バナナセブンがダサいと言われる理由とは?おすすめできる人・できない人【評判】

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バナナセブン(BANANA SEVEN)は、カラフルなロゴやポップなイラストが特徴的なサーフ系ブランドとして、2000年代に人気がありました。ゆったりとしたシルエットのカジュアルウェアは、当時の若者文化を象徴する存在でした。

しかし、現在フリマアプリなどでその古着を見かけた人の中には、もしかしてコレはダサいのでは? 今着ていたら恥ずかしいのでは? と不安を感じる人もいるようです。

実際、SNSなどでは時代遅れだ、終わったブランドだ、といった厳しい声を見かけることもあります。

そこで本記事では、バナナセブンがダサいと言われてしまう特有の理由を、当時の文化的背景やデザインから探っていきます。

さらに、現在の評判や、逆におすすめできる人・できない人を解説します。安っぽい古着として失敗したくない、と購入を迷っている人はぜひ参考にしてください。

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BANANA SEVEN(バナナセブン)
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目次

バナナセブンとは?

バナナセブン(877*7 BANANA SEVEN)は、もともと株式会社アートヴィレッヂが展開していた日本の国内ブランドです 。   

ブランドが全盛期だった2000年代初頭から中盤にかけては、SEXY SURF  や、陽気でグラマラスなLAスタイルをコンセプトに掲げていました 。   

当時のファッションビルやショッピングモールで、姉妹ブランドであるビーチサウンド(Beach Sound) の店舗を見かけた人も多いのではないでしょうか。   

バナナセブンは、そのビーチサウンドの店頭に並ぶ主力商品の一つであり、2000年代の若者向けサーフ系カジュアルウェアの代表格だったようです。

株式会社アートヴィレッヂによる展開が終了した後、ブランドライセンスは株式会社パーソンズデザインスタジオに引き継がれたと見られます。そこではダンス+ファッション  や、TEENAGEの可愛さ  といった、全盛期とは異なるコンセプトが打ち出された形跡もあります。   

しかし、現在多くの人々が記憶し、そしてダサいと評価しているのは、間違いなく前者のSEXY SURF時代、すなわちビーチサウンドと共に展開されていた頃のアイテム群でしょう。

現在、ブランドの新品が市場に出回ることはほぼなく、その多くが古着としてフリマアプリなどで安価に流通しているのが実情のようです 。   

バナナセブンがダサいと言われている理由

バナナセブンがダサいと評される理由は、単に古いからという一言では片付けられないようです。

その根本的な原因は、当時の特定のファッションカルチャーとあまりに強く結びつきすぎたこと、そしてそのカルチャーを反映した独自のデザインが、現代のトレンドとあまり相性が良くないことにあるのかもしれません。

2000年代「ギャル男」カルチャーとの強すぎる結びつき

バナナセブンがダサい、あるいは時代遅れと見なされる最大の理由は、2000年代に一世を風靡したギャル男というファッションカルチャーと不可分に結びついているためです。

当時、メンズエッグといったファッション誌  に代表されるように、ギャル男と呼ばれる男性たちが渋谷を中心に登場しました 。   

彼らのスタイルは、日焼けサロンで焼いた肌、メッシュやスジ盛りと呼ばれる派手なヘアスタイル、そしてお兄系とも称される、身体のラインを強調したセクシーなサーフ系ファッションが特徴でした 。   

このギャル男たちがこぞって通った御用達ショップの一つが、バナナセブンの姉妹ブランドであったビーチサウンドです 。   

実際、現在フリマアプリに出品されている当時のビーチサウンドのシャツには、平成ギャル男、00’s Y2K、サーフ ロック お兄系といったタグが付けられており 、その関連性の強さを今に伝えています。   

バナナセブンとビーチサウンドは、同じ企業(アートヴィレッヂ)が 、同じ客層(ギャル男・お兄系)に向けて、同じ店舗で販売していた兄弟ブランドです。したがって、当時の消費者には、バナナセブン = ビーチサウンド = ギャル男の服、というイメージが強烈に刷り込まれています。   

このギャル男カルチャーは、現在のY2K(2000年代)リバイバルの中でも、特にイタい、恥ずかしい、センスがないと見なされがちな、いわば負の遺産として扱われる側面が強いカルチャーです。

例えば、90年代のストリートファッション  や裏原宿系のスタイルがアーカイブとして再評価されているのとは対照的に、ギャル男やお兄系のスタイルは、その過剰さや独特の美意識ゆえに、現代の感覚からは時代遅れの象徴となってしまいました。   

