ベンデイビスは、1935年にアメリカで誕生した老舗のワークウェアブランドです。ゴリラのロゴが印象的で、無骨な作りと丈夫な生地を特徴としています。
近年では日本国内でも人気が高まり、ストリート系やアメカジ系のファッションを中心に愛用されています。しかし一方で、「ベンデイビスってどこかダサいのでは?」「作業着っぽくて微妙かも…」という声も目にします。
そこで本記事では、ベンデイビスがダサいと言われる理由を中心に掘り下げつつ、実際におすすめできる人・できない人を解説していきます。ベンデイビスの評判や口コミ、自分のスタイルと合うかどうかをチェックしてみたい方は参考にしてみてください。
ベンデイビスとは?
ベンデイビスは、アメリカ・サンフランシスコを拠点に誕生し、長きにわたってワークウェア(作業着)を提供してきたブランドです。
創業当初から作業現場での着用を想定しているため、とにかく頑丈で長持ちするアイテムが多いのが特徴です。日本ではゴリラのロゴを目印に、「ベンデイビス」という名称を一度は耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
同ブランドのルーツを振り返ると、農作業や建築の現場など、重労働をする人たち向けに設計されたウェアが主流でした。そのため、生地が厚手で破れにくく、ポケットも大きめに取られ、縫製も当たり前のように頑丈です。
こうした設計思想が「機能性」「耐久性」「無骨さ」という形で表れており、現代のファッションシーンにおいては、逆にこうした作業着らしさが「男らしい」「レトロな風合いでむしろおしゃれ」という評価につながることがあります。
一方で、ワークウェアらしい武骨さやインパクトのあるロゴが苦手な人からは「ダサい」「合わせにくい」などの否定的な評価も生じやすいのが実情です。
ベンデイビスの日本公式サイトを参照すると、作業着を思わせるデザインだけでなく、近年ではアウターやキャップ、バッグなどの多彩なアイテムが展開されています。カラーバリエーションも拡大され、オリーブカラーやカーキカラー、ネイビーなど、ワークらしい色使いを基本にしながらも、ベージュやブラックのシンプルかつ合わせやすい色味を揃えている点が特徴です。
また、刺繍やロゴの配置にもバリエーションがあり、ゴリラのイラストが前面に出るアイテムから、ワンポイントにとどめたシンプルめのデザインも登場してきました。それらの要素を総合すると、「無骨さ=ダサい」だけでは片付けられない奥深さがあり、ファンを惹きつける要素にもなっています。
ベンデイビスがダサいと言われている理由
ここからは、実際に「ベンデイビスはダサいのでは?」と一部で言われる背景を詳しく見ていきます。ただし、これらの理由は個人の好みによる部分も大きいため、「自分には当てはまらない」と感じる人もいるはずです。とはいえ、ベンデイビスならではの特徴がダサいと受け止められる要因になっていることは事実です。
ワークウェア感が強すぎる
ベンデイビスのルーツは、あくまで作業着です。生地の厚さや太いシルエット、無骨な縫製構造など、実用面を第一に考えて設計されているため、見るからに「仕事着っぽい」テイストが強く出ます。
例えばワークパンツの場合、膝やお尻部分の補強がしっかりしているため、カッチリと硬めのシルエットになりがちです。ファッションとして細身のパンツや繊細なシルエットが好みの人にとっては、ベンデイビスの太めラインや硬質感が野暮ったく見え、「ダサい」と感じるポイントになることがあります。
また、「作業着にロゴを足しただけ」という見方もされやすいため、スタイリッシュなデザインを求める人からは敬遠されがちです。そもそもベンデイビスの魅力は「長持ちする」「頑丈で実用的」という点にあり、細かいディテールや華やかな装飾を楽しむブランドではありません。そのストイックとも言える設計思想が、人によっては強烈に「ガチすぎて野暮ったい」と受け止められてしまうのです。
ロゴのゴリラマークが子どもっぽいと感じる層もいる
ベンデイビスの代名詞ともいえるゴリラのロゴは、一度見たら忘れられないユニークさが魅力です。どことなくコミカルで、ポップな雰囲気を纏っています。しかし、この「愛嬌のあるゴリラマーク」が、ファッションにおいては「子どもっぽい」「遊び心が強すぎるのでは?」と感じる層も存在します。モノトーンやシンプルなロゴを好む人が見れば、ゴリラの顔はどうしても目立ちすぎてしまう点に抵抗を持つ可能性があります。
