パーカーはカジュアルウェアの定番で、多くの人に愛されています。
ですが、パーカーの上にマウンテンパーカーやフード付きダウンを重ねる「ダブルフード」という着こなしについては、一部でダサい、野暮ったいという評価があるようです。
SNSなどでは、首元がごちゃごちゃして見える、着膨れしてセンスがない、といった厳しい意見も見られます。
そこで本記事では、ダブルフードがダサいと言われる理由を掘り下げます。
実際の評判を分析し、このスタイルがおすすめできる人・できない人の特徴、ダサく見えないためのコツを解説します。
ダブルフードとは?
ダブルフードとは、その名の通りフードを2つ重ねるスタイルです。
インナーにスウェットパーカーなどを着て、アウターにマウンテンパーカーやフード付きコートなど、もう一枚フード付きの服を重ね着します。
もともとは防寒性を高めるアウトドアやストリートの着こなしでした。
首元にボリュームを持たせるレイヤリング技術の一つですが、この重ねる行為が難しく、失敗するとダサいという評価につながりやすいようです。
ダブルフードがダサいと言われている理由
ダブルフードがダサい、時代遅れと言われるのは、着こなしの難易度が高いからです。
SNSなどで失敗例として挙げられるスタイルには、共通する理由があります。
首元がごちゃごちゃして野暮ったい
ダサいと言われる最大の理由が、この首元の問題です。フードが2つ重なることで、首元が混雑して見えてしまいます 。
インナーとアウターのフードがうまく収まらず、シワシワによれたり、めくれたりしている様子は、だらしなく清潔感がない印象を与えます。
特にアウターがPコートやトレンチコートのように、しっかりした襟を持つデザインだと、インナーのフードとぶつかり合い、首元が収まらなくなってしまいます。この状態が、見ていて息苦しそう、野暮ったいと思われる原因です 。
着膨れしてセンスがなく見える
フード付きのアイテムは、それ自体にボリュームがあります。それを2枚重ねるので、当然、肩周りや背中が膨れ上がって見えます 。
SNSで雪だるまみたい、と評されるのは、この着膨れが原因です。
特に失敗しやすいのが、インナーもアウターもオーバーサイズで揃えてしまうことです 。
ボリュームのある上半身に、太めのワイドパンツなどを合わせると、全体のバランスが崩壊します。Yラインシルエットが守られていないため、アンバランスでセンスがないと思われてしまうのです 。
丈のバランスが悪く、だらしない
見落とされがちですが、丈のバランスも重要です 。
一番多い失敗例は、インナーのパーカーの裾が、アウターの裾からだらしなくはみ出している状態です 。
SNSでは、だらしなさの極み、安っぽい重ね着に見える、といった厳しい声もあります。
意図したレイヤリングではなく、単に雑に服を着ただけに見えてしまうと、恥ずかしい印象になってしまいます。
ひと昔前の流行で「時代遅れ」
ダブルフードは、90年代から00年代にストリートシーンで流行したスタイルでもあります。
そのため、一定の世代からは「懐かしい」「昔やってた」といった、時代遅れなスタイルという認識を持たれている側面があるようです。
当時の感覚のまま、太いデニムパンツなどと合わせてしまうと、一気に古臭い印象が強まってしまいます。
ダブルフードの評判・口コミ
SNSやファッション関連の掲示板で、ダブルフードに関する実際の声を集めました。
成功している人と失敗している人には、着こなしに明確な違いがあるようです。
良い口コミ
・ノーカラーのロングコートと合わせるのが一番可愛い。フードがアクセントになる ・ダウンベストとの組み合わせは鉄板。袖がごわつかない ・マウンテンパーカーとパーカーを同系色でまとめると、ごちゃごちゃ感が消える ・トレンチコートのかっちり感を、うまくカジュアルダウンできるから好き ・薄手のジップパーカーをインナーにしてフードを重ねて被ると、小顔に見える気がする
悪い口コミ
・首元が苦しそうで、フードがシワシワになってる ・着膨れして雪だるまみたいになってる人いた ・昔流行ったよね。今やると時代遅れ感がすごい ・アウターの裾からインナーがはみ出てるの、最高にダサい ・両方厚手でもこもこしてる。おしゃれじゃなくて、ただの防寒って感じ
ダブルフードがおすすめな人
ダサいと言われるリスクがある一方で、特定の条件を満たす人にとっては、非常におしゃれな上級者スタイルとなります。
首元がすっきりしたアウターを持っている人
ダブルフードが成功するかはアウター選びが重要です。
最大の難関である首元の衝突を避けられるアイテムを持っている人には、おすすめです。
具体的には、ノーカラー(襟なし)のコートやジャケットです 。
また、ジレやベスト、ダウンベストなども、インナーのフードを活かすための余白があるので最適です 。
インナーのフードがアウターの襟と干渉しないため、自動的に首元がすっきり収まります 。
薄手で上質なインナーパーカーを選べる人
着膨れはアイテムの厚みで引き起こされます。インナーのパーカーを薄手にできる人です 。
防寒着のような厚手でフードが立ちすぎるものではなく、柔らかく薄手のニットパーカーやスウェット地を選べる人です。
インナーが薄手なら、ボリュームが出すぎることはありません。
上質な素材感のものを選べば、カジュアルすぎず、きれいめな大人の仕上がりにもできます 。
細身のパンツでバランスを取れる人
センスがないと評されるアンバランスさを解消できる人です。
