数年前に街中で誰もが履いていた「量産型ファッション」のイメージが強く残っています。そのため、今あえてそれを履いていると、「情報のアップデートが止まっている人」「昔の流行を引きずっている人」と見られやすく、「時代遅れ」のレッテルを貼られてしまうのです。
最近のトレンドは、足元にボリュームを持たせる「厚底」や、筒が太めの「ロングブーツ」「カバーブーツ」に移行しています。その中で、足元が華奢になりすぎるソックスブーツは、今のファッションバランスと合わせにくく、野暮ったく見えてしまうことがあります 。
足のラインが出すぎて「安っぽい」から
ソックスブーツの最大の弱点は、その素材感にあります。多くのソックスブーツはニットや布製ですが、履き込んでいくうちにどうしても「生活感」が出てしまうんです。
例えば、履き口が伸びてダルダルになっていたり、ニット部分に毛玉ができていたりすると、一気に「安っぽい」印象になります。また、素材が柔らかすぎるため、歩くときに親指や小指の形がくっきりと浮き出てしまうことも。これだと、ブーツというよりは「ただの靴下で歩いている」ように見えてしまい、大人の女性としての品格が下がって見えるため「恥ずかしい」と感じる人が多いようです。
骨格によってはスタイルが悪く見えるから
「ソックスブーツを履くと、なんだか足が太く見える気がする…」と感じたことはありませんか?実はこれ、気のせいではないかもしれません。
特に日本人に多いと言われる「骨格ウェーブ」タイプの方などは、ふくらはぎの筋肉や脂肪の付き方によって、足首までピタッとするブーツを履くと、足のメリハリがなくなって「大根足」のように見えてしまうことがあります。足首のくびれが隠れてしまい、ふくらはぎの太さが強調されることで、結果としてスタイルダウンしてしまう。「似合っていない」状態が、周囲からは「ダサい」と映ってしまう大きな要因です, 。
ソックスブーツの評判・口コミ
では、実際にソックスブーツを履いている人や、街で見かけた人のリアルな声はどうなのでしょうか。SNSや口コミサイトなどの一次情報をリサーチして、良い意見と悪い意見を整理しました。
良い口コミ
- 革のブーツと違って生地が柔らかいので、長時間歩いても靴擦れしなくて本当に楽です
- 足首が固定されるので安定感があり、ヒールが高くても走り回れるくらい快適です
- ワイドパンツの下に履くなら、足首がもたつかないソックスブーツが一番シルエットが綺麗に出ます
- 冬場は足首まで隙間なくフィットするから、冷たい風が入ってこなくて暖かいのが手放せない理由です
- 脱ぎ履きが手を使わずにスポッとできるので、子供を抱っこしている時や急いでいる時に助かります
悪い口コミ
- 久しぶりに履いて鏡を見たら、今の服とバランスが合わなくて古臭く感じてすぐに脱ぎました
- ニット素材だから雨の日に履くとすぐに水が染みてきて、足先が冷たくなるのが辛いです
- 何回か履いただけで履き口が伸びてきて、ルーズソックスみたいに下がってくるのがだらしない
- ふくらはぎの形が丸わかりになるので、足がむくんでいる日は絶対に履けません
- つま先の形が浮き出てしまって、なんだか安っぽくて恥ずかしい気持ちになりました
ソックスブーツがおすすめな人
「ダサい」と言われる理由もありますが、すべてのソックスブーツがNGなわけではありません。条件や使い方次第では、まだまだ現役で活躍できるアイテムです。特に以下のような人にはおすすめできます。
ワイドパンツやロングスカートをよく履く人
足のラインを隠すスタイルが好きな人には、ソックスブーツは最強の味方です。 ワイドパンツやマキシ丈のスカートなど、ボリュームのあるボトムスの下に履く「インナーブーツ」として使うなら、ソックスブーツの「足首の細さ」が活きてきます。筒が太いブーツだとボトムスの裾がもたつきますが、ソックスブーツならすっきり収まります。つま先しか見えない状態であれば、トレンド感や古さは全く気になりません 。
とにかく「履き心地」と「歩きやすさ」を重視する人
ファッション性よりも実用性を重視する人にとって、ソックスブーツの快適さは代えがたいものがあります。硬い革靴が苦手な人や、外反母趾気味で靴選びに苦労している人にとっては、伸縮性のある素材は救世主です。 ただし、選ぶならニット素材全開のものではなく、「ストレッチレザー(合皮)」のような、きちんと感のある素材を選ぶのが、ダサく見えないコツです。
