英国を代表するラグジュアリーブランド、バーバリー。
160年以上の歴史を持ち、トレンチコートやアイコニックなチェック柄は、時代を超えて多くの人々に愛され続けています 。
その洗練された世界観はアパレルだけでなく、時計にも反映されています。しかし、その一方で、一部からはバーバリーの時計はダサい、時代遅れではないか、といった声が聞かれるのも事実です 。
そこで本記事では、バーバリーの時計がなぜそのように評価されることがあるのか、具体的な理由をSNSの口コミや専門家の意見を交えながら深掘りします。
さらに、どのような人におすすめできて、どのような人には向かないのかを徹底解説。
バーバリーの時計が欲しいけど、もしかしてセンスがないと思われる？と不安に感じている人は、ぜひ参考にしてください。
バーバリーの時計とは？
バーバリーの時計を理解する上で最も重要なのは、これらが伝統的な時計専門メーカーの製品ではなく、ファッションブランドが手掛けるファッションウォッチであるという点です。
これは、時計の価値を判断する上で根本的な前提となります。
バーバリーは時計のムーブメント、つまり内部の機械を自社で製造しているわけではありません。
その代わりに、専門の時計メーカーとライセンス契約を結び、製造を委託しています 。
現在市場に出回っているモデルの多くは、文字盤にSWISS MADEと記されており、これはフォッシルグループやモントル・アンティマ社といったスイスのメーカーによって製造されていることを示します 。
この表記は、スイスの法律で定められた厳しい品質基準を満たしている証であり、信頼性の高さを物語っています。
一方で、Burberrysという旧ロゴが使われているヴィンテージ品には、シチズンなど日本製のムーブメントが搭載されているものも存在します 。
ムーブメントの種類としては、大半が電池で動くクォーツ式を採用しています 。
クォーツ式は機械式に比べて時刻の精度が非常に高く、メンテナンスも容易なため、日常使いに適しています。
一部の高級ライン、例えば2012年に発表されたTHE BRITAINコレクションなどでは、自動巻きの機械式ムーブメントを搭載したモデルも展開されており、ブランドのこだわりが感じられます 。
デザインの哲学は、バーバリーというブランドの世界観そのものです。
英国らしいクラシックで上品なスタイルを基調としながら、ブランドの象徴であるチェック柄を文字盤やストラップに巧みに取り入れています 。
バーバリーの時計は、時間を知るための道具という以上に、コーディネートを完成させるための洗練されたアクセサリーとして位置づけられているのです 。
バーバリーの時計がダサいと言われている理由
高い品質と洗練されたデザインにもかかわらず、なぜバーバリーの時計はダサい、野暮ったいと評されることがあるのでしょうか。
その背景には、他のブランドには当てはまらない、バーバリー特有のいくつかの理由が存在します。
チェック柄がおじさんっぽく見えるから
バーバリーの代名詞ともいえる、キャメル地に黒・白・赤のラインが入ったバーバリーチェック。
この柄はブランドの象徴であり、多くの人を魅了してきました。しかし、この象徴的なデザインこそが、時に時代遅れやおじさんっぽいという印象を与える一因となっているようです 。
特にこのクラシックなチェック柄は、かつて一世を風靡し、中高年層から絶大な支持を得た歴史があります。
そのため、この柄が前面に出たアイテムは、どうしても一昔前の流行を彷彿とさせてしまうことがあります。
この記憶が、現代のファッション感度が高い若者層などから見ると、少し古風で野暮ったいスタイルに映ってしまうのかもしれません。
時計においても、文字盤やストラップに大きくチェック柄がデザインされたモデルは、このおじさんっぽいというイメージと結びつけられがちです。
過去のライセンス品による大衆ブランドのイメージが残っているから
現在のバーバリーは紛れもない高級ブランドですが、日本では過去の歴史が特殊なイメージを形成しています。
1970年代から2015年まで、日本の大手アパレル企業である三陽商会がライセンス契約を結び、バーバリー・ブルーレーベルやバーバリー・ブラックレーベルといった日本独自のラインを展開していました 。
これらのラインは、本国イギリスの製品よりも手頃な価格帯で、日本人の体型や好みに合わせてデザインされていたため、特にバブル期を中心に爆発的な人気を博しました 。
当時は多くの人がバーバリーのアイテムを手にし、一種の社会現象にまでなりました。
この誰もが持っていたという記憶が、一部の人々の中でバーバリーは少し古い大衆ブランドというイメージを根強く残してしまっているのです。
現在のバーバリーが展開するモダンで高級な世界観と、過去のライセンス品の親しみやすいイメージとの間にギャップがあり、評価を複雑にしています。
時計の価格帯が比較的手頃であることも、この過去のイメージと重なり、昔流行ったブランドという印象を抱かせてしまう一因と言えるでしょう 。
時計好きからは専門性に欠けるファッションウォッチと見られているから
時計の世界には、大きく分けて二つの価値観が存在します。
