バレンシアガは、スペイン出身のクリストバル・バレンシアガによって創設され、現在では世界的に認知されている高級ブランドの一つです。個性的な造形や大きくあしらわれたロゴ、そして前衛的なデザインが特徴で、その大胆さゆえに「おしゃれで魅力的」と熱烈に支持する層もいれば、「ダサいのでは？」と疑問を抱く人もいます。
本記事では、バレンシアガがなぜダサいと言われてしまうのかを深く掘り下げるとともに、おすすめできる人・できない人の特徴、さらに評判・口コミやおすすめポイント、おすすめアイテムを紹介します。
「気になるけれど、似合わないかも」「周りからダサいと言われる可能性は？」と不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。
バレンシアガとは？
バレンシアガは元来、スペインでオートクチュール（高級仕立て服）を手がけるブランドとして誕生し、創設時から斬新なカッティングや新しいシルエットの提案で多くの注目を集めてきました。伝統的な技術をベースにしながらも、不規則な形状や実験的なデザインを積極的に取り入れてきた経緯から、ファッション業界では常に先駆的な存在として語られています。
歴史をたどると、高級ブランドならではのエレガントさやクラシカルな要素を強みにしていた時期もあれば、デザイナーの交代などによって、ストリート系の要素を全面に取り入れる路線へと大きく変貌を遂げた時期もあります。特に近年は「ハイブランドでありながら、ストリート感を融合させる」という独特の世界観が話題となり、大きなロゴや分厚い靴底など、幅広い層の目を引くデザインでシーンを彩っています。
こうした対極的な要素をミックスしながらも、バレンシアガ独特の鋭い感性が常に鮮烈に表現されている点は、多くのファッション通に支持されている大きな理由です。一方で、斬新な造形や価格帯の高さ、アイテムによっては日常生活に馴染みにくいものが多いなど、批判的な意見も少なくありません。そもそもハイブランドというだけで、抵抗を感じる人がいるのは事実といえます。
バレンシアガがダサいと言われている理由
バレンシアガは華やかなイメージと強い個性を併せ持っていますが、「ダサい」と揶揄されることもあります。その背景には、バレンシアガだからこそ指摘されやすい独特の要因が見え隠れします。ここでは、その主な理由を掘り下げて解説します。
ロゴアピールが激しすぎる
バレンシアガのアイテムを見分けるうえで、まず目につくのが大きく掲げられた「BALENCIAGA」のロゴでしょう。かつてのファッション界では、ブランドロゴはさりげなく配置されることが好まれる風潮もありましたが、バレンシアガはあえて堂々と大文字で主張し、存在感をアピールするスタイルに踏み切りました。そのため、ブランドのファンには「この大胆なロゴこそステータスの証」と歓喜される一方で、「大きく主張しすぎて品位に欠けるのではないか」という声も出やすいのです。
また、ロゴを前面に押し出すデザインは、着る人の全体的なバランスを崩しやすい面もあります。シンプルな服装に合わせるつもりが、インパクトの強さでコーディネート全体との統一感が損なわれ、「ただロゴが目立っているだけ」という印象を与える場合も。そこに「ダサい」という特徴づけが加わってしまうこともあるようです。
革新的すぎるシルエットが理解されにくい
バレンシアガは、ビッグサイズのアウターや極端な寸法のパンツ、独特のカラーリングなど、ともすると「なんでそんな形状に？」と首をかしげたくなるようなデザインを打ち出すことが多々あります。こうした実験性はファッション好きには高く評価され、「最先端を行くモード」と称賛される要因にもなります。しかし、普段からシンプルな服装に慣れている人にとっては、奇抜なアイテムばかりに映り、「街中では目立ちすぎる」「あまりに非日常的で、着こなすハードルが高すぎる」という感想を抱かれることも少なくありません。
たとえば、分厚い靴底のスニーカーはデザインそのものが目を引きやすく、サイズ感によっては足元だけが浮いて見えることもあります。さらに、上半身がゆったりしすぎるオーバーサイズのコートやジャケットなどは、スタイリング次第では叶わないくらいの個性を発揮する半面、一般的な場所や場面では「やりすぎ」だと受け取られることもしばしば。こうした要素が積み重なり、バレンシアガに対して「ダサい」という批判が起こりやすくなります。
