スウェーデン生まれのホグロフスは、100年以上の歴史を持つ本格的なアウトドアブランドです。
北欧の厳しい自然でテストされた高い機能性と、洗練されたデザインで多くの人を魅了しています。
しかし、一部ではホグロフスはダサい、野暮ったいという声も聞かれます。
そこで本記事では、ホグロフスがダサいと言われる理由と、おすすめできる人・できない人を解説します。
ホグロフスのアイテムが欲しいけど、もしかして時代遅れ?と不安な人はぜひ参考にしてください。
ホグロフスとは?
ホグロフス(Haglöfs)は、1914年にスウェーデンのダーラナ地方で生まれたアウトドアブランドです 。
創業者ヴィクトル・ホグロフが、農作業小屋でパラシュートの帆布を使い、たった一つのバックパックを作ったことからその歴史は始まりました 。
以来、北欧の過酷な自然に対応できるハイパフォーマンスな製品を追求し、バックパックやウェアを開発し続けています 。
ブランドの基本にあるのは、何よりも機能性を優先する実直なものづくりです。
流行を追いかけるのではなく、あくまでアウトドア活動を快適で安全にするための道具として製品を考えています。
同時に、環境への配慮もブランドの大きな特徴です。リサイクル素材を積極的に使ったり、環境への負担が少ない製造方法を選んだりと、サステナビリティへの取り組みでも知られています 。
この機能性、環境配慮、そして北欧らしいシンプルなデザインが、ホグロフスというブランドを形作っています。
ホグロフスがダサいと言われている理由
高い品質で信頼されているホグロフスですが、なぜ一部でダサいという評価を受けてしまうのでしょうか。
その理由は、他の人気アウトドアブランドとは少し違う、ホグロフスならではのデザインやブランドイメージにあるようです。
北欧ブランド特有の色使いが日本の街並みに合わせにくい
ホグロフスの製品に見られる独特の色使いは、魅力であると同時に、一部で合わせにくいと感じられる原因になっています。
北欧の自然を思わせるアースカラーや、深い青、緑をベースに、アクセントとして鮮やかな黄色やオレンジのファスナーが使われるデザインがよく見られます 。
これらの配色は、それだけで見るととてもおしゃれですが、日本の街で一般的なモノトーンや淡い色のファッションに合わせるには、少しコーディネートの工夫が必要です。
例えば、多くの人が持っている黒いパンツに合わせるだけでも、ホグロフス特有の絶妙な青色は、普通のネイビーとは違うため、全体のバランスを考える必要があります。
その結果、ファッションにあまり自信がない人にとっては、使いこなすのが難しい色と映り、センスがない、野暮ったいという印象につながってしまうのかもしれません。
ミニマルすぎるデザインが地味に見える
ホグロフスのデザインは、無駄をそぎ落としたシンプルさが特徴です 。
ロゴは控えめで、飾りつけのような要素はほとんどありません。すべてのデザインには機能的な意味があり、その結果として生まれるクリーンなシルエットは、多くのファンから洗練されていると評価されています 。
しかし、この極端なシンプルさが、時にはマイナスに働くこともあります。
アウトドアファッションでは、ザ・ノース・フェイスの大きなロゴや、アークテリクスの未来的なデザインなど、一目でブランドがわかるものが人気です 。
そうしたブランドに慣れていると、ホグロフスの静かなデザインは、地味で物足りないと感じる可能性があります。
特に、服にファッションとしての主張や個性を求める人にとっては、そのシンプルさが魅力的には映らず、ダサいという評価につながっているようです。
価格が高くおじさんブランドのイメージがある
ホグロフスの製品は、良い素材を使い丁寧に作られているため、価格は少し高めに設定されています 。この価格設定が、ブランドイメージに影響を与えている面があります。
一般的に、高価な製品を買うのは、経済的に余裕のある中高年層が多くなります。
彼らは流行よりも、長く使える品質や飽きのこないデザインを好む傾向があります。