ダブルフードで上半身にボリュームが出ることを理解し、ボトムスを細くする意識を持っている人です 。
スキニーデニムやテーパードスラックスなどを日頃から好んで履く人なら、Yラインのシルエットを構築できます。
着膨れ感を意図的なボリューム感として見せることができ、計算されたスタイリングになります。
ダブルフードがおすすめできない人
逆に、特定のアイテムしか持っていない場合や、スタイリングへの意識が低い場合は、ダサい失敗例に直結しやすくなります。
重ね着のバランスを考えるのが苦手な人
ダブルフードは、サイズ感や素材、色のバランスを高度に意識して成立する上級者向けのスタイルです 。
何も考えずに手持ちのフード付きアイテムを重ねると、ほぼ確実に雑なコーディネートが完成してしまいます。
フードの収め方や、アウターとインナーの丈のバランスなど、細部への配慮が必要です 。これらを面倒と感じる人には、難易度が高すぎます。
厚手のアイテムしか持っていない人
これは物理的な問題です。手持ちの服が、厚手の裏起毛パーカーや、ボア素材のブルゾン、ボリュームのあるフード付きダウンしかない場合、成功は難しいです 。
厚手と厚手の組み合わせは、着膨れを最大化します 。
インナーが厚すぎるとアウターがきつそうに見え 、全体のシルエットが雪だるまのようになってしまいます。
Pコートやトレンチなど、襟がしっかりしたアウターしか持っていない人
これは、成功の鍵であるノーカラーとは真逆のアイテムです 。
これらのアウターは襟のデザインが命です。インナーのパーカーのフードが、その襟とぶつかり合い、両方の良さを殺し合ってしまいます。
この組み合わせは、最も首元がごちゃごちゃしやすい組み合わせです 。
ダブルフードのおすすめポイント(成功の秘訣)
ダサいを回避し、洗練された「こなれ感」を出すには、いくつかの具体的なテクニックが存在します。
アウターの襟の形と素材で差をつける
まずは襟なし(ノーカラー)を選ぶのが最適解です 。ノーカラーコートや襟なしのキルティングジャケットは、インナーのフードと干渉しません 。
ジレやベストを選ぶのも賢い選択です 。袖のボリュームがなくなるため、着膨れ感を大幅に軽減できます。
もし襟のあるアウターと合わせる場合は、素材感で差をつけることが重要です。インナーのスウェット地とは全く異なる、ウールやナイロンなどと合わせると、計算されたレイヤリングとして認識されます 。
インナーのパーカーを薄手・無地・小さめにする
インナーのパーカーは、アウターを引き立てるアクセントとして機能させることが成功の秘訣です 。
アウターのシルエットに響かないよう、可能な限り薄手の生地を選びます 。
初心者はまず無地のパーカーを選ぶべきです。シンプルなものにすることで、雑な印象を避け、洗練された雰囲気を作れます 。
アウターの裾からインナーの丈がだらしなくはみ出さないよう、アウターより一回り小さいサイズを選ぶなどの工夫も必要です 。
フードの重ね方と全体の配色を意識する
フード付きダウンなど、アウターにもフードがある場合、インナーのフードをアウターのフードの内側に綺麗に重ねて収めるテクニックがあります 。
こうすることで、フードが2つあることが強調されず、首元でケンカすることなく、すっきりした一つのボリュームとして見せられます。
また、パーカーとアウターの色を同系色で揃える(ワントーン)と、ごちゃつきが視覚的に抑えられ、一気に洗練された印象になります 。
ダブルフードのおすすめアイテム
ダサいと言われないための、具体的なおすすめアイテムのカテゴリを紹介します。
インナーに最適:ハイゲージ(薄手)のスウェットパーカー
着膨れとごちゃつきを回避するため、インナーは薄手であることが絶対条件です 。
肉厚な裏起毛パーカーではなく、表面が滑らかで柔らかい、ニットに近いような薄手のスウェット地や、ダンボールニット素材のパーカーが最適です。
フード自体が柔らかいため、アウターと干渉しにくく、自然な形で収まります。
アウターの最適解(1):ノーカラーコート、キルティングジャケット
首元の衝突を100%回避できるため、初心者にとっての最適解と言えます 。
ノーカラーコートは、パーカーのカジュアル感とコートのきれいめな印象が両立します 。
キルティングジャケットは、ダウンよりも膨張せず、すっきりしたシルエットを保てます。特に襟なしのデザインは相性抜群です 。
アウターの最適解(2):ダウンベスト、ロングジレ
袖のボリュームを物理的になくすことで、最も手軽に着膨れを回避できるアイテム群です 。
ダウンベストやキルティングベストは、体の中心だけを温めつつ、アクティブで軽快な印象を与えます 。
トレンチコート風などのロングジレを選ぶと、一気に都会的なスタイルが完成します 。時代遅れや子供っぽいといった印象を払拭できます。
まとめ
ダブルフードがダサいと言われる理由と、そう見えないための解決策を解説しました。
ダサいと評される最大の理由は、首元のごちゃつき 、全体の着膨れ 、丈のアンバランス です。
これらが重なると、センスがなく野暮ったい印象を与えてしまいます。
しかし、これらの失敗はアイテム選びと着こなしで回避できます。
アウターをノーカラーやベストにする 、インナーを薄手にする 、ボトムスを細身にする といったポイントを押さえれば、ダブルフードは洗練された上級者の着こなしになります。
本記事のポイントを参考に、ぜひダブルフードスタイルに挑戦してみてください。