バナナセブンがダサいと言われるのは、単なるデザインの古さ以前に、この今見ると恥ずかしいと感じられがちなカルチャーと一体化して記憶されていることが、最大の要因と言えるでしょう。

「grace of the sun and ocean」に象徴される“あの頃”のデザイン

バナナセブンのアイテム、特にTシャツやカットソー、ベルトなどには 、当時の流行を色濃く反映した、非常に特徴的なデザインが多用されています。   

そして、それこそが現代において野暮ったいと評される第二の理由です。

具体的には、以下のようなデザイン要素が挙げられます。

  1. grace of the sun and ocean という英語テキスト フリマアプリの出品物などを見ると、Tシャツやポロシャツ、ベルトのバックルに至るまで、この grace of the sun and ocean(直訳:太陽と海の恵み)という、ポエムのような英語テキストが頻繁に登場します 。当時はこうした意味ありげな英語をプリントすることがサーフ系ブランドの定番でしたが、今見るとその直接的すぎる表現はセンスがないと感じられがちです。   
  2. トライバル(民族文様)風のグラフィックとロゴ ロゴデザインも特徴的です。単純な文字ではなく、回転するようなスピンデザインのロゴ  や、トライバルタトゥーを彷彿とさせる複雑なグラフィックが多用されました。これらも2000年代のお兄系・ギャル男系ブランド  に共通して見られたデザイン手法であり、現代のシンプルなトレンドとは真逆の過剰さを感じさせます。   
  3. 謎の年号「1877」 一部のカットソーなどには「1877」という年号がプリントされています 。ブランドの親会社であるアートヴィレッヂの設立は1975年であり 、この年号に実際の歴史的な意味はありません。これは、ブランドに架空の歴史を持たせて箔をつけようとする、いわゆる「なんちゃってヘリテージ(伝統)」の手法です。当時はこうした演出が流行しましたが、背景を知る現代の消費者からは、むしろ安っぽいギミック(仕掛け)と見なされてしまいます。   

同じサーフ系のリバイバルでも、例えばT&C Surf Designsは、そのアイコニックな陰陽(インヤン)ロゴがシンプルであったため、90年代のレトロなグラフィックとして再評価され、現代的に復活しています 。   

しかし、バナナセブンのデザインは、上記のような過剰なテキストや複雑なグラフィックに依存しすぎていました。

その結果、T&Cがレトロで可愛いとして受け入れられたのに対し、バナナセブンは古臭い、野暮ったい、ダサいデザインとして、リバイバルの波から取り残されてしまったようです。

フリマ価格が示す「ヴィンテージ」になれなかった「安っぽい」現実

バナナセブンがダサいだけでなく安っぽいとまで言われてしまう背景には、現在の市場価値が大きく影響しています。

現在、フリマアプリなどでバナナセブンを検索すると 、驚くほど多くのアイテムが500円~2,000円程度という非常に安価な価格帯で取引されています 。中には499円  や700円  といった、送料を考えると利益がほとんど出ないような価格設定も散見されます。   

この市場価格は、バナナセブンが価値あるヴィンテージや、アーカイブ(歴史的資料)として成熟できなかったことを示しているようです。

これは、SNSなどで囁かれる安っぽいという主観的な印象を、市場が客観的に裏付けているかのようです。

おそらく、全盛期からして10代~20代前半の若者向けに、比較的安価な素材で大量生産された商品(企業の事業内容  から推察)が中心だったのでしょう。   

そのため、長年の着用や洗濯に耐えうる良質な古着とはならず、単なる着古された安い服として市場に残ってしまいました。

結果として、ギャル男の服  → 時代遅れでダサい → 誰も欲しがらない → フリマで数百円  → 安っぽいブランド、という良くないイメージの循環が生まれてしまったようです。   

購入を迷っている人が安っぽいかもと感じる不安は、この市場価格によってさらに増幅されています。

バナナセブンの評判・口コミ

SNSやフリマアプリのコメント欄など、消費者の生の声を調査すると、バナナセブンに対する評価は、当時を懐かしむ肯定的な声と、やはりダサいと断じる否定的な声にはっきりと二分されるようです。

良い口コミ

  • Y2Kファッションとして、この一周回ったダサさが逆に可愛い
  • メルカリで500円とかで買える。文化祭やイベントのネタで着るなら安くて最高    
  • 中学生の時、地元のショッピングモールのビーチサウンド  で買った。懐かしすぎて泣ける   
  • あの独特のロゴ  こそが、変に洗練されてない本物の平成って感じがする   
  • 今の流行りのY2Kと絶対にかぶらない。ガチの当時物感がすごい
  • あえてこのロゴTシャツ  を着てる女の子がいて、逆にオシャレに見えた   
  • スピンロゴのバックル 、今見るとゴツくてインパクトある   