価格の高さと価値のギャップ
バレンシアガは明らかに高級ブランドにカテゴライズされているため、価格帯はどれも高めです。シンプルなロゴTシャツ1枚でも数万円単位、スニーカーなら10万円近くする場合もあるため、「値段とデザインが釣り合わない」「あまりにブランド名だけで高額になっているのではないか」と疑問視する声も上がります。特に若年層のなかには、「ブランドロゴを買っているようなもの」と割り切る人から、納得しづらい価格設定だと否定的に見る人までさまざまです。
また、着用する場面が限られるアイテムだと、投資に見合うだけの使用頻度を確保できない可能性もあります。たとえば、独特のシルエットが際立つアウターは日常使いしにくく、結局ほとんど着ないままクローゼットに眠ってしまうこともあるかもしれません。買ったはいいものの、「使い道があまりなくて結局ダサいだけ」と感じる人が出てくるのも、価格の高さが大きく影響していると言えます。
バレンシアガの評判・口コミ
バレンシアガのアイテムは、魅力的とされる部分と課題点が混在しています。実際の使用者やファッション好きの声を整理してみると、ある程度どのように評価が分かれているか把握できるでしょう。以下で良い口コミと悪い口コミを紹介します。
良い口コミ
- 洗練された雰囲気があり、一点投入するだけでも最先端を感じられる
- 大きめのロゴや目を引くデザインが「高級ブランドを持っている」というわかりやすいステータスになる
- スニーカーやアウターなどの存在感が強く、街で注目を集めるコーディネートがしやすい
- 他のハイブランドにはない遊び心があり、同じ服装に飽きてきた人に新鮮な刺激を与えてくれる
- 完全なストリート系ではなく、高級感との絶妙なバランスが魅力で、一部のファッション通に熱い支持を得ている
悪い口コミ
- ロゴの主張が大きく、上品さに欠ける印象を持たれやすい
- 個性的なシルエットが多く、日常生活では合わせにくいアイテムが多い
- 価格が非常に高く、ブランド名以外の特別な付加価値がわかりにくい
- 奇抜さや派手さを強調するあまり、着る人のファッションレベルを選ぶケースがある
- 人気の拡大とともに偽物や類似品も増え、本当の価値がわかりづらくなった
バレンシアガがおすすめな人
バレンシアガは独自のデザイン性やブランドパワーを備えているため、特定のタイプの人にとっては非常に魅力的な選択肢となります。ここでは、バレンシアガをあえて選ぶ意義を感じやすい人の特徴を挙げます。
個性的なファッションで注目を集めたい人
バレンシアガのアイテムは、強烈な個性と視覚的インパクトを持つため、他人と被りにくい装いをしたい人にとってうってつけです。独特なモチーフや極端なビッグサイズのシルエットなど、街を歩くだけでも「どこのブランドだろう？」と目を向けられること間違いなしでしょう。自分ならではのスタイルを築き上げたいと思っている場合、バレンシアガのアイテムはコーディネートの主役を担いやすい存在となります。
ハイブランドの中でも挑戦的な路線が好きな人
同じハイブランドでも、落ち着いた雰囲気や伝統重視のブランドは少なくありません。その一方で、バレンシアガは大胆なノリでストリートファッションの要素を積極的に組み合わせ、常識を覆すアイテムを数多く生み出しています。こうした挑戦的かつ実験的な姿勢に魅力を感じる人には、多彩なアイテム展開が刺激的に映るはずです。シンプルさよりも、意外性やアバンギャルドさをファッションに求める人にとっては、バレンシアガが理想的な答えになります。
他人とは違うプレミアム感を演出したい人
ハイブランドを身につけるとき、周囲と同じ定番品ばかりでは「埋もれてしまうのでは？」と感じる方もいるでしょう。バレンシアガは、その尖ったビジュアルでほかのブランドと大きく差別化しやすい点が魅力です。リュックサックやウエストポーチなどの小物類も、個性的なデザインが特徴的で、通常の高級ブランドグッズと違った存在感を放ちます。他人とは違う角度からファッションを楽しみつつ、プレミアムな空気感を表現したい人におすすめです。
バレンシアガがおすすめできない人
一方で、バレンシアガのスタイルや価格帯は、すべての人に合うわけではありません。以下のような価値観やファッション観を持つ人にとっては、手を出しにくいブランドになるでしょう。
目立つアイテムを避けたい人
日常的に落ち着いた服装を好み、目立ちすぎるコーディネートには抵抗がある人にとって、バレンシアガは強い主張を伴う場合が多いため、不向きです。シンプルで合わせやすい服や、一枚着るだけで安心感のあるスタイルを求めている場合、バレンシアガのような大胆なデザインはかえってストレスになるかもしれません。
高級ブランドに必要性を感じない人
「服や靴は自分が着られれば充分」という実用的な基準を重視するタイプにとって、バレンシアガの高価格帯は大きなハードルです。特に、天候や汚れを気にせずに使いたいアイテムを選ぶのであれば、高価なアイテムを持ち歩くこと自体がリスクに感じられることもあるでしょう。優先順位が機能性やコストパフォーマンスにある人にとっては、バレンシアガはメリットよりもデメリットが目立ちがちです。
職場や生活環境がフォーマル寄りの人
バレンシアガは、ビッグシルエットやラフな印象のアイテムを多く扱っているため、公的な場や厳格なドレスコードが求められる仕事の場面にはそぐわない可能性があります。たとえば、スーツと合わせにくい形状の靴や、ビビッドな色合いのトップスなどは、通勤やビジネスシーンでは浮いてしまう場合が多いです。そして休日にしか着られないとなると、購入のハードルがさらに上がり、「わざわざ買わなくてもいいのでは？」と感じることにもつながります。
バレンシアガのおすすめポイント
バレンシアガには「奇抜で高価なだけのブランド」という印象もありますが、その分だけほかにない魅力が存在します。以下のポイントを踏まえることで、バレンシアガをより深く楽しめるでしょう。
時代をリードする革新性
バレンシアガはかつてから「未来を先取りするブランド」と評価され、高級ブランドの殻を破るようなアイテムを次々に発表してきました。ブランド史においても、斬新なパターンメイキングや過去の常識を覆す技法が頻繁に取り入れられています。結果として、それまで業界では珍しかった形状や装飾が、時間を経てほかのブランドや一般のファッション文化にも影響を与える様子が見られます。誰よりも先を行きたい、という気持ちがある人に強く訴求するのはこの革新性です。
ストリート融合の絶妙なバランス
高級ブランドとストリートの融合は、今やひとつの大きな潮流となっています。その代表格の一つともいえるのがバレンシアガです。厚い靴底のスニーカーや、ゆったりとしたパーカー、ロゴ強調のTシャツといったカジュアル要素を、上質な素材や洗練された細部の作り込みによってハイブランドの領域へ持ち上げています。これにより、若者文化のタフさと高級ブランドの華やかさが共存するスタイルが誕生し、多くの人々の目を引く独特の世界観を作り上げています。
個性的なデザイン
「こんな形や色合い、誰が着るのだろう」と思われるような冒険的なアイテムを世に出し続けている点も、バレンシアガの特徴です。守りに入らず常に新しい挑戦をビジョンに掲げているため、「周囲に流されず、自分らしく着たい」という人にとって、バレンシアガの存在は強い励みになるでしょう。奇抜と思われるデザインであっても、それを自らのスタイルに取り込んでしまうと、逆に自信を持って着こなせるようになり、ファッションの楽しみをさらに高めてくれます。
バレンシアガのおすすめアイテム
パーカー
Tシャツ
ニットセーター
まとめ
バレンシアガは、ハイブランドにありがちなシックな路線に囚われず、ストリートの要素や思い切ったシルエットを積極的に取り入れて、数多くの個性的なアイテムを世に送り出してきたブランドです。大胆なデザインや大きなロゴの主張に戸惑う人がいる一方で、それを「刺激的で革新的」と捉える人には圧倒的な支持を得ています。
高価な価格帯や、日常生活では使いにくいデザインもあるため、全員にとっての万能選手ではありません。しかし、ファッションを通して個性を打ち出したい人、他のハイブランドにはない挑戦的なアイテムを探している人にとっては、唯一無二の選択肢となり得るでしょう。購入を検討するときは、バレンシアガの革新性やデザイン理念をしっかりと理解し、自分のスタイルにマッチするかを総合的にチェックするのがおすすめです。そうすることで、単に「ダサい」で終わらせることなく、このブランドが放つ魅力を存分に味わえるはずです。
