adidasとカニエ・ウェスト(現Ye)のコラボレーションから生まれたYEEZYシリーズ。
中でもイージーフォームランナーは、発売のたびに即完売するほどの人気アイテムです。
しかし、その斬新なデザインから、一部ではダサい、野暮ったいという声も聞かれます。
そこで本記事では、イージーフォームランナーがダサいと言われる理由を徹底的に分析します。
さらに、実際のユーザーの評判も交えながら、どんな人におすすめできるのか、できないのかを詳しく解説します。
「フォームランナーが欲しいけど、もしかしてダサい?」と不安な人はぜひ参考にしてください。
YEEZY FOAM RUNNERとは?
イージーフォームランナーは、2020年にYEEZYラインから登場したフットウェアです 。
一般的なスニーカーやサンダルとは全く違う、未来的で独特なデザインが大きな特徴です。
素材は、軽量で耐久性に優れたEVAフォームを一体成型したもので、つなぎ目が一切ありません 。
さらに、素材の一部には収穫した藻類を使用しており、環境に配慮した一面も持っています 。
クロッグサンダルのようなシルエットには、大小さまざまな穴が戦略的に配置され、通気性を確保しています 。
その見た目は、生き物の骨格や牡蠣の貝殻のようにも評され、これまでの靴の常識を覆す一足として、ファッション業界に衝撃を与えました 。
YEEZY FOAM RUNNERがダサいと言われている理由
これほど革新的で人気のあるフォームランナーですが、なぜ一部でダサいと言われてしまうのでしょうか。
その理由は、他のスニーカーにはない、フォームランナー特有の性質にありました。
骨格や生き物を彷彿とさせる、個性的すぎるデザインだから
ダサいと言われる一番の理由は、やはりその前衛的すぎるデザインにあるようです。
SNSやレビューでは「生き物の骨格のよう」「エイリアンの履物みたい」といった声が見られ、これまでの靴の常識から大きくかけ離れています 。
海外のレビュワーの中には「目に不快」とまで表現する人もいるほどです 。
スニーカーともサンダルとも断定しがたい、どのカテゴリーにも属さない不思議な形。
この見慣れないデザインが、一部の人に無意識の違和感を抱かせ、センスがない、ダサいというシンプルな評価につながっているようです。
足元だけが浮いて見える、独特のボリューム感だから
フォームランナーのもう一つの特徴は、その圧倒的なボリューム感です。
海外の掲示板Redditでは「手に入れたけど、めちゃくちゃデカい」といった驚きの声が多数投稿されています 。
この独特の丸みを帯びた大きなフォルムが、コーディネート全体のバランスを崩す原因となり、野暮ったいという印象を与えてしまうことがあります。
特に、スキニージーンズや細身のパンツと合わせた場合、その傾向は顕著になります。
細い足首の先に、突然大きく丸い塊が現れることで、視覚的なバランスが悪くなります。
これはしばしば「ピエロの靴のようだ」と揶揄され、ユーザーの間では「フォームランナーにスキニーパンツは合わせるべきではない」というのが半ば定説となっています 。
コーディネートの難易度が高く、履きこなすのが難しいから
前述のデザインとボリューム感から、そもそも合わせる服が難しいというのも大きな理由です。
YouTubeには「フォームランナーの着こなし方」といったガイド動画が数多く投稿されており、多くの人がそのスタイリングに苦戦していることがうかがえます 。
ある海外のレビュワーは「これを履くには勇気がいる。多くのコメントやヘイトを受けることになるだろう」と語っており、履く人を選ぶアイテムであることが分かります 。
YEEZYブランドが提案するような、オーバーサイズでアースカラーを基調とした服装、例えばワイドなカーゴパンツやバギーなスウェットパンツなどには自然に馴染みます 。
しかし、そうしたスタイルに馴染みのない人が普段の服装にそのまま取り入れると、靴だけが悪目立ちしてしまい、ちぐはぐな印象を与えがちです。
街中で見かける後者のような例が、フォームランナーはダサい、という一般的な認識を強めてしまっているのかもしれません。
YEEZY FOAM RUNNERの評判・口コミ
ここでは、SNSやYouTube、レビューサイトから収集したユーザーの生の声を紹介します。
良い口コミ
- 雲の上を歩いているような、圧倒的な履き心地
- 見た目に反して驚くほど軽い
- 他にはないデザインが個性的でかっこいい