一つは、バーバリーのようにデザインやブランドイメージを重視するファッションとしての価値観。
もう一つは、ロレックスやオメガに代表されるような、ムーブメントの精巧さや時計製造の歴史、技術革新を重んじる時計専門ブランドとしての価値観です。
時計愛好家の多くは後者の価値観を持っており、彼らにとって時計の価値は内部の機構や職人技に宿ります。
その視点から見ると、外部のメーカーが製造し、デザイン性を主なセールスポイントとするファッションウォッチは、本格的な時計とは見なされにくい傾向があります 。
この価値観の相違から、バーバリーの時計を着けるのは時計を知らない人だ、見栄を張っているようで恥ずかしい、といった厳しい意見が生まれることがあります。
この評価は中古市場での買取価格にも如実に表れており、ファッションアイテムとして流行に左右されるため資産価値が低く、リセールバリューは期待できません 。
本格的な時計を求める層からの評価が低いことも、ダサいという評判につながる一因となっています。
バーバリーの時計の評判・口コミ
実際にバーバリーの時計を愛用している人、あるいは購入を検討した人はどのように感じているのでしょうか。SNSやレビューサイトから、具体的な良い口コミと悪い口コミをまとめました。
良い口コミ
- デザインが上品で、ブレスレットやアクセサリーのような感覚で身に着けられる
- バーバリーというブランドの知名度が高く、所有しているだけで満足感がある
- 価格は手頃なのに、見た目に高級感があってコストパフォーマンスが非常に高いと感じる
- 恋人や家族へのプレゼントとして贈ったら、とても喜んでもらえた
- 文字盤やベルトにさりげなく入っているチェック柄が、いかにもバーバリーらしくて可愛い
- シンプルで飽きのこないデザインなので、仕事でもプライベートでも使えて長く愛用できそう
悪い口コミ
- 時計専門ブランドの製品と並べると、どうしても質感が劣り、安っぽく見えてしまうことがある
- 一部のモデルで、金属ベルトの角の処理が甘く、着けていると肌に当たって痛い
- 購入して数年で動かなくなり、オーバーホール（分解修理）が必要になった
- 使わなくなったので売却しようとしたら、購入価格に比べて買取価格が驚くほど安かった
- 並行輸入品をネットで購入したら、ベルト調整が自分でできず、結局時計店に持ち込むことになった
バーバリーの時計がおすすめな人
ここまでの情報を踏まえて、バーバリーの時計がどのような人に適しているのか、具体的な人物像を挙げて解説します。
腕時計をファッションアクセサリーとして捉えている人
時計は時間を確認するための道具というよりも、その日の服装や気分に合わせてコーディネートを格上げするアクセサリーと考えている人。
そんな人にとって、バーバリーの時計は非常に魅力的な選択肢です。
バーバリーが持つ上品でクラシックなデザインは、腕元を華やかに演出し、全体のスタイリングを引き締めてくれます 。
時計の内部構造や歴史的価値よりも、見た目の美しさやブランドが持つ世界観を重視する人には最適です。
手の届く価格でラグジュアリーブランドを身に着けたい人
バーバリーのトレンチコートやバッグは数十万円と高価ですが、時計であれば多くが3万円から10万円程度の価格帯で購入可能です 。
これは、世界的に有名なラグジュアリーブランドへの入り口として、非常にアクセスしやすい価格設定と言えます。
憧れのバーバリーを日常的に身に着け、ブランドがもたらす高揚感を手軽に味わいたいと考えている人にとって、これ以上ないコストパフォーマンスを提供してくれます。
バーバリーというブランドの世界観や歴史が好きな人
純粋にバーバリーというブランドのファンであり、その長い歴史や英国の伝統的なスタイルに魅力を感じている人にとって、時計はブランドへの愛着を表現するアイテムの一つとなります。
トーマス・バーバリーが創業して以来、ブランドが築き上げてきた信頼と格式は、時計のデザインにも色濃く反映されています 。
このようなブランドの物語に価値を見出す人にとっては、時計の専門性やリセールバリューといった点は些細な問題であり、所有すること自体に大きな満足感を得られるでしょう。
バーバリーの時計がおすすめできない人
一方で、以下のような考え方や目的を持つ人には、バーバリーの時計はあまりおすすめできません。
購入後に後悔しないためにも、正直な視点から解説します。
腕時計を資産や投資対象として考えている人
前述の通り、バーバリーの時計はファッションアイテムとしての側面が強く、中古市場でのリセールバリューは低い傾向にあります 。
ロレックスのように、年数が経つにつれて価値が上がる、あるいは維持されるといった資産的な価値は期待できません。
時計を購入する際に、将来的な売却価格や資産としての価値を少しでも考慮に入れるのであれば、時計専門ブランドから選ぶのが賢明です。
時計のムーブメントや機構にこだわる本格志向の人
歯車が精密に組み合わさって時を刻む機械式時計のメカニズムに魅了される。ムーブメントの仕上げの美しさに心を奪われる。
もしあなたがそんなタイプであれば、バーバリーの時計では満足感を得られない可能性が高いです。
バーバリーの時計の価値は、あくまで外装のデザインとブランドイメージにあります 。
時計の内部構造や技術的な側面にこだわりを持つ本格志向の人は、自社でムーブメントを開発しているような、時計作りの歴史が豊かなブランドを検討すべきでしょう。
ブランドロゴや特徴的な柄を好まない、控えめなスタイルの人
バーバリーの時計にはシンプルなモデルも多いですが、ブランドの根幹にはやはりチェック柄や騎士のロゴといった象徴的なデザインが存在します。
ブランドロゴが目立つことを好まず、あくまで控えめでミニマルなスタイルを信条とする人にとっては、バーバリーの時計は少し華美に感じられるかもしれません。
ブランド名が持つ強い認知度自体が、匿名性の高い知る人ぞ知るアイテムを好む人のスタイルとは相容れない場合があります。
バーバリーの時計のおすすめポイント
バーバリーの時計が持つ独自の魅力を、3つのおすすめポイントとしてまとめました。
英国ブランドならではの、気品あふれる洗練されたデザイン
バーバリーの最大の強みは、そのデザイン性にあります。
流行り廃りの激しい奇抜なデザインを避け、シンプルでクラシックな円形のケースや、優雅なローマ数字のインデックスなど、時代を超えて愛される普遍的な美しさを追求しています 。
その気品あふれる佇まいは、ビジネスシーンのスーツスタイルから、休日のきれいめカジュアルまで、幅広いファッションに違和感なく溶け込みます 。
スイス製ムーブメント搭載の高い品質と、優れたコストパフォーマンス
SWISS MADEの刻印が示す通り、その心臓部には信頼性の高いスイス製ムーブメントが搭載されています 。
これにより、ファッションウォッチでありながら、時計としての正確性や耐久性も高いレベルで確保されています。
世界的なラグジュアリーブランドが提供するこの品質を、10万円以下という価格で手に入れられる点は、ファッションの世界において非常に優れたコストパフォーマンスと言えるでしょう 。
メンズ・レディース共に豊富で、ペアウォッチとしても選べる多様性
バーバリーの時計は、男性向けのスポーティーなクロノグラフから、女性向けのジュエリーのように繊細なモデルまで、非常に幅広いラインナップを誇ります 。
中には性別を問わないユニセックスなデザインも多く、パートナーとお揃いで、あるいは色違いで身に着けるペアウォッチとしても人気があります 。
この多様性により、年齢や性別、個人のスタイルに合わせて、最適な一本を見つけやすいのも大きな魅力です。
バーバリーの時計のおすすめアイテム
数あるコレクションの中から、バーバリーらしさを体現し、特に人気が高い代表的なモデルを3つご紹介します。
【メンズ】都会的で精悍なクロノグラフ「THE CITY BU9354」
直径42mmのケースに、オールブラックの精悍なデザインが特徴的なクロノグラフモデルです。
文字盤には複数のサブダイヤル（小さなメーター）と日付表示機能を備え、デザイン性と実用性を両立させています 。
スポーティーでありながら、どこか都会的で洗練された雰囲気は、平日のビジネスシーンから休日のカジュアルスタイルまで、あらゆる場面で腕元に力強い存在感を与えてくれます。
自信と現代的な感性を演出したい男性にぴったりの一本です。
【レディース】ブランドの象徴を纏う「THE CLASSIC ROUND BU10104」
ブランドのアイコンであるバーバリーチェックをストラップに大胆にあしらった、32mm径のレディースモデルです。
シンプルで上品な文字盤と、磨き上げられたケースが美しいコントラストを生み出し、一目でバーバリーとわかるアイコニックなデザインが魅力 。
実際に購入した20代や30代の女性からは、可愛らしくてどんな服装にも合わせやすいと高い評価を得ています 。
ブランドへの愛着を表現したい女性におすすめの、アクセサリー感覚で楽しめる時計です。
【ユニセックス】ミニマルで使いやすい「THE CITY BU9001」
直径38mmという絶妙なサイズ感で、男女問わず使えるユニセックスモデルです。
文字盤にはチェック柄を思わせる繊細な型押し加工が施されており、ブランドらしさをさりげなく主張します 。
シルバーのケースにブラックの文字盤を合わせたBU9001は、そのクリーンで無駄のないデザインから、流行に左右されず長く愛用できます。
初めての高級時計や、大切な人への贈り物としても最適な、タイムレスな一本です。
まとめ
バーバリーの時計がダサいと言われるかどうかは、個人の価値観や時計に何を求めるかによって大きく変わる、主観的な問題です。
バーバリーの時計は、世界的なファッションブランドが持つ洗練されたデザイン性と、スイスの時計製造技術による信頼性を、比較的手の届きやすい価格で両立させているユニークな存在です。
もしあなたが、時計に資産価値や複雑な機械のロマンを求める時計愛好家であるならば、バーバリーの時計は選択肢には入らないでしょう。
しかし、あなたがバーバリーの持つ英国的な世界観を愛し、日常のファッションを格上げしてくれる美しく高品質なアクセサリーを求めているのであれば、バーバリーの時計は決してダサいものではありません。
それは、あなたのスタイルと価値観を表現する、自信に満ちた素晴らしい選択となるはずです。
最終的な判断は、あなた自身が何を大切にするかにかかっています。