足のサイズが小さく、普通のブーツだとパカパカする人
足が小さくて、普通のショートブーツだと踵が浮いてしまうという人にもおすすめです。ソックスブーツは足首でホールドしてくれるので、サイズが多少緩くても脱げにくく、安定して歩くことができます。
ソックスブーツがおすすめできない人
一方で、以下のようなタイプの人には、ソックスブーツはあまりおすすめできません。購入を避けるか、慎重に選んだほうが良いでしょう。
トレンドに敏感に見られたい人
「今っぽい」「おしゃれ」と思われたいなら、数年前のデザインそのもののソックスブーツは避けたほうが無難です。 どうしても履きたい場合は、今年らしい「スクエアトゥ(つま先が四角い)」や「厚底(タンクソール)」など、デザインがアップデートされたものを選ばないと、周りから「数年前の靴を履いている人」と思われてしまうリスクがあります 。
骨格ウェーブタイプで、ふくらはぎが気になる人
前述の通り、骨格ウェーブタイプの方や、ししゃも足(ふくらはぎの筋肉が発達している)を気にしている方は、足首までピタッとするブーツは鬼門です。足の肉感を拾ってしまい、本来よりも足が太く短く見えてしまう可能性が高いです。 このタイプの方は、足首に少しゆとりのある「ストレートシルエット」のブーツを選んだほうが、足が真っ直ぐ綺麗に見えます 。
お手入れが苦手な人
ニット素材のソックスブーツは、洋服と同じでメンテナンスが必要です。毛玉取りをしたり、汚れをこまめに拭き取ったりできないと、すぐに薄汚れて「安っぽい」印象になってしまいます。ワンシーズンで履き潰すつもりなら良いですが、長く綺麗に履きたいズボラさんには不向きかもしれません。
ソックスブーツのおすすめポイント
ここまで厳しい意見も紹介しましたが、それでもソックスブーツには他にはない魅力があります。
圧倒的なストレスフリーな履き心地
やはり一番の魅力は、その履き心地です。締め付け感がなく、足の動きに合わせて伸縮してくれるので、一日中履いていても疲れにくいです。「スニーカーのように歩けるブーツ」を探しているなら、これ以上のものはありません。
防寒性が高い
足首に隙間ができないため、冷気が入り込みにくく、冬場でも足元がポカポカします。タイツと合わせて履けば、まるで足の一部のように馴染み、真冬の防寒対策としても優秀です。
収納場所をとらない
筒の部分が柔らかいので、オフシーズンに収納する際も小さく折りたたむことができます。玄関が狭い人や、靴箱がいっぱいの人にとっては、地味ですが嬉しいポイントです。
ソックスブーツのおすすめアイテム
「ダサい」と言われないためには、アイテム選びが重要です。昔ながらのニットブーツではなく、今っぽく進化したおすすめのタイプを紹介します。
レザー調のストレッチブーツ
「ニット素材」ではなく、「ストレッチ性のある合皮(フェイクレザー)」を使用したタイプを選びましょう。見た目は普通の革のブーツに見えるのに、履き心地はソックスブーツのように柔らかいのが特徴です。これなら「安っぽさ」や「生活感」が出ず、大人っぽく上品に履きこなせます。
厚底(タンクソール)タイプ
足元にボリュームが出る「タンクソール」のソックスブーツなら、今のトレンドとも相性抜群です。カジュアルな服装に合わせやすく、スタイルアップ効果も狙えます。昔流行った華奢なヒールのものよりも、今の気分にぴったりハマります, 。
スクエアトゥのデザイン
つま先が尖ったものよりも、四角い「スクエアトゥ」や、少し個性的な「オブリークトゥ」のデザインを選ぶと、一気にモード感が出て今っぽくなります。「古い」イメージを払拭するには、つま先の形にこだわるのが一番の近道です 。
まとめ
ソックスブーツが「ダサい」と言われる理由は、流行のピークが過ぎたことや、素材による安っぽさ、足のラインが出すぎてしまう点にありました。特に、数年前に買った毛玉だらけのニットブーツをそのまま履くのは避けたほうが良いでしょう。
しかし、「レザー調の素材を選ぶ」「トレンド感のある厚底やスクエアトゥを選ぶ」「ワイドパンツのインナーとして使う」 といった工夫をすれば、今でも十分におしゃれに、かつ快適に楽しむことができます。
大切なのは、自分の体型や今のファッションに合わせて、アイテムをアップデートしていくことです。「楽だから」という理由だけで昔の靴を履き続けるのではなく、今の自分を一番きれいに見せてくれる一足を見つけてくださいね。