- 汚れても水で丸洗いできるので手入れが楽
- 意外と寒い時期でも履けて、対応シーズンが広い
悪い口コミ
- サイズ選びが非常に難しく、多くの人がワンサイズアップを推奨している
- 素足で履くと夏場はかなり蒸れる
- 履き始めはくるぶし周りなどで靴擦れしやすい
- アウトソール(靴底)の削れが早く、耐久性に不安がある
- 履き口が狭く、足入れがしにくいことがある
YEEZY FOAM RUNNERがおすすめな人
ここまでの分析を踏まえ、フォームランナーの購入をおすすめできる人の特徴を3つのタイプに分けて解説します。
トレンドの最先端を行きたいファッション上級者
フォームランナーは、履くだけでコーディネートの主役になる強烈なインパクトを持ったアイテムです。
そのため、既存のファッションの枠にとらわれず、常に新しいスタイルを追求するファッション上級者に最適です。
この靴を履きこなすには、批判を恐れない自信と、アイテムの特性を理解した上で全体のバランスを考える高度なスタイリング能力が求められます 。
すでにワードローブにワイドパンツやオーバーサイズのトップスが揃っており、フォームランナーが要求するシルエットを自然に作れる人であれば、この靴のポテンシャルを最大限に引き出せるでしょう 。
快適性を最優先し、ユニークな普段履きを探している人
デザインの奇抜さとは裏腹に、フォームランナーの最大の魅力はその卓越した快適性にあります 。
非常に柔らかくクッション性の高いフォーム素材は、長時間の歩行でも疲れにくいと絶賛されています。
そのため、ファッション性よりもまず履き心地を重視する人にとって、これ以上ない選択肢となり得ます。
近所への買い物やリラックスしたい日の普段履きとして、他にはないユニークな一足を探しているのであれば、その快適さに満足すること間違いありません。
YEEZYの世界観やストリートスタイルが好きな人
フォームランナーは、YEEZYというブランドのデザイン哲学を最も純粋な形で体現した一足です 。
ミニマルでありながら未来的、そしてアースカラーを基調としたカラーパレットは、まさにYEEZYの世界観そのものです。
日頃からYEEZYのアパレルや他のスニーカーを愛用している人、あるいはブランドが影響を与えてきた現代のストリートカルチャーに親しんでいる人にとって、フォームランナーはコレクションに加えるべき必須アイテムと言えます。
彼らにとってこのデザインはダサいのではなく、紛れもなくYEEZYなのです。
YEEZY FOAM RUNNERがおすすめできない人
一方で、以下のようなタイプの人には、フォームランナーの購入はあまりおすすめできません。
購入後に後悔しないためにも、ご自身のスタイルと照らし合わせてみてください。
きれいめやコンサバティブな服装を好む人
テーラードジャケットやスラックス、革靴といった、きれいめで伝統的なスタイルを好む人には、フォームランナーは全く合いません。
有機的で無数の穴が空いたボリュームのあるデザインは、クリーンで保守的な美学とは正反対のベクトルに位置します。
無理に合わせようとすると、靴だけが浮いてしまい、コーディネート全体が台無しになってしまうでしょう。
一足でどんな服にも合わせたい万能性を求める人
フォームランナーは、履く人に特定の服装を要求する、いわば「シルエットの独裁者」です。
決して万能な靴ではありません。
スリムフィットのパンツとは相性が悪く、フォーマルな場にも不向きです 。
もしあなたが、一足であらゆるシーンや服装に対応できるような、着回しの効く靴を探しているのであれば、フォームランナーは最も避けるべき選択肢の一つです。
スニーカーのサイズ選びで失敗したくない慎重な人
フォームランナーは、サイズ選びが非常に難しいことで知られています。
多くのレビューで、普段のサイズよりハーフからワンサイズ上を選ぶことが推奨されていますが、生産国(アメリカ製か中国製か)によってもフィット感が異なるとの指摘もあります 。
特にオンラインで購入する場合、試着ができないため、サイズ選びは大きな賭けとなります。
サイズが合わなければ、快適な履き心地を得られないばかりか、返品や再販といった手間も発生します。
確実な買い物をしたい慎重な人にとって、このサイズ選びの煩雑さは大きなデメリットとなるでしょう。
YEEZY FOAM RUNNERのおすすめポイント
フォームランナーには、その挑戦的なデザインを補って余りある魅力があります。