悪い口コミ

  • これを今本気で着ていたら、さすがにダサい。親戚のお下がりかと思われる
  • grace of the sun… のTシャツ  は、実家のタンスに眠ってる終わった服の代表格   
  • ギャル男  やお兄系  のイメージが強すぎて、ファッションとして見ることができない   
  • 生地もデザインも安っぽい感じがする(フリマの価格帯  がそれを物語ってる)   
  • ロゴもグラフィックも全部が野暮ったい。とにかくセンスが古すぎる
  • これをY2Kと呼ぶのは無理がある。ただの時代遅れ
  • これを着ていたら、当時を知ってる人からは「うわぁ…」って思われそうで恥ずかしい

バナナセブンがおすすめな人

ここまでの分析を踏まえると、バナナセブンはオシャレな服として万人に推奨できるものではありません。

しかし、その強烈なダサさや文化的背景をすべて理解した上で、特定の目的を持つ人には、唯一無二の選択肢となるかもしれません。

2000年代の「ギャル男」カルチャーを意図的に楽しみたい人

バナナセブンが持つギャル男 、お兄系  という背景は、もはや単なる過去の流行ではなく、一つの記号的な意味を持っています。   

現代のクリーンでシンプルなファッショントレンドへの反抗として、あえて当時の過剰なスタイル(SEXY SURF )をコスプレ的、あるいは皮肉的に取り入れたいと考えるファッション上級者にはおすすめです。   

また、当時の文化を研究・参照したい人にとっても、これ以上ない本物の教材となります。

「Y2Kの負の側面」をあえてネタとして着こなしたい人

Y2Kリバイバルといっても、そのすべてが肯定的に再評価されているわけではありません。

バナナセブンは、その中でもダサい、恥ずかしいとされがちな側面(ギャル男ファッション)の象徴です。

そのダサさを逆手に取り、あえてこれを着るというユーモアや、SNSでのネタとして消費したい人にはおすすめです。フリマアプリでの圧倒的な安さ  も、こうしたネタ消費のハードルを下げているようです。   

純粋なノスタルジー(懐古主義)に浸りたい当時の経験者

10代、20代の頃にビーチサウンド  に通い、バナナセブンのTシャツやベルト  を愛用していた世代(現在30代後半~40代)にとって、これらのアイテムは青春の思い出そのものです。   

他人の評価やダサいという声を気にせず、純粋に懐かしいという感情で購入し、当時を懐かしむのであれば、それは非常に価値のある選択と言えるでしょう。

バナナセブンがおすすめできない人

逆に、以下のような目的で服を探している人には、バナナセブンは絶対におすすめできません。

購入すると、ほぼ確実にダサい、恥ずかしいという結果になり、後悔する可能性が高いかもしれません。

「センスの良い古着」でオシャレと思われたい人

あなたがセンスの良い、味のある古着を探しているなら、バナナセブンは避けたほうが良いでしょう。

前述の通り、現在の市場での評価は価値あるヴィンテージではなく、安っぽいタンスの肥やし  です。   

ファッションの文脈や歴史を知らずにこれを着ていると、周囲からは「あの人、実家から持ってきた昔の服をそのまま着ているのかな?」「服に無頓着なのかな?」と、センスがない、時代遅れな人と見なされてしまう危険性が非常に高いです。

現代的で洗練された「サーフファッション」を求めている人

現代のサーフファッションは、よりシンプルで機能的、あるいはT&C  のようにグラフィックが洗練されたものが主流です。   

バナナセブンが掲げたSEXY SURF  は、あくまで2000年代のギャル男フィルター  を通した、非常に野暮ったい日本独自の解釈のサーフスタイルです。   

これを現代のサーフブランドのアイテムと並べると、その古臭さや異質さが際立ってしまい、コーディネートとして成立させるのは難しいかもしれません。

Y2Kリバイバルを「クリーン」に楽しみたい人

Y2Kリバイバルの中でも、Angel BlueやDAISY LOVERS  のようなポップなキャラクターもの、あるいは90年代のストリートブランド  などは、現代の感覚でクリーンに再解釈され、人気を博しています。   