特に、ストリート系ファッションが盛んな若年層以外の年代や、落ち着いたフォーマル寄りの装いを日常的に好む層には、ゴリラを前面に押し出すデザインが視覚的に「うるさい」と映ることもあります。また、ブランド名のアルファベット表記が大きく描かれたアイテムも多いので、ロゴがとにかく主張しがちです。こうした「ロゴの強烈な存在感」はブランドの個性である一方、「くどい」「差し色どころじゃなく主役になってしまう」といったネガティブな声にもつながりやすいポイントです。
太めシルエットや丈感の長さがチグハグに映る
ベンデイビスのアイテムは、アメリカ人体型をベースとしたサイズ感の傾向があり、全体的に太めかつ丈が長めです。ワイドパンツやオーバーサイズの上着のように、ゆったりラフに着こなすのがトレンドになっている近年のファッションシーンにマッチする場合もありますが、ただ単に「大きいサイズだから着たらおしまい」というわけではありません。コーディネートするには、その無骨なシルエットを活かす工夫が求められます。
具体的には、ワークシャツをパンツアウトで着用しようとすると、重力でズドンと下に落ちてしまい、全体がモタついて見えることが多いです。また、アームホール(袖ぐり)が広めなため、細身のパンツやシューズと合わせるとアンバランスさが際立つケースもあります。上下のバランスを上手に取れる人にとっては「個性派コーデ」に仕上げることができますが、ファッションの知識が浅かったり、シルエットを整えるのが苦手だったりする人には「着こなせない → ダサくなる」という図式になりやすいのです。
ベンデイビスの評判・口コミ
ここでは、実際にベンデイビスを愛用している人、あるいは周りの友人などが着ているのを見かけた人の声を集め、ブランドならではの評価を確認してみましょう。購入前の参考にしてみると、自分のイメージとのギャップが埋まるかもしれません。
良い口コミ
・生地が厚くて長持ちするので、コスパが良い
・ワークウェアらしい無骨なデザインが逆にかっこいい
・ゴリラロゴがかわいらしく、個性をアピールしやすい
・全体的に大きめなので窮屈感がなく、動きやすい
・ストリート系ファッションやアメカジ好きにはたまらないブランドだと思う
悪い口コミ
・シルエットが太すぎて、野暮ったさを感じる
・大きなゴリラロゴが目立ちすぎて、着こなしが難しい
・男性的な印象が強く、女性受けが期待しにくいかもしれない
・サイズ展開が欧米基準なのか、思ったより大きすぎてバランスが取れない
・仕事着っぽい雰囲気が残りすぎて、「本当におしゃれなの?」と言われた
ベンデイビスがおすすめな人
ここからは、ベンデイビスの特徴を踏まえたうえで、どんなタイプの人に向いているかを考えてみます。しっかりとした作りやゴリラロゴのインパクトを「好み」と感じられるかどうかが大きな分かれ道になるでしょう。
ワークウェアの無骨さが好きな人
ベンデイビスの最大の特徴は、ワークウェアらしさを徹底的に突き詰めた無骨なデザインです。頑丈さや機能性を前面に押し出しているため、ライトに着るカジュアルウェアとは一線を画します。例えば、硬めのデニムやヘビーオンスのコットン、太めのステッチなどに惹かれる方は、ベンデイビスのテイストを存分に楽しむことができるでしょう。ちょっとやそっとのことで生地が傷まないタフさも、大きな魅力です。
多少ルーズなシルエットを楽しみたい人
近年は、ゆったりとしたシルエットを楽しむファッションが定着してきています。ベンデイビスは作業着としての機能を優先している関係上、パンツは太め、ジャケットやシャツも身幅が広めといった特徴があります。そこをあえて活かし、ゆるっと羽織るような着こなしが好きな人には、ベンデイビスのアイテムがハマるでしょう。また、ベルトや靴下、帽子などの小物で上手にメリハリをつけることで、「ダサい」印象から一転して「余裕のあるおしゃれ」を演出することも可能です。
アメカジやミリタリーテイストを好む人
ベンデイビスは、アメカジやミリタリー要素と相性が抜群です。ワークウェアとミリタリー系のファッションは、どちらも機能美を軸にしているため、組み合わせても違和感がありません。オリーブやカーキなどのベンデイビスの定番カラーは、ミリタリーパンツとの相性も良く、無骨さをより強調したい人におすすめです。古着っぽい味わいを出したい方や、ストリート感を加えたい方にもぴったりで、アメリカンテイストを満喫できます。
ベンデイビスがおすすめできない人
一方、ベンデイビスがいくら機能性やデザイン性で優れていても、どうしても合わない人もいます。ここでは、ベンデイビスをあまりおすすめできないタイプの方を挙げてみます。
スマートで洗練されたデザインを求める人
すっきりとしたラインや上品な質感を好む場合、ベンデイビスの無骨で太めシルエットのアパレルはデザイン的にミスマッチかもしれません。たとえば、モード系のスリムパンツやシンプルで洗練されたシャツを常用している人が、突然ベンデイビスのワークパンツとワークシャツを取り入れると、全体の雰囲気が大きく崩れる可能性があります。こうした方向性の異なるファッションをミックスしてもおもしろいですが、最初からスマートさを重視している人ほど「ダサい」と感じやすいでしょう。
ブランドロゴを控えめにしたい人
ゴリラのマークや、アルファベットで大きく書かれたブランド名を前面に押し出すデザインも多いのがベンデイビスの特徴です。ブランドロゴを主張したくない、できるだけ無地のアイテムを好む人にとっては、強烈なロゴが邪魔になる可能性があります。実際に、ロゴがワンポイントで小さいものを選べばある程度は回避できますが、「ゴリラモチーフ自体がいやだ」という人には根本的におすすめしにくいブランドです。
軽量で柔らかな生地を好む人
風通しの良さや柔らかい肌触りを最重視する人にとって、ベンデイビスの肉厚な素材は負担に感じられることがあります。とくに日本の暑い季節に長袖のワークシャツを着るには、それなりに工夫しないと暑苦しさを覚える場合もあるでしょう。メッシュ生地やポリエステル素材など、機動性や速乾性を重視するスポーツ寄りのファッションを好む方には、ベンデイビスの「がっしり&どっしり」したウェアは合わないと思われます。
ベンデイビスのおすすめポイント
ここでは、ベンデイビスが持つ数々の魅力を改めて整理します。一部の人から「ダサい」と思われがちな理由がある反面、その無骨さと武骨な機能性に惹かれるファンが多いのも事実です。
頑丈さゆえの長持ち
ベンデイビスが誇る頑丈さこそ、長年愛用者が絶えない理由の一つです。日常的に毎日着回しても痛みにくく、少々乱暴に扱っても容易に生地が破れる心配が少ないのはありがたい特徴です。ダブルステッチや補強リベットなど、細部にまで「長持ちさせる」ための工夫が凝らされています。値段はファストファッションのアイテムと比べると高いと感じるかもしれませんが、その分、10年単位で使い続けられるポテンシャルがあります。
コーデの主役にも脇役にもなるデザイン
ベンデイビスのアイテムは、作業着っぽさをファッションに取り込む「ワークテイストコーデ」の主役としても活躍しますし、またトップスやシューズを目立たせたいコーデを組みたいときに脇役として使えば、存在感のあるベースを作ることもできます。たとえば太めのワークパンツを主役に据え、あえてシンプルな白Tシャツでまとめてゴリラロゴを際立たせるコーデもおすすめです。反対に、トップスが派手な柄物の場合、パンツや小物にベンデイビスを取り入れて、全体をワークテイストで落ち着かせるモノトーンスタイルに仕上げる人もいます。
ストリートカルチャーとの相性が良い
アメリカ西海岸のストリートカルチャーと深いかかわりを持つベンデイビスは、その歴史的背景もあってヒップホップやスケートボードの分野で愛されるブランドの一つです。頑丈さと無骨さはストリートファッションと相性がよく、上下ともベンデイビスで統一してもそれなりにサマになるのが魅力です。現代の日本でもストリートっぽい装いは根強い人気がありますから、ゴリラロゴのポップな雰囲気を上手に活かしたコーディネートには、多くの人が興味を持っています。
ベンデイビスのおすすめアイテム
スウェット
カバーオール
Tシャツ
まとめ
ベンデイビスは、ワークウェアからスタートした歴史あるブランドであり、頑丈さや無骨さ、そしてゴリラロゴの強い個性を武器に展開されています。
その一方で、太めシルエットやインパクトのあるロゴデザインが合わない人からは「ダサい」と見られる傾向もあります。とはいえ、ワークテイストやストリート系ファッション、アメリカンカジュアルの要素を取り入れたコーディネートを楽しみたい人にとっては魅力的で、ハマると手放せなくなるほどのタフさと使い勝手の良さがあります。
自分のファッションスタイルや着こなしの方向性と照らし合わせながら、ベンデイビスのアイテムを取り入れるかどうかを検討してみるのもいいでしょう。しっかりとした作りのウェアを長く愛用したい方にとっては、唯一無二の存在となり得るブランドです。