その結果、ホグロフスは品質の良さを知る大人が選ぶブランドというイメージがつきました。
しかし、このイメージが若い世代から見ると、おじさんが着るブランドという印象に変わり、時代遅れ、古臭いといったネガティブなイメージの原因になっているようです。
実際にSNSなどでは、高価なブランドがおじさんブランドと見られることがあります。
若者にとって、値段が高いこと自体が自分たちのファッションとは違う世界の物と感じさせ、それがダサいという言葉で表現されるのです。
ホグロフスの評判・口コミ
SNSやレビューサイトで見られるホグロフスのリアルな評判を、良い点と悪い点に分けて紹介します。
良い口コミ
悪い口コミ
ホグロフスがおすすめな人
これまでの分析から、ホグロフスの製品はどんな人に向いているのかを具体的に解説します。
機能美とシンプルなデザインを両立したい人
道具としての美しさがわかる人にとって、ホグロフスは最高の選択肢になります。
派手なロゴや余計な飾りはいらない、機能から生まれた無駄のない形にこそ価値を感じる。そんな人には、ホグロフスのシンプルなデザインが心に響くはずです 。
L.I.Mシリーズのジャケットの滑らかな形や、コーカーバックパックの合理的な作りを見て美しいと感じるなら、きっと満足できるでしょう 。
流行に左右されず、長く使える一着を求める人
ホグロフスを買うことは、一時的な流行に乗るのではなく、長く付き合えるパートナーを選ぶようなものです。
高品質な素材と丈夫な作り、そして何年経っても古く見えないデザインは、一着を大切に長く使いたい人にぴったりです 。
最初は少し高いと感じるかもしれませんが、それは数年、あるいは10年以上使えるという信頼への投資だと考えられる人なら、その価値を十分に感じられるはずです 。
他人と被らない、玄人好みのアウトドアウェアが欲しい人
街中でみんなが着ているような定番ブランドは避けたい、自分の価値観で服を選びたいというこだわりがある人にもホグロフスはおすすめです。
アウトドアギアに詳しく、本質を見抜く目を持っていることを、その選択が静かに示してくれます。
一部でダサいと言われることがあるという事実自体が、メジャーなブランドにはない希少性や通好みの魅力を生み出しています。
それをポジティブに捉えられる人にとっては、これ以上ないブランドと言えるでしょう。
ホグロフスがおすすめできない人
一方で、次のようなタイプの人にはホグロフスはあまり向いていないかもしれません。
最新のトレンドやファッション性を最優先する人
ホグロフスの製品開発は、ファッションの流行とは関係なく進められています。
その年の流行色や、ストリートで話題のシルエットを求めている人にとっては、物足りなく感じる可能性が高いです。
常にファッションの最先端にいたい、服でトレンドを表現したいという人には、もっとファッション寄りのブランドの方が合っているでしょう。
コストパフォーマンスを重視し、予算を抑えたい人
品質が高いのは事実ですが、その分価格も安くはありません 。
もし、必要十分な機能をできるだけ安く手に入れたいというコストパフォーマンスを一番に考えるなら、ホグロフスはベストな選択とは言えません。
例えば、日本のモンベルのように、優れた機能性をより手頃な価格で提供しているブランドもあります 。
限られた予算の中で選びたい人にとっては、機能が高すぎて値段も高いと感じるかもしれません。
目立つロゴやデザインでブランドをアピールしたい人
ホグロフスのロゴは、意図的に控えめにデザインされています 。
アークテリクスの始祖鳥のロゴのように、一目でわかるアイコンを身につけることに満足感を得るタイプの人には、ホグロフスの小さなロゴは物足りないでしょう。
ブランドのステータスをファッションとして楽しみたい人にとっては、その自己主張のなさは魅力に感じられない可能性があります。
ホグロフスのおすすめポイント
ホグロフスが一部のネガティブな評価を乗り越え、多くの人から愛され続ける理由、その本質的な魅力を3つのポイントで紹介します。
100年以上の歴史が証明する信頼性と機能性
1914年の創業から一世紀以上、ホグロフスはアウトドアギアを作り続けてきました 。
スウェーデンの厳しい冬を乗り越えるための道具を作り続けてきた歴史そのものが、製品の信頼性を物語っています。
一時的なブームで生まれたブランドではなく、実用性の中から生まれた本物のギアだけが持つ、揺るぎない安心感がホグロフスにはあります。
機能から生まれた、洗練された北欧ミニマルデザイン
ホグロフスのデザインは、機能が形を決めるという考え方に基づいています 。
なぜこのカットなのか、なぜポケットがここにあるのか、すべてにちゃんとした理由があります。
その結果として生まれるシンプルなデザインは、一見地味ですが、飽きが来ず、どんな時代にも通用する普遍的な美しさを持っています。
これこそが、流行に流されない本質的な価値です。
環境に配慮したサステナブルな製品作り
現代では、製品がどんな考え方で作られているかは、消費者にとって重要な選択基準です。
ホグロフスは、環境認証であるブルーサイン®承認素材の採用や、リサイクルポリエステルの使用、環境への影響が心配されるフッ化炭素化合物を含まない撥水加工など、環境に配慮した取り組みを積極的に行っています 。
ホグロフスを選ぶことは、優れた製品を手に入れるだけでなく、地球環境の未来を考えた消費行動にもつながるのです。
ホグロフスのおすすめアイテム
最後に、ホグロフスの魅力が詰まった、代表的なおすすめアイテムを3つ紹介します。
【バックパック】Corker(コーカー)シリーズ
ホグロフスの顔とも言えるデイパックがコーカーです 。
最大の特徴は、本体の側面が大きく開くこと。これにより、中の荷物が見やすく、出し入れがとてもスムーズです 。
また、箱型の構造で型崩れしにくく、パソコンなどの電子機器を安全に運べます。床に置いた時に自立するのも便利なポイントです 。
通勤・通学から日帰りハイキングまで、幅広いシーンでその使いやすさを実感できる名作です 。
【シェルジャケット】L.I.M(リム)シリーズ
ブランド哲学である「Less Is More(より少ないことは、より豊かなこと)」を名前にしたL.I.Mシリーズは、究極の軽さと機能性を追求したコレクションです。
特にGORE-TEX素材を使ったシェルジャケットは、約200gという驚くほどの軽さでありながら、防水・防風・透湿性において一切妥協がありません 。
無駄をそぎ落としたシンプルなデザインは、悪天候から身を守るという本来の目的を、最も洗練された形で実現しています 。
アウトドア活動のパフォーマンスを最大限に引き出したい人にとって、理想的な一着です。
【フリース】コンビネーションフリースジャケット / スウォックジャケット
ホグロフスのフリースは、その暖かさとデザイン性の両方で評価されています。
中でもコンビネーションフリースジャケットは、胸ポケットの素材が違うのがデザインのアクセントになり、アウトドアだけでなく街着としても人気です 。
また、スウォックジャケットは、表面がニットのような見た目で、裏地が起毛フリースという作りです 。
いかにもアウトドアウェアという感じではないため、普段のカジュアルな服装にも自然に馴染み、カーディガン感覚で羽織れる使いやすさが魅力です 。
まとめ
ホグロフスが一部でダサいと言われるのは、北欧特有の色使い、機能を突き詰めたシンプルなデザイン、そして高めの価格帯が作るブランドイメージが理由のようです。
これらは、流行や分かりやすさを求める人にとっては、確かに野暮ったい、あるいは物足りないと感じるかもしれません。
しかし、これらの特徴はホグロフスの本質的な魅力を形作る要素でもあります。
流行に左右されない普遍的なデザイン、100年以上の歴史が裏付ける信頼性、そして静かなこだわりを求める人にとって、ホグロフスは他のどのブランドにも代えがたい価値を提供してくれます。
最終的にホグロフスがダサいか、最高にクールかは、あなたが服に何を求めるか次第と言えそうです。
この記事が、あなたの賢い選択の助けになれば幸いです。