しかし、バナナセブンが属するギャル男・お兄系の系譜  は、それらとは全く異なります。   

カルチャーとして終わったと見なされている側面が強いため、清潔感のあるクリーンなY2Kスタイルを構築したい人にとっては、合わせにくいかもしれません。

バナナセブンのおすすめポイント

ここまでダサい理由を徹底的に解説してきましたが、視点を変えれば、バナナセブンにしかない強烈なおすすめポイントも存在します。

それは、そのダサさや安っぽさがそのまま魅力に転化する点です。

フリマアプリでの圧倒的な「価格の安さ」

最大の魅力は、やはりその価格の安さでしょう 。   

Tシャツやカットソーなら、多くが1,000円以下、時にはワンコイン(500円)程度で手に入ります 。   

この価格であれば、失敗してもいいや、部屋着にしよう、という軽い気持ちで、2000年代の本物の空気感を体験できます。かつての人気ブランドが、今や安っぽいと評価される価格で手に入るという現実が、逆に購入のハードルを極限まで下げています。

他と絶対にかぶらない「Y2Kの暗黒面」という個性

誰もが着ている流行りのY2Kリバイバルに飽き飽きしている人にとって、バナナセブンは究極の差別化アイテムになります。

ダサい、恥ずかしいという共通認識  があるからこそ、あえてそれを着るという行為が、強烈な個性やアンチテーゼ(反対命題)として機能します。   

これは、中途半端にオシャレな古着や、洗練された復刻版では決して出すことのできない、強烈な個性と言えます。

「grace of the sun…」に見るデザインの“本物”感

grace of the sun and ocean  やスピンロゴ 、謎の年号「1877」 といったデザインは、今となってはセンスがないデザインの典型例かもしれません。   

しかし、それは2000年代当時の本物であることの揺るぎない証明でもあります。

現代のフィルターを通して再解釈されたレプリカや復刻版では決して出せない、当時の空気感をそのまままとった生々しさこそが、このブランドの最大の魅力と言えるでしょう。

バナナセブンのおすすめアイテム

もしバナナセブンをあえて取り入れるなら、そのダサさが最も凝縮された、ブランドを象徴するアイテムを選ぶか、逆にそのイメージをワンポイントで外すかが鍵となります。

当時の雰囲気が凝縮された「ロゴベルト」

フリマアプリでも比較的多く見かける 、大きなスピンデザインのロゴがバックルになったベルトは、まさにお兄系・ギャル男  の象徴的なアイテムです。   

当時の若者たちが、ローライズのデニムからこのバックルを覗かせるのがイケてるとされていました。現代のシンプルな服装に、あえてこの野暮ったいベルトを巻くことで、強烈な違和感(アクセント)を生み出すことができます。

「grace of the sun…」Tシャツ・カットソー(上級者向け)

ブランドのダサさを最も雄弁に物語るのが、例の grace of the sun and ocean テキストや、謎の年号「1877」がプリントされたTシャツや七分袖カットソーです 。   

これを一枚で堂々と着こなすのは難しいかもしれませんが、ジャケットやシャツのインナーとしてロゴをチラ見せするなど、あえてハズしのアイテムとして使う、ファッション上級者向けのアイテムです。

セットアップやジャージ類

フリマアプリでは、ジャージのセットアップ(上下セット) なども散見されます。   

これらは当時のギャル男  がオシャレな部屋着や、近所のコンビニなどに出かける際の「ちょっとそこまで」の服として愛用していたものです。   

現代において、このセットアップを全身でまとうことは、その時代遅れ感を一つの完成されたスタイルとして提示する、最も難易度の高い着こなしと言えるでしょう。

まとめ

バナナセブンがダサいと言われる最大の理由は、2000年代のギャル男カルチャー  と不可分に結びついており、そのカルチャー自体が現代において時代遅れ、恥ずかしいと見なされている点にあるようです。   

さらに、grace of the sun and ocean  に代表される、当時の流行ではあったものの今となっては野暮ったい特有のデザインと、フリマ市場での数百円という安っぽい価格  が、その終わったブランドというイメージを決定づけているようです。   

したがって、センスの良いオシャレな古着や、洗練されたY2Kファッションを求める人にはあまりおすすめできません。バナナセブンを選ぶことは、ほぼ確実にダサいという評価につながるでしょう。

しかし、そのダサさの背景にあるカルチャーをすべて理解した上で、あえてネタとして、あるいは本物のY2Kの負の遺産として安価に楽しみたいと考える人にとっては、魅力的な選択肢になるかもしれません。

自分がどちらのタイプなのかを見極めた上で、購入を判断することをおすすめします。

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