ここでは、購入を後押しする3つのおすすめポイントを改めて紹介します。
雲の上を歩くような圧倒的な履き心地
多くのユーザーが口を揃えて絶賛するのが、その唯一無二の履き心地です。
柔らかく弾力のあるEVAフォームが足全体を優しく包み込み、歩行時の衝撃を効果的に吸収します 。
その感覚は「雲の上を歩いているよう」と形容されるほどで、一度この快適さを体験すると、他の靴に戻れなくなる人も少なくありません。
デザインに懐疑的だった人でさえ、実際に足を入れてみてその履き心地の虜になったという話は数多く聞かれます。
他と絶対に被らない唯一無二のデザイン性
賛否両論あるデザインは、見方を変えれば最大の強みです。
似たようなデザインのスニーカーが溢れる市場において、フォームランナーは誰の目にも明らかなオリジナリティを放っています。
この靴を履けば、街中で他の人と被ることはまずありません 。
それは、単に珍しい靴を履いているということ以上に、自分のスタイルに確固たる自信を持っていることの表明にもなります。
身につけられるアート作品とも言えるこの一足は、あなたの個性を雄弁に物語るでしょう。
手入れが簡単で、気軽に履ける実用性
実用性の高さも、フォームランナーの隠れた魅力です。
布や革といった素材を一切使用していない一体成型のフォーム構造のため、汚れが気になったら水で丸洗いすることができます 。
泥がついても、飲み物をこぼしても、さっと洗い流すだけで綺麗になる手軽さは、他のスニーカーにはない大きな利点です。
天候を気にせず、キャンプや水辺のアクティビティなど、様々なシーンで気軽に履けるタフな一足としても活躍します。
YEEZY FOAM RUNNERのおすすめアイテム
最後に、数あるカラーバリエーションの中から、特におすすめのモデルを3つ厳選して紹介します。
あなたのスタイルや目的に合わせて、最適な一足を見つけてください。
万能で合わせやすい定番カラー「Onyx」
初めてフォームランナーを購入する人に最もおすすめなのが、チャコールグレーの「Onyx(オニキス)」です 。
実質的にブラックとして機能するこのカラーは、フォームランナーの過激なシルエットを程よく引き締め、どんなストリートウェアにも溶け込みます 。
奇抜なデザインに挑戦したいけれど、あまり悪目立ちしたくないという人にとって、この万能性は大きな安心材料となるでしょう。
まさに、フォームランナーへの入り口として最適な一足です。
YEEZYらしさを象徴するアースカラー「Sand」
YEEZYブランドの世界観を存分に味わいたいなら、「Sand(サンド)」がおすすめです 。
この淡いベージュ系のカラーは、YEEZYが得意とするアースカラーの象徴であり、ブランドのミニマルで退廃的な美学を完璧に体現しています。
すでにYEEZYのスタイルに親しんでいる人にとっては、最もオーセンティックで、かつその世界観の中では非常に合わせやすいカラーと言えるでしょう 。
個性を演出するマーブル模様の「MXシリーズ」
「MX Cinder」や「MXT Moon Gray」に代表される「MX(ミックス)」シリーズは、複数の色が混ざり合ったマーブル模様が特徴です 。
単色のモデルよりもさらに視覚的なインパクトが強く、より大胆な主張となります。
すでにフォームランナーのシルエットを受け入れ、その上でさらなる個性を表現したい上級者に最適な選択肢です。
コーディネートの絶対的な主役として、あなたの足元をアート作品のように彩ってくれるでしょう。
まとめ
イージーフォームランナーがダサいと言われる主な理由は、その斬新すぎる有機的なデザインが従来の靴の概念から逸脱していること、そしてその特異なボリューム感が、主流であるスリムな服装とは相容れず、非常に限定的な(バギーな)シルエットを要求するためです。
そのスタイリングの難易度の高さが、多くの人にとってダサいという評価に直結しています。
しかし、その一方で、一度履いたら忘れられないほどの圧倒的な快適性と、他にはない絶対的な個性は、多くのファッション愛好家を魅了してやみません。
最終的に、イージーフォームランナーは単体で評価されるべき靴ではありません。
その真価は、着用者のスタイル、そしてその靴が要求する文脈を理解し、受け入れる覚悟があるかどうかによって決まります。
この記事が、あなたがその文脈を自身で作り出すことができるかどうかを見極めるための一助となれば幸